今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは クリーブランド CG17 ブラックパール ウェッジ です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは52度、クラブ長さは35.125インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は119g、トルクは1.2、バランスはD3、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は471g です。
クリーブランドらしい、黒染めがよく似合うカッコいいウェッジです。
微妙な距離感や優れた高性能が要求されるウェッジには、やはり黒い色がよく似合います。
白などのような『膨張色』は『大らかさ』や『軽量感』を感じますが、黒い色は『精悍さ』や『重量感』を感じさせます。
いずれ、白い色のウェッジもポピュラーになってくるのではないか?と思っているのですが、改めてこの黒い色はウェッジやアイアンにはとても適している色だと思いました。
このウェッジは新製品ということですが、これまでのクリーブランドのイメージに合う、研ぎ澄まされた形状だと思いました。
いいところは継承していく・・・。ということは、ゴルフクラブに限らず、とても大切なことだと思います。
まさに『温故知新』といったところでしょうか?
『ソール幅』は、まずまず・・・。だと思いました。
ロフトが52度ということで、『アプローチウェッジ』や『ピッチングサンド』といったポジションになると思うのですが、これくらいの幅だと、アイアン感覚でボールを拾っていけそうな感じがします。
最近はサンドウェッジ以外でも、結構バンスが効いているものが少なくないように思うのですが、このウェッジは比較的ノーマルな感じに見えました。
ウェッジを特別な存在として見るのではなく、あくまでも『アイアンの延長』といったところなのでしょうか?
ロングネックなので、私にはとても魅力的に見えました。
やはりスピンを掛けやすくするには、ある程度の重心の高さがあったほうが有利だと思います。
今は殆ど見かけませんが、昔は私の周りにもプロのようにウェッジのソール部分を何か所か丸くくり抜いて、少しでも重心を高くしているウェッジをよく見かけました。
もちろんボールの進化などもあると思うのですが、クラブが最初からいい状態になるように設計されているので、今はそこまでする必要があまりないのかもしれません。
しかし、時々すごく改造されたウェッジを見かけることがあります。
どのクラブにもいえることだと思うのですが、特にウェッジは手を掛けたくなるクラブです。
手をかければかけるほど、スピンを効かせてくれたり、球をフワッと持ち上げてターゲットまで運んでくれるような気がします。
最近のウェッジの大きな特徴のひとつだと思うのですが、このクリーブランドのウェッジにも、フェース面に『細かな』というよりは、明らかに『はっきりとした』ミーリングが施されていました。
すぐにわかるほど目立っています。
今は各メーカーによって、このミーリングの形状も様々ですが、このウェッジはギザギザな感じになっていました。
確かに、こうすることによって、フェース面とボールの接する面積が少しでも大きくなるような気がします。
しかし、指でフェース面を触れてみたのですが、思っていたよりも『ザラザラ感』はありませんでした。
スコアラインのトゥ側とヒール側に、それぞれ『MILLED-LASER』と記されていました。
完全ハンドメイドである、いわゆる『手彫り』ではなく、オートメーション化による機械で正確に刻まれているのかな?と思いました。
大量生産されない、少数のハンドメイドのクラブに憧れますが、それは価格が高価になってしまうので、できるだけ機械で早く大量に生産したほうが、ひとつひとつのクラブの価格も安くなると思います。
私はクラブの性能や品質が高く保たれていれば、製造国はどこでもいいと思っているのですが、このクラブが日本製だと聞いて、ポイントが少しアップしてしまいました。
きちんとした品質管理の下で製造されているんだろうな・・・。と思いました。
スコアメイクやゴルフをエンジョイするということにおいて、どのクラブも重要ではありますが、ウェッジの比率は特に高いです。
そういったときに、信頼できる工程で作られたウェッジは、とても頼もしく見えます。
少なくとも、コースで裏切られるようなことはないだろうな・・・。と思います。
ボールを前にして構えてみても、とてもいい感じでした。
クリーブランドの『伝統』といっていいと思うのですが、このティアドロップ形状がたまりません。
『メイドインジャパン』のウェッジではあっても、これまでのクリーブランドの伝統を引き継いでいる『洋顔』のウェッジだと思いました。
クリーブランドがダンロップ傘下になって、すぐにスリクソンのウェッジが姿を消してしまったのですが、この顔の美しさは、これまでスリクソンのウェッジを使っておられた方も、満足されるのではないでしょうか?
