今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは プロギア iD ナブラブラック ドライバー です。
シャフトは M-43 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはM-43、シャフト重量は62g、トルクは3.5、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は314gです。
PRGR待望のニュードライバーです。
いつもPRGRのニュークラブには心踊らされるものがあります。
それはいつも『何か新しい物』を感じるからなのかもしれません。
他のメーカーのニュークラブに出会うときもすごく嬉しい気分になりますが、PRGRは他のメーカーにはなかなか見られない『斬新さ』とか『オリジナリティ』が強く感じられることが多いです。
色々なクラブを試打していると、なかなか個性が感じられず、同じようなタイプのクラブが多くなったように思うことが多いのですが、プロギアは『また何かやってくれているに違いない』という期待感があります。
いい意味での『マンネリ打破』を目指しているように感じられます。
プロギアは『クラブの進化』において、とても貢献度の大きいメーカーのひとつだと思っています。
それでいて、『性能の追求』も怠っていないところがさすがです。
ウッド系クラブにおける『第一印象の顔』という部分に当たる、この『ソールのデザイン』は、正直あまりカッコよくないな・・・。と思いました。
勿論、変なデザインだとは全く思わなかったのですが、プロギアならばもう少しデザインにもこだわっていてもいいのではないかな?と思いました。
ただ、構えたときには、こうしたところは全く関係ないので、あまり気にはしていないのですが・・・。
このヘッド後方にある、三角のアクセサリーのような物はウェイトなのでしょうか?
それともアクセサリーに過ぎないのでしょうか?
もし、ウェイトの役目を果たしていたとしても、今は交換出来る物が多いですが、このドライバーはできないようです。
海外メーカーから始まった『チューニングシステム』は、今ではブリヂストンやダンロップ、ミズノなど国内メーカーでも採用され始めていますが、このプロギアのドライバーには搭載されていません。
多くのメーカーが流行に乗る・・・。といいますか、人気のクラブのいいところを取り入れようとしていることが多いなか、プロギアはあくまでも独自路線を行っているようです。
でも、その『マイペース』的なクラブ開発には、とても好感がもてます。
プロギアらしい『iD』は健在です。
インスピレーションとデータという、『感性』と『科学的なデータ』の両方を突き詰めて開発をしていくということはまさに『究極』だと思います。
『nabla』という単語を辞書で調べてみたのですが、載っていませんでした。
どういった意味があるのでしょうか?
まずまずのディープバックです。
最近は、こういったタイプが増えてきました。
結構叩けそうです。
ただ、これくらいの厚さのドライバーは、これまでもたくさんありましたし、特に珍しいとは思いませんでした。
こうして見ていても、このヘッド全体の『曲線の美しさ』をすごく感じました。
『難しい』とか『易しい』ということは別にして、とても『品がある』ように私は感じます。
こういったことを感じさせてくれるドライバーに出会えることはゴルファーとして、とても嬉しいことです。
シャフトのやや先端に近い部分には『DIALEAD 78t』と記されていました。
どういった意味なのでしょうか?
『78t』というのは、おそらく『高弾性シート』が使われているのだと思うのですが、『DIALEAD』の意味が解りませんでした。
高弾性シートも、『フルレングス』使われているのでしょうか?
それとも他のシャフトメーカーと同じく、『一部分だけ』使われているのでしょうか?
ちなみに、このシャフトのメーカーは『三菱レイヨン』のようです。
斬新さがいつも感じられるプロギアが、このシャフトを採用しているということは、やはり最先端の技術が詰まったシャフトなのでしょうか?
ネックの長さは、やや短い感じがしますが、見慣れた長さだと思います。
今は昔ほどネックの長いドライバーは見かけなくなりましたが、この長さも『計算され尽くした長さ』のような気がします。
昔は曖昧であった部分も、今でははっきりと明確になっているのだと思います。
つまり、その形状や長さには、きちんとした『科学的データ』の裏付けがあるのではないでしょうか?
