ゴルフクラブ試打日記。          

BUCHI VS200 WEDGE

BUCHI VS200 WEDGE
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは BUCHI VS200 WEDGE です。
ダイナミックゴールド
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。
正面
シンプルでとてもカッコいい、BUCHIのウェッジです。
今はウェッジも色々なタイプが出てきましたが、私はこのようなシンプルなタイプに惹かれます。
BUCHIのウェッジは、まだそれほど多く接してきたわけではないのですが、すごくいい思い出が残っているので、このウェッジにも期待感が膨らみました。
側面
適度なシャープさと曲線美が特徴的なウェッジです。
シンプルでありながら、かなりこだわりが感じられます。
何といいますか、上手く表現できないのですが、何とも言えない、いい香りがするな・・・。と思いました。
もちろん、実際に香りがあるというのではなく『雰囲気的に』なのですが、ウェッジ好きの私の嗅覚を刺激してきました。
目で楽しむと同時に、他の部分でも楽しめそうだな・・・。と思いました。
打つ前に、既に目尻が下がってしまいました。
気持ちがどんどん高まっていきました。
トップライン
トップラインは、少しだけ厚く見えたのですが、全く問題ない範囲でした。
ソール幅
ソール幅は標準的です。
トレーリングエッジの丸みがよく目立っていました。
今はリーディングエッジの削りだけでなく、トレーリングエッジも丸みを帯びたものが多くなってきたように思うのですが、ここまで削り込まれているのは珍しいような気もします。
ネック長さ
ネックの長さは、しっかりとあります。
長く見える方もいらっしゃるかもしれませんが、私はこれくらいがノーマルだと思っています。
適度な長さがあると、これまでの経験上、止めやすそうに感じられます。
アイアンは最近、少しずつ短くなってきているように思いますが、より『止める性能』が求められるウェッジは、このようなロングネックは必須だと思っています。
スピンを掛けて確実に止めたいのに、途中でほどけてしまってはたまりません。
ミーリング無し
フェース面にミーリングは見られませんでしたが、とても綺麗な仕上がりでした。
このウェッジの『質の高さ』を物語っているようです。
気持ちがどんどん盛り上がってきました。
色々なウェッジやアイアンを試打していると、時にはこのフェース面がすごく雑に見えたり、チープな感じがしたりすることもあります。
そのウェッジやアイアンだけでなく、それを発売しているメーカーにまで興味がもてなくなることも少なくないのですが、このウェッジは全然違っていました。
BUCHIは、まだそれほど多く接してきたわけではありませんが、すごく魅力的ですし、親近感をもつことができます。
構え感
とても構えやすいです。
ほんの少しだけ『出っ歯』なタイプですが、程良い感じなので好感がもてました。
私は強いグースタイプのウェッジが苦手ですが、かといって出っ歯過ぎるウェッジも違和感をもってしまうことがあります。
そういった意味でも、このウェッジは程良い感じで抑えられているので、魅力的に見えました。
いいイメージが自然と湧いてきました。
この『雑味のない感じ』といいますか、引き締まった美顔が、クリアなイメージを出させてくれます。
『粋な』ウェッジだと思いました。
いい意味での『平凡』といったらいいでしょうか?
その平凡の中の非凡を感じました。
適度に小顔なところもいいです。
逃がすイメージも出しやすいです。
スコアラインの1本1本が、強くボールに働きかけてくれそうに見えました。
『活きた球』を打たせてくれそうに感じました。
どのクラブでもそうですが、特にシビアな場面で使うことの多いウェッジは『イメージが勝負』といったところがあるように思います。
いいイメージが出せないまま打ってしまうと、ミスにつながる確率が高まりますし、逆にいいイメージが描けたときには、いい結果につながる確率が倍増するように思います。
そういった意味でも、このウェッジの構えやすさは、大きな武器だな・・・。と思いました。
開きやすい
フェースを開いても構えやすいです。
バンスは結構利いているように見えたのですが、開いて構えてもそれを邪魔しないのが、とてもいいです。
最初から削らなくていいウェッジだと思いました。
トレーリングエッジの丸みが、よく訊いているのだと思います。
ソールを、そしてフェースを丸く使っていけるウェッジだと思いました。
私はウェッジを開いて使うことが多いので、この開きやすさは好感がもてました。
一見シンプルに見えるウェッジですが、細かなところまで配慮されているんだな・・・。と思いました。
見た目の派手さは無いものの、高い実力をもっていて、『手の延長』として使っていけるような気がしました。
手のひらでボールを包み込むイメージが自然と湧いてきました。
試打を開始しました。
フェース面
『打感』は、かなりソフトです。
このソフト感が距離感を出しやすくしてくれているように感じます。
いわゆる『タッチが合いやすい』ウェッジです。
強烈というほどでもないですが、適度な食いつき感もあります。
その食いつき感よりも、『乗っかり感』がすごくあって、それがいいな・・・。と思いました。
『柔らかさ』をイメージしやすいです。
『接触時間が長く感じられる』といったらいいでしょうか?
