今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは JUSTICK PROCEED DOUBLE-R UT です。
シャフトは FUJIKURA MCH 70 です。
ロフトは24度、クラブ長さは39.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は77.5g、トルクは3.3、キックポイントは先中調子です。
とてもカッコいいジャスティックのユーティリティです。
ジャスティックはドライバーの印象が強いのですが、このユーティリティもいい雰囲気を醸し出しています。
JUSTICKを試打した経験はまだ多くないですが、私のこれまでのイメージとしては『黒くてカッコいい』『骨太』『ディープ』『硬派』『飛距離が出る』です。
日本のメーカーの凄いところは、企業規模の大小に関わらず、高性能・高品質な製品を作り出せることではないでしょうか?
大手有名メーカーが素晴らしいのはもちろんですが、地クラブメーカーも素晴らしいものがたくさんあります。
形状的にはオーソドックスなタイプです。
それほどシャロー感は強くありません。
ソールには様々な工夫がされています。
これ以上はできないというくらい、たくさん散りばめられています。
トゥ側
ヒール側
トゥ側とヒール側には、それぞれ大きなウェイトがひとつずつ配置されています。
最近はウェイトが小さくなるか、移動できるタイプが増えてきたように思うのですが、このクラブは違うようです。
専用の工具を使えば簡単に取り外しができそうです。
いろいろなウェイトが用意されているのでしょうか?
JUSTICKといえば、この『R』の文字です。
とてもカッコ良くて、ひと目でJUSTICKと分かります。
ソール中央付近に『Titan』という文字があったので、チタンでできているということが分かりました。
ドライバーはチタンが主流ですが、FWでも少しずつ見られるようになりました。
しかし、ユーティリティでは珍しいです。
ついにユーティリティまでチタンが採用される時代へと入ったのでしょうか?
チタンはウッド系のクラブのように『中が空洞』でないとコストが掛かって作れないような気もするのですが、いずれフルチタンのアイアンやウェッジが登場しても面白いのかな?と思いました。
ソールのフェース寄りには『排気口』のようなものが見られます。
POWER WAVEという名前がついているようで、『力の波』ということでいいのでしょうか?
飛距離の為の工夫なのだと思います。
最近のクラブにしては、かなりネックの長さはあります。
ずっとショートネックやスルーボアを見続けてきたせいか、ロングネックはすごく美しいな・・・。と見とれてしまいました。
昔から、このような『首の長い』クラブは、独特な色気がありますし、上から拾っていくイメージが出しやすいので、親近感が湧きます。
角度を変えて、ソール形状を見てみたのですが、滑らかな曲線を描いています。
ソールにかなりの工夫がされているので、もっとゴツゴツした感じで、所々出っ張ったところがあるかと思いましたが、違いました。
抜けが悪くならないよう、細部に渡って精密に作られているように見えます。
ソールに色々なものが付け加えられていると、ゴチャゴチャした感じがあり、『チープさ』が出てしまうこともありますが、このクラブは違いました。
美しくて高級感があります。
こういうのを『機能美』というんだろうな・・・。と思いながら見ていました。
フェース面のデザインはシンプルですが、フェース中央付近にミーリングのようなものが見られます。
これにはどういった意味があるのでしょうか?
フェース面全体の仕上げも美しく、チープさは全く見られません。
見ているだけで、強い弾道がイメージできます。
ノーマルシャローといっていいと思います。
シャロータイプではありますが、それが極端ではないですし、よく見かける形状です。
JUSTICKのドライバーはディープバックのイメージが強いですが、このユーティリティはシャローバックタイプです。
これも時代の流れでしょうか?
いい顔をしています。
いい顔でありながら懐かしさもあります。
以前はよく見られたのですが、最近では少なくなった『卵型』です。
このクラブはフルチタンなのでしょうか?