こうして見ていても、見惚れてしまうほど美しいです。
いいインスピレーションが、そこから得られます。
そして、このあまりにも美しい顔を見て、一瞬、息をのんでしまいました。
ハッとするくらい美しいです。
勿論、形状的にも美しいのですが、このクラウンの何とも言えない美しいカラーに心が奪われそうです。
黒系統の色ではあるのですが、ただ単に『黒一色』というのではなく、すごく『動きのある黒』だと思いました。
『海の漆黒さ』といいますか『深さ』を連想しました。
この美しさは、さすがプロギアだと思いました。
他のメーカーではなかなか見られません。
ホワイトヘッドが大流行しているなかで、これほどの美しさを誇るブラック系のドライバーを目にしてしまうと、改めて『黒』という色はヘッドに適している色だと思いましたし、その色に工夫ををするにしても、色々なバリエーションが楽しめそうな感じがしました。
素振りをしてみた感じは、思っていたよりもタフな感じはしないで、とてもよくしなってくれました。
やはり『M-43』だな・・・。と思いました。
プロギアはとても個性的で、他のメーカーのように『S』とか『R』などで表示せずに『M-43』とか『M-46』といった表現がずっと使われています。
ヘッドスピードで選びやすいので、とてもいい表現なのだと思うのですが、もっとバリエーションがあってもいいのかな?と思いました。
それと試打クラブには『M-43』が殆どだと思うのですが、もし出来れば『M-49』や『M-46』なども試してみたいと思っています。
『M-43』はいわゆる『Sフレックス』に相当するのだそうですが、このシャフトもそうですし、それほど硬いとは思いません。
むしろ、とてもよくしなってくれます。
かなり『しなり』を感じながら振っていくことができました。
軟らかく感じましたが、グラグラするほど頼りないシャフトだとは思いませんでした。
ただ、できれば、もう少し『しなりの幅』を小さく抑えていければ・・・。と思ったのですが、試打出来るドライバーは、この一本しかなかったので、今回は諦めなければなりませんでした。
重量もそれほど重くなく、一般的にショップに並んでいるドライバーと大きな違いはないように感じました。
最初に見たときの印象よりも、少し『しっかり感』が足りないような感じもしたのですが、それほど難しく感じてしまうほどではなかったので、まずは少し抑え気味に打っていこう・・・。と思いました。
ボールを前にして構えてみても、やはりすごくいいです。
この独特な美しさに心が動かされてしまいました。
ただ、それは『乱れる』という意味で動いていくのではなく、『いい方向に』動いていく・・・。という感じでした。
この美しさは、ある意味『芸術』だと思いました。
このような美しいヘッドで飛ばされるボールも喜んでいるんじゃないか?と思ってしまいます。
あとは、私の腕前がもっと上がれば良いのですが・・・。
今は海外製のヘッドが圧倒的多数を占めるなか、この美しさは『日本製』に違いないだろう・・・。と思って店員さんに確認してみたのですが、やはり日本製ということでした。
こういった美しいヘッドを作ることができる日本の技術の高さに、改めて感心されられました。
やはり、あのメーカーが造っているのでしょうか?
海外製のヘッドも高機能でしかもコストパフォーマンスに優れているので、すごくいいとは思うのですが、『アタリハズレ』が大きいのは昔も今も変わっていません。
そういった点で考えてみても、このように『最先端の美しさ』をもったドライバーで、いかにも丁寧に仕上がられていると、『製品誤差』もすごく小さいような気がします。
ボールを打つ前から、既にテンションが上がり、足元から頭のてっぺんまでパワーが漲るような気がしました。
『やる気スイッチ』も入りました。
ロフトが『10.5度』ということですが、こうして構えていても、フェース面が見え過ぎないので、私は好感がもてました。
『弾道の高すぎ』をあまり意識しないでいいように思えました。
とてもいい顔をしているので、左右どちらにも曲げていけそうな感じもしたのですが、どちらかというと、曲がり幅の小さいストレートに近い弾道をイメージできました。
あまり大きく曲げるというよりも、小さい幅で勝負できそうな予感がしました。
それにしても、このドライバーの『顔』ひとつで、こうも呼吸が変わってしまうものかと改めて感じました。
暑さはまだまだ厳しいですが、今日は自分自身の呼吸がとても楽に感じられました。
構えづらいドライバーだと、呼吸が浅くなったり、何となくどんよりとした気分になってしまうことも多いのですが、今日はとても『クリア』でした。
打つ前から、いいドライバーに出会った喜びを感じずにはいられませんでした。
試打を開始しました。
『打感』は、とても柔らかくて心地いい感じでした。
フェースがボールを強く弾き飛ばしてくれているのがよく解りました。
初速も速くなるタイプのドライバーだと思います。
見た目の美しさに最初から圧倒されていたからでしょうか?
