Zodia CM-1 アイアン を試打 レビュー
今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Zodia CM-1 アイアン の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは32度、シャフトフレックスはS200、クラブ総重量は432gです。
とても美しいゾディアのキャビティアイアンです。
思わず、ほぉーと感嘆の声が出るほど、この美しさに引き込まれていきました。
ピカピカ光るミラー仕上げよりも、私はこのような『艶消し』タイプのほうが好きなのですが、艶消しでも色々なタイプがあるんだな・・・。と思いました。
すごく上質な感じがします。
ゾディアのアイアンといえば、先日試打した『カイマン』がとても印象深いのですが、このアイアンはまた違う印象をもちました。
バックフェースにある、この赤いアクセサリーのようなものが大きな存在感を放っています。
ヒッティングポイントが肉厚になっているので、打感にも配慮されているようです。
他のクラブにもいえることですが、特にアイアンは『顔』が勝負で、そういった意味でも、このアイアンはとても魅力的です。
ヘッド自体はそれほど小振りでもなく、やや大きめに見えるのですが、それよりも『エッジの効き』がすごいです。
今のアイアンで、ここまでエッジが鋭く立っているものはあるだろうか・・・?と考えました。
該当するアイアンが思い浮かびません。
『削り感』『磨き感』がすごく伝わってきました。
彫りは深めで、易しそうなフルキャビティという感じがします。
高級感・高品質感がありながらも、難しすぎないように設計されているのではないかな?と思いました。
キャビティアイアンを好まれる方には、とても魅力的な形状といえるのではないでしょうか?
ソール幅は広いです。
あくまでも私の好みとしては、もう少し狭くてもいいな・・・。と思ったのですが、このくらいのワイドな感じに好感をもたれる方も多いのではないでしょうか?
ネックも短めです。
やや『頭でっかちタイプ』で、低重心を連想させます。
今のニーズに合っているのかもしれません。
ミーリングは彫られていなかったのですが、それをカバーするような『エッジの鋭さ』です。
スコアラインやフェース面の鋭さが半端じゃないな・・・。と思いました。
フェース面自体の『フラット感』といったらいいでしょうか?
すごく磨き込まれているように感じられ、大手メーカーの大量生産されるアイアンとは、趣(おもむき)が全く異なります。
私はどんどん引き込まれていきました。
アイアン好きにはたまらないものがあります。
素振りをしてみても、いい感じです。
タイミングが合いやすいですし、今からこの美しいアイアンを打つことができるのかと思うだけでワクワクしてきます。
外観の美しさは極上だけど、打感はどうなんだろう?と思いました。
色々なアイアンを試打していて、あまり気持ちが盛り上がらないこともありますが、今日は既にマックスに近いくらい上がっていきました。
すごく期待感が膨らんできました。
構え感
ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じだな・・・。と思いました。
正直、見惚れるほどの構え感ではありません。
少しヒール側の出っ張りが目立つのですが、特に問題はありませんでした。
グースも少し効いていますが、これくらいであれば、難しく感じるほどではありませんで。
小顔好きの私は、できればもう少し小さくてもいいかな?と思ったのですが、違和感なく普通に構えられました。
セミラージサイズアイアンです。
ボールを色々と曲げるよりも、真っ直ぐに近い弾道のイメージが頭に浮かんできました。
心が落ち着き、周りの空気がすごく澄んでいるように感じられました。
試打を開始しました。
打感
『打感』はとてもいいです。
適度なやわらかさと、この『乾いた感じ』の打感がたまりません。
『木製バットでジャストミートした感じ』といったらいいでしょうか?
