今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ONOFF LABOSPEC MB-247D アイアン の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.5インチ、シャフト重量は119g、シャフトフレックスはS200、トルクは1.7、バランスはD2、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は443g です。
とてもカッコいいアイアンです。
一瞬で惹かれてしまいました。
オノフはカッコいいクラブが多いですが、マッスルバックのイメージはありませんでした。
ただ、それは私が知らないだけで、ずっと前から発表し続けていたのかもしれません。
ブリヂストンやスリクソン・ミズノなどでは当たり前のように思えますが、オノフでは意外です。
しかし、それだけマッスルバックへのニーズが高まっているのかもしれないですし、オノフファンからの要望もメーカーへ直接あったのかもしれません。
詳しいことは分かりませんが、カッコいいクラブに出会えるのはとても嬉しいことです。
なので、早速試打させてもらうことにしました。
マッスルバックらしくシャープで、大きさもちょうどいいです。
シャープではありますが、尖った印象はなく、どこかフワッとした柔らかさのようなものを感じました。
ピカピカ光るミラー仕上げでなく、艶消しのサテン仕上げなのもいいです。
ミラー仕上げも美しいですが、私はこのようにピカピカ光らないサテン仕上げのほうが好きなので、このアイアンに対する好感度がグッと高まりました。
気分的に、少し落ち着いて打つことができるような気がします。
マッスルバックとはいっても、完全なフラットバック構造ではありません。
溝のような凹みが横に走っています。
最近は、このようにちょっと工夫された感じのマッスルバックも増えてきました。
同じようなものばかりで変化のない、『マンネリ感』を払拭する為でしょうか?
それとも何か他に狙いがあるのでしょうか?
この形状を見ると、先日試打したPXGのアイアンや、PRGRの名器900TRを思い出します。
彫りは、かなり浅くシンプルな形状です。
こうして見ると、ハーフキャビティといえなくもないですが、やはりマッスルバックのほうがしっくりくるような気がします。
名前はともかく、こうして見ているだけで、いい目の保養ができ、気分がどんどん盛り上がってきました。
トップラインは、やや薄めでシャープです。
いいイメージが描けそうです。
ソール幅は薄く、輪郭もシャープです。
最近では少なくなりましたが、昔はこのようなアイアンがたくさんありました。
こうして見る限り、タングステンなどの異材は組み込まれていないようです。
今はウェイト付きのマッスルバックも見られるようになり、各メーカーが独自の工夫を凝らしています。
ネックの長さは標準的です。
ショートではないですし、かといってロングというほどでもありません。
これくらいの長さが、今の標準といっていいように思います。
この角度から見ても、このアイアンがストレートネックなのが分かります。
ホーゼルには『FORGED』の文字が刻印されています。
他のメーカーでも、すっかりお馴染みになりました。
この角度からもそうですし、全体的に見て質感がとてもいいです。
かなりいい感じなので、メイドインジャパンなのかな?と思いましたが、刻印が見られないので、詳しいことは分かりません。
品質が良ければどこの国で生産されても関係ないですが、やはりメイドインジャパンは特別ですし好感度もあがります。
フェース面にミーリングはありませんでした。
フェース面がすごく綺麗ですし、スコアラインも丁寧に刻まれています。
チープさが全く見られないフェース面です。
今でもフェース面がチープに見えてしまうアイアンは少なくないですが、このアイアンは全く違いました。
新品のときに美しいのはもちろんですし、使い込んでいっても、いい感じに仕上がっていくんだろうな・・・。と思いました。
装着されているグリップはONOFFのロゴが入っていてとてもカッコいいですし、何よりベルベットタイプで最高のフィーリングです。
何から何まで至れり尽くせりのアイアンだな・・・。と思いました。
素振りをしても、タイミングが取りやすくて好感が持てました。
最近はDGよりもモーダスの人気が高まっているように感じるのですが、DGもまだまだ健在です。
DGも種類が増えてきましたが、モーダスも色々なタイプが登場してくるようになりました。
昔では考えられませんでしたが、今は細かなニーズに対応してくれるので助かります。
この研ぎ澄まされたかのような鋭さをもった構え感がたまりません。
いわゆる『イージー系』には見られない精悍さがあります。
動物でいえば、『野性的』といいますか、一切の妥協がないような感じがします。
カッコ良くて構えやすいので、いい目の保養が構えただけでもできたのですが、厳しい条件にも立ち向かっていけそうな勇気を与えてくれるアイアンだな・・・。と思いました。
シャープでカッコいいアイアンですが、『洋』の顔ではなく、『和』の雰囲気が感じられたので、やはり日本製なのだろうと思いました。
この美顔に、私の目尻は下がりっぱなしでした。
試打を開始しました。
『打感』は、すこぶる良いです。
この『くっつき感』がたまりません。
球を打ちながら、フェースがよく仕事をしてくれているな・・・。と思いました。
最近は弾き系のアイアンが多くなりましたし、それもいいとは思うのですが、私はやはりこのようなベーシックなタイプに魅力を感じます。
薄っぺらい打感ではなく、適度に厚みのある打感です。
『球のあがりやすさ』という点では、明らかにヒッター向けなので、幅広い層に対応しているとは思えませんが、昔のMBほどタフな感じもしません。
7番らしい、いい感じの打ち出しと『めくれるような弾道』といったらいいでしょうか?
