PING i240 アイアンを試打レビュー
今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PING i240 アイアン の7番 です。
シャフトは N.S.PRO MODUS³ TOUR 105 です。
ロフトは31.5度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は106.5g、トルクは1.8、キックポイントは元調子 です。
PINGの新しいアイアンです。
この時期にPINGのニューモデルに出会えるとは思っていなかったので、意外でした。
こうしてパッと見た印象は、ピンらしい派手さの無いハイテク感と、『面長感』があるということです。
PINGらしい、ステンレスの質感はいつもと変わりません。
バックフェースには、いろいろな工夫が見られますが、ゴチャゴチャしていなくシンプルですっきりしているので好感が持てます。
こうして見ても、やはり『面長(おもなが)』に見えましたが、今はこれくらいが多いです。
少しプクッと膨らんでいるように見えますが、それほど極端ではありません。
トゥ側にあるウェイトはお馴染みです。
PINGはこだわりがはっきりしているといいますか、クラブがモデルチェンジしても、受け継がれているものがずっとあって、そこにメーカーとしてのプライドも感じられます。
トゥ側にウェイトがあると、重心距離が長くなって、操作性が落ちるような感覚になり、あまり好きではないのですが、重心距離が長めのアイアンを好まれる方や、インパクト時の『面の安定性(ブレにくさ)』を求めておられる方には、理にかなった工夫だと思います。
今はセンターよりも『トゥ側重心』のアイアンが増えているので、それだけ多くの支持を集めているのではないでしょうか?
昔のアイアンはセンターか、ややヒール寄りに重心があるアイアンが多かったのですが、それが時代の流れと共に、トゥ側に移っていったのかもしれません。
彫りの深さは、結構あります。
バックフェースにはパーツが組み込まれているのが分かります。
これはウェイトでしょうか?
それとも打感を良くする為の役割があるのでしょうか?
ピンのアイアンだけでなく、GLIDE 3.0 ウェッジなど、過去に試打したモデルでも見られますし、特別新しい技術ではないようです。
角度を変えて見ても、このようにはっきりしています。
トップラインの厚さは標準的です。
角張っていてシャープというトップラインではなく、丸みがあって、少し穏やかな印象をもちました。
ただ丸いだけだと、構えたときにイメージがボヤけてしまうこともありますが、このトップラインだと、そういう心配は不要です。
ソール幅は標準的です。
PINGのアイアンはワイドソールのイメージがありますが、どうやらモデルによって変えてきているようです。
ソール幅だけでなく、このソール形状を見て、PINGらしいな・・・。と思いました。
今は多くのメーカーが『二分割ソール』など、様々な工夫がされていますが、このアイアンにはそういった『思い切った削り』は見られず、ちょっとだけ『ぶっきらぼう』に見えます。
軟鉄ではなく、ステンレスにこだわっているから、あえてそうしているのかな・・・。と思いましたが、これまでもPINGのアイアンで抜けが良くないという話は聞いたことがありません。
とはいっても、ソールは平らではなく、こうして見ても微妙に丸みがあるのが分かります。
バンスが結構利いているように見えますが、これはPINGのアイアンでは普通です。
リーディングエッジは微妙に丸みがあり、昔のPINGアイアンと大きく違うところです。
昔のPINGアイアンはリーディングエッジがとてもシャープだった印象があります。
すごく尖っているように見えたので、リーディングエッジを見ているだけでも、ターフを取るシーンが思い浮かびました。
今は芝(ターフ)を取るよりも、『滑らせる』とか、『抜く』というのが主流なのかもしれません。
トレーリングエッジもリーディングエッジと同じくらいの丸みがあります。
ネック長さは標準的です。
PINGのアイアンはヘッドが大きくてネックが短い、いわゆる『頭でっかち』なイメージが今もありますが、このアイアンは標準的です。
同じPINGのアイアンでも、モデルによって大きく変えてきているのだと思います。
ネックにある、この凹みもお馴染みです。
ステンレスアイアンは他のメーカーも作っていますが、PINGだけが、この工夫をずっと取り入れています。
それだけ、ライ角などの微調整ができるという『カスタム性』にこだわっているのではないでしょうか?
