今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは バルド NEW FORGED CM アイアン の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは30度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は433g です。
バルドのイメージにピッタリの、とても落ち着いたデザインでカッコいいアイアンです。
このシンプルなデザインでありながらも、たくさんの高機能が積み込まれているのではないでしょうか?
とてもオーソドックスな形状だと思うのですが、『シャープ』というよりは、どちらかというと丸っこくて曲線を感じさせます。
『フェース高』も、それほど高くありません。
『高重心』というよりは、明らかに『低重心』を感じさせる形状です。
こういったところは、今の主流といっていいのではないでしょうか?
『彫りの深さ』は、やや大き目で、アンダーカットキャビティといっていいのだと思います。
この溝が、とてもよく目立っていました。
アンダーカットキャビティの中では、形状がそれほど複雑なほうではないので、使用後の掃除も少しは楽なのではないかな?などと思いながら見つめていました。
今は本当に色々な形状のアイアンを目にするようになりました。
メーカーの企業努力には、本当に頭が下がる思いです。
『ソール幅』は、やや広めでした。
割と平らな形状です。
ヒールからトゥにかけて、かなりの広がりを感じます。
最近は、このソール形状ひとつとっても、様々な物が見られるようになりました。
ソールは丸みを帯びていて、多少バンスが効いていたほうが安心する・・・。という方も多いのではないでしょうか?
私はこういった平らなソールはすごく好きです。
必要以上に跳ねない印象がありますし、インパクト後、ボールの下を上手く、くぐらせていけそうな感じがします。
ターフも綺麗に取れそうな感じがします。
アイアンのリーディングエッジには、『ナイフのような鋭さ』をイメージしていきたいです。
ヘッド全体を見ると、丸っこい印象もありますが、ソール形状だけ見るとシャープな印象をもちました。
『ネックの長さ』は、やや短めといった感じがします。
しかし、この長さはすっかり見慣れた感じですし、今では『スタンダード』といったところなのかもしれません。
『スルーボア』を見かけなくなり、『ショートホーゼル』『ロングホーゼル』も多少少なくなってきた代わりに、これくらいの『セミショートホーゼル』といった長さのアイアンはすごく増えてきたような気がします。
やはり、こういったところも流行のようなものがあるのでしょうか?
ボールを前にして構えた感じは、変なクセもなく整っていて、とても好感がもてました。
『セミラージサイズ』といっていいでしょうか?
それほど『小顔』にも『大顔』にも見えませんでした。
変なクセのない、オーソドックスな顔のアイアンが好きだけど、多少大き目のサイズのほうが安心する・・・。という方には、このアイアンはすごく構えやすいのではないでしょうか?
トップラインは厚過ぎないですが、グースは多少効いています。
左右に曲げるイメージも出すことができましたが、まずは自然な感じで真っ直ぐ狙っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。
『打感』は、柔らかめの打感で、好感をもつことができました。
このアイアンは『軟鉄鍛造』なのだそうですが、その軟鉄の柔らかさを感じながらも、『マッスルバック』のような『厚み感』はちょっと足りないかな?と思いました。
しかし、特に大きな不満のないフィーリングです。
今日は一緒に練習に来ていた友人にも打ってもらったのですが、彼にはやや物足りない打感だったようです。
もっと『しっかり感』が欲しかったそうです。
球もよくあがり、タフな印象は全くありません。
幅広い層に対応しているアイアンといっていいのではないでしょうか?
グースもきつ過ぎないので、球を拾いやすい感じがしました。
『安定性』という点でも高く、シビアな感じは全くしません。
アンダーカットキャビティの長所が存分に味わえる・・・。といったところでしょうか?
アイアンには、まず『安定性重視』という方にはお勧めしたいアイアンです。
『飛距離性能』という点でも、かなり優れています。
ちょっと前まで、『飛距離系』のアイアンといえば、その形状などに特徴があったものですが、今はこのようなオーソドックスなタイプのアイアンでも、かなりの飛距離系アイアンが増えてきました。
距離は欲しいけれど、構えづらいアイアンは嫌だ・・・。という方にはピッタリなのではないでしょうか?
