BALDO TT FORGED TOUR CAVITY IRON TC SATIN を試打 レビュー
先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは BALDO TT FORGED TOUR CAVITY IRON TC SATIN の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは32度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS200、バランスD3、クラブ総重量は442.7g です。
カッコ良く、高級感あふれるBALDOのアイアンです。
このシンプルなデザインに、思わず引き込まれそうになります。
ゴチャゴチャしていなくて、雑味の無いフォルムがたまりません。
標準的な大きさのキャビティアイアンです。
このようなデザインは、まさに『王道』といいますか、昔からよく見られます。
シャープな形状がBALDOらしいです。
ただ少し膨らんで見えたので、空胴部分がある(中空)のかな?と思いました。
これまでたくさんあった、プクッと膨らんで丸まっているのではなく、このようなシャープな輪郭は好感が持てます。
ドライバーやフェアウェイウッドなどは丸顔が良くて、角顔(四角顔など)はとても構えづらいですが、アイアンやウェッジは別で、角張っているといいますか、シャープなほうが、イメージが鮮明に浮かびやすいです。
これは形状による違いというよりは、『慣れ』の部分が大きいのだと思います。
トゥ側にウェイトが組み込まれていて、これもよく見かけます。
最近のアイアンはトゥ側に重心をもってきて、重心の長いものが流行りなのかもしれません。
このほうが、安定感が得られやすいという方は多いのではないでしょうか?
ただ、シャフトから離れていくので、どうしても『操りやすさ』は多少犠牲になるような気がします。
私はビギナーから90前後の頃までは、クラブの流行りなどを追いかけていましたが、今は全く追いかけないですし、昔ほど興味がなくなりました。
経験を積んだことにより、自分に合うクラブというものが、だいたい分かってきたからかもしれません。
ヒール側に『TC』の文字があります。
ツアーキャビティということでしょうか?
彫りの深さは標準的で、普通のハーフキャビティといっていいと思います。
バックフェースに組み込まれている、黒いパーツが気になりました。
近くで見てみると『VASSIST』という文字があり、これは以前試打したBALDO TT DRIVER GT6 SHALLOW PROTOと同じです。
衝撃を和らげる緩衝材のような役目をしているのかな?と思いましたが、真偽のほどは確かではありません。
VASSISTとは、どういう意味があるのでしょうか?
トップラインは少しだけ厚いですが、これくらいであれば標準といっていいと思います。
ソール幅は標準的です。
このソールを見ても、やはり美しいな・・・。と思いました。
使っていれば、ここの部分はどうしても傷ついてしまいますが、同じ傷がつくのであれば『綺麗な傷』を付けてカッコ良くしたいですし、ヒール側だけとか、トゥ側だけに傷が集中しないよう気を遣います。
つまりライ角を合わせて使うということです。
ソール幅がトゥからヒールにかけてテーパーになっているのがとてもいいな・・・。と思いました。
最近はパラレルになっているものが多くなり、私はあまり魅力を感じないのですが、このアイアンは好感が持てます。
ヒール側が狭くなっているほうが、フェースターンのイメージが浮かびやすいですし、自然な動きがしやすいので好きです。
もちろんヒール側が広くてボテッとしていても、操作性は特に落ちたりしないのですが・・・。
ソール形状は平らに近く、全体的に微妙な丸みがあって、ソールがしっかり滑ってくれそうです。
リーディングエッジは微妙に削られていて、『面取り』されています。
トレーリングエッジも微妙に削られていて、『均等感』があります。
最近は『二分割』されたようなソールやリーディングエッジだけ削りが大きいとか、逆にトレーリングエッジだけが大きく削られているものもありますが、このアイアンは『ほぼ均等』です。
この『穏やかな』削りに好感を持たれる方は多いのではないでしょうか?
