今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは BUCHI VSW-16 WEDGE です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。
BUCHIの新しいウェッジです。
これまで試打した数はまだ少ないのですが、アイアンやウェッジにはとてもいい印象をもっています。
まずは『目で惚れさせてくれる』メーカーです。
小振りというよりは、少し大きめな感じがします。
バックフェースの形状もオーソドックスなフラットバックタイプではなく、キャビティ構造になっています。
今はウェッジのキャビティ化も進んできているように思います。
それだけニーズが高いのではないでしょうか?
トゥ側にある羊のマークが可愛いです。
このメーカーのトレードマークですし、これまでも見てきました。
干支の未年の方は親近感を持ちやすいのではないかな?と思いました。
彫りは浅く、薄くてペラッとしていません。
これなら打感が犠牲になることもないだろうな・・・。と思いました。
こうして見ていても、軟鉄らしい独特の風合いがあって、柔らかそうな感じが伝わってきます。
昔からありますし、今でもステンレス製のウェッジの人気も高いですが、私はやはり軟鉄が好きです。
トップラインの厚さは標準的でした。
特に厚いとか、薄いという印象はありませんでした。
ソール幅は少し広めで、トゥからヒールにかけてテーパーになっていないタイプでした。
それよりも、この独特のソール形状に目が行きました。
こういうのは見たことがないですし、とても珍しいです。
角度を変えてみても、やはりすごいです。
『とんがり山』のようです。
これにも深い理由があるのは間違いありません。
ひと目見て、接地面積が小さくなるので、良さそうだな・・・。と思いました。
芝の抵抗が小さそうで、逆目のライでも充分抜けてくれそうです。
ヒール側の、この独特の削り込みといいますか、絞り込みがとてもいいです。
ヒールから入れて抜いていきたい私はヒール側を削ることもあるのですが、これならその必要は全くないように見えました。
今はアイアンもウェッジも、ヒール側がボテッとした物が多くなったように思うのですが、このようにシュッとしているのはとても好感がもてます。
ヒール側の形状だけでも、イメージの出方は変わってきます。
こうして見ると、やはりヒール側の削りの大きさが目立ちます。
バンスの利き(角度)は普通といったところでしょうか?
ネックの長さは、まずまずでした。
ロングという感じはしませんでした。
小顔タイプのウェッジはロングのイメージが強いですが、このようなセミラージサイズのウェッジは、これくらいが標準といえるのでしょうか?
それほど高重心を感じさせませんでした。
フェース面にミーリングはありませんでした。
ノーマルなフェース面です。
こうして見ても、柔らかそうな雰囲気があります。
ボールを前にして構えてみると、好感がもてました。
構えやすいです。
私はどちらかというと小顔タイプが好きなので、このウェッジは少し大きく見えましたが、全く気になりませんでした。
グースも少し利いているように見えましたが、気になるほどではありませんでした。
普通に打っていける範囲だと思いました。
この『やや大きめ』の顔に安心感をもたれる方は多いのではないでしょうか?
やや大きめではありますが、決して大味な感じはなくて、むしろ繊細な感じが伝わってきます。
色々なワザを使っていけそうだな・・・。と思いました。
ヘッドの隣にいるボールも、心なしか喜んでいるのではないか?と思えるほど、『この絵』がピッタリでした。
フェースを開いてみたのですが、とてもいいです。
ストレートタイプと遜色ない、開いたときの構えやすさがありました。
『とんがり山』といいますか、『三角形』のようなソールの合理性を感じました。
開いてもソールが邪魔することなく、スッと構えられました。
ロブ系のイメージがとても出しやすいです。
ロブ系のイメージを出すには、ボールの下をスッと滑って抜いてくれるイメージが欲しいのですが、このウェッジはそれが充分出ていました。
芝の殆どが枯れ、雑草が生えている、このアプローチグリーンで、どこまでパフォーマンスを発揮してくれるのか、楽しみになりました。
試打を開始しました。
『打感』はとてもソフトで、いい感じです。
『球触りのいい』ウェッジといったらいいでしょうか?
ボールを軽く運んでいくことができました。
フワッとしていて、『球当たり』が優しいです。
ボールに強いストレスをかけるのではなく、優しくコンタクトして、いいところまで運んでくれる感じがしました。
スピン性能は高いです。
ボールがよく止まりました。
『ギュッギュッピタッ』というよりは、『スッスッピタ』という感じで、優しく止まってくれました。
『優しくて穏やかな球質』といったらいいでしょうか?