湿った木製バットで打つ感覚とは異なります。
何球でも打っていたくなりますし、このような打感を味わえるアイアンはなかなか見当たりません。
フェース面にミーリングは見られなかったのですが、フェース面の食いつき感がすごく良かったです。
研磨の技術も、かなり高いのだと思いましたし、希少性を感じました。
『音』も、とても良いです。
ずっと耳にしていたくなる音です。
アイアンに限らず、いい音をさせてくれるクラブはナイスショットの確率がどんどん高まっていきますが、そうでないクラブは確率が下がっていき、曖昧さだけが残ることがあります。
そういった意味でも、このアイアンの打球音はとてもいい方向に導いてくれているように感じました。
周りに人がいなかったら腰に手を当てて、スキップでもしたくなるくらい、心が浮き浮きしてきました。
球の上がりやすさ
球はとてもあがりやすくて、タフなタイプではありません。
見た目通りの低重心系アイアンの球のあがりやすさを感じました。
グースがきつすぎないので、球も拾いやすいです。
高級感がありながらも、性能的にはとても親しみやすい印象をもちました。
安定性
『安定性』という点でも高く、シビアさは全くありません。
フルキャビティアイアンの易しさが存分に味わえるアイアンです。
見た目の美しさと、適度な重量感のおかげなのか、今日は打点が一カ所にずっと集中してくれていたこともあり、余計に易しく感じられました。
あくまでもシンプルに、フェース面でボールをターゲットまで運んでいく感じです。
力まずに、乗せたいラインにしっかりと乗せていくことができ、すごくイージーなアイアンです。
飛距離性能
『飛距離性能』という点でも、今の多くのニーズに応えているように思います。
易しく距離を稼いでいけるアイアンです。
球が上がりやすいので、キャリーで攻めていけますし、食いつきもいいので、しっかりとグリーンに止まってくれそうです。
是非コースのグリーンで、この『止め性能』を確かめてみたいと思いました。
私のイメージよりは、飛ぶ感じがするので、できればもう少し落としていきたいと思ったのですが、どうしても、やや先にボールが着地していきました。
私は少しロフト調整を考えますが、今はこれくらいがスタンダードなのかもしれません。
操作性
『操作性』という点では、まずまずです。
私がフッカーだからでしょうか?
球のつかまりが良く、フック系の球が出やすいアイアンです。
意識的にカットに打ってみたりもしたのですが、大きく右に曲がる感じはありませんでした。
若干のグースも効いているのかもしれません。
セミラージサイズの球のつかまりにくさを今日は殆ど感じませんでした。
ただ、もしできるならば、グースを弱めたいと思いましたし、ロフトを寝かせると、もっと気に入るだろう・・・。と思いました。
試打をしながら、とても贅沢なアイアンだな・・・。と思いました。
なかなか出会えない希少性もあるとは思うのですが、それ以上に、このアイアンの美しさやフィーリングの良さをすごく楽しむことができました。
熱い缶コーヒーを飲みながら、すごくまったりとした時間を過ごすことができました。
文句なしに、いいアイアンです。
アイアン好きの私にはたまらない魅力をもったアイアンです。
『MADE IN JAPAN』を使うことこそが、『究極の贅沢』ではないかと、いつも思います。
私が子供の頃は、いわゆる『舶来品』をありがたがっていましたし、今でも海外製の素晴らしい製品はたくさんありますが、それでもやはり『日本製』は特別です。
自国の製品に誇りがもてる国に生まれて、私は幸せ者です。
それはゴルフクラブに限らず、工業製品や食料品・化学製品・・・・・・。など、あらゆる分野の製品にいえることです。
日本で作られて、日本人が、しかも熟練の職人さんの作ったクラブを使うことが『究極の贅沢』だと思いますし、そういったクラブだからこそ、余計に愛着も湧きやすいのだと思いました。
昨年はグランプリを決めることが出来なかったのですが、今年はなるべく決めようと思っております。
私の中での『アイアン・オブ・ザ・イヤー 2013』は、ある程度、候補が出揃ったように思っていたのですが、また新たな候補の登場です。
ランキング形式にするか、それともひとつだけに絞り込むか、まだ決まってはいないのですが、このアイアンもすごく印象深いことは間違いないです。
試打するのがとても楽しくて楽しくて、なかなか止める踏ん切りがつきませんでした。
この『フェース面の食いつき感』と『心地いい音』を、ずっと楽しんでいたかったです。
おかげで、体が内からポカポカと温まりました。
また私の悪い癖が出てしまいました。
『欲しい欲しい病』です。
おそらく、今夜もこのアイアンのことが頭から離れずに、なかなか寝付けないような気がします。
購買意欲が強く刺激されました。