ネック長さは標準的です。
こうして見ても、とても美しいアイアンだということがよく分かります。
形状が美しいということもありますし、質感が綺麗でチープさは全くありません。
ホーゼルには『FORGED』の文字があります。
今、軟鉄アイアンは殆どが鍛造で、鋳造は少なくなったような気がします。
鍛造には鍛造の良さがあり、鋳造にも鋳造の良さがあると思いますが、今は『FORGED』のほうが、ニーズが高いのかもしれません。
フォージドアイアンでないと、ロフトやライ角の調整ができないと思い込んでおられる方がいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんなことはなく、軟鉄だったら鋳造でも調整は簡単です。
そして一口に『鍛造』といってもいろいろなやり方があり、中には「これで鍛造?」と思ってしまうような『名ばかり鍛造』といいますか、チープに見えるものも結構あります。
しかし、このアイアンはとても質感が良くチープさとは無縁なアイアンです。
かなり丁寧に鍛造されているんだろうな・・・。と思いました。
このようにこだわりが感じられるクラブを使うことは、ゴルファーにとって、とても贅沢なことです。
写真では見えづらいですが、フェース面には細かなミーリングあります。
スコアラインと平行ではなく、大きく丸を描くようなタイプです。
フェース面を指で触ってみたのですが、少しザラザラしていました。
オーソドックスな顔をしたアイアンで、昔からある『美顔』です。
こうして見ていると、これから先、いくら技術が進歩しても、『求められる顔』はおそらく変わらないだろうな・・・。と思いました。
もちろんアイアンの顔にもいろいろなタイプがありますが、もう『出尽くしちゃった感』があります。
つまり、昔から正解は既に出ていたということです。
ラージサイズでグースが強い、いわゆる『つかまえ顔』のアイアンもありますが、このようにシンプルで『逃がし顔』のアイアンは昔からあって、とても魅力的です。
BALDOオリジナルグリップが挿してあります。
とてもカッコ良くて、テンションもあがりますね。
グリップは消耗品なので、グリップ交換は避けられないですが、このBALDOオリジナルグリップは別売りされているのでしょうか?
最初だけオリジナルのロゴがあるけど、使い続けて消耗し、オリジナルグリップが売られていないので、違うメーカーのグリップを挿さざるを得なくなり、統一感がなくなるのは残念です。
それなら、最初から一般に発売されているグリップを挿したくなります。
素振りをしてみると、適度な重量があり、慣れ親しんでいるので、タイミングがとりやすいです。
最近はDGを挿したアイアンがあまり発売されなくなったようで、以前ほど見かけることはなくなりました。
モーダスなどの人気が高いからではないでしょうか?
ボールを前にして構えてみると、すごくいいです。
ボールとの大きさのバランスもとれていますし、何と言いますか、『柔らかい印象』をもちました。
アイアンに限らず、いい顔をしたクラブを構えたときに、ボールとクラブがお互い引き合っているように感じることがあるのですが、今日はまさにそんな感じです。
まさに『吸い付く』という表現がぴったりくるでしょうか?
逆に構えづらいクラブだと、ボールとクラブがお互い反発しあって、『硬い』とか『吐き出す』感じで、芯に当たるイメージが湧きません。
このアイアンの大きさはノーマルサイズなので、スイートエリアはラージサイズほど広くはないのかもしれませんが、こうして構えても、芯に当たるイメージしか湧いてきません。
以前も書きましたが、『易しいクラブ』とは、『良いイメージが浮かびやすいクラブ』です。
ミスするイメージしか浮かばないクラブは構えづらいですし、実際に打ってもミスショットする確率が高まります。
仮に真っ直ぐいい弾道で飛んでも、イメージした弾道ではないので、満足度は低いです。
それはクラブの大きさとは関係ありません。
大きいクラブでも難しいと感じるクラブはたくさんあります。
そういった意味でも、このアイアンは『易しい』クラブになります。
『逃がす』イメージが出しやすいのが、すごくいいです。
アイアンだけでなく、ドライバーなどにも共通していえることですが、『逃がし顔』のクラブは構えたときにフェースを被せて『つかまえ顔』にすることはできますが、逆はできません。
つかまえ顔はどうやってもつかまえ顔です。
『逃がし顔』にはなりません。
ゴルフを始めたときから『つかまえ顔』で、これから先もずっとそのようなクラブを使うというのもアリだとは思いますが、もしできるのであれば、逃がし顔のクラブで構え方などをいろいろと試行錯誤しながら、つかまえる感覚を養っていくのも良いのではないでしょうか?