最近はドライバーだけでなく、色々なクラブで『カーボンコンポジット』が増えてきたので、クラウンをよく見てみたのですが、カーボンの模様は見えませんでした。
それほど低重心にはこだわっていないのかもしれません。
かなり重心が低いクラブだと、フェースの『下目』でヒットしたくなりますが、ある程度の重心の高さのあるクラブだと上から押さえ込んでいく感じで、フェースの中央から少し上でヒットしやすいイメージが出てきます。
私は昔ながらのアイアンが好きなせいか、このようにイメージできるクラブには好感が持てます。
素振りをしてみても、いい感じでした。
適度な重量があるということもあるのですが、シャフトもしっかりしていて、頼りなさがありません。
このクラブはユーティリティでありながら、『アイアンライク』で振っていけました。
ボールを前にして構えてみても、いい感じです。
『顔』を見たときと同じように、やはり懐かしいな・・・。と思いました。
卵型で大きさもちょうど良く、ボールとの大きさの対比が素晴らしいです。
大顔過ぎると、イメージが出にくかったり、アバウトなラインしか出なかったりするのですが、このクラブは鮮明に浮かんできました。
オフセットタイプではなく、むしろ『少し出っ歯タイプ』で、ロフトが24度ということもあり、フェース面がよく見えました。
私はもっと見えにくくて『絶壁感』があり、ライナー系がイメージできるといいのですが、24度というロフトを考えると、これくらいが自然な気もします。
心穏やかに、落ち着いた気持ちのまま、テークバックを開始しました。
試打を開始しました
『打感』はソフトで好感が持てました。
JUSTICKなので、打感がいいのは当たり前といえるのですが、ヘッド全体の印象から、もう少し硬めの打感をイメージしていました。
しかし実際は違っていて、心地よい感触がしばらく手に残りました。
普段、メタル系のユーティリティを打ち慣れているせいなのかもしれませんが、改めてこのクラブがチタンだということを確認しました。
『音』も好感がもてました。
はっきりとした金属音なのですが、おとなしめな音で、インパクトの邪魔をしません。
気持ちよく振り切ることができました。
『球のあがりやすさ』という点では、普通といった感じです。
タフなクラブではないですが、今のユーティリティの中では標準的な部類だと思います。
しかし、ある程度HSのあるヒッター向けなのは間違いありません。
『安定性』という点では、この大きさのユーティリティの中では、高いほうだと思います。
ラインも出しやすいですし、途中からブレて外れることもありません。
トゥ側とヒール側にあるウェイトがよく効いているのかもしれません。
気難しさのようなものは全く感じませんでした。
『飛距離性能』は高いです。
弾きが良くて、初速も出ています。
力強くて、パワフルな弾道が魅力的です。
ロフトが24度ということで、ユーティリティとしてはたっぷりあるほうだと思いますが、弾道は高すぎず効率よく飛んでいて前に進む力が強く感じられました。
フェース面、そしてヘッド全体が仕事をしてくれる感じです。
『操作性』も、いい感じでした。
顔がいいので、いいイメージが出ていたのですが、そのイメージ通り、左右へもしっかりと反応してくれました。
直進性と操作性の『ちょうど間くらい』といったらいいでしょうか?
大らかさがあって、球筋も安定しやすいですが、曲げようとしたときに、上手く反応してくれるクラブです。
装着されているシャフトとの相性も良いです。
試打後の感想
JUSTICKらしい硬派なカッコ良さがありながら、そのハードルは決して高すぎず、親しみやすさが感じられるユーティリティです。
ヘッドには色々な工夫がされていますが、それが嫌みにならないといいますか、邪魔になっていないのがいいです。
ヘッドに色々なものがつきすぎると、肝心の飛距離が失われることもありますし、打感や音などフィーリングが悪くなることもあります。
しかし、このクラブにはそのようなマイナス的なものを感じませんでした。
見た目もカッコいいですが、カッコ良さと性能がバッチリとかみ合っているようです。
美しいということと、打感の良さが強く印象に残りましたが、全体的なバランスが優れていて、これといった欠点が見当たりません。
ユーティリティを好んで使っておられる方はもちろん、アイアン系のほうがウッド系よりも好きだという方にも、扱いやすいクラブといえるのではないでしょうか?
『アイアンの延長』として使っていけるユーティリティです。
ヒッター向けなのは間違いないですし、ビギナー向けのクラブとはいえないかもしれませんが、難しすぎず易しすぎないので、『男前』のユーティリティを使って、どんどんレベルアップしていきたい方には魅力的なクラブといえるのではないでしょうか?
これからもJUSTICKには注目していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。