軟鉄にしたら、この凹みも要らないのになぁ・・・。と、いつも思います。
私はアイアンだけでなく、どのクラブにおいても、一部分だけがこのように凹んでいるのが好きになれません。
もちろん強度的に何の問題も無いとは思うのですが、一部分だけでも凹んで欲しくありません。
しかし、ステンレスにこだわっているメーカーなので、ここは絶対外せないポイントなのだと思います。
私はこれまで、PINGアイアンをたくさん試打する幸運に恵まれてきましたが、未だに購入したことがありません。
だからといって、PINGのアイアンが劣っているとか、好きではないということではなく、必然的に選択肢が他のメーカーに行ったということです。
大手メーカーのアイアンでは、今は特にスリクソンが熱いですし、地クラブメーカーのアイアンも素晴らしいものがたくさんあります。
選択肢が多いというのは、私たちゴルファーにとって、とても嬉しいことですね。
フェース面を見ると、非常に細かな円状のミーリングがあることが分かりました。
近くでよく見ないと気づかないような細かなミーリングですが、これにはどのような効果が期待できるのでしょうか?
スコアラインの一番下が白く塗られているのも、PINGらしい特徴です。
装着されているグリップはシンプルです。
これまでも多く見られましたし、特に変わったところは見られません。
良い意味で無難なグリップです。
素振りをしてみると、軽量感があるものの、シャフトもしっかりしていますし、ヘッドも大きすぎないので、振り感が狂わず、ずっといい感じで保たれていました。
昔はスチールだけでなく、カーボンも少し重量が軽くなると、暴れる感じが強く、頼りないものが多かったのですが、最近のシャフトは本当に高性能で軽くても『硬い』というのではなく、挙動が安定していてタイミングが取りやすく、易しいものが増えてきたように思います。
軽量クラブを打つときに一番私が気にしているのは、軽いからといって手打ちにならず、全身の筋肉(主に背中を意識して)を使って振っていくことです。
昔から手打ちをして、何度も痛い目にあってきました。
ボールを前にして構えてみると、『意外』といえるほど、スッキリした顔で、予想外でした。
こうして構えるまでは、いわゆる『巨大系』でグースがきつく、イメージが出づらいタイプだろうと予想していました。
しかし実際は違っていて、『面長系の美形』といったところでしょうか?
すっきりした顔で、『歌舞伎の女形』を連想しました。
トップラインの見せ方もいいですし、ヘッド全体が丸みを帯びていますが、その丸さが強調されていないのがいいです。
角張りすぎても良くないですが、丸さが際立ってしまうと、構えたときにどうしてもイメージが出なくなったり、出てもぼやけてしまったりすることがよくあります。
そういった点でも、このアイアンは好感が持てました。
セミグースタイプで、グースがきつくないので、ラインもイメージしやすいです。
できれば、もう少し『小顔』だったら、もっと良かったのにな・・・。と思いましたが、メーカーはあえて、このサイズにしたのだと思います。
どこかクラシカルな顔をしていて、懐かしさもあり、いくら時代が変わっても、『アイアンの顔』はドライバーほど変わらないといいますか、変えてはいけないんだろうな・・・。と、構えながら考えていました。
試打を開始しました。
『打感』は、まずまずです。
少し薄い感じがしますが、これまでの薄いアイアンにありがちな『ガツン』とくるのかと思っていたのですが、意外とマイルドな打感で、きつくありません。(『ガツン』といえば、みかんですね。)
ただ、少し薄い打感で球持ち感はありません。
しかし、それはこのようなタイプの『宿命』なのかもしれません。
軟鉄マッスルバックのような打感は無いですが、その代わり、軟鉄マッスルバックには無い特長(主に飛距離・寛容さ)があるのだと思います。
どちらを取るかは、私たちエンドユーザーが決めることです。
『球の上がりやすさ』という点では、今のアイアンの中では標準的から、少しだけタフといったところでしょうか?