このアイアンを構えながら、そんなことを考えていました。
試打を開始しました。
『打感』は、まずまずです。
単一素材の、いわゆる『ピュア』なタイプのアイアンとは違う打感です。
少し薄い感じで、硬く感じられました。
硬いというよりは、しっかりした打感といったほうがいいのかもしれません。
何と言いますか、『密』な感じの打感ではなく、やや『空胴感』があります。
ヘッドを見たときも感じましたが、こうして打ってみて、やはり中空なんだな・・・。と思いました。
しかし中空アイアンの中では、極めて空洞部分が少ないタイプなのではないでしょうか?
『球のあがりやすさ』は普通ですが、今の軽量且つイージー系アイアンを使い慣れておられる方には、ややハードに感じられるかもしれません。
中空といえば、『寛容さ』と『あがりやすさ』が大きな魅力だと思いますが、このアイアンはかなりノーマルタイプのキャビティアイアンに近づけているようです。
低重心で『横から払う』というイメージで打っていきたい方には合いづらいところがあるかもしれません。
しっかりと上から潰して打ちたいアイアンです。
『安定性』は普通といったところでしょうか?
特別寛容さがあるようには感じませんでした。
ある程度正直さをもったアイアンで、そこがまた魅力なのだと思います。
シビアではないけれど、寛容さが際立って曖昧さが残るということはありませんでした。
操作性は高く、左右へも対応してくれました。
構えたときのイメージのまま、『曲線』で勝負していけるので、自分の持ち球を活かしやすいアイアンです。
ドローヒッターの方はもちろん、グースネックが苦手なフェードヒッターにも合いやすいと思います。
『フェースに乗る』感覚があったほうが、さらに操作性が高まるように感じるのですが、その感覚がちょっと薄くて残念でした。
『飛距離性能』という点では、『やや飛び』という感じがしましたが、今のアイアンの中では間違いなく『飛び系』ではなく、『距離感重視』タイプだと思います。
なので、アイアンも飛距離を最優先しておられる方には、物足りないところがあるかもしれません。
しかしアイアンは飛ばすクラブではなく、『刻む』クラブです。
正確に距離を打ち分けて、アグレッシブにグリーンを攻めていけるアイアンだと思います。
『飛ぶ』ことも確かに魅力的な性能だと思いますが、あえて『飛ばさない』『飛ばしすぎない』ということも、大切な性能です。
とても綺麗で、『目で楽しめる』アイアンです。
中空で打感は、私がアイアンに求めたいものとは違いましたが、中空アイアンの中では間違いなくトップクラスに入る打感の良さです。
むしろ、この打感がちょうどいい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
くっつきすぎず、弾きすぎず・・・。といったらいいでしょうか?
特に中空アイアンでゴルフを始められた方は、そのフィーリングが基本になるので、このアイアンの打感が最上級になるのかもしれません。
正解は人の数だけあるので、このアイアンも正解なのだと思います。
そして同じ人でも、その成長過程によって正解が変わって(進化)していくのが、ゴルフの楽しみのひとつではないでしょうか?
昨日まで打てなかったクラブが今日打てるようになった・・・。
今までスライスしか打てなかったのに、今日は高い確率でストレートボールが打てるようになった・・・。
今までは打点がトゥからヒールまでバラバラだったけど、段々と一点に集まるようになってきた・・・。
このような『目に見える上達』を感じているときは、とても充実していますね。
そういう時には、このアイアンのような『カッコ良くて易しすぎない』アイアンが良い相棒になってくれるのではないでしょうか?
このアイアンもそうですし、先日試打した『BALDO TT FORGED TOUR POCKET IRON TP SATIN』 『BALDO TT FORGED TOUR AIR IRON TA SATIN』も中空で、このアイアンもそうなっているので、全て中空にシフトしたのでしょうか?