この心地いい打感が倍増されたような感じがしました。
トゥ側に『FORGED TITANIUM』と記されていたのですが、その表示のままのグッドフィーリングでした。
とても上質なドライバーだと思いました。
メタルからチタンへと移行していくときに、打感が柔らかくなったという感じがしていたのですが、中にはそうでもない、あまりフィーリングの良くないチタンドライバーにも出会いました。
やはりチタンと一口に言っても、色々とあるのだと思います。
このドライバーはとても好感の持てるチタンです。
『音』も耳にとても優しくて、いいインパクトを迎えることができました。
気持ちよく振り抜いていくことができます。
飛行機の着陸でいうと、『ソフトランディング』といったところかな?と思いました。
いい感じの『クッション性』が感じられました。
『球のあがりやすさ』という点では、ロフト10.5度のドライバーにしては、結構しっかりしているほうだと思います。
高~い弾道というよりは、明らかに中弾道系でした。
勿論、球があがりづらくてタフなドライバーという感じは全くしませんでしたが、明らかにヒッタータイプの方にマッチしやすいドライバーだと思いました。
日頃、シャローヘッドの『9度』や『9.5度』のドライバーを使っておられる方も、まずはこの『10.5度モデル』を試してみられるのがいいのではないでしょうか?
今度、このモデルの『9.5度』も是非試してみたいと思いました。
今はオートマチック系のドライバーが多くて、そういったドライバーが自然と弾道の高さまで決めてしまうことが多かったように思うのですが、このドライバーはゴルファー自身が弾道を作っていける感じがしました。
構えたときにも感じていたのですが、このドライバーはフェース面が見え過ぎなかったせいか、おそらく『リアル』に近い『10.5度』なのではないかな?と思いました。
球が吹き上がる感じもしませんでした。
シャフトは今一つな感じもしたのですが、こんなにしっかりと自分のイメージを伝えていきやすい『10.5度』ならば、コースでも試してみたいと思いました。
『安定性』という点では、これまでたくさん出会ってきた『ワイドスイートエリア』タイプのドライバーとは大きく異なると思います。
真っ直ぐにしか行かないドライバーではありません。
『直進性の高さ』をドライバーに対して、まず第一に求めておられる方には、少し難しく感じられるかもしれません。
しかし、これよりシビアなドライバーは、これまでもたくさんありましたし、特に難し過ぎる感じもしません。
やはり経験によって、クラブの易しさに対する考え方も変わってくるとは思うのですが、今のドライバーらしい、イージーさも持ち合わせていると思います。
『スイートスポット』ではなく、『スイートエリア』というように、『点』ではなく『面』で感じることができるドライバーだと思います。
シャフトが合えば、もっと易しくなるような感じがしました。
『飛距離性能』という点では、プロギアらしい、高性能な部分を感じ取ることができました。
私はプロギアの『TR DUO』というドライバーを何年か愛用してきたことがあり、とても気に入っていたのですが、いわゆる『高反発モデル』だったので、使えなくなりました。
しかし、その飛距離性能にはとても魅力を感じていましたし、コースや練習場でとてもいい思い出があります。
『カーボンコンポジットブーム』の火付け役でした。
今日は、その約10年前の記憶が蘇ってくるくらい、このドライバーにも魅力を感じました。
ある程度ヘッドスピードがあったほうが、このドライバーに魅力を感じやすいとは思いますが、この試打クラブのスペックだと、それほど敷居は高くないように思います。
高い弾道でビッグキャリーを稼いでいけるタイプのドライバーではありませんが、高すぎない適度な弾道で確実に距離を稼いでいってくれるドライバーです。
