- 1 YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE-S ドライバーを試打 レビュー
- 2 YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE-S ドライバー完全ガイド | 革新的カーボンフェース搭載モデルの詳細レビュー
- 3 はじめに
- 4 製品概要・基本スペック
- 5 革新技術「OCTA ANGLE CARBON FACE」の詳細
- 6 実測データ・ヘッドスピード別飛距離性能
- 7 ユーザーレビュー・口コミ評価
- 8 長所・メリット
- 9 短所・デメリット
- 10 このクラブが合うゴルファー
- 11 このクラブが合わないゴルファー
- 12 競合モデルとの比較
- 13 購入時の注意点・推奨事項
- 14 メンテナンス・取り扱い注意事項
- 15 まとめ
- 16 出典・参考情報
YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE-S ドライバーを試打 レビュー
今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE-S ドライバーです。
シャフトは SPEEDER NX for Yamaha M-425D です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は49g、バランスはD3、トルクは6.3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は283g です。
ヤマハのシンプルでカッコいいドライバーです。
以前、TYPEDを試打ことがあるのですが、今日は姉妹モデルのTYPESを試打する機会に恵まれました。
ヤマハのドライバーは、派手さはなく、シンプルで見ていて、とても美しいな・・・。と、いつも思います。
いろいろなゴルフクラブを試打していると、このメーカーは『美』というものを重視しているな・・・。と思うことがあるのですが、ヤマハもそのメーカーのひとつです。
最近はヤマハだけでなく、多くのメーカーが『シンプル化』へ移行しているように感じるのは私だけでしょうか?
ソールにいろいろ付いていても、結局はあまり大したことは無い・・・。と気づき始めたゴルファーも多いのかもしれません。
シャロータイプですが、ヘッドが大きすぎないのがいいです。
何と言いますか、『整いながら、キュッと引き締まって』いる感じがします。
バックフェースに大きなウェイトがひとつ配置されています。
ウェイトに数字が無いので重さは分かりません。
今はこの位置とヒール側にウェイトが配置されていることが多いように思いますが、このドライバーはウェイトがひとつだけです。
ニューモデルではあっても、そう見えないのがいいな・・・。と思いましたし、メーカーもあえて、このようなデザインにしたのではないでしょうか?
ネック長さは標準的です。
調整システムは搭載されていません。
このシステムを重視しておられる方はたくさんいらっしゃると思いますが、私は『どちらでもいい』というスタンスを取っているので、気になりません。
調整システムが無いからでしょうか?
シンプルでとても美しく見えました。
これぞ『ヤマハの美』といったところなのかもしれません。
やっぱり『美しさ』にこだわってデザインされているな・・・。と思いました。
独特なフェースデザインです。
これはヤマハらしくない感じがしますが、このフェース面にすごくこだわりを感じます。
多くのメーカーはソールなどにたくさんのパーツを組み込んで工夫していますが、肝心のフェース面はそうでもない・・・。ということがありますが、このドライバーはそれと真逆のようです。
フェース下部には『OCTA ANGLE CARBON FACE』という文字があったので、TYPEDと同じだということが分かりました。
独特の質感があって、チタンではないことは分かっていたのですが、カーボンということで、テーラーメイドが流行らせたカーボンフェースをヤマハも採用しているようです。
カーボンの『質感』でいうと、テーラーメイド Qi10 Max ドライバーやテーラーメイド Qi35 ドライバーのほうが、カーボンらしいですが、このドライバーの場合は違うアプローチで生み出されたカーボンフェースなのかもしれません。
最近は『溝』の無いフェースも多くなりましたが、このドライバーにはありますし、低スピンというよりは『ハイスピン』を連想します。
『メカニカルシャロー』という言葉が浮かびました。
自然な感じというよりは、メカニカルで機能性を感じさせる形状です。
この形も、どことなくテーラーメイドに似ているように見えました。
整った、いい顔をしています。
ラージサイズではないですが、『小振り』というほどではなく、『やや小振り』といった感じです。
フェースが被っているのではないか?と予想していましたが、違います。
最近はフックフェースが当たり前のようになっていて、気持ちが高ぶらないことが多いのですが、久しぶりに『集中力が増した』といいますか、『心穏やか』になったように感じました。
ヘッドを大きくし過ぎないことで、無理にフェースを被せる必要はなくなったのかもしれません。
装着されているのは、先日試打した YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE/D アイアン 同様、ヤマハオリジナルグリップです。
フィーリングと機能性の一体型といったらいいでしょうか?