大手メーカーのアイアンもそうですし、地クラブメーカーのアイアンもそうなっているということは、それだけニーズがあるのだと思います。
しかし私は中空があまり好きではないので、これからも購入することはありません。
ただ、このアイアンは、これまでたくさん試打してきた中空アイアンの中では、打感が良いですし、男前で質感が良いのも魅力です。
中空アイアンが好きだけど、不格好でプクッと膨れたようなアイアンは使いたくない・・・。
ノーマルアイアンと同じく、シャープでカッコ良く、所有欲を満たしてくれるアイアンを使いたい・・・。という方には、是非試していただきたいです。
すごく手間を掛けて作られているのがよく分かります。
『手抜き』とか『雑』『チープ』という言葉とは無縁のアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
※追記 このクラブの紹介文(記事を書いた後、このクラブについて、調べてみました)
第1章:製品概要とスペック
「BALDO TT FORGED TOUR CAVITY IRON TC SATIN」は、EVANGELIST JAPANが取り扱うBALDO(バルド)ブランドの2025年モデルアイアンです。ツアー競技レベルを念頭に、軟鉄(S20C)精密鍛造によるヘッド構造と、ツアーキャビティの形状設計を組み合わせ、高い操作性と打感を追求しています。メーカー公式サイトおよび取り扱いページに掲載されている確定情報を基にまとめています。
1.1 ヘッド形状・仕上げ加工
ヘッド形状:中〜上級者向けのツアーキャビティデザイン。ブレード形状とキャビティ形状の中間を狙ったシルエットで、コントロール性能を重視。
仕上げ:サテン(つや消し)仕上げを施し、反射を抑制。トゥ・ヒール側のソール部はミラー仕上げでフェース周辺の視認性を向上させている。
1.2 スペック一覧
下表は#4番および#5番の代表的スペックです。全番手(#4~PW)とも同様の設計思想・仕上げですが、各番手でロフト角やライ角、ヘッド重量などが最適化されています。
番手 | ロフト角(°) | ライ角(°) | F.P. (フェースプログレッション) | ヘッド重量 (g) |
---|---|---|---|---|
#4 | 22.0 | 60.5 | 3.5 | 250.0 |
#5 | 25.0 | 61.0 | 4.0 | 257.0 |
#6 | 28.0 | 61.5 | 4.5 | 264.0 |
#7 | 32.0 | 62.0 | 5.0 | 271.0 |
#8 | 36.0 | 62.5 | 5.5 | 278.0 |
#9 | 40.0 | 63.0 | 6.0 | 286.0 |
PW | 45.0 | 63.5 | 6.5 | 294.0 |
1.3 シャフトオプション
BALDO TT TCには、以下のシャフトラインアップが純正オプションとして設定されています。
KBS C-TAPER:操作性重視、低・中スピン設計のスチールシャフト。
MODUS³ TOUR105:幅広いヘッドスピード帯に対応する安定性重視のスチールシャフト。
Tour AD UB:飛距離と安定性を両立するグラファイトシャフト。
要約(Summary)
BALDO(バルド)「TT FORGED TOUR CAVITY IRON TC SATIN」は、ツアープロのフィードバックを反映し、一から設計された軟鉄精密鍛造アイアンです。ヘッドは250 g~257 gとやや重めに仕上げられ、操作性と打感を両立。スコアラインやソール形状も新設計で、ツアーモデルとして求められる刃のような操作性と、キャビティバックによる優れた許容性を備えています。以下、Part 1では概要、基本スペック、設計意図を解説します。
Part 1:概要・基本スペック・設計意図
1. 製品概要
モデル名:BALDO TT FORGED TOUR CAVITY IRON TC SATIN
発売元:EVANGELIST JAPAN(正規輸入販売代理店)
カテゴリー:軟鉄精密鍛造キャビティアイアン(Tour Cavity)
仕上げ:TCサテン仕上げ(TC SATIN)
