EMILLID BAHAMA EB-77 WEDGE レビュー
先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EMILLID BAHAMA EB-77 WEDGE です。
クラブスペック
シャフトは N.S.PRO 950GH です。
ロフトは56度
クラブ長さは35.25インチ
シャフトフレックスはR
バランスはD1
クラブ総重量は438g です。
EMILLID BAHAMA EB-77 の、カッコいいウェッジです。
このウェッジは以前試打したことがあるのですが、アプローチ練習場で試す機会に恵まれたので、試してみることにしました。
この美しいウェッジを実際の芝の上で試せるというだけで、テンションがあがります。
見ているだけで、目の保養にもなりますね。
このシャープで美しい形状がたまりません。
シビアな場面では、余計な物がついていると、それが足かせになってしまうことがありますが、このウェッジにはそれがありません。
この『流れるような形状』といったらいいでしょうか?
スムーズに振り抜けるイメージが湧いてきました。
サンドウェッジとしては、ソールが狭いほうかもしれませんが、昔からある幅ですし、ワイド過ぎるものを好まれない方には、好感を持てるソール幅ではないでしょうか?
ネックの長さは充分あります。
適度な長さ、真っ直ぐなネック・・・。
たまりません。
天気が良かったので、角度を色々と変えて見てみたのですが、艶消しの黒染めということもあり、鈍い反射にとどまっていて、眩しくないのが実戦的でとても良いです。
このクラシカルな雰囲気がたまりません。
ドライバーやFW・UT・アイアン・パターはハイテクタイプを使うけど、ウェッジだけは、このようなベーシックタイプを好んで使っている・・・。という方は多いのではないでしょうか?
絶妙な距離感・ライなどの状況・ハザードの有無など、グリーン周りのアプローチはシビアな場面が多いです。
そういった時にはハイテクよりも、プレイヤー自身の感覚が勝負のカギになるからだと思います。
前回試打したときも、この『ミーリングたっぷり』のフェース面が印象的でしたが、改めて見ても、良いイメージが湧いてきます。
前回マットの上から試打したときに、スピン性能の高さを実感しているので、あとはどれくらい、このフェース面の耐久性があるか・・・。です。
グリップはEMILLID BAHAMAオリジナルです。
構えたときの印象
ボールを前にして構えてみても、すごくいいです。
なんと言いますか、『穏やかな感じ』といったらいいでしょうか?
アプローチ練習場の芝はまだ枯れていて、手入れをされていなくて、伸びているところをあえて選んでアドレスしてみたのですが、芝がフカフカの絨毯のようで、ボールとクラブを優しく包み込んでくれているようでした。
優れたウェッジは、こうして構えたときに、ラインだけでなく、出球の高さとスピード感を強くイメージさせてくれるものですが、このウェッジにはそれがあります。
良いイメージばかり浮かんで、悪いイメージは全く浮かびません。
試打を開始しました。
打感
打感はソフトで、ボールがしっかりと乗ってくれました。
『乗っかり』がいいので、『しっかり押せる感覚』といったらいいでしょうか?