グリーンを上から攻めて止めていけるアイアンです。
こういうタイプのアイアンはグリーンを点で攻めていけます。
『安定性』という点では、マッスルバックらしいシビアさがあり、寛容なタイプではないですが、顔がいいので、打点も一転に集中してくれました。
適度な重量感があるので、安定して振っていけますが、軽すぎるとまた難しさが増してしまうような気がします。
いわゆる『易しさ』を求めておられる方には合いづらいところもあるかもしれませんが、キャビティにちょっと飽きてきてしまって、マッスルバックを使ってみたいな・・・。という方には是非試していただきたいです。
『飛距離性能』という点ではノーマルなタイプで、今時のディスタンス系ではありません。
しかし、飛びすぎないのがとても良く、縦の距離感が合いやすいです。
飛び系アイアンの縦の誤差を『10』とするならば、このアイアンは『1~2』といったところでしょうか?
それくらい、距離感が出しやすくてまとめやすいです。
『アバウト感』が無く、グリーンを積極的に攻めていけるアイアンといっていいのではないでしょうか?
『操作性』はかなり高くて、左右同じように敏感に反応してくれます。
いわゆる『曲がりにくい』タイプのアイアンではないので、こちらのイメージを伝えやすく、『持ち球の曲線』で勝負していけるアイアンです。
私はフッカーなのでフック系の球筋が易しいですが、フェード系もいい感じで打てました。
構えたときは『つかまえ顔』に見えなかったのですが、フェード系でもしっかりつかまって、『乗っかりのいい』球を打たせてくれました。
オノフでは珍しいマッスルバックアイアンですが、他のメーカーと比べても劣るところは無く、優れていました。
顔の良さと打感の良さが秀逸ですが、扱いやすいので操作性も高いですし、何より『全体的な質感』がとてもいいです。
派手さはないですが、この落ち着いた感じがとてもいいですし、このいい雰囲気にこちらも引っ張られそうな感じもします。
ストレートタイプなので、グースを好まれる方には合いづらいかもしれません。
あと小顔タイプなので、ラージサイズを好まれる方には苦手意識が芽生えてしまうところもあるかもしれません。
アイアンに『飛び』を求めておられる方にも不満が残るところがあるような気がします。
ベーシックなタイプなので、『多機能』なアイアンを求めておられる方にも物足りなく感じるところがあるかもしれません。
幅広い層に対応しているアイアンではないですが、このようなベーシックタイプを好まれる方には、飽きが来ず長く付き合ってくれる頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?
アイアンに対する好みは人それぞれですし、今の主流とはいえないかもしれませんが、以前と比べ少しずつマッスルバックも見直され人気が高まっているように感じています。
今のイージー系アイアンは確かに高性能ですが、その高性能であるが故に、クラブがイニシアチブを握っているように感じられることもあります。
プレイヤーの意思やイメージが伝えづらいクラブが多くなったように思います。
それだけ易しくなったといえなくもないのですが、何か物足りなく感じるのは私だけでしょうか?
ハードルの低いアイアンとはいえないのかもしれませんが、フィーリングを大切にする方。
過度な易しさをアイアンに求めていない方。
自分の持ち球を活かして、より緻密に、そしてアグレッシブに攻めていきたい・・・。という方には、オススメしたいアイアンです。
打感がとてもいいので、今日はすごく楽しめました。
ONOFF LABOSPEC MB-247D アイアン
- 2019年10月26日
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