今のアイアンは球があがりやすいものが多いので、そのアイアンを使い慣れておられる方は、少し難しく感じられる方がいらっしゃるような気がします。
『球持ち』もそれほど良くなく、弾く感じなので、余計に打ち出しも低くなっているのかもしれません。
とはいっても、決して『ハードヒッター専用』というわけでもなく、タフさが全面に出たアイアンではなく、あくまでも『普通』です。
いわゆる『イージー系』と比べると、少しタフというだけであって、敬遠すべきアイアンだとは思いません。
『安定性』は、この形状通り、とても高く、寛容です。
セミラージサイズで、重心がトゥに寄っているのか、トゥ側のミスヒットにも動じない大らかさがあります。
昔一世を風靡した『タラコアイアン』のCMを今も覚えているのですが、一般的なアマチュアゴルファーはフェースの中央よりもトゥ寄りでヒットすることが圧倒的に多く、それに対応したのがタラコアイアンでした。
今はタラコアイアンほど極端ではないけれど、そのコンセプトが受け継がれているのだと思います。
いかに顔を良くして構えやすく、トゥ側でヒットしても、ブレたり値負けしたりしないか・・・。
そういうコンセプトのアイアンが多くなったような気がします。
フルキャビティの易しさに加え、トゥヒットでも当たり負けしない安定感が、このアイアンの魅力です。
『操作性』は、なかなかいい感じですが、秀でているというよりは『普通』でしょうか?
整った顔をしていますし、曲線のイメージも浮かびましたが、それほど敏感に反応するタイプではないのかもしれません。
良い意味で『鈍感』なタイプ。
この程よい鈍感さを活かし、ゆったりとしたスピード感で、小さく曲げていく・・・。というイメージをもちました。
少しグースが利いていますが、セミラージサイズなので、ちょうど相殺されているのかもしれません。
この絶妙なバランスに魅力を感じる方は多いのではないでしょうか?
『飛距離性能』も優れていて、現代アイアンの求められる性能はしっかりもっています。
キャリーもしっかり出せますし、弾き感のある強い弾道が魅力的です。
いわゆる『飛び系』のアイアンですが、今はこれくらいが当たり前になってきましたし、もっと飛ぶタイプもあるので、今のアイアンの中では『やや飛び』といったところでしょうか?
メーカーも、もっと飛ぶアイアンを作れるけど、あえて飛ばしすぎないようにしているのではないか?と思いました。
こういったちょうど良いバランスも、メーカーの腕の見せ所だと思います。
昔から、PINGとCallawayのアイアンはどうしても苦手で、敬遠したこともあったのですが、今はだいぶ印象が変わったような気がします。
これも多様化するニーズに応えた形なのでしょうか?
アイアンには『引き算タイプ』と『足し算タイプ』の二種類に分かれていて、このアイアンは後者の足し算タイプです。
しかし、その足し算である『後付けパーツ』が主張し過ぎていなくて、煩わしさが無いのがいいな・・・。と思いました。
シンプルなので、すっきりしてカッコいいです。
通常のフルキャビティに、少し工夫を加えたアイアン。
そんな印象をもちました。
このアイアンのことを調べていないので分かりませんが、おそらく外見から分かるところ以外にも、見えない工夫がたくさんされているのではないでしょうか?
試打しながら、そのようなことを感じていました。
予想していたよりも美顔。
予想していたよりも打感が良い。
決して『トップクラスの美顔と打感』ではないですが、あえてこれくらいにして、バランスをとっているのかもしれません。
適度な『寛容さ』と『飛距離性能』もあり、高性能だけど出しゃばった感じがしないので好感が持てます。
とはいっても、このアイアンは私には『飛びすぎ』ですし、これから先もステンレスアイアンは購入しないと思うのですが・・・。
PINGアイアンを愛する方。
ステンレスアイアンを好まれる方。
大顔や強いグースが苦手だという方。
そして易しくて飛距離も望めてバランスのとれた性能のアイアンを使いたい方。
そういう方には、とても合いやすいのではないでしょうか?
