今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは コブラ S3 アイアン の7番 です。
シャフトはNS PRO950GHです。
ロフトは31度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は95g、トルクは1.9、バランスはD2、キックポイントは中調子です。
コブラの新しいアイアンです。
とてもコブラらしいデザインのアイアンです。
見るからに『高機能』といいますか、打ちやすそうな雰囲気を漂わせています。
『E9 FACE TECHNOLOGY』と記されています。
どんなテクノロジーなのでしょうか?
『彫り』も、かなり深いですし、この形状に色々な工夫が施してあるように見えます。
海外メーカーのアイアンは、こういった彫りの深いものが多いですが、そういえば西洋の方々の顔は、我々日本人よりも、かなり彫りも深いなあ・・・。と関係ないことを考えていました。
今は(というか、ずいぶん前からですが)、海外メーカーのクラブでも日本で作られている物が多いですし、たくさんの国や地域(特にアジア圏)で作られているものが殆どだと思います。
ゴルフクラブとは直接関係ないのですが、私は普段プライベートではジーンズを履くことが多く、昔からリーバイスを愛用してきました。
『MADE IN USA』の『501』や『505』を主に愛用してきて、自宅に20本くらい所有しています。
しかし、数年前に載った新聞の記事で、リーバイスのアメリカ工場は全て閉鎖され、その全てを違う国で作ることになると知って、私はすごくショックを受けました。
『MADE IN USA』の尻ポケットのステッチの浅い感じがすごく好きでした。
今はかなり深くなり過ぎているように思います。
おまけにジーンズの値段もすごく高くなりました。
ちょっと前まで『7~8千円』くらいで購入できていたのが、今では軽く1万円を越します。
品質自体に大きな変化は見られないのですが、このデフレの時代にジーンズはとても珍しい存在だと思います。
そのせいか、今では自宅にあるリーバイスのジーンズは勿体なくて履かずに保管していて、安いブランドのジーンズを履くことが多いです。
そのブランドはとても安いですが、品質がすごくしっかりとしていて、気に入っています。
そういったことはゴルフクラブにもいえると思います。
今はリーズナブルな物から、とても高価が物まで幅広くありますが、価格が安くても高性能なクラブはたくさんあります。
私がゴルフを始めた頃は、安いクラブはそれなりの品質であったりすることも多々あったのですが、今は一概にはいえません。
安くてもいいクラブはたくさんあります。
あの南アフリカの伝説の名プレイヤー、ゲーリー・プレイヤー選手が東京銀座で安く購入したパターでメジャーを制した話は、あまりにも有名な話です。
このアイアンを見ていたら、ふとそんなことを考えていました。
ただ、このアイアンが安そう・・・。とかチープな感じは全くしなかったのですが、コブラやマグレガーなどは品質の高さの割には価格設定が低めでコストパフォーマンスが高いクラブが多いせいか、そういったことをつい考えていました。
はっきりと『ショートホーゼル』だと思いますし、『ワイドソール』でもあります。
『グース』もよく効いています。
こういったところは、予め予想の範疇でした。
この『トゥ側』にある、『7』の刻印も珍しい感じがします。
今はまだもっとソールの中央寄りにあるものが多いですが、こういったことも他のメーカーのアイアンで何度か目にしているのでそれほど驚くことはありませんでした。
ちょっと変わった感じもしますが、コースや練習場でキャディバッグからアイアンを取り出す時に、ここの位置に番手の数字があるとすごく見やすいと思います。
私は間違えたことはないですが、『6』と『9』を間違えて抜いてしまうことも少なくなるような気がします。
素振りをしても、すごくポピュラーな感じがします。
何年か前から、一番支持されているアイアン用シャフトですし、それだけこのアイアンに『易しさ』を感じておられる方がたくさんいらっしゃるからではないでしょうか?
その一番支持されているシャフトと、この易しそうなヘッドの『コラボ』は、とてもマッチしているように思います。
ボールを前にして構えた感じは、この『グース形状』に目が行きましたが、それ以外は特にクセもなく、すごくシンプルな感じがしました。
私はストレートネック形状を好むので、やや構えづらく感じるところがあるのですが、グースネック形状を好まれる方には、たまらない『顔』をしたアイアンといえるのではないでしょうか?
『トップライン』も厚めな感じがしますし、それほどシャープな印象は持ちませんでしたが、よく見かけるような形状のアイアンで、ある意味『今の基準』といえるようなアイアンなのかもしれません。
このようにグースがキツいと、どうしても私は『左へひっかけそう』とか、『タイミングが合わずにミスしてしまいそう』といった印象を持ってしまうのですが、そういった『マイナスイメージ』は年々薄らいできました。
この『ゴルフクラブ試打日記』というブログを書く前までは、おそらく試打していなかったようなタイプのアイアンですが、記事を書くようになってからは、敬遠することは極力しないようにしているので、それによる『経験値』が増えて少しは対応できるようになったのかもしれません。
正直、それほどいいイメージを描きやすい顔ではないですし、打つ前は色々なラインを頭に描いていきたいですが、今日はまず先に感触を確かめる感じで打っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。
まず感じたのが、その『打感のソフトさ』です。
打つ前は少し硬い感じを予想していたのですが、実際はかなりソフトな感じで、すごく好感が持てました。
1球目から、すごくいい感触を味わうことができました。
このアイアンは、かなり特徴的なデザインになっていますが、『打感』という点では、決して大味な感じではなく、すごく心地いい感じがとても印象的でした。
『安定性』という点が、このアイアンの最も大きな特長だと思います。
かなりミスに対しての寛容さが大きいアイアンです。
打点がブレやすい方、アイアンには、まず第一に『易しさ』を求めていきたい方にとって、かなりメリットの大きいアイアンといえるのではないでしょうか?