ターゲット:ツアーレベル~上級者ゴルファー向け
2. 基本スペック
番手 | ロフト角 (°) | ライ角 (°) | F.P. (mm) | ヘッド重量 (g) |
---|---|---|---|---|
#4 | 22.0 | 60.5 | 3.5 | 250.0 |
#5 | 25.0 | 61.0 | 4.0 | 257.0 |
3. 開発コンセプト・設計意図
ツアープロのフィードバックを反映
米国ツアーや国内トーナメントで得られたプロの声を元に、ヘッド形状・キャビティ設計をブラッシュアップ。軟鉄精密鍛造による究極の打感
軟鉄素材を精密鍛造し、フェースのしなりとソリッドな打球感を追求。プレーヤーのインパクト感度を高めるため、余計な振動を抑えつつ芯の強さを実現。キャビティバックで広い許容性
キャビティの重心設計により、ミスヒット時の飛距離ロスを低減。ツアーモデルながら一定の芯外し許容性を確保。ソールラウンド形状とスコアラインの最適化
ソールはラウンド形状を強調し、抜けの良さを向上。スコアライン幅・深さも見直し、風やライの影響を受けにくい設計に。
Part 2:打感・操作性評価/長所・短所
概要
BALDO TT FORGED TOUR CAVITY IRON TC SATIN(以下「TT FORGED TC」)は、ツアープレーヤー向けに一から設計された軟鉄精密鍛造アイアンであり、内部に軽量フォームを充填することで中空構造ながらもしっかりとした打感を実現しています。
ここでは、実際のユーザーレビューや専門家の評価をもとに「打感」「操作性」を細かく分析し、その長所・短所を整理します。
1. 打感評価
1.1 軟鉄精密鍛造ゆえの“ソフトな打感”
素材と製法
TT FORGED TCは軟鉄(S20CまたはS25Cと推測)を用いた精密鍛造製法により成形されており、インパクト時の衝撃をソフトに受け止める「柔らかさ」が特徴です BALDO(バルド)公式オンラインショップ。内部フォームの効果
中空構造のヘッド内部には軽量フォームを充填し、打感のソフトさと弾道の安定性を両立 アメーバブログ(アメブロ)。ユーザーの声
「しっかりした弾き感がありつつも、フェースから手に伝わる振動が抑えられている」──高級軟鉄アイアンならではのフィードバックを評価する声が多い 。
1.2 打音の質感
中低音域のクリアな音
ポケットキャビティ構造でありながら、打音は甲高くならず、「カツン」という芯のある音で球筋を確認しやすい 。ホットスポットの拡大
ソールのVASSIST PLATE装着部が打音の均一化に寄与し、打点のブレを軽減すると評価 ovdgolf.com。
2. 操作性評価
2.1 ツアーモデルにふさわしいシェイプ
ヘッド形状
形状は一回りコンパクトで、ソール幅も適度に絞ることでライやロフトの操作に素早く対応可能 アメーバブログ(アメブロ)。重心設計
重心距離(F.P.)は3.5mm(#4)、4.0mm(#5)と浅めに設計され、意図したフェースローテーションを実現しやすい 。
2.2 打ち分け性能
左右方向のコントロール
中空構造ながらフェース厚を最適化し、高い方向安定性と操作性を両立。フェード・ドローの打ち分けがしやすいと好評 。距離感の出しやすさ
各番手でのロフト間隔(22°→25°→28°…)を均等に設定し、ラウンド中の距離感覚をつかみやすい 。
3. 長所
高品質な打感
軟鉄精密鍛造+内部フォームにより、球がヘッドに吸い付くようなソフト感を実現 BALDO(バルド)公式オンラインショップ。明確な打音
クリアな中低音で、芯を外した時のフィードバックも分かりやすい 。優れた操作性
浅重心+コンパクトヘッドで、高度なショットメイキングに対応 アメーバブログ(アメブロ)。安定した弾道
VASSIST PLATEがソールに搭載され、打点ブレを軽減 ovdgolf.com。見た目の美しさ
マットなサテンフィニッシュが高級感を演出。ツアープレーヤーにも映える外観 。
4. 短所
難易度の高さ
ツアーモデルらしく慣性モーメントはそれほど高くなく、ミスショットに対する寛容性は限定的 。価格帯