PINGのこれからが、とても楽しみです。
このクラブが気になる方は こちら をご覧ください。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
※追記 このクラブの紹介文(記事を書いた後、このクラブについて、調べてみました)
概要:PING i240 アイアンとは
PING i240 アイアンは、PINGが2025年9月4日に発売される最新のアイアンクラブです。
前作i230アイアンの後継モデルとして登場し、「美キャビティ」というコンセプトのもと、シャープなヘッドにキャビティ構造の「やさしさ」を凝縮した革新的なアイアンです。
i240アイアンは、前作比約60%のバッジ軽量化により低重心化を実現し、MOI(慣性モーメント)を約4%向上させることで、やさしさと操作性を両立したアイアンです。
新バッジ構造とキャビティ構造の採用により、深・低重心設計を実現し、高い寛容性を持ちながらも、中上級者が求める構えやすさとシャープな見た目を保持しています。
実際の使用者からは「薄い当たりでもしっかり球が上がる」「右にペラっといきそうなのも耐えてくれていた」といった寛容性の高さが評価されています。
基本スペック・仕様
ヘッド仕様
- ヘッド素材: 431ステンレススチール
- 仕上げ: ハイドロパールクローム仕上げ
- 構造: キャビティ構造(新バッジ構造採用)
- 重心設計: 深・低重心設計
- 総重量・バランス: 約410g・D1(#7・AWT 3.0 LITE・S)
番手別スペック
番手 | ロフト角 | ライ角 | バウンス角 | 標準クラブ長 |
---|---|---|---|---|
3I | 19° | 59° | 5° | 39インチ |
4I | 22° | 59.8° | 5.5° | 38.5インチ |
5I | 25° | 60.5° | 6° | 38インチ |
6I | 28° | 61.3° | 6.5° | 37.5インチ |
7I | 31.5° | 62° | 7.5° | 37インチ |
8I | 35.5° | 62.8° | 8.5° | 36.5インチ |
9I | 40° | 63.5° | 10.5° | 36インチ |
PW | 44.5° | 64.1° | 12.5° | 35.5インチ |
UW | 49.5° | 64.1° | 12.5° | 35.5インチ |
価格設定
- カーボンシャフト: 34,100円(税込)
- スチールシャフト: 31,900円(税込)※DG EX TOUR ISSUE以外
- DG EX TOUR ISSUE: 34,100円(税込)
技術的特徴・テクノロジー
テクノロジー1:新バッジ構造
Point: 前作比約60%の軽量化を実現した新バッジ構造により、低重心化を達成しました。
Reason: 樹脂の複合素材とカーボン素材を組み合わせた新バッジ構造により、すべての番手でバッジ重量を大幅に軽量化し、深・低重心になったことでMOIが向上しました。
Example: この技術により、セット全体平均でMOIが約4%向上し、やさしく狙えるアイアンへと進化しています。
テクノロジー2:新キャビティ構造
Point: 理想的な重心位置を実現するため、CTPエラストマーを全番手のキャビティ部分に搭載しました。
Reason: ロング、ミドル、ショートアイアンそれぞれでCTPのサイズを調整し、ヘッドのトゥ側に高比重ウェイトを配置することで、究極の重量周辺配分を実現しました。
Example: 深低重心設計により、前作比で約3%深く、約1%低い重心位置を実現しています。
テクノロジー3:進化したロングアイアン
Point: ロングアイアンのCTPサイズを大きくすることで、MOIを大幅に向上させました。
Reason: ロングアイアンが苦手なプレーヤーでも安定した弾道を実現できるよう、ミスヒットに対する寛容性を向上させました。
Example: 従来のロングアイアンでは難しかった高弾道を、より安定して実現できるようになりました。
テクノロジー4:極上の打感
Point: 新キャビティ構造により、CTPエラストマー・インサートを最適な箇所に配置し、心地良い打感を実現しました。
Reason: 振動吸収性に優れた樹脂素材のCTPエラストマー・インサートが、インパクト時の衝撃を抑制します。
Example: 各番手でインサートのサイズや配置を調整し、余剰重量を周辺へ再配分することで、最適な重心設計と心地良い打感を両立しています。
テクノロジー5:安心感を与える溝設計
