今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは プロギア GN502銀フォージド アイアン の7番 です。
シャフトはスペックスチール100です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはM-43、シャフト重量は96g、トルクは1.8です。
プロギアのニューアイアンです。
もうすっかりと見慣れた『ポケキャビ』です。
初めて見た頃のポケキャビアイアンは、それほどいい感じがしなかったのですが、最近のポケキャビは各メーカー共、かなり素晴らしい仕上がりになっていると思います。
『プロギア』ということで、より期待感が膨らみました。
私はいつも『プロギア』のクラブには期待しています。
何かやってくれるんじゃないか・・・・?という期待感です。
平均的な点数をあげて無難な感じよりも、ずっと溜めに溜めて一気に大爆発してくれる感じです。
野球選手でいうと、3打数1安打、打点ゼロの選手よりも、4打数3三振でも、最後の一打席で逆転サヨナラホームランを打つ、『ここぞ』という場面に強い選手です。
ちょっと、本筋から離れてしまった感じがしますが、そんな期待感を私はプロギアに抱いています。
勿論、プロギアは『打率』も高いのですが・・・・。
『フォージドアイアン』というと、これまでは、もっとシャープな印象の物が多かったのですが、このアイアンはネックが曲がっていて、微妙に『グース』がついています。
私はもっと、オーソドックスな形状の方が使い慣れていますし、好みのタイプなのですが、ユーザーの声に敏感な『プロギア』が、こういったアイアンを発表してきている・・・・。ということは、やはりこういった形状のアイアンを求めておられる方が多いのだと思います。
こういった形状のアイアンは、どちらかというと『チタンフェース』など、『軟鉄鍛造』ではないものが多かったように思うのですが、このアイアンはアイアンの『王道』『正統派』の『軟鉄鍛造』です。
やはり『打感』にもこだわりたい方が多くいらっしゃるからだと思います。
素振りをした感じは、これまでの『軽量スチール』らしい感じです。
私にはやはりもっと『重量感』が欲しい感じですが、こういった『軽量感』もだいぶ慣れてきましたし、以前のような苦手意識は薄らいできました。
『軽量スチール』全盛の今は、『軽さ』と『しっかり感』を求めておられる方が多いのだと思います。
ボールを前にして構えた感じは、やはり『グース』が目に付きましたし、『面長』な感じがしました。
すっきりとシャープな感じはしませんが、それほど構えづらい感じはしませんでした。
『グース』だと左へ引っかかりやすい・・・・。
『面長』だと、球のつかまりが弱く、右へプッシュしやすい・・・・。
という、ふたつの要因がお互い作用しあって、『プラスマイナスゼロ』を作り出しているような感じがしました。
私の好みでは、やはり『ストレートネック』『小顔』なのですが、このアイアンにも、全く嫌な感じはしませんでした。
試打を開始しました。
『打感』は、さすが『軟鉄鍛造』アイアンです。
とても『ソフト』です。
しかも、このアイアンは軟鉄鍛造でも、最近よく使われている『S20C』という素材が使われているのだそうです。
『キャロウェイ』や『ヤマハ』など、『S20C』を使っているアイアンを以前試打したことがあるのですが、どれもとても素晴らしい打感で、私はとても楽しく練習することができました。
このアイアンも、まさにそれに相応しい素晴らしい打感だと思いました。
ただ、この『ポケキャビ』だからでしょうか?
素晴らしい打感を感じることができたのですが、ほんのちょっと『打感の厚み』が足りない感じも正直しました。
決して『薄っぺらい』『頼りない』感じではないのですが、『マッスルバック』を普段使用して、その『厚い打感』に慣れていると、こういったアイアンはいい打感ではありながらも、もう少し『厚み』というか『深み』があってもいいのかな?と思いました。
『ポケキャビ』になって、ずいぶんと打ちやすくなり性能アップしていますが、その『プラス』の反面、ちょっとの『マイナス』が生じてしまったのかな?と思います。
ただ、これはあくまでも私の好みなので、このアイアンの打感が『100点満点』と感じられる方も、たくさんいらっしゃると思います。
それくらいレベルの高い『打感の良さ』です。
『球の上がりやすさ』という点でも、『ポケキャビ』らしい、上がりやすさです。
まったく『シビアさ』を感じません。
楽に打って、楽に上がります。
『グース』を感じないほどの、『球の拾いやすさ』です。
もっとしっかりと打っていきたい・・・・。と普段なら思ってしまうのですが、今日はそれをあまり感じませんでした。
この『ライト』な感じも『アリ』だな・・・・・。と打ちながら思っていました。
この『ソールの厚さ』も程良い感じです。
普段の私の感覚ならば、少し厚い感じなのですが、決して扱いづらい感じはしませんでした。
『ソールの厚さ』が厚すぎるアイアンは、私は『難しさ』を感じることが多いのですが、このアイアンには『難しさ』を全く感じませんでした。
『安定性』という点でも、この『ポケキャビ』の性能がきっちりと活かされている感じがしました。
少々の『打点のブレ』は、この『ポケキャビ』が全て吸収してくれる感じです。
『軟鉄鍛造』は、その打感の柔らかさが大きな長所ですが、反面打点がブレると、かなりフィーリングが変わってきますが、このアイアンの場合は『ポケキャビ構造』のおかげなのでしょうか?
