今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは プロギア egg impact ドライバー です。
シャフトは M-40 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは43.5インチ、シャフトフレックスはM-40、シャフト重量は49.5g、トルクは5.4、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は302gです。
プロギアエッグシリーズの新しいドライバーです。
つい先日『エッグセブン』というドライバーを試打したばかりですが、また新たなドライバーの登場です。
エッグセブンは、その個性の強いスペックがとても印象的でしたが、このドライバーもまた新たな試みがあるのだろうと思っていました。
シャフトに貼られているシールには、『43.5』と表示さていたので、長尺化がいわば『常識』となりつつある中で、とても珍しいことだと思いました。
今は45インチでも短い印象があるのに、このような長さのドライバーを発表してくるとは、さすが他のメーカーとは違うことをやるプロギアだな・・・。と思いました。
43.5インチといえば、『メタル時代』の長さです。
メタルからチタンに変化していくときに、チタンがメタルよりも優れているところは、『比重がメタルよりも小さくて、しかも強度が高い』ということを多くのゴルファーに知られているところだと思います。
比重が小さくて、しかも強度が高いので、厚みを薄くすることができ、軽量化が可能になるので、ヘッド自体の大きくでき、シャフトを長くすることができるので、それが飛距離の伸びにつながったり、余分な重量を色々なところに配置できるようになったので、設計自由度が広がった・・・。ということも、多くのゴルファーが知るところだと思います。
そういった中で、このようなはっきりとした『短尺』に出会うことは、とても珍しいと思いますし、それなりの大きな理由があるのではないでしょうか?
『egg bird』『egg seven』ときて、今回は『egg impact』です。
3年前にも、同じ名前のドライバーに出会いましたが、やはりスイングはインパクトが一番大事だということが、このドライバーのネーミングの由来なのでしょうか?
ヘッドの形状自体は、これまでのエッグシリーズのドライバーと、それほど大きく変わった感じはしません。
『ディープ感』というよりは、明らかに『シャロー感』が感じられる形状です。
ネックの長さなども、特に変わった感じはしませんでした。
これまでたくさん出会ってきた感じがします。
『顔』も、特に変わった感じはしませんでしたが、ややフェースが被っているかな?と思いました。
やはり短尺化しても、フックフェースでないと、球がつかまりにくいのでしょうか?
この角度から見ると、何となくなのですが、昔、ヨーロッパなどで履かれていた『木靴』を思い出しました。
トゥ側の出っ張った感じとか、独特の厚み感などから、そのように感じていました。
どちらかといえば、すっきりした形状が多い中、このような形状になっていることも、大きな理由があるのではないでしょうか?
素振りをしてみると、やや意外と思えるほどの『軽量感』と『シャフトの軟らかさ』を感じました。
『短尺仕様』になっているので、もっとしっかり目のスペックなのかと思っていたのですが、こういったところは、これまでのドライバーの印象と大きく変わることはありませんでした。
メタル時代は、『ヒッター=短尺』『スインガー=長尺』といった流れもあったので、このドライバーのターゲットが少し解りづらい感じがしました。
できれば、もっと『しっかりめ』のスペックに出会いたかったな・・・。と正直思いました。
ボールを前にして構えてみても、『初めてみる顔』だとは思いませんでした。
『シャロー感』が感じられますし、やはりフェースが被っているように見えました。
これまでたくさん出会ってきた『ハイドロー仕様』のドライバーと同じ印象をもちました。
このドライバーは今の主流のドライバーよりも、だいたい『2~3インチ』くらいは短いのですが、少しボールの近くに立っている感じがするくらいで、特別短いとは思いませんでした。
最近は色々な長さのドライバーに出会ってきたり、様々な形状を目にしているせいか、色々なものが交錯してしまっている感じがしました。
このヘッドの形状にもっと『立体感』が感じられれば、また違った印象を受けたような気がします。
トゥ側が目立つ感じがしますが、それが強すぎないですし、これまでもたくさん経験しているので、構えづらいとは思いませんでした。
繊細なイメージが浮かんでくることはなかったのですが、まずは『アバウト』なままで打ってみよう・・・。と思いました。
試打を開始しました。
『打感』は、とても良いです。
打っていて心地いい感触に浸ることができました。
『音』も、はっきりとした感じで、清々しい気分になれました。
練習とはまた別の私の目的でもある、『日頃のストレス解消』にもってこいだと思いました。
『球のあがりやすさ』という点では、かなり優れていて、これまでの同様のドライバーと同じような弾道の高さを感じました。
少々薄めでヒットしても、球は浮きやすく、高い打出し角度が得られやすいドライバーだと思いました。
『ライナー系』というよりは、明らかに『高弾道のビッグキャリー系』といったらいいでしょうか?