ほんの一瞬ですが、ボールが瞬間接着剤でフェースにくっつけられているような感覚で、運ぶことができました。
この『くっつき感の長さ』が距離感に大きく影響します。
弾き系で球離れの早いウェッジでは、距離感を出すのがとても難しいです。
スピン
スピン性能は、かなり高いです。
最初はピッチショットで試してみたのですが、ボールがピタピタ止まります。
少し開いてロブ系にすれば、さらにランが減っていきました。
乗せるだけで自然と強いスピンが掛かるので、こちらがスピンを掛けようとしなくてもいいところがすごく助かります。
このウェッジのもつハイスピン性能を信じて、狙ったところにボールを落とす感覚です。
イメージよりも、少し止まりすぎるところがあるので、これは練習を重ねて慣れていくしかないかもしれません。
『カツーン』と打って、強くスピンを掛けるのも良し。
芝の上を滑らせて『フワッと』浮かせて寄せるのも良し。
いろいろな寄せ方をさせてくれるウェッジです。
『2』という数字がある、3つのウェイトが目立っていて、その効果もあると思うのですが、あえてこのウェイトを外した状態で試してみたくなりました。
高重心になって、さらにスピンが掛かりやすくなる余地を残してくれているのかもしれません。
距離感は、まずまずです。
これはヘッドというよりは、シャフトが普段使っているものよりも軽いので、少し難しく感じました。
重さは人によって好みが分かれるので、このままで充分という方はたくさんいらっしゃると思います。
操作性
操作性は高く、ロブ系から転がし系まで、幅広く対応してくれました。
最近はオートマチック系のウェッジも増えてきましたが、このウェッジは明らかにマニュアル系で、いろいろな寄せ方を提案してくれます。
アプローチショットはひとつではなく、状況に応じていろいろな方法がありますが、ピッチ系が得意な方にはピッチ系。
転がしが得意な方は転がし系で寄せていけるウェッジだと思います。
バンカーショット
せっかくなので、バンカー練習場でも試してみました。
サンドウェッジの中では、それほどソールが広くないので、苦手意識が芽生える方がいらっしゃるかもしれません。
バンカーショットは『エクスプロージョン』のイメージが欲しいという方は多いと思いますし、そういった方はワイドソールで、ソールに丸みがあり、バンスの効きが強いほうが合いやすいと思います。
そういったことを考えても、このウェッジはサンドウェッジという名前でありながら、バンカーよりも、フルショットや通常のアプローチショットに適しているようにも見えます。
こうして見ると、バンスは結構利いているように見えるのですが、ハイバンスというほどではないのかもしれません。
砂を『爆発』させるイメージは出しにくいかもしれませんが、私は砂を爆発させるというよりは『切る』イメージが欲しいので、このソール形状は好感が持てます。
丸みが強くなりすぎてしまうと、どうしても『切る』イメージが出せないですので、あまり得意ではありません。
ソールの狭さも、バンスの利きの弱さも、フェースを開けば自然とバンスが効いて弾きやすくなるので、オススメです。
バンカーで構えてみました。
今日はバンカーのコンディションが良く、『フカフカ』状態です。
前日に雨が降れば、キュッと硬くなって、違うアプローチの仕方が求められますが、今日は大胆に砂を弾き飛ばしていけそうです。
あまりに熱中しすぎて、ついつい楽しんでしまい、試打ということを忘れてしまっていました。
次のラウンドでは、こういうイメージで・・・。とか、いいアイデアが浮かんだから、試してみよう・・・。などと、完全に『お楽しみモード』です。
なかなか手にできない貴重なウェッジということもありますし、黒いウェッジというのは魅力的だな・・・。と改めて感じました。
バンカー練習の後は、もちろんバンカーならしをしました。
シュッシュッという、砂をならすときの音がたまらないですね。
以前も書きましたが、私はレーキでバンカーを丁寧にならすのが大好きなので、今日もたくさん砂と戯れました。
イメージとしては、完璧なまでに整備された日本庭園といったところでしょうか?
楽しく練習させてくれたお礼に、感謝の気持ちを込めて、念入りにさせてもらいました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
開きやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
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私が感じた、EMILLID BAHAMA EB-77の長所と短所
🌟 長所
顔の美しさ、シャープでクラシカルな形状
ミーリングによる高スピン性能(ピタッと止まる)
ソールが抜けやすく、アプローチの自由度が高い
黒染め仕上げで太陽の反射を抑える実戦的なデザイン
オートマよりマニュアル系で、プレイヤーの感覚を活かしやすい
⚠️ 短所
シャフトが軽く感じる人にはタイミングが合いづらいかも
ソール幅がやや狭く、バンカーで不安を感じるゴルファーもいるかも
高スピンゆえに「止まりすぎてしまう」場面も(慣れが必要)
👤 このような人におすすめ
クラシカルな顔立ちのウェッジを好む上級者・中級者
自分の感覚を活かしてアプローチを組み立てたい方
スピン性能の高いウェッジを探している方
バンカーでもフェースを開いて対応するスタイルの方
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
感謝しています。