よく考えられていると思いますし、このグリップはアイアンよりもドライバーに適しているように感じました。
素振りをしてみると、かなり軽くて、シャフトもよく動いて(軟らかくて)、少し難しく感じました。
これならもっとしっかりしたシャフトのほうが難易度は下がるのではないか?と思いましたが、メーカーもあえて、このスペックで仕上げているということは、ベテランゴルファーで美顔を好まれる方をターゲットにしているのかもしれません。
これまで何度も書いてきましたが、クラブの軽量化が止まりません。
顔はいいのですが、かなり軽く感じたので、念入りに素振りを繰り返しました。
軽いクラブはスイングの習熟度といいますか、精度が出やすいので、注意が必要です。
いつもは『適度な重さ』に頼りながら、タイミングを重視して振っているのですが、今回はいろいろなところを気にしないといけないので、いつもよりも素振りの回数を増やしました。
ボールを前にして構えてみると、いい感じです。
整った『美顔』ですが、同じ美顔でも『尖った感じの精悍さ』があるものと、『穏やかで柔和な感じ』のものがあるのですが、このドライバーは後者でした。
美顔ですがディープ感はなく、投影面積の大きい『シャロー系の美顔』なので、今のドライバーに慣れておられる方も、親近感をもたれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私はフックフェースのドライバーに対して、未だに苦手意識が払拭されないのですが、このドライバーは苦手意識が芽生えません。
むしろ、最近のドライバーの中では、かなり親近感がもてるドライバーです。
『打感』は、やや硬めでした。
フェース面を見たときに、フィーリングをイメージできなかったのですが、この硬さが、ヤマハの出した答えなのだという認識をもちました。
正直、私が好む打感ではないですが、強い苦手意識が芽生える打感ではないですし、この『しっかり感』を好まれる方は一定数いらっしゃるのではないでしょうか?
前回TYPEDを試打したときは、もっとソフトだった記憶があるのですが、このTYPESは違いました。
今度機会があれば、打ち比べてみたいです。
『音』は、なかなかいい感じです。
はっきりとした音で、やや大きめですが、好感が持てます。
これなら、周りを気にせず、試打に集中できます。
『球の上がりやすさ』という点では、普通ですが、10.5°のドライバーの中では、スピンも抑えられていて、結構タフなほうだと思います。
素振りをしているときは、全体的に軽量で、シャフトもよく動くので、もっと高い弾道をイメージしていましたが、そうではありませんでした。
『軽量の叩けるモデル』といったところでしょうか?
『安定性』という点では、この大きなウェイトが良く効いているのか、ミスヒットしても『当たり負け』しづらく、大らかさを感じました。
ちょっと前まで、『高安定性』のドライバーというと、クセのある顔が多かったのですが、さすがはヤマハ。
美顔で高い安定性をもったドライバーを開発してくれました。
フックフェースのドライバーのような、球のつかまりやすさは感じないので、スライサーの方には合いづらいところがあるかもしれません。
安定していて、『曲がりづらい』ドライバーですが、『曲がらない』と感じられるほどではありません。
『操作性』という点では、まずまずです。
姉妹モデルのTYPEDよりも、明らかにこのTYPESのほうが反応はいいです。
TYPESのSはシャローかと思っていたのですが、ストレートということなのかもしれません。
TYPEDよりも扱いやすさはありますが、基本的には『オートマ系』のドライバーといっていいと思います。
『飛距離性能』という点では、『一発の飛び』というよりは『安定した飛び』という印章をもちました。
今流通しているドライバーの中で、最高レベルだとは正直思いませんが、『縦』にも『横』にもブレにくく安定しているので、実戦向きのドライバーだと思います。
結構スピンが抑えられているな・・・。と思っていたので、少し強めに叩いていくと、結構スピンが増える感じがしたので、それほど低スピン性能は強化されていないような印章をもちました。
ヤマハらしく、美しくて品のあるドライバーだな・・・。と思いました。
基本的にはシャロー系ですが、シャロー過ぎないのが、またいいのだと思います。
海外メーカーのドライバーのように、『見た目のインパクト』は正直無いかもしれませんが、私はこういうシンプルなデザインが好きなので、とても心に残りました。
今日は練習場でしたが、是非コースでも試してみたいドライバーです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
※追記 このクラブの紹介文(記事を書いた後、このクラブについて、調べてみました)
YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE-S ドライバー完全ガイド | 革新的カーボンフェース搭載モデルの詳細レビュー
はじめに
YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE-S ドライバーは、2024年9月20日に発売されたヤマハ史上初のカーボンフェース搭載ドライバーです。従来の1モデル展開から「TYPE-S」と「TYPE-D」の2モデル展開に進化し、より幅広いゴルファーのニーズに対応する設計となっています。本記事では、公式スペック、実際の試打データ、ユーザーレビューを基に、TYPE-Sモデルの詳細な性能と特徴を徹底解説します。
製品概要・基本スペック
製品名・価格
- 製品名: YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE-S DRIVER
- 価格: 97,900円(税込)
- 発売日: 2024年9月20日
技術仕様
ヘッド構造
- 構造: 811チタン精密鋳造ボディ、カーボンフェース、カーボンクラウン、ステンレスウェイト
- ロフト角: 9.5°・10.5°
- ライ角: 59°
- SLEルール(反発規制)適合
- 製造: Made in JAPAN
シャフト仕様
- 標準シャフト: SPEEDER NX for Yamaha M-425D
- 硬さ: S・SR・R
- 重量: S/54g、SR/49g、R/45g
- トルク: S/5.4°、SR/6.3°、R/7.4°
- 調子: 中
- 製造: 藤倉コンポジット株式会社
クラブ仕様
- クラブ長さ: 45.75インチ
- クラブバランス: S/D4、SR・R/D3
- クラブ重量: S/289g、SR/283g、R/279g
- グリップ: ゴルフプライド Y25GH3559(35g・M60相当・BL有・ロゴ表)
革新技術「OCTA ANGLE CARBON FACE」の詳細
カーボンフェースの技術革新
YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE-Sの最大の特徴は、三菱ケミカル社との共同開発による「OCTA ANGLE CARBON FACE(オクタアングルカーボンフェース)」の搭載です。この技術は、国産カーボンシートを8方向に積層することで、従来のチタンフェースを超える高初速を実現しています。
技術的メリット
- エネルギーロス最小化: インパクト時の変形によるエネルギーロスを極限まで抑制
- オフセンターヒット性能向上: フェース全体での高いボール初速を実現
- 軽量化: カーボン素材により重心設計の自由度が向上
実測データ・ヘッドスピード別飛距離性能
プロ・上級者レベル(HS 50m/s)での計測結果
ヘッドスピード50m/sのアスリートゴルファーによる試打では、TYPE-Sの特性として「つかまり過ぎを抑えて飛ばす」設計が確認されています。高いヘッドスピードでも安定した弾道を維持できる特性を示しています。
中級者レベル(HS 40m/s)での計測結果
ヘッドスピード40m/sのベテランゴルファーによる試打では、適度なつかまり性能と高い初速性能が確認されています。中級者でも扱いやすい弾道特性を持っています。
ヘッドスピード別推奨データ
- HS 45m/s以上: Sシャフト推奨、飛距離240-260ヤード想定
- HS 38-44m/s: SRシャフト推奨、飛距離220-240ヤード想定
- HS 37m/s以下: Rシャフト推奨、飛距離200-220ヤード想定
ユーザーレビュー・口コミ評価
高評価レビュー
飛距離性能について 「前作より、20ヤード飛距離が、伸びた」という評価があり、実際の飛距離向上を実感するユーザーが存在します。
打感・フィーリング 「芯を、外しても、良い感じ」との評価があり、オフセンターヒット時の寛容性の高さが評価されています。
全体的な満足度 「全く違和感なく、良く飛び、満足感が、ある」という総合評価も確認されています。
注意すべき評価
つかまり性能について 「純正シャフト(SPEEDER NX for YAMAHA M-425D/硬さSR)が極端に重いわけでもなく、むしろ振り心地は軽く感じられたのに、結果的にボールがつかまらない」という評価があり、従来のインプレスシリーズと比較してつかまり性能が抑制されている点が指摘されています。
長所・メリット
1. 革新的なカーボンフェース技術
- 8軸積層カーボンフェースによる高初速実現
- オフセンターヒット時の寛容性向上
- 軽量化による重心設計の最適化
2. 高い飛距離性能
- 前モデル比で飛距離向上を実現
- 高弾道での安定した飛距離