Point: 溝の本数を減らし、構えた瞬間の安心感を向上させました。
Reason: フェース&溝設計により、アドレス時の緊張をやわらげ、プレーヤーの集中を助けます。
Example: 見た目の変化により、より安定したショットを可能にしています。
口コミ・評価
実際の使用者からの評価
Point: 実際の使用者からは、寛容性の向上と飛距離の改善に関する好意的な評価が寄せられています。
Reason: 低重心化とMOI向上により、ミスヒットに対する寛容性が向上し、安定した飛距離を実現できるようになったためです。
Example: マイキャディの口コミでは、「薄い当たりでもしっかり球が上がる」「右にペラっといきそうなのも耐えてくれていた」と評価されています。
具体的な口コミ内容
飛距離面での評価:
- 「7番アイアン150Yくらいの方が3~5Yくらいキャリーが伸びる」
- 「スタンダードロフトでi210やi230の飛距離に不満があった方にオススメ」
打感・打音の評価:
- 「少し弾くような感じと、打音は軽めの音に変わった」
- 「i230を使っているとそんなに気になるレベルではない」
見た目・構えやすさの評価:
- 「構えた時のスコアラインの数が大きく減った」
- 「トップブレードが厚いわけではないが、少し安心感を感じた」
- 「バックフェースのカーボンが意外と主張している」
長所・短所
長所
Point: i240アイアンの主要な長所は、寛容性の向上、飛距離の改善、構えやすさの3点です。
Reason: 新バッジ構造とキャビティ構造により、従来のiシリーズの良さを保ちながら、やさしさを追加したためです。
Example:
- 寛容性の向上: MOI約4%向上により、ミスヒットに対する寛容性が大幅に改善
- 飛距離の改善: 低重心化により、キャリーが3-5ヤード程度向上
- 構えやすさ: 溝数の減少により、アドレス時の安心感が向上
- 高弾道の実現: 特にロングアイアンでの高弾道が実現しやすい
- 打感の改善: CTPエラストマー・インサートにより、心地良い打感を実現
短所
Point: 一方で、デザインの変化や価格面での課題もあります。
Reason: 新しいキャビティ構造により、従来のiシリーズファンには違和感を感じる部分もあるためです。
Example:
- デザインの変化: バックフェースのカーボンが主張し、従来のスッキリしたデザインから変化
- 価格の高さ: 31,900円(税込)~と、他メーカーと比較して高価格帯
- 打感の変化: 従来のソリッドな打感から、やや弾くような打感に変化
- 操作性の微減: 寛容性向上の代償として、わずかに操作性が低下
このクラブが合うゴルファー・合わないゴルファー
合うゴルファー
Point: i240アイアンは、中級者から上級者で、やさしさと操作性のバランスを求めるゴルファーに最適です。
Reason: 従来のiシリーズの操作性を保ちながら、寛容性を向上させているためです。
Example:
- ヘッドスピード38-45m/s程度の中級者
- i210やi230の飛距離に不満があったゴルファー
- シャープな見た目を保ちながら、やさしさも求めるゴルファー
- ロングアイアンでの高弾道を求めるゴルファー
- PINGブランドを好むゴルファー
合わないゴルファー
Point: 一方で、特定の特徴を求めるゴルファーには不向きな場合があります。
Reason: 中級者向けの設計であるため、初心者や上級者の特定のニーズには合わない可能性があります。
Example:
- ヘッドスピード35m/s以下の初心者(より大きなヘッドのGシリーズが適している)
- 完全な操作性を求める上級者(ブループリントシリーズが適している)
- 価格を重視するゴルファー(他メーカーのより安価なモデルが適している)
- 従来のiシリーズの打感を重視するゴルファー
- 飛距離を最優先にするゴルファー(ストロングロフトのアイアンが適している)
ヘッドスピード毎の期待飛距離
飛距離の目安
Point: ヘッドスピード別の期待飛距離は、従来のiシリーズより3-5ヤード程度向上しています。
Reason: 低重心化により、効率的な打ち出し角度とスピン量を実現できるようになったためです。
Example:
ヘッドスピード35m/s(初級者)
- 7番アイアン:125-135ヤード
- 特徴:高弾道だが、ヘッドスピードが不足気味
ヘッドスピード38m/s(中級者)
- 7番アイアン:140-150ヤード
- 特徴:最も適したヘッドスピード帯、安定した飛距離
ヘッドスピード42m/s(中上級者)
- 7番アイアン:155-165ヤード