『易しさ』と一口に言っても、人それぞれ感じ方が大きく異なるところがあると思いますが、少なくとも軽量スチールを使って、ミスに対する寛容性の大きさ(=スイートエリアの大きさ)を『易しさ』と捉えておられる方には、かなり期待値が高まるのではないでしょうか?
スペック的にいって、私にはやや合いづらい部分もあるのですが、今日は1球目からいい感じで打つことができたからでしょうか?
すごくイージーなアイアンだと思いました。
コブラは数年前から、ドライバーにせよ、アイアンにせよ、『慣性モーメント』の大きいクラブが多い・・・。というイメージがありますが、このアイアンもそのイメージを突っ走っている『易しさ最優先』のアイアンだと思いました。
今日はシビアな感じは全くしませんでした。
こういったやや『ラージサイズ』のアイアンだと、私は『トゥ寄り』で打ってしまう悪いクセが出てしまうことも多く、今日もそういった傾向が見られたのですが、それでもなかなか大きなミスにはつながりにくい感じがしましたし、打感も大きく損なうことはありませんでした。
『球の上がりやすさ』という点でも、かなり親しみやすさが感じられるのではないでしょうか?
『コブラ』というと、これまでもグレッグ・ノーマン選手やジョン・デーリー選手など、いかにもハードヒッター御用達のクラブというイメージがありましたが、このアイアンのように最近はかなり幅広い層に受け入れられるクラブが目立ちます。
スインガータイプの方に、このアイアンはかなり高いパフォーマンスを発揮してくれると思います。
低重心だと球が上がりやすい・・・。とは、必ずしも思いませんが、すごく計算しつくされて設計されているのではないでしょうか?
このようにグースがきついと、どうしても球が拾いづらそうなイメージが昔からありますが、これまでたくさん接してきたので、慣れてきたというのもあると思いますし、今日もそれほど拾いづらいとは感じませんでした。
アイアンショットでの、『ダウンブロー』が苦手で、球が浮きづらい・・・。と日頃感じておられる方も、このアイアンはすごく易しく感じられる方が多いのではないでしょうか?
敷居の高いアイアンだとは、全く思いませんでした。
『飛距離性能』が優れていることは、打つ前からだいたい分かっていたことではありますが、このアイアンも最近のアイアンらしく、かなり秀でています。
私には飛び過ぎる感覚があるので、実戦で使うとなると、かなり不安を感じてしまうと思いますが、今のニーズを考えると、こういったアイアンがたくさん求められているのだと思います。
このような『ストロングロフトアイアン』をたくさん試打してきて、よく感じるのですが、その敢えて『ロフトを立てるといった意味』は、『飛ばす』ということも勿論ありますが、年月の経過によって、落ちてきた飛距離をまた取り戻したい・・・。と考えておられる方の為にあるのではないでしょうか?
私はこれからもロフトを立てる予定はないですし、ずっと今のままのフィーリングでいきたいと考えていますが、やはりアイアンでも飛距離を稼いでいきたいと考えておられる方が多いのだと思います。
『打感』が良かったからでしょうか?
『操作性』という点でも、結構いい感じがしました。
かなり直進性の高いアイアンだと思いますし、なかなか大きく球を曲げていきづらい感じはしましたが、それでも多少は『フック』『スライス』も打つことができました。
なかなか自分の思い描いていたラインには、乗せづらい感じもしましたが、コースで大失敗をしてしまうタイプのアイアンではないと思いました。
しかし、やはりこういったタイプのアイアンは、あまりインテンショナルな球を打たないほうが、いい結果は出やすいのではないかな?と思いました。
ドライバーやフェアウェイウッドなどに限らず、アイアンで球を曲げる練習はとても楽しいものですが、今日はなかなか極端なショットが打てなかったので、多少『単調』になってしまったような気もします。
しかし、その『単調』は、『いい単調』なのではないかな?と思いました。
今日は久しぶりにコブラのニューアイアンに出会うことができて、とても楽しい試打ができました。
完全に『オートマチックタイプ』のアイアンだと思いますが、こういったタイプのアイアンがとても多いことを考えると、やはりそれだけたくさん求められているからだと思います。
『グース』は多少きつい感じがしましたが、それ以外は特に変なクセもなく、意外と馴染むのも早く感じられました。
私がアイアンに求めるものとは、またちょっと違ったタイプのアイアンでしたが、すごくいい印象を持ったまま試打を終えることができました。
コブラは、その『思い切った設計』といいますか、その特徴的な『デザイン』や『機能性』などから、少しテーラーメイドに近いイメージを私は持っているのですが、新製品の出る頻度はテーラーメイドには及びません。
できれば、もっとたくさんのクラブに出会っていきたいと思っているのですが、作るメーカー側としては大変なことだと思います。
今日も花粉の飛散はすごくて、試打をしている間もずっと目のかゆみや鼻のムズムズ感に襲われていましたが、私としてはいい練習ができた一日でした。
TVのCMを見ていたら、『イオン』の力で花粉を寄せ付けない薬があると知ったのですが、その薬にすごく興味を持ちましたし、そんな機能を持った『花粉症ゴルファー御用達ゴルフクラブ』というのが発売されたら面白いな・・・。などと勝手な感想を持ってしまいました。
花粉の季節が過ぎ去ってからが、私にとっての『本当の春』なので、春はまだまだ遠いな・・・。と思いました。
コブラ S3 アイアン
- 2011年3月8日
- コブラ
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