今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX FW の5番です。
シャフトは FUBUKI Ai 55 です。
ロフトは17度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は55g、バランスはD2、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は319g です。
ヤマハRMXシリーズのFWです。
ヤマハらしく、派手さはないものの、とても美しいデザインに仕上がっています。
今のヤマハは、このRMXシリーズが主力製品なのでしょうか?
『Vシリーズ』など、最近出会っていないように思います。
シャローな感じのFWです。
今の主流といえる形状です。
今はシャローでも頼りになるタイプのFWが増えてきました。
ディープにせず、あえてこのような形状にしているのも、ヤマハの緻密な計算があってのことだと思います。
ソールには『FRIC OFF SOLE』の文字がありました。
見た目はとてもシンプルなソールですが、何やら特別な工夫が施されているのかもしれません。
こうして見ても、かなりシャローな感じがします。
クリークということもありますすし、見慣れた印象もあります。
昨年試打したモデルは、もうちょっとシャープな印象がありましたが、このニューモデルは少し丸っこさがあります。
ネックの長さは平均的な感じがします。
ネックには調整システムが搭載されていませんでした。
前のモデルには搭載されていたので、少し意外でした。
元々ヤマハのクラブは本格的な作りで、調整システムのイメージがあまりなかったのですが、搭載されているモデルを見ると、これも時代の流れなのかな?と思ったことを覚えています。
調整システムも、すっかり落ち着いた感じがしますし、目新しさはありません。
調整システムがあるからといって、すごく売れるということでもないのかもしれません。
FWではドライバーほどの大きな効果は期待できないのかもしれないですし、調整機能よりもクラブ自体の『基本性能の高さ』を求めておられる方は多いのではないでしょうか?
新鮮というよりは、昔に戻ったような気がします。
FWにもドライバーと同じように調整機能を求めておられる方には、物足りない感じがするかもしれません。
しかし、私はスッキリしていていいな・・・。と思いました。
元々の顔さえ良ければ、あえてフェースアングルを変える必要はないと思っています。
他のメーカーのFWではロフトを変えることができる物もありますが、このクラブはできません。
ラウンド中(競技でのラウンド)はクラブの性能を変えることができないので、このようなシンプルなヘッドでもいいのではないかな?と思っています。
調整機能はとても便利なシステムですが、クラブ全体としての重要性は、それほど大きなウェイトを占めていないのかな?と思いました。
何もかもが便利過ぎてしまうと、大切な本質を見失ってしまうこともあるのかもしれません。
ヤマハらしい、いい顔をしています。
ヤマハのクラブなので、このようないい顔は予想していました。
つい先日試打したアイアンは、ちょっと顔の印象が変わった感じがしていたのですが、このFWはオーソドックスな感じです。
形状だけでなく、大きさもちょうどいいです。
クリークらしい大きさだと思いました。
素振りをしてみた感じは、全体的に軽めで、よくしなりました。
『動き過ぎ』な感じもしたのですが、おそらくこのシャフトが純正だと思うので、この振り感は仕方ないことなのだと思いました。
装着されているシャフトは先中調子ということですが、真ん中近くまで大きくしなる感じがしました。
ヤマハは元々『ダブルキック』のイメージがありますが、このニューモデルも、その流れを汲んでいるのかな?と思いました。
ボールを前にして構えてみると、すごくいいです。
ヤマハらしい男前のヘッドです。
いいイメージが出せましたし、楽な気分になれました。
球のあがりやすさと、弾道の力強さを感じさせる構え感だな・・・。と思いました。
左右どちらにも偏らない、中立的な顔をしていました。
試打を開始しました。
『打感』はとてもソフトでした。
ソフトなだけでなく、『ライトさ』もありました。
球の重さをあまり感じさせない、軽くて柔らかいフィーリングです。
このグッドフィーリングは、これまでのモデルと共通していますし、ヤマハの個性といっていいと思います。
球がグッとフェースに乗るというよりは、明らかに弾き感の強い打感です。
『音』もいい感じでした。
こもった感じは無く、はっきりしていました。
大きすぎず、インパクトを邪魔しない音です。
気持ち良く振り抜いていくことができました。
クリークということもあると思うのですが、球はとてもよく上がってくれました。
シャローなヘッドなので、上がりやすそうだな・・・。と思っていましたが、予想通りでした。
タフなタイプのFWではないと思いました。
マットからの直打ちでも、充分上がってくれました。
実際のコースで、特に逆目のライから、どれだけ拾ってくれるのかな?ということに興味をもちました。
安定性という点では、標準といったところでしょうか?
曲がりづらいという印象はありませんでしたが、シビアな感じはしませんでした。
構えやすいので、ライン出しが易しいFWです。
『飛距離性能』は優れているな・・・。と思いました。
前のモデルもいい感じだったので、このニューモデルにも期待していました。
すごく大きく飛距離が伸びたとは、正直思いませんでしたが、前のモデルのいいところはしっかりと継承されているな・・・。と思いました。
今のFWは『飛距離系』が多くなりましたが、このFWもそういったタイプだと思います。
かなり弾きがいいです。
『操作性』は、まずまずでした。
クセが無いので、どちらにも対応してくれましたが、シャフトがかなり動くので、あまり極端なことはしづらい感じがしました。
シャフトがしっかりしていれば、もっと楽しめたような気がしました。
少し遠慮してしまいました。
ヤマハはドライバーからウェッジまで、いいクラブを発表しているイメージがありますが、その中でもアイアンの印象が一番強いです。
私が今使っているということもあると思うのですが、他にも素晴らしいアイアンにたくさん出会ってきたからだと思います。
そういった中で、このFWは存在感があるな・・・。と思いました。
前のモデル同様、飛距離に長けていながら、難しすぎずフィーリングもいいです。
3Wで直打ちは難しいけど、5Wなら易しく感じる・・・。
5Wで3Wの飛距離を稼いでいきたい・・・。という方には、とても魅力的なクラブといえるのではないでしょうか?
シャフトを選べば、さらにポテンシャルが上がりそうだな・・・。と思いました。
ドライバーはリシャフトをするけど、FWはそのまま・・・。という方は結構いらっしゃるかもしれません。
しかし、ドライバー同様、FWのシャフトも重要であることに変わりはないので、色々と試していただきたいと思います。
何も最新のシャフトでなければならない・・・。というのではありません。
昔使っていて、すごく使いやすかった・・・。というシャフトを、この高性能ヘッドに挿してみるのも選択肢としてあるのではないでしょうか?
とてもいい印象をもつことができたので、今度機会があれば違う番手でも試してみたいと思いました。
飛距離の出るタイプですが、敷居が高すぎないのが、このFWの大きな特長だと思いました。
調整機能は無くても、基本性能の高さがあるので、全く問題ないと思いました。
むしろ、あえて無いほうがいいんじゃないかな?と思いました。
調整機能が無い分、設計の自由度が増して、この高性能ヘッドが出来上がったような気がしました。
是非、コースでも試してみたいと思える秀作FWです。
ヤマハ RMX FW
- 2015年10月27日
- ヤマハ