精密鍛造+中空構造のため、カスタムシャフト込で高額になるケースが多い 。重めのヘッド
#4:250g、#5:257gとやや重めの設計で、ヘッドスピードの遅いプレーヤーには合わない可能性あり 。メンテナンス必要性
サテンフィニッシュは経年変化で曇りやすく、定期的な手入れが求められる 。限定的な試打機会
限られたショップでの展開が多く、フィッティング機会が少ない 。
出典元
BALDO公式サイト
BALDO GOLFオンラインショップ
OVD GOLF ovdgolf.com
MyCaddie Q&A
Golf Do 特集記事
STEP GOLF 記事
このクラブが合うゴルファー像
ツアー/競技志向の中・上級者
高い打ち応えを好む
軟鉄精密鍛造によるしっかりとした打感は、インパクトの感触を正確にフィードバックするため、スイング軌道やフェース向きの微調整を厳密に行いたい競技志向者に向いています【co】.コントロール性重視
ポケットキャビティ設計とVASSISTプレートが分散振動を抑え、球筋の安心感を提供。刻打ちやラウンド中の状況判断ショットにおいて、思い通りの弾道を描きやすい特徴があります【baldo-golf】.スイングテンポが速くない
ミスヒットに対する適度な寛容性をもつものの、そもそも安定したテンポでインパクトできることが前提となるため、過度に速いスイングよりは、リズム良く振れるプレーヤーに合います【golfdigest】.
このクラブが合わないゴルファー像
ヘッドスピードが極端に遅いビギナー
ヘッドスピードが30 m/s前後の初心者では、打ち出し角や初速が十分に得られず、想定飛距離に届きにくい可能性があります【lab-golf】.捕まりを強く求めるプレーヤー
ポケットキャビティながらヘッド形状はやや淡泊なため、スライサータイプには球のつかまり不足を感じやすく、別途ドロー設計のシャフトチョイスが必要になる場合があります【golf-club-insights】.重いヘッド感を苦手とするプレーヤー
ヘッド重量約250–257 gのしっかりめ設計は、軽快な振り抜きを好む層にはやや重く感じられることがあります【co】.
ヘッドスピード別キャリー飛距離目安
下表は7番アイアンにおける、代表的なヘッドスピード帯ごとのキャリー飛距離(yd)目安です。個人差やロフト、シャフト、コースコンディションにより増減しますが、おおむね以下の通り想定できます。
ヘッドスピード (m/s) | キャリー飛距離 目安 (yd) | 備考 |
---|---|---|
35 | 140 yd | 初級者での一般的目安【stepgolf】 |
40 | 150 yd | アマチュア中級者平均【stepgolf】 |
45 | 170 yd | 上級者・女子プロ帯【stepgolf】 |
50 | 185 yd以上 | 男子プロ・ツアーレベル【alba】 |
※ヘッドスピード1 m/sアップで約5.5 yd増加との試算もあります【alba】。
長所・短所まとめ
長所
精密打感:鍛造軟鉄による純粋なインパクトフィードバック【co】。
操作性:ツアーからのフィードバックを反映したソール形状で抜けが良く、フルショットから刻みまで自在【baldo-golf】.
寛容性:ポケットキャビティ構造で芯外しの許容範囲が広がり、ラウンド中のミスに強い.
短所
やや低弾道:球の捕まりを強調しない設計ゆえ、ハイドローを狙う人には別途シャフト選択が必須.
重量感:ヘッド重量がしっかりめなので、手首や前腕に負担を感じるプレーヤーも.
ビギナーには難易度高め:スイングテンポとヘッドスピードにある程度の安定性が求められる.
出典元
BALDO TT FORGED TOUR CAVITY IRON TC SATIN 商品情報【co】
BALDO TT FORGED TOUR CAVITY IRON TC SATIN 詳細スペック【baldo-golf】
ヘッドスピードと飛距離の目安ツール【lab-golf】
ヘッドスピード別飛距離一覧【stepgolf】
ドライバー飛距離⇄ヘッドスピード相関【alba】
トラヴィルシャフト適合解説【golf-club-insights】