微妙なフィーリングを出していきたいウェッジは、この『乗っかり感』『くっつき感』がとても重要になってくると思うのですが、このウェッジはそれがいいな・・・。と思いました。
すごく『感じ』を出しやすいです。
細かなニュアンスが伝わりやすいです。
スピン性能
『スピン性能』は高いです。
フェースが強くボールに食い付いて、強烈なバックスピンを掛ける・・・。というよりは、『くっつき感』と『抜けの良さ』で止めていけるタイプのウェッジだと思いました。
ボールがポンポンと跳ねてキュッと止まりました。
適度に高さを出していけるタイプです。
『スピン+高さ』で止めていくタイプのウェッジといったらいいでしょうか?
この抜けの良さは、やはりトレーリングエッジの形状が大きく影響しているのではないかな?と思いました。
トレーリングエッジを強くぶつけるつもりでも、スッと抜けるといいますか、かわしてくれる感じがしました。
『ピッチショット』が得意な方。
転がしてランを多くするよりも、上げて止めるほうが距離感を出しやすい・・・。という方もたくさんいらっしゃると思いますが、そういう方にとって、心強い相棒になってくれるのではないでしょうか?
低く出してギュッと止めるタイプのウェッジとは、ちょっと違う感じもしましたが、このウェッジのボールに対する止めやすさは好感がもてました。
『抜いて止める』イメージを出していきたい方には、是非試していただきたいウェッジです。
『ハードアプローチ』よりも、『ソフトアプローチ』に適したウェッジだと思いました。
『ファーストボール』ではなく、『スローボール』で勝負していけるように感じました。
トゥ側
球はとても拾いやすいです。
スッという感じで優しくボールを拾っていく感じ・・・。といったらいいでしょうか?
ボールに強い負荷を与えるのではなく、優しく拾ってフワッと浮かす感じ・・・。というイメージが出しやすいです。
56度というロフトですが、とても高く上げることができました。
58度や60度といったロフトのウェッジにも引けを取らない出球の高さがありました。
それは、やはり『抜けの良さ』からきているのではないかな?と思いました。
バックフェース
『安定性』という点では、ウェッジとしては普通だと思いますが、構えやすくてラインも出しやすいので、とても易しく感じられます。
色々と細工をするのも面白いな・・・。と思ったのですが、ややオートマチック的に真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す感じのシンプルな『球出しの易しさ』を感じました。
『カットめ』に打っても、しっかりとラインを出していけたのが、すごくいいな・・・。と思いました。
『乗っかり』のいいウェッジの特長だと思います。
距離感
距離感もとても合いやすいです。
落としどころを、かなり絞っていくことができました。
条件が厳しくなればなるほど実力を発揮してくれるように感じました。
私はストレートタイプのウェッジが好きなのですが、グースタイプを好まれる方には、合いづらいところがあるかもしれません。
ストレートとグース。
どちらがいいというのではなく、あくまでも『その人に合った』物がいいのだと思います。
人の好みによって選んでいけるのも、クラブ選びの楽しさのような気がします。
今は迷ってしまうほど、たくさんの素晴らしいクラブがあります。
操作性
『操作性』は、トップクラスといっていいほど高いです。
色々な球を楽しむことができるウェッジです。
今はオートマチック系のウェッジも見られるようになってきましたが、このウェッジは完全にマニュアルタイプです。
私はウェッジで色々な細工をして楽しむことが好きなので、今日は楽しい練習ができました。
BUCHI VS200 WEDGE
実戦ではロブショットを使う場面は、ピッチエンドランやランニングアプローチなどと比べると、それほど多くないように思います。
しかし覚えておけば、いざというときにとても役立つショットです。
一口にロブショットといっても、大きく振っていくものもあれば、小さく振ってあげていくハーフロブのようなショットもあります。
その状況や、プレイヤーの特性などによって使い分けていく必要があると思うのですが、このウェッジはロブ系のショットがとてもイージーでした。
56度のウェッジですが、60度のロブショットを完全にカバーしているように感じました。