- ヘッドスピードを問わない飛距離性能
3. 優れた打感・フィーリング
- カーボンフェース特有の柔らかい打感
- ミスヒット時の不快感軽減
- 高級感のある打球音
4. 精密な重心設計
- カーボンクラウン採用による超低重心化
- 安定した高弾道の実現
- 前モデル比0.5インチ短縮でも飛距離向上
短所・デメリット
1. つかまり性能の変化
- 従来のインプレスシリーズ比でつかまり性能が抑制
- スライサーには物足りない可能性
- シャフト選択の重要性増大
2. 価格設定
- 97,900円という高価格帯
- カーボンフェース技術によるコスト増
- 初心者には投資対効果の検討が必要
3. 慣れが必要な特性
- 従来モデルからの大幅な特性変更
- TYPE-SとTYPE-Dの選択が重要
- フィッティングの必要性
このクラブが合うゴルファー
推奨レベル・特徴
中級者以上のゴルファー
- ヘッドスピード38m/s以上
- ある程度の技術と経験を持つプレーヤー
- 飛距離と方向性の両立を求める
特定の悩みを持つゴルファー
- つかまり過ぎに悩むプレーヤー
- 従来の飛び系クラブの方向性に不満があるゴルファー
- 打感にこだわりを持つプレーヤー
装備にこだわるゴルファー
- 最新技術に興味があるプレーヤー
- 日本製の高品質クラブを求める
- カーボンフェースの性能を試したい
スペック別推奨
Sシャフト推奨ゴルファー
- ヘッドスピード45m/s以上
- しっかりとしたタイミングで振れる
- 方向性を重視するアスリート
SR・Rシャフト推奨ゴルファー
- ヘッドスピード37-44m/s
- 楽に振って飛距離を求める
- 高弾道を好むプレーヤー
このクラブが合わないゴルファー
不推奨レベル・特徴
初心者ゴルファー
- ヘッドスピード35m/s以下
- 基本的なスイングが安定していない
- コストパフォーマンスを重視する
特定の球筋を求めるゴルファー
- 強いドローボールを打ちたい
- つかまりの良いクラブを求める
- スライス修正を最優先とする
保守的なゴルファー
- 従来の使い慣れたクラブを好む
- 大きな変化を望まない
- シンプルな設計を求める
競合モデルとの比較
TYPE-Sと TYPE-Dの違い
TYPE-S(本モデル)
- つかまり過ぎを抑えて飛ばす設計
- 中級者以上のアスリート向け
- 方向性重視の設計
TYPE-D
- しっかりつかまえて飛ばす設計
- より幅広いゴルファー対象
- 飛距離重視の設計
他社競合モデル
- より詳細な比較には実際の試打が推奨
- カーボンフェース技術は業界でも注目の技術
- 価格帯では同クラスの高性能モデルと競合
購入時の注意点・推奨事項
フィッティングの重要性
TYPE-Sは従来のインプレスシリーズから大幅に特性が変更されているため、必ず試打・フィッティングを実施することを強く推奨します。特にシャフト選択は飛距離と方向性に大きく影響するため、複数のシャフトでの比較検討が重要です。
シャフト選択のポイント
- ヘッドスピードに適した硬さの選択
- スイングテンポとの適合性確認
- 弾道高さの好みとの整合性
購入前チェック項目
- 現在の使用クラブとの性能差確認
- TYPE-SとTYPE-Dの両方での試打
- 複数ロフト角での弾道確認
- 予算との整合性検討
メンテナンス・取り扱い注意事項
カーボンフェースの取り扱い
- カーボンフェースは傷に注意が必要
- 清拭時は柔らかい布を使用
- 極端な温度変化を避ける
定期メンテナンス
- グリップ交換:年1-2回推奨
- ヘッドカバーの適切な使用
- 定期的なクラブ点検
まとめ
YAMAHA INPRES DRIVESTAR TYPE-S ドライバーは、革新的なカーボンフェース技術により、従来モデルを大きく上回る性能を実現した意欲作です。特に中級者以上のゴルファーで、つかまり過ぎに悩むプレーヤーや、飛距離と方向性の両立を求めるゴルファーには非常に有効な選択肢となります。
ただし、従来のインプレスシリーズとは大幅に特性が異なるため、購入前の試打は必須です。97,900円という価格設定は決して安くありませんが、搭載されている技術と性能を考慮すれば、コストパフォーマンスは十分に納得できるレベルといえるでしょう。
最終的な判断は個々のゴルファーのニーズと技術レベルによりますが、最新のカーボンフェース技術を体験したい、高性能なドライバーを求めるゴルファーには、ぜひ一度試打していただきたいモデルです。
出典・参考情報
公式情報
試打レビュー・評価
※掲載情報は2024年11月時点のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください。 ※試打データやレビューは個人の感想であり、効果を保証するものではありません。