『マッスルバック』や『ハーフキャビティ』に比べ、ずいぶんと『キャパシティ(許容範囲)』が広い感じがしました。
『マッスルバック』などに比べ、かなり大きいけれども、それが大き過ぎて、逆に『フィーリング性能』を損なうような『大き過ぎる慣性モーメント』ではない、『ギリギリいい感じの大きさの慣性モーメント』が易しさを演出してくれているような感じです。
『軟鉄鍛造』は難しい・・・・。自分にはまだ早すぎる・・・・。と感じておられる方が未だに多くいらっしゃるのが私は不思議に感じる時もあるのですが、このアイアンはとても易しいので、是非手にしてみる価値があるアイアンだと思います。
『操作性』という点では、私は正直もうひとつかな?とも思ったのですが、決して操作性が悪く扱いづらいアイアンではありません。
どうしても日頃使っているアイアンと比較してしまうのですが、このアイアンもハイレベルなアイアンであることに間違いありません。
しかし、やはりこういったアイアンは『操作性』よりも『安定性』を求めて作られたアイアンなのだと思いますし、今はそれが主流なのかもしれません。
『面長』『グース』『軽量スチール』が、やや苦手な私の感じたことですので、日頃からこういったアイアンに慣れておられる方には、とても扱いやすいアイアンなのだと思います。
私は試打をしていて、やはり色々な球筋を打ち分けるよりも、この『ポケキャビ性能』を堪能した方が合理的だと感じました。
『飛距離性能』という点では、やはり私の感覚では、『飛ぶアイアン』といった感じがします。
シャフトの長さなど、他の要素なども関係してきますが、極論をいえば、「アイアンの飛距離は『ロフト』」ということになるのだと思います。
このアイアンも最近の主流であるロフト設計になっていますし、多くのゴルファーが求めるものを反映しているのだと思います。
『上がりやすくて、飛距離もでる。その上『フィーリング』も良い・・・・。』
そんなアイアンだと思います。
私はよく書いていますが、自分が使うには『軟鉄鍛造』に限る・・・・。と思っています。
ゴルフをスタートした時からそうでしたし、おそらくゴルフをやめるまで、これにこだわり続けると思います。
ゴルフを始めた時から、そして今でも、主に『マッスルバック』をメインに使っていますが、これは別に『マッスルバック』だけにこだわってはいません。
『キャビティ』も使ってきましたし、その素晴らしさも良く知っているつもりです。
『ポケキャビ』も、とても面白いアイアンですし、これからも素晴らしい物が出てきたら、是非実戦でも使ってみたい・・・・。と思います。
もし私が購入するなら『ダイナミックゴールド』と、このアイアンのように『軟鉄鍛造』は、決して外すことはできませんが・・・・。
今日、試打したこのアイアンはプロギアらしい、とてもいい感じのアイアンだと思いました。
『プロギアのフォージド』といえば、これまではもっと『オーソドックス』というか、『すっきりとした』デザインのものが多かったように思うのですが、このアイアンは、より幅広い層に対応できるように設計されているのだと思います。
私は美しいクラブに出会うと、その美しさに目尻が下がり、背中に電気が走ったりします。
見ているだけで幸せ・・・・。といった感じです。
今日のこのアイアンは、そこまでの美しさを私は正直、感じなかったのですが、決して『不美人』ではありません。
現代流の、全体的にとても整った美人なのだと思います。
『人の美しさ』とは、時代や場所によって変わるものですが、このアイアンは今の日本のゴルフシーンの中で、多く支持される美しさをもっているのだと思います。
『美しさ』『打感の良さ』『飛距離性能』『易しさ』がとても優れている、バランスの良いアイアンなのだと思います。
間違いなく、これまで試打してきた『ポケキャビ』の中では、好フィーリングで、好印象なアイアンです。
コースでもたくさん活躍してくれそうな、とても実用的なアイアンだと思いました。
プロギア GN502銀フォージド アイアン
- 2009年6月3日
- プロギア