フワッという感じで高く上げて、いわゆる『球の重さ』で止めていきやすいウェッジだと思いました。
BUCHI VS200 WEDGE
ウェッジには『2つのタッチ』が求められるように思います。
一つ目は『ボールとのタッチ』。
いわゆる『フェース面』です。
これはウェッジに限らず、どの番手のクラブにもいえることです。
『一般的な打感』です。
この打感がいいクラブは好感度も高まります。
そして、もうひとつの『タッチ』があります。
それは『地面(芝やラフ・ベアグランドなども含む)とのタッチ』です。
いわゆる『ソール面』です。
ソールと地面とのタッチで距離感を出していくことはとても重要だと思います。
このソールのタッチが合わないとイメージが出しづらいですし、距離感も合いません。
ミスの確率も高まってしまいます。
ロブショットなどでは、かなりこの『ソールのタッチ』が求められるように思います。
そういった点で考えてみても、このウェッジはとてもいいと思いました。
ソールのタッチがすごく合いやすいです。
クラブ自体が優れているのですが、それを主張せず、あくまでもプレイヤーに任せてくれているようなところに好感がもてました。
このようなクラブは、長く使っても飽きが来ないタイプです。
愛着が湧いて練習が楽しくなりますし、練習を重ねるから必然的にゴルフが上手くなる・・・。という、いい巡り合わせが待っているように思います。
『負の連鎖』に対して、『正の連鎖』という言葉があるのか分かりませんが、その『正の連鎖』という言葉が頭に浮かびました。
ヒール側
SWは58度よりも、56度のほうが易しくて使いやすい・・・。
58度は少しシビアな面もあるけど、56度ではそれがあまり無い・・・。と感じられる方は多いと思います。
そのような方にも、是非試していただきたいと思いました。
『56度の易しさ』がありながらも、ロブショット並みの出球の高さを出していける『懐の深さ』を感じました。
BUCHI VS200 WEDGE
私はロブショットの練習を多くやっているのですが、その時にフェース面やリーディングエッジよりも、トレーリングエッジを意識しています。
バンスというよりも、トレーリングエッジです。
リーディングエッジは、ほぼ意識に無い・・・。といったほうがいいかもしれません。
トレーリングエッジをどのような強さや音で接地させるか?ということに意識を集中させています。
『スッ』とか『ズッ』とか、いわゆる『擬音語』を用いています。
今日は、それがとてもいい感じで打つことができました。
このウェッジに長所はたくさんあると思いますが、『最大のウリ』はトレーリングエッジではないでしょうか?
BUCHI VS200 WEDGE
とても構えやすいですし、フェース面などもすごくいいですが、ソールがすごく仕事をしてくれているウェッジだな・・・。と思いました。
フェース面よりも、ソールの比重のほうが少し大きいタイプのウェッジかな?と思いました。
フェース面によるボールへの食いつきは、それほど強烈だとは思いませんでしたが、『抜けの良さ』が抜群だと思いました。
強すぎるスピンだと距離感が合いづらい。
適度に転がってくれながらも、止めたいときにビシッと止めやすいウェッジのほうが好きだ・・・。という方には合いやすいのではないでしょうか?
『ワザ』を使っていけるウェッジだと思います。
BUCHI VS200 WEDGE
色々と細工をしながら球を打つのが楽しくて、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
ウェッジを試打するときは、いつも夢中になりすぎるところがあるのですが、今日もそのようになってしまいました。
機能性の高いウェッジも素晴らしいですが、やはりシンプルでプレイヤーにある程度委ねてくれるようなマニュアルタイプのウェッジはいいな・・・。と思いました。
BUCHIは大手有名メーカーではないので、それほど知名度は高くないかもしれないですし、また手にしたことがない・・・。という方もたくさんいらっしゃるかもしれません。
しかし日本には、このような素晴らしいメーカーがたくさんあり、私たちはそのメーカーのクラブを手にする機会に恵まれているということはゴルファーとして、とても幸せなことなのだと思いました。
次に手にするときは、いきなり実戦で試してみたいと思いました。
最初から最後まで、ずっとテンションが上がりっぱなしでした。