今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ADAMS GOLF TIGHT LIES Fairway Wood です。
シャフトは アダムス オリジナルカーボンシャフト です。
ロフトは16度、クラブ長さは42インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は52g、トルクは5.1、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は320gです。
とても懐かしい名前のフェアウェイウッドです。
アダムス タイトライズです。
私は初期モデルの海外仕様モデルを所有していたことがあります。
その時は今よりも、もっとFWが苦手で、何とかしようと藁をもつかむような思いで購入した記憶があります。
直打ちでも球が上がりやすいFWでしたが、FWへの苦手意識が払拭されるまでには至りませんでした。
その後、キャロウェイのFWに出会って、とても好きになりました。
そのFWは今でも私の大切な宝物になっています。
前のモデルはシルバーでしたが、このニューモデルは黒を基調としているようです。
最近のアダムスは『白』が印象的だったのですが、このモデルは黒です。
何か意味があるのでしょうか?
黒は大好きな色です。
しかし何かこう、いい雰囲気が感じられませんでした。
表現は良くないかもしれませんが、ちょっとチープに感じられました。
艶消しのブラックに、大きな溝がよく目立っています。
クラウンマークの代わりのようにも見えてしまいます。
クラウンの溝
クラウンの溝
この溝を近くで見ても、とても大きくて深いです。
これだけはっきりと溝が彫られているということは、それだけの理由があるのでしょうか?
前のモデルのFWは、もっと控えめだったように思います。
ソールにも、かなり大きな溝があります。
この位置に溝があるのは、とてもポピュラーになったような気がします。
それだけの理由があるからなのだと思います。
溝の近くには『VELOCITY SLOT TECH』と記されていました。
この溝に関するテクノロジーの名前なのでしょうか?
このソール形状を見ると、タイトライズらしさを感じます。
前のモデルを思い出しました。
クラブの『上下を逆さまにした形状』というのが、とても個性的でセンセーショナルだったのですが、やはりこのニューモデルも同じようなコンセプトなのでしょうか?
名前の通り、タイト(きつい)なライでも球があがりやすい・・・。というクラブでしたが、このクラブもそのようになっているのでしょうか?
かなりのシャローバック形状になっています。
おそらく、前のモデルよりもシャローなのではないかな?と思いました。
見比べることが出来ないのがとても残念です。
素振りをしてみると、かなりソフトに仕上がっているので、妙な違和感がありました。
前のモデルは『海外仕様』ということで、同じシャフトフレックスでも、かなりしっかりしていた印象が強く残っているのですが、このクラブにはそれが感じられません。
FWにしてはかなり軽いですし、シャフトもよくしなります。
やはり日本仕様だからでしょうか?
できればもう少し、しっかりとしていたほうが気持ちよく振れるだろうな・・・。と思いました。
ボールを前にして構えた感じは、まずまず・・・。という感じでした。
見とれてしまうようなこともなかったですし、気持ちが大きく高ぶることもありませんでした。
淡々とした思いで見つめていました。
少しだけ『面長』に見えました。
左に巻いてしまわないようなイメージをもつことができたので、好感がもてました。
それにしても、やはり溝がよく目立つな・・・。と思いました。
邪魔に感じることはなかったのですが、もう少し目立たないように控えめでもいいかな?と思いました。
しかし、この溝にはそれだけの大きな理由があるのだと思いますし、何ら問題ない・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
『見た目の感じ』よりも、あくまでも『物理的効果』が重要視されたクラブなのだと思いました。
イメージの出し方が、いつもとはちょっと違う感じで、なかなかまとまりづらかったのですが、とりあえず無難な感じで打っていければいいな・・・。と思いました。
試打を開始しました。
『打感』はまずまずだと思いました。
固くはないですが、特別ソフトだとは思いませんでした。
ちょっとフィーリングがつかめない感じでしたが、特に違和感などは感じませんでした。
『音』は静かな感じで好感がもてました。
球はとてもよく上がってくれました。
正直、上がりすぎだ・・・。と思えるほどでした。
こんなに上がってくれなくてもいいのに・・・。と思いました。
ロフトが16度ということで、バフィという認識でいいと思うのですが、かなり球が上がりやすいです。
しかし今日は練習場のマットの上からですし、コースでの『悪いライ』で、どこまで球を上げてくれるか、興味があります。
その場面こそ、このクラブの出番ですし、真価を問われるところだと思います。
『安定性』という点では、ごく普通に感じられました。
特別易しくなっているとは思わなかったですし、逆にシビアな感じもしませんでした。
今のFWの中でも、標準的ではないかな?と思いました。
ただ、シャフトがもっとしっかりとしていると、より安定性が増すように思います。
今のままのスペックだと『振っちゃったとき』に、少し暴れやすい感じがしました。
ドライバーよりも、より安定感を求めていきたいFWは、やはり違うスペックのほうがいいような気がしました。
このオリジナルのシャフトとヘッドとの相性は、必ずしもベストマッチだとは思いませんでした。
『飛距離性能』という点でも、平均的な感じです。
弾きはいいですし、ボールも力強く飛んでいきますが、特別秀でているとは思いませんでした。
昨年から大人気の『低スピン系FW』とは違い、スピンもよく掛かっているように感じました。
ドロップすることは無く、むしろ上がり過ぎに感じるほどでした。
性格が尖っていない分だけ、対象となるゴルファーの幅も広いんじゃないかな?と思いました。
『操作性』という点では、まずまずだと思いましたが、あまり操作していきたいタイプではありませんでした。
タイトな場面で活躍するクラブなので、あまり極端なことはしないほうがいいのかもしれない・・・。と思いましたし、この見るからに『ハイテク感』が強く感じられすぎて、こちらの思いを伝えていこうという気にはなかなかなれませんでした。
もっと気持ちが乗れば、また違った面白さがあるのかもしれません。
かなり久しぶりに復活したタイトライズでしたが、やはり昔のモデルとは違うんだな・・・。と思いました。
それは主に外見に表れていたのですが、違う性質のクラブのように思えました。
勿論、球が上がりやすくなっていることなど上手く継承されていますし、それ以外の性能も向上しているのは間違いないとは思うのですが、前のモデルと違い、購買意欲が刺激されるほどではありませんでした。
白と黒の違いはありますが、同じアダムスのFWであれば、私は先日試打した ADAMS GOLF SPEEDLINE SUPER S Fairway Wood のほうがいい印象が残りました。
かなり昔に私が購入した初期のタイトライズは確かに直打ちでは打ちやすかったのですが、ティアップして打ちづらかった印象があります。
それで次第に使わなくなりました。
このクラブも、あまりティアップして打ちたいとは思えず、今日は直打ちのままで試打を終えることにしました。
どうも気持ちが盛り上がることがありませんでした。
それはこのクラブに大きな不満があるというのではなく、何となく今日の私自身のテンションが低かったのではないかな?と思いました。
『低スピン系FW』が大流行して、多くのメーカーから発売されていますが、そういったクラブが使いづらくて、もっと親しみやすいFWが欲しい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのだと思います。
飛距離性能が長けていても、それで球を上げられなければ、却って『飛ばない』ということにもなってしまいます。
このタイトライズをきっかけに、これからはまた『上がりやすさ』『親しみやすさ』『敷居の低さ』が重要視されるのかもしれません。
『飛距離系FW』と『高弾道系FW』の二極化が進むのかもしれません。
このニューモデルのタイトライズには、あまり気持ちが揺れ動かなかったのですが、これからのモデルに期待したいと思います。
ADAMS GOLF TIGHT LIES Fairway Wood
- 2013年10月21日
- ADAMS GOLF