スインガータイプの方にも、親しみやすいのではないでしょうか?
『安定性』という点では、かなりイージーな感じで、シビアな印象はありませんでしたが、私には球がつかまり過ぎる感じがしました。
どうしても、左方向への打球が多くなってしまいました。
球数をこなしていくなかで、時々限度を越した感じの球がでてしまったので、少し警戒しなければならないと思いました。
『スライス系』『フック系』でいえば私の場合、明らかにフック系の出やすいドライバーだと思いました。
私には少し難しく感じられる部分もあるのですが、日頃からこのようなタイプのドライバーを使っておられる方には、とても易しく感じられるのではないでしょうか?
多少のインパクトのズレにも決して揺らがない、『寛容さ』が感じられるドライバーだと思います。
『飛距離性能』という点では、短尺ではありますが、優れていると感じました。
それは、このドライバーの『球のつかまりやすさ』や『弾道の高さ』などにも感じられるのですが、やはり『短尺』になったことで、『厚いインパクト』を迎えやすくなったからではないか?と思いました。
時の流れと共に、ドライバーのシャフトがどんどん長くなって、結果的に『振りにくくなった』『タイミングがとれなくなった』『打点のブレが大きくなった』と感じられる方や、『どうしても当てにいってしまう』という方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
勿論、今はシャフトの進化は凄まじいものがありますが、それでもどうしても長さに対する難しさを感じておられる方は少なくないと思います。
飛距離を伸ばすには、『長尺化』することが有利なのは誰もが知るところだとは思いますが、それはあくまでも『ジャストミート』できた場合であって、長くしたことによって『コスリ球』を打ってしまったり、ボールが曲がってしまえば、長尺化のメリットはないといっても過言でないのではないでしょうか?
あくまでも確率を無視した『一発の飛び』というのであれば、長いほうが有利だとは思いますが、『平均距離を伸ばす』『アタリハズレ』を少なくしていくうえでは、やはり短くしていくことはとても有効な方法だと思います。
ただ、ゴルファー心理として、いつまでも『自分の最大距離』を求めていきたい・・・。というものがあるように思うのですが・・・。
『操作性』という点では、これだけ短くなったのですから、本来はとても易しく感じられるべきだと思うのですが、正直『まずまず』だと思いました。
できれば、シャフトがもう少ししっかりしてくれていると、もっと易しく感じたと思うのですが、今回のこのスペックでは少し難しく感じてしまいました。
私には球がつかまり過ぎるドライバーなので、どうしてもフック系がでてしまうのですが、スライス系の球にもチャレンジしました。
あまり大きく右に曲がる感じはしませんでしたが、とりあえず何とか打つことができました。
しかし、本来はこのドライバーは『操作性』を求めていくタイプではなく、『スライス軽減』タイプのドライバーなのではないかな?と思いました。
プロギアらしい、『アイデアの斬新さ』と、他のメーカーには見られない『個性』がとても感じられました。
先ほども書きましたが、もし『最大飛距離』を求めていくのであれば、長尺化は避けて通れないところだと思います。
しかし、『スコアメイク』『振りやすさ』を考えていくと、今回のこのドライバーは大正解といっていいのではないかな?と思いました。
クラブセッティングということで考えてみても、アイアンやウェッジの大きさはそれほど変わらず、長さもドライバーほど長くなっていない中で、ドライバーだけがどんどん長くなっていきました。
それはドライバーがある意味『特殊なクラブ』であるということもあるとは思うのですが、やはり『全体的な流れ』でいいますと、ある程度の『長さのバランス』が重要になってくるのではないでしょうか?
そういったことを考えてみても、このような長さはとても理にかなっていると思いました。
今は多くのゴルファーが『長尺信仰』といいますか、少しでも長くて飛ばしていけるドライバーが求められているように思います。
そういったことなどからも、この『短尺化』は『ゴルファー心理』とは逆をいっているのかもしれません。
しかし、実際に打ってみると、すごく好感がもてるドライバーといっていいのではないでしょうか?
これからも『長尺化』は続いていくと思いますし、他のメーカーがこの『短尺使用』に追随していくとは思えませんが、私はこういった試みはとてもいいことだと思いました。
『気持ちよく振りきる』ということが、いかに大切なことか・・・。ということを実感しやすいのではないでしょうか?
『当てにいくスイング』が、いかに飛距離をロスし、ボールを曲げさせているか?ということも把握しやすいように思います。
長尺ドライバーが振りにくい・・・。と感じておられた方には、是非試していただきたいドライバーです。
プロギア egg impact ドライバー
- 2012年4月13日
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