私の感覚では、『2番手』くらい違う感じがしますし、まとめづらい感じがはっきりとあったのですが、今はやはりアイアンも飛ばないと売れにくい時代なのかもしれません。
多くのメーカーのアイアンがロフトを立ててきているところを見ると、そう感じずにはいられません。
私は人よりも感覚が鈍く、技量も低いので、これまでも参考にしたことはないのですが、昔はショートホールなどでも、同伴競技者の使ったアイアンの番手が参考にするといったこともありました(勿論相手に訪ねても、またその問いに答えてもペナルティ)が、今では同じ番手表示でも様々なロフトがあるので、あまり参考にはできません。
あくまでも自分の距離感で勝負できる時代になったのかもしれません。
私は怖くて飛び過ぎるアイアンをコースで使うことはないのですが、友人の話によると、最近の飛び系アイアンも、そこそこ止まるようにできているので、飛び系アイアンの出始めの頃よりは難しくないのだそうです。
しかし、この伸びすぎるキャリーに不安を感じずにはいられません。
こういった飛び過ぎに体が慣れてしまうと、スイングが緩んでしまいそうな不安が頭をよぎります。
もし、そうなると長いスランプが待っているような気がします。
やはりイメージに合うクラブを使っていたほうが、長い目で見てもいい結果が待っているように思います。
『操作性』は、なかなかいい感じでした。
あまり敏感に反応するタイプではありませんが、とりあえず左右どちらにも打っていくことができました。
やはり変なクセのない顔と、操作性抜群で実績充分なスチールシャフトが操作性を高めているのでしょうか?
普通に打っている限り、なかなか大きく曲がる感じはしませんが、実戦でもいざというときに曲げていけるアイアンなのかな?と思いました。
しかし、寛容性が高いので、やはりある程度まとめていきやすいタイプのアイアンだと思います。
私はまだバルドのクラブをそれほど多く試してきたわけではないのですが、このアイアンもバルドのイメージにピッタリと合致した、上質な印象をもちました。
一見すると、それほど飛びそうな感じはしなかったのですが、実際はかなりの『飛び系』といっていいのだと思います。
打つ前に想像していた性能とほぼ同じだったのですが、飛距離性能が想像よりも高いと感じました。
そこが一番違っていたところです。
外見がカッコ良くて、変なクセがなく、ミスに対してもある程度寛容で、しかも距離が出る・・・。
そんなアイアンだといっていいのではないでしょうか?
このような長所を持ったアイアンを多くの方が求められているように思いますし、メーカーもユーザーのニーズをはっきりとつかんでいるのだと思いました。
今は多くのメーカーで、同じようなタイプのアイアンがたくさん発売されているので、そういった点でいうと、このアイアンが特別強い個性を発揮しているとは思えませんでしたが、高い性能をもっているのは事実だと思います。
カッコ良くて、高性能で、しかも大手有名メーカーではなく、周りにあまり使っている人がいないアイアンを使っていきたい・・・。という方にはとても魅力的なのではないでしょうか?
今は昔よりも『地クラブ』の認知度があがり、人気も高くなったように思います。
大手有名メーカーのほうが安心できる・・・。という方もいらっしゃるとは思いますが、有名でなくても『高品質』『高性能』で信頼のできるクラブを発表するメーカーはたくさんあります。
だから、今のような人気につながっているのだと思います。
このアイアンも、まさにそんな信頼のできるメーカーの自信作といってもいいのではないでしょうか?
『飛び過ぎる』こと以外、私は大きな不満はありませんでした。
しかし、この飛距離性能も、このアイアンの大きな『ウリ』だと思いますし、そこに魅力を感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
バルドといえば、私はドライバーのほうがイメージが強いのですが、以前試打したウェッジやアイアンも、いい印象が強いです。
正直、私は購買意欲が刺激されることはなかったのですが、たくさんの方に試していただきたいと思いました。
これからも、バルドには私たちゴルファーが喜ぶような、いいクラブをたくさん発表し続けて欲しいです。
バルド NEW FORGED CM アイアン
- 2012年5月5日
- バルド
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