勿論、これまでのクリーブランドユーザーの方にも、安心感を与えてくれる顔だと思います。
精悍さが感じられ、とても心強いです。
『黒(ウェッジ)と白(ボール)のコントラスト』が美しかったからでしょうか?
ボールとの『くっつき性能』も高そうだな・・・。と思いながら見つめていました。
試打を開始しました。
『高さ』も自然な感じで出していくことができ、とても自然体で打っていけるウェッジだと思いました。
グースネックを好まれる方には、やや扱いづらい部分があるかもしれませんが、私はこれくらいのストレートなほうが、ボールを拾いやすく感じるので、易しく感じます。
高さが安定しているので、自然と距離感もすぐにつかんでいくことができました。
『打感』も、とてもソフトな感じで好感がもてました。
とてもよく目立つミーリングと、黒いヘッドの印象からか、打つ前はもう少し『食いつき感』があるのかな?と思っていたのですが、実際は喰いつき感よりもソフト感のほうが感じられました。
とても心地いい感触です。
『スピン性能』という点では、正直『激スピン』というタイプのウェッジではないと思いました。
勿論、スピン性能が劣っているとは思わなかったですが、強烈にスピンが掛かる感じはしませんでした。
店員さんの話によると、このウェッジは耐久性が優れているのだそうで、長い間高いスピン性能が維持されているということだそうです。
つまり、安定したスピンが長く続くということは、使い続けていけばいくほど、その感覚が手に馴染みやすいということになるのでしょうか?
私はアプローチ練習やバンカー練習が大好きで、いつもたくさんするので、ウェッジ(特にサンドウェッジ)では、バンカーやベアグランドなどタフな状況で使うことがとても多いです。
悪いライを選んで練習することが多いです。
なので、バンカー練習をたくさんする前提で、ウェッジを見ることが多いです。
必然的にソールやスコアラインの摩耗が気になってしまいます。
購入したときは良くても、月日の経過と共に、その性能が落ちていくことは仕方のないことなのだと半分あきらめているところがあります。
しかし、このウェッジは耐久性が高いということで、そこにとても惹かれました。
私がたくさんバンカーやアプローチの練習をしても、それに耐えてくれるウェッジであるのであれば、とても魅力的に感じます。
新溝規制が施行されるようになって、確かに角溝の頃のような強烈なバックスピンは掛かりづらくなったのかもしれませんが、今の新溝規制適合ウェッジのほうが、距離感をつかみやすくなった・・・。と感じておられる方も実は多いのではないでしょうか?
特に私の周りにはそういった声をよく効きます。
本来はやはりもっとスピンを掛けたいと思うのですが、やはりみんなルールに則って上手く対応できているのだと思います。
『足』を使ったアプローチが上手い人が私の周りにはとても多いです。
『安定性』という点でも、すごくラインを出しやすくて、とても易しく感じました。
見た目はとてもシンプルでカッコいいですが、半分『オートマチック』的に打っていけるウェッジだと思いました。
距離感も合いやすく、100ヤード以内がとても容易に感じられました。
52度のウェッジは、私は『ピッチエンドラン』で多用しているのですが、このウェッジもおそらく、その役目を担ってくれるだろうな・・・。と思いました。
きつく止まり過ぎないので、ランで入れにいきたいときにも重宝するだろうな・・・。と思いました。
『操作性』も高く、フェースの開閉も問題なくできました。
ウェッジでは色々な技を持っておられる方もたくさんいらっしゃると思いますが、このウェッジはそういった方々の高いテクニックを存分に引き出してくれるような気がします。
それでいながら、シンプルでワンパターン的なショットも打ちやすいところも魅力のひとつです。
クリーブランドらしい、高性能なウェッジだと思いました。
昔ながらの『いい風合い』は残しつつも、進化を止めない近代的な一面も見られました。
ウェッジの素晴らしいメーカーはたくさんありますが、やはり『クリーブランド』と『タイトリスト ボーケイ』の二大巨頭の存在感はとても大きいような気がします。
特にクリーブランドの功績はとても大きいように思います。
私はクリーブランドのウェッジでアプローチショットを学ばせてもらいましたし、いい思い出がたくさんあります。
これからも、このようなカッコ良くてフィーリングも良い、高性能なウェッジをたくさん発表して欲しいです。
クリーブランド CG17 ブラックパール ウェッジ
- 2012年5月17日
- クリーブランド