PING G440 HYBRID を試打 レビュー
今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PING G440 HYBRID の4番 です。
シャフトは FUJIKURA SPEEDER です。
ロフトは23度、クラブ長さは39.75インチ です。
PING G440シリーズのユーティリティです。
これまで、ドライバーやフェアウェイウッドを試打してきましたが、今日はユーティリティを試打する機会に恵まれました。
PINGらしい、派手さのない落ち着いたデザインと、ドライバーやフェアウェイウッドと統一されたデザインが魅力的です。
オーソドックスなタイプのユーティリティです。
ソールの『フラット感』といいますか、丸みが強調されていなくて、平らに近いソール形状に目が行きました。
丸みを強調しているメーカーもありますが、ピンは昔から平らに近い形状が多いように思いますし、老舗メーカーということもあり、かなりこだわりがあって、コンセプトがブレない印象があります。
ただ、大きく変わったと思うのはドライバーで、昔は結構ハードで気難しいタイプもあったのですが、最近のドライバーはとても大らかで易しく、おまけに飛びにも優れているのが大きな特徴です。
昔のドライバーは『飛ぶけど難しい』。
『飛ばないけど易しい』。という図式が成り立っていましたが、今は全く違います。
『易しくて飛ぶ』ドライバーがたくさんあり、私たちゴルファーにとって、とても贅沢な時代だと思っています。
大きなウェイトがひとつ配置されています。
こうすることで、かなりの『低重心&深重心』が実現できているのではないでしょうか?
メーカーによっては、このウェイトをヘッド内部に組み込み、外からは見えないようにしている物もありますが、多くのメーカーがこのように外から見えるようになっています。
そのメリットは製造が簡単なことと、ウェイトを交換できるということだと思います。
ネックは、かなりの長さがあります。
国内メーカーならともかく、海外メーカーでは珍しいような気もしますが、これだけ長いと『上から打つ』イメージが出しやすくなるので、私は大歓迎です。
ネックには調整システムが搭載されています。
今は多くの支持が集まっているので、これからも続くのではないでしょうか?
フェース面のデザインは、以前試打したフェアウェイウッド (G440 LST フェアウェイウッド)と同じです。
ドライバーとは違うので、フェアウェイウッドとの共通項といいますか、『連携』をとっているんだろうな・・・。と思いました。
ドライバーは大らかさで『飛ばす』。
フェアウェイウッドやユーティリティは大らかさを使って『狙う』。
そういう役目があると思います。
見慣れたシャローではありますが、何と言いますか、『大雑把な感じがしない』ところが魅力的です。
この形状の全てに理由があるように見えます。
オーソドックスな顔で、もっともよく見かけます。
『つかまえ顔』なのも、今の『常識』といっていいのかもしれません。
ユーティリティはドライバーやフェアウェイウッドよりも小顔(ヘッド体積が小さい)なので、ヘッド操作がしやすく返りやすいので、ドライバーやフェアウェイウッドのようにフックフェースにする必要は無いのでは?と思うのですが、多くのメーカーが採用していますし、どのメーカーもリサーチを欠かしていないと思うので、これで正解なのかもしれません。
しかしその正解は『今は』ということであって、『永遠に』ではないと思います。
艶消しクラウンなのが、さらに好感度を高めます。
カーボンの模様が見えたので、カーボンクラウンなのが分かりました。
素振りをしてみると、結構シャフトが動くといいますか、先が走る感じがしたので、それに注意しながらタイミングを探っていきました。
ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じです。
フェース面が左を向いていてつかまりそうな感じがしますが、これまで同じようなクラブにたくさん出会っているので、特に不安はありません。
つかまえ系の顔ですが、それが極端過ぎないので、この顔を好まれる方は多いのではないでしょうか?
スライサーの方は、もっとフェースが被っているほうが好まれるかもしれません。
試打を開始しました。
『打感』は、適度な手応えがあり、好感が持てます。
この打感は、これまで何度も経験しているので、PINGこだわりのフィーリングなのかもしれません。
ソフトというよりは、『しっかり』な打感です。
『音』は静かめで、高すぎず大きすぎず、ちょうどいい感じです。
この音も、これまで耳にしてきました。
ピンといえば、『ラージサイズ』『寛容さ』『低重心』『曲がりにくさ』といったイメージがありますが、フィーリングにも力を入れているのでしょうか?