色々なドライバーをこれまでも試打してきて、いくら飛距離がでるドライバーでも、いわゆる『実用的であるタイプ』と『実用的でないタイプ』に分かれると、私は感じています。
それはどういった違いなのか、説明することはなかなか難しいことなのですが、練習場で試打をしていて、その弾道やフィーリングがそのままコースの風景に溶け込ませていける感じのドライバーが私は好きです。
そういったタイプの特徴として、『弾道が高すぎない』とか『押していける』『吹き上がりにくい』など、色々あるのですが、そういった意味でも、このドライバーはコースでも大活躍してくれそうな予感がしました。
『TR DUO』とのイメージがダブってきたからなのかもしれません。
TR DUOほどシャープな顔ではないですし、丸みを帯びてはいますが、何故かあの頃の思い出が蘇る懐かしさを感じさせてくれるドライバーだと思いました。
『操作性』という点では、いい感じでした。
とても構えやすかったので、左右にも打つことができましたが、低めにも抑えていきやすいドライバーだと思いました。
ロフト10.5度ですが、頼りない弾道ではありませんでした。
むしろ、球数をこなしていけばいくほど、信頼関係を築いていけるように感じられました。
左右にインテンショナルなショットを打ちたいけれど、あまり大きく曲げたくない、『ドロー』『フェード』の範囲内で抑えていきたい・・・。と思っておられる方は、とてもたくさんいらっしゃると思います。
このドライバーは、そういった方々にも是非試していただきたいドライバーです。
シャフトのバリエーションが少ないようですが、それだけメーカー側も、このシャフトには自信があるのだと思います。
私は今一つ、このシャフトに馴染むことができなかったのですが、日頃使い慣れているシャフトにすると、どんな感じになるのか、考えただけでワクワクします。
装着されているシャフトも、かなり優れているのだろうとは思うのですが、私はシャフトよりもヘッドに魅力を感じました。
PRGRらしい、『独自性』があり、高性能なドライバーでした。
始めのほうでも書きましたが、何より、その『美しさ』に惹かれました。
打つ前から、テンションがすごく上がりました。
その美しさに見合う、フィーリングの良さでした。
吹き上がりやすいドライバーは私は苦手なのですが、このドライバーはそんな私の苦手な部分を上手くカバーしてくれているように思いました。
プロギアは『eggシリーズ』など、かなり思い切った設計をするクラブもあるなかで、こういった本格的な『強さ』を感じさせてくれるドライバーにはとても魅力を感じます。
あくまでも『私の経験の中で』なのですが、『プロギアの名器ドライバー』を2つ挙げるとすると、私は
1.銀チタン
2.TR DUO
の2つを挙げます。
勿論、この2つ以外にも素晴らしいドライバーはたくさんあるのですが、『イメージの強烈さ』という点ではこの2つに並ぶものはありません。
まさに『革命』といっていいほど、強烈な印象がありますし、私たちゴルファーの心に強く生き続けていると思います。
昔のクラブのことを思い出すと同時に、その頃のHDCPや、どんなミスがよく出ていたか?とか、よくラウンドしていたコースはどこか?どんな大会でいい成績をおさめることができたか?その頃活躍していたプロは誰か?など色々なことが付随して思い出されます。
今日はずっとTR DUOを使っていた頃を思い出しました。
外見や設計なども異なるとは思うのですが、私の中では『TR DUOの後継モデル』という位置づけで、このドライバーのことを認識したいと思いました。
このドライバーのおかげで、今日はとてもいいドライバーの練習ができました。
機会があれば、ホームコースで試してみたいです。
プロギア iD ナブラブラック ドライバー
- 2012年8月29日
- プロギア