- 特徴:十分な飛距離と操作性を両立
ヘッドスピード45m/s(上級者)
- 7番アイアン:165-175ヤード
- 特徴:飛距離は十分だが、より操作性の高いモデルも検討可能
シャフト・カスタマイズ
カーボンシャフト
Point: 高弾道を求めるゴルファーには、カーボンシャフトが適しています。
Reason: 軽量で振りやすく、高打ち出し角度を実現できるためです。
Example:
- ALTA J CB BLUE: 日本専用の高弾道シャフト(R:54g, SR:64g, S:74g)
- PING TOUR 2.0 CHROME I: しっかりと叩ける中弾道用シャフト(S:77g)
スチールシャフト
Point: 安定性と操作性を重視するゴルファーには、スチールシャフトが適しています。
Reason: 重量があり、シャフトのしなりが少ないため、より正確なショットが可能になるためです。
Example:
- AWT 3.0 LITE: 軽量スチール(R:84g, S:95g)
- N.S.PRO 850GH neo: 中重量スチール(S:88g)
- N.S.PRO 950GH neo: 標準重量スチール(S:98g)
- N.S.PRO MODUS³ TOUR: 重量スチール(S:106.5g, S:118.5g)
- DG EX TOUR ISSUE: 最重量スチール(S200:131g)
前作i230との比較
主な違い
Point: i240は、i230の操作性を保ちながら、寛容性を大幅に向上させたモデルです。
Reason: 新バッジ構造とキャビティ構造により、重心位置と慣性モーメントを最適化したためです。
Example:
- 外観の変化: ソリッドなバックフェースからキャビティ構造へ変更
- 重心位置: 約3%深く、約1%低い重心位置を実現
- MOI: 約4%向上し、ミスヒットに対する寛容性が改善
- 飛距離: 3-5ヤード程度のキャリー向上
- 溝設計: 溝数を減らし、構えやすさを向上
どちらを選ぶべきか
Point: i230は操作性重視、i240は寛容性重視のゴルファーに適しています。
Reason: 設計思想の違いにより、求める性能が異なるためです。
Example:
- i230を選ぶべきゴルファー: 操作性を重視し、従来のiシリーズの打感を好む上級者
- i240を選ぶべきゴルファー: やさしさと飛距離を求める中級者から上級者
購入時の注意点
ロフト設定について
Point: 日本仕様ではパワースペックが標準となっているため、注意が必要です。
Reason: 従来のiシリーズユーザーは、ロフト設定を確認して購入する必要があるためです。
Example: 前作までのスタンダードロフトを使用していた場合、飛距離が大幅に変わる可能性があります。
カスタマイズオプション
Point: PINGのカスタマイズ機能を活用することで、個人に最適化されたクラブを作成できます。
Reason: ライ角、ロフト角、シャフト、グリップなど、多様なカスタマイズが可能なためです。
Example:
- ライ角調整: マルーンからゴールドの範囲で調整可能
- ロフト角調整: 個人のスイングに合わせて調整可能
- シャフト選択: 多様なシャフトオプションから選択可能
- グリップ: 標準はGP360 LITE TOUR VELVET ROUND
まとめ
Point: PING i240アイアンは、従来のiシリーズの操作性を保ちながら、寛容性と飛距離を向上させた完成度の高いアイアンです。
Reason: 新バッジ構造とキャビティ構造により、低重心化とMOI向上を実現し、幅広いゴルファーのニーズに応えられる設計になっているためです。
Example: 特に、「かっこよさにも、やさしさにも、もう妥協したくないゴルファー」にとって、理想的な選択肢となります。中級者から上級者まで幅広く対応でき、PINGブランドの信頼性と最新技術を兼ね備えた、2025年を代表するアイアンの一つといえるでしょう。
価格は31,900円(税込)からと決して安価ではありませんが、その性能と品質を考慮すれば、投資に値するクラブです。購入を検討される際は、必ず試打を行い、自分のスイングとの相性を確認することをお勧めします。
出典元
- PING i240アイアン公式サイト – PING公式サイト
- ピンゴルフ/iシリーズ/i240 アイアンの口コミ評価 – マイキャディ
- i240(PING IRON)インタビュー記事 – PING公式サイト
※本記事の情報は2025年7月17日時点のものです。最新の情報については、必ず公式サイトをご確認ください。