今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは バルド TT PROTOTYPE MB11 アイアン です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは36度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は443gです。
バルドのとても珍しいマッスルバックアイアンです。
バルドのアイアンに出会うことはあまり無いのですが、今日は、このとても美しいマッスルバックアイアンに出会うことができました。
マッスルバックアイアンといえば、ミズノ、ブリヂストン、エポン、ナイキ、ロイヤルコレクション、コブラ、テーラーメイド、三浦技研、ヤマハ、タイトリスト・・・。などが思い出されますが、今は本当に多くのメーカーに採用されていて、とても嬉しく思います。
難しいとは解っていても、手にしてみたくなる美しさがあります。
先日、MPのニューマッスルバックに出会ったばかりですが、今日はバルドのマッスルバックに出会うことができて、気持ちの高ぶりを抑えることができませんでした。
アイアン好きの私としては、この美しいアイアンを見て、そのまま素通りすることは絶対にできませんでした。
マッスルバックらしく、シャープな形状です。
形状美といったらいいでしょうか?
ゴルフクラブは球を打つ前に、まずは『目で楽しみたい』と私はいつも思うのですが、このアイアンはその私の思いに応えてくれています。
最近はマッスルバックアイアンの数も増えてきましたし、個性的な物もありますが、このバルドのマッスルバックはとてもオーソドックスな感じがします。
シャープでありながら、この肉厚なところがたまりません。
キャビティアイアンは、その構造のバリエーションが広いですが、マッスルバックはなかなかそうはいきません。
しかし、この不変的なところが、またいいのかもしれません。
易しさ最優先のアイアンも確かに素晴らしいですが、憧れのマッスルバックを打ちこなせるようになるぞ・・・。というモチベーションが、レベルアップのきっかけになるような気がします。
ソール幅は、マッスルバックにしては、少し広めかな?と思いました。
勿論、最近のワイドソール系のアイアンと比べると、かなり狭いのですが、これまでのマッスルバックアイアンの中で考えてみると、結構広い印象があります。
こういったところは、最近の傾向のような気がします。
ネックも、それほど長いとは思いませんでした。
どちらかといえば、やや短いかな?という感じがしました。
昔のマッスルバックアイアンでは、考えにくい短さだと思います。
今のアイアンは、それだけ重量配分など計算し尽くされているのでしょうか?
『ボールの低スピン化』が進んで、ロングアイアンが姿を消したように、他の番手にも、より『あがりやすさ』が求められているのでしょうか?
今は『6番アイアンから』という方も増えてきたような気がします。
ユーティリティなども確かにとても便利なクラブですが、『アイアンを使いこなす喜び』といったらいいでしょうか?
飛んでいくボールを見送るときの気分の良さは、代えられないものがあります。
一応、ミーリングはあるのかな?と思い、よく見てみたのですが、ありませんでした。
すごくオーソドックスなフェース面だと思いました。
この適度に重量感のある振り感がたまりません。
重量が足りないと、私は難しく感じたり、クラブが暴れてしまわないように気を遣ってしまうところもあるのですが、こういったスタンダードな振り感だと、そんな心配をしなくて済みます。
『いつも通り』振っていけばいいんだ・・・。と思えるだけで、すごく楽な気がします。
ボールを前にして構えてみても、いい印象をもちました。
すごく標準的なマッスルバックの顔だと思いました。
トップラインも薄くて、とても見応えがあります。
少しグースが効いていますが、これくらいであれば、特に難しく感じることはありません。
適度な小顔なので、ボールの輪郭や白さがはっきりとしてきますし、大きく見えるので、すごくイージーに感じられます。
いいイメージをたくさん頭に描くことができました。
今日の秋晴れの空と、私自身の心が上手く同調したかのように、晴れ晴れとした気分になりました。
自然と呼吸が深くなり、肩の力が抜けていくのが解りました。
試打を開始しました。
『打感』は、やはりすごくいいです。
軟鉄マッスルバックだからこそ味わえる、独特の『柔らかさ』と『厚み感』があります。
この感触をいつまでも楽しんでいたいと思いました。
薄いアイアンにはない、『球を乗せる』感覚といいますか『くっつく感じ』がたまりません。
こういったところがコントロール性能にもつながっているように思います。
『球のあがりやすさ』という点では、予想していたよりも球があがりやすくてイージーに感じられました。
先日試打したミズノのアイアンもそうですが、最近のマッスルバックは見た目の印象以上に易しくなっているような印象を受けます。
昔のような高重心ではありません。
親しみやすさも高まっているように感じました。
『安定性』という点では、やはりマッスルバックらしい『芯の小ささ』のようなものがありますが、安定感のある高性能なシャフトが挿してあるだけで、難易度がかなり下がります。
これがもし『動きすぎるシャフト』だと、難易度が上がってしまうように思います。
マッスルバックを求めておられる方は、ある程度ミート率が高い方だと思いますし、曖昧でボヤけた感じの打感を良しとされない方だと思います。
ミスヒットに対しての寛容さは、キャビティほどではありませんが、やはりそれに勝る魅力もあるのだと思います。
直進性を求めるよりも、球を操りたい方にとっては、たまらないアイアンといえるのではないでしょうか?