海外メーカーはどちらかというと『ドライ』で、フィーリングよりも、機能性といいますか、『物理的性能』を重視している傾向があるように昔から思っていたのですが、最近は変わっているのかもしれません。
球はあがりやすく、タフさは感じません。
このクラブが『LST』モデルでないということもあると思いますが、スピンもしっかり掛かり、高く浮いてくれました。
ロフトが23度ということは、私の感覚では『4番アイアン』になるのですが、あの4番アイアンが、これだけ高確率で簡単に球があがってキャリーが稼げるのだから、アイアンを抜いてユーティリティを増やす人が多いのも分かるような気がします。
特に今は、ボールも低スピン化が進んでいるので、深重心で球があがりやすいユーティリティやフェアウェイウッドを使うことは理にかなっていると思います。
これでしっかりラインが出せて、グリーンに乗せて止めることができ、まさかのときの『保険』が賭けられるのであれば、使わない手はありません。
こういったところが私はまだアイアンのほうがしっくりくるので、アイアンを使い続けています。
『安定性』は高く、シビアさは全く感じませんが、過去のモデルと同様で、『進化』したとは感じません。
今のユーティリティは安定性に長けたものが多く、このクラブもその一部といっていいと思います。
同じG440でも、ドライバーほどの曲がりにくさは感じませんが、このままでも充分過ぎるほどの安定感があるクラブです。
『操作性』という点では、まずまずです。
私はフッカーですし、装着されているシャフトが球をつかまえやすいのもあると思うのですが、一球目はややフック気味に飛んでいきました。
右にも少し曲げることができたので、これはヘッドの大きさによるところが大きいような気がします。
『飛距離性能』は優れていますが、『一発の飛び』というよりは『安定感のある飛び』という印象をもちました。
球が左右に散らばりにくいですが、縦の距離も安定しているので、実際のコースでも、かなりグリーンを狙えるようになるのではないでしょうか?
先ほども書きましたが、ユーティリティはドライバーのように『飛距離最優先』のクラブではありません。
『安定性』が求められますし、『止める』ことが重要になってきます。
そういったことを考えても、このクラブは期待できそうです。
ピンは『易しい』クラブにこだわっているメーカーだと思いますし、このクラブを試打して、さらにその思いが強くなりました。
このユーティリティで『LSTモデル』は要らないと思います。
スピンが減ると、グリーンに止めづらくなったりして、デメリットのほうが大きいのは間違いありません。
ドライバーやフェアウェイウッドには『LST』とか『MAX』など姉妹モデルがありながら、ユーティリティは、このモデルと『HL』だけだそうです。
これまでの経験から、HLはおそらく『ハイローンチ』だと思うのですが、この2つだけで、ほぼ全てのゴルファーをカバーできるということなのかもしれません。
それで、ドライバーやFWと違い、ロースピンモデルを作らなかったんだな・・・。と思いました。
高さも出せて、ちょうど止めやすいスピン性能をもっているユーティリティなのだと思います。
最近のユーティリティはドライバーやFW同様、少しクセのあるものが多くなりましたが、このクラブはクセが比較的少ないのも魅力です。
実用的で高性能なユーティリティです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
※追記 このクラブの紹介文(記事を書いた後、このクラブについて、調べてみました)
✅ 価格帯とコストパフォーマンス
PING G440 HYBRIDの実勢価格は、シャフトやカスタムオプションによって異なりますが、以下のような価格帯で販売されています。
商品構成 | 価格(税込) |
---|---|
ヘッド単体 | 約40,000円前後 |
純正カーボン装着品 | 約48,000~55,000円程度 |
カスタムシャフト品 | 約55,000円~ |
コストパフォーマンス評価:★★★★☆(4/5)
PING製品は「高価格=高性能」の傾向がありますが、G440 HYBRIDはその性能の高さとミスへの強さを考慮すると、価格に見合った十分な価値があるといえます。競合クラブと比較しても決して割高とは感じません。
✅ G430からG440への進化点まとめ
比較項目 | G430 HYBRID | G440 HYBRID |
---|---|---|
クラウン素材 | カーボンなし | カーボンフライ・ラップ搭載 |
ホーゼル構造 | 標準ホーゼル | フリーホーゼル(軽量設計) |
打球感・打音 | シャープな打感 | ソフトでややマイルドな打音 |
操作性 | ややドロー傾向 | ニュートラルでストレート性重視 |
飛距離性能 | 高弾道・高スピン | 高弾道・低スピン(スピン量やや抑制) |
ターゲット層 | 初~中級者 | 中級者以上、もしくはセミアスリート層 |
このように、G440は操作性や直進性を求めるゴルファーに最適化されており、ややパフォーマンス指向の高い設計となっています。
✅ 総合評価
評価項目 | 星評価(5段階) |
---|---|
飛距離性能 | ⭐⭐⭐⭐☆ |
操作性 | ⭐⭐⭐⭐☆ |
安定性・寛容性 | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
打感・打音 | ⭐⭐⭐⭐☆ |
デザイン・外観 | ⭐⭐⭐⭐☆ |
コスパ | ⭐⭐⭐⭐☆ |
✅ まとめ:PING G440 HYBRIDは「寛容性 × 直進性 × 高弾道」を求めるゴルファーに最適
PING G440 HYBRIDは、PINGが誇るクラブ設計哲学をさらに進化させ、安定性・高弾道・やさしさを融合させたハイブリッドモデルです。
ミスヒットに強く、高弾道でグリーンを狙える性能、さらに豊富な番手バリエーションによる距離の隙間埋めも可能で、セカンドショットやロングホールの攻略に悩むゴルファーの強い味方となるでしょう。
「G430 HYBRIDが合っていたけれど、もう少し低スピンで強弾道なクラブが欲しい」「アイアンが苦手なので、ユーティリティを多めに入れたい」といったニーズにもピッタリ。
PINGファンはもちろん、これまで他ブランドを使っていた方にも一度試してほしい、新時代のユーティリティです。
🔍 参考・出典元(すべて2025年4月確認済み)
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
感謝しています。