フェースがボールに強く食い付いて止めるというのではなく、抜けの良さで上手く止めてくれるウェッジだと思いました。
以前も書きましたが、フェースがボールに強烈に食い付いて止めるウェッジを『剛』だとすると、このウェッジのように『抜けの良さ』で止めるウェッジは『柔』といえるでしょうか?
色々な場面で使えそうなので、実戦的なウェッジだな・・・。と思いました。
球は拾いやすくて易しいです。
私は普段、ストレートタイプを使っているのですが、このウェッジが難しく感じることはありませんでした。
強いグースを好まれる方には多少合いづらいところがあるかもしれませんが、セミグースタイプを好んで使っておられる方には、とても親しみやすいウェッジといえるのではないでしょうか?
今はアイアンもウェッジも、セミグースタイプの人気が一番高いように思います。
ストレートタイプとグースタイプのいいところを半分ずつ持ち合わせているといえるのかもしれません。
『安定性』が高いのも、このウェッジの長所だと思います。
キャビティバック形状が功を奏しているのでしょうか?
球がブレにくく、安定していました。
ラインも出しやすいです。
私は、ウェッジは普通のフラットバック構造を好むのですが、このウェッジの易しさを感じたら、こういうのもアリなのかな?と思いました。
今は色々なメーカーがキャビティタイプのウェッジを発表するようになりました。
距離感も合いやすく、かなり『ターゲットの円』を絞り込むことができました。
普通にピッチショットなどもいいのですが、ロブ系のショットがとても打ちやすいのが気に入りました。
ソールが邪魔せずに、スッと抜けてくれるので、タッチだけに集中できました。
『操作性』はとても高いです。
ウェッジは『開きやすさ』『抜けの良さ』が、操作しやすさの大部分を占めると思うのですが、このウェッジはそれが抜群でした。
フェースを開いてボールの下をスッと滑ってくれ、色々と細工をして遊ぶことができました。
『ソールの抵抗値』が極端に少ないウェッジといったらいいでしょうか?
これだけよく抜けてくれると、ライが悪いときでも自信を持って立ち向かえそうです。
形状もそうですし、『接地面積の少なさ』が、この易しさにつながっているのではないでしょうか?
ウェッジはフェース面など大切なところがたくさんありますが、やはり『ソールの重要性』が最たるものだと、改めて実感しました。
ソール形状ひとつで、易しくも難しくもなります。
それを強く実感した一日でした。
奇抜なソールだと最初は思いましたが、とても理に適っていると思いました。
三角形のようなソールなので、トゥ側も大きく削り込まれており、これはどういうことなのだろう?と思ったのですが、こうすることによって、上手くバランスがとれているような気がします。
『使わないことが、また使う』ということになるのかもしれません。
キャビティタイプのウェッジらしい易しさがあって、マニュアルタイプに負けない操作性の良さもあり、まさに『いいとこ取り』したウェッジだと思いました。
アプローチショットはシビアな距離感が求められます。
いくら扱いやすくても、抜けが良くても距離感が合わないのであれば、寄せることはできません。
しかし、このウェッジは距離感も合わせやすく、ターゲットの円を絞り込むことができました。
特にロブ系のショットで距離感を合わせやすいのはいいと思いました。
それは打感がとても良くてタッチが出しやすいのと、球を拾いやすくて『出球の高さ』のイメージが合いやすいのが大きく関係していると感じました。
セミラージサイズでセミグースタイプ。
そしてセミオートマチックタイプのウェッジで、すごく好感がもてました。
マニュアルタイプのウェッジを好む私ですが、このウェッジはとてもいいと思いました。
国内外にウェッジの有名メーカーはたくさんあり、どれもレベルが高いですが、このBUCHIのウェッジもそれらと肩を並べるような素晴らしいウェッジだと思いました。
誰もが知っているような有名メーカーのウェッジしか使いたくないという方には、あまりお勧めできないような気もするのですが、メーカーの有名無名や規模の大小など気にならず、とにかくハイレベルで実戦向けなウェッジを使いたいという方には、是非試していただきたいと思いました。
抜群の抜けの良さとタッチの繊細さで、『OK』のところまで寄せることが増えそうだな・・・。と思いましたし、そのままチップインも増えるような気がしました。
ウェッジ好きの私は、いいウェッジに出会ってしまうと、どうしても予定の球数や時間をオーバーしてしまうのですが、今日はずっと試すことができたので、とても楽しい時間を過ごすことができました。
BUCHI VSW-16 WEDGE
- 2017年12月15日
- BUCHI
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