『飛距離性能』という点では、今のアイアンの中でも、はっきりと飛ばないほうだと思います。
最近はアスリートモデルと呼ばれるアイアンでも、少しずつロフトが立ってきていますが、このアイアンは7番アイアン本来のロフトです。
十分な高さを出して、上から落としていける感じがするのがとてもいいです。
落としどころも限定しやすいです。
私のホームコースは砲台グリーンが多いので、『きっちりとキャリーで』グリーンに乗せていきたくなります。
もちろん、手前から転がして乗せる方法もあるのですが、砲台グリーンではそれも難しいですし、手前のハザードに捕まってしまうことも多いので、やはり『高さ』を出していきたくなります。
最近の飛びすぎるアイアンは、なかなかこういった感じになりません。
確かに距離は出るのですが、飛んだ先のことがどうしてもアバウトになりやすいです。
このアイアンで球を打っていて、以前試打したエポンのマッスルバック『EPON AF-Tour アイアン』を思い出しました。
あのアイアンの弾道に似ているように感じました。
『操作性』は、かなり秀でています。
敏感に反応してくれるので、ちょっとイメージを変えるだけでも、それが弾道に表れやすいです。
あまり極端なことをしなくても十分に曲げていけるので、そういった点でいうと易しいのかもしれません。
最近は大きく曲げにくいアイアンも多いですが、このアイアンは曲げやすいので、そこに魅力を感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
グースがやはり効いているのでしょうか?
球もつかまりやすいので、易しく感じられる方も多いような気がします。
色々な形状のアイアンが今はたくさんあって、すごく研究されたハイテクアイアンが溢れています。
私たちゴルファーは、そういったアイアンのおかげで、大きな恩恵を受けていますが、やはりこのようなクラシカルなアイアンもいいものだ・・・。と思いました。
必要以上の物はついていないけど、しっかりと押さえるところは押さえている・・・。といったところでしょうか?
クラブが主張しすぎていない分だけ、プレイヤーにショットの成否を委ねてくれているような気がします。
MPアイアンのようにすごく細かなところまで計算され尽くした・・・。という感じとは、またちょっと違った印象も受けましたが、やはりこのアイアンにもメーカーの強いこだわりが感じられます。
とても美しくて正統派とも呼べるマッスルバックアイアンだと思いました。
バルドは兵庫県のメーカーということなので、やはりこのアイアンも『アイアンの聖地』ともいえる兵庫県で作られているかな?と、ふと思いました。
兵庫県には素晴らしいメーカーがたくさんあります。
いつか訪ねることができれば・・・。と思っております。
マッスルバックアイアンにも、色々なタイプが今はあると思うのですが、このアイアンはそれらの中でも、ちょうど真ん中くらいのタフさなのかな?と思いました。
美しさは際立っていますが、難しすぎて敷居の高いマッスルバックではないと思っています。
私は今、ヤマハのマッスルバックを愛用しているのですが、このマッスルバックは今のマッスルバックの中でも、かなり(といいますかトップクラス的に)易しいほうだと思っています。
このバルドのアイアンよりは易しいと思っています。
色々なマッスルバックに出会えることが最近増えてきて、本当に嬉しく思います。
私はゴルフを始めるときに『難しいか』『易しいか』ということをクラブに求めてはいなくて、『いい打感か?』ということや『そのクラブがカッコいいか?』ということをすごく重要視していたように思います。
上手く打てなければ、それはクラブのせいではなく、あくまでも自分のスイングに問題があるのだと思っていましたし、それは今でも続いています。
易しいアイアンを使っていいスコアを追求していくのも理にかなっていて正しいと思いますが、それでもマッスルバックのようなアイアンを使いこなせるようになりたい・・・。という思いがあってもいいのではないでしょうか?
上達への道は、決してひとつではないような気がします。
楽しくて楽しくて、なかなか手が止まりませんでした。
グッドフィーリングにすっかり魅了されました。
確かに敷居は低くはないけれど、やはりマッスルバックアイアンはいいな・・・。と思いました。
一球あたりの単価が、とてもリーズナブルに感じられました。
このバルドのアイアンもそうですし、最近のマッスルバックアイアンは昔に比べ、敷居が低くなっているのは間違いないと思います。
昔マッスルバックに挑戦してみたけど、断念してしまった・・・。という方や、まだマッスルバックを試したことがない・・・。という方にも、是非試していただきたいと思いました。
このバルドのマッスルバックでもいいですし、他のメーカーのマッスルバックでもいいです。
とにかく、このグッドフィーリングを多くの方に楽しんで頂きたいです。
練習場であれば、コースと違い、方向性などはあまり気にしなくてもいいと思います。
『芯を喰った』、この何ともいえない極上な打感を味わうことで、ゴルフの楽しさが、より広がっていくのではないでしょうか?
早速、仲間たちにも、このアイアンを勧めてみようと思いました。
とても楽しい試打ができました。
バルド TT PROTOTYPE MB11 アイアン
- 2013年10月13日
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