ゴルフクラブ試打日記。          

jBEAM BM-535 ドライバー

jBEAM BM-535 ドライバー 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは jBEAM BM-535 ドライバー です。
trpx
シャフトは trpx です。
ロフトは10度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は66g、トルクは3.4、キックポイントは中調子、クラブ総重量は314gです。
正面
JBEAMの新しいドライバーです。
JBEAMのドライバーには、すごく魅力を感じています。
初めて出会ってから、まだ数年しか経っていないのですが、初めて出会ったドライバーがすごく良くて、いっぺんで好きになりました。
幅広い層をターゲットにしている感じはあまり無く、ターゲットを限定しているようなところもありますが、ハマる方にはたまらない魅力があるのがJBEAMだと思います。
これまでいくつかのモデルを試打してきて、共通していえるのが、『飛距離性能の凄さ』です。
側面
ニューモデルということもあり、これまでのモデルと比べても、デザインが変わったところはありますが、基本的なコンセプトは変わらないように思います。
新しく変えていくところと、変えてはいけないところの区別がきちんとできているように思います。
あるメーカーは、それまでいいブランドイメージを築けていたのに、突然ブランドイメージに合わないクラブを発表し続けました。
そのブランド名を入れたほうが売れやすいだろう・・・。という思惑があったのではないか?と思うのですが、そのブランドのファンだった私は、すごく違和感がありましたし、少し寂しい気持ちにもなりました。
そういった点でいうと、JBEAMはいい方向に向かっているように思います。
もちろん、JBEAMも色々なタイプのドライバーを発売しているようですが、どれもきちんと住み分けができているような感じで、すっきりしています。
大手有名メーカーに比べ、それほど認知度は高くないのかもしれませんが、私はすごく信頼しています。
マイドライバーには、いつもお世話になりっぱなしです。
ネック長さ
ネックの長さは標準的だと思いました。
これまでよく見られてきた長さです。
『長すぎず、短すぎず』といった感じです。
ディープヘッド
このディープヘッドも、JBEAMの特徴のひとつだと思います。
今はシャローヘッドが圧倒的に多いですし、いわゆる『頼れるシャロー』も増えてきました。
シャローヘッドの高性能化が止まりません。
しかし、それでもこの厚みのあるヘッドには魅力を感じます。
気持ちよく『叩かせてくれそう』な雰囲気が強く伝わってきます。
JBEAMらしい形状です。
フェース面のデザイン
このフェース面のデザインも、見慣れた感じがします。
マイドライバーのフェース面とは違うのですが、このデザインもJBEAMらしいです。
以前試打したこともあるFX BM-435Rや、trpx D-013を思い出しました。
あの素晴らしい打感をまた楽しめるのかと思うと、ワクワクしてきました。
ソールの溝
ソールには溝のようなものがありました。
これまでのJBEAMのドライバーには見られなかったところです。
最近は多くのメーカーが、この溝を採用するようになりました。
それだけ、溝の効果が高いのでしょうか?
火付け役は何といっても『テーラーメイド』だと思いますが、それ以前にも複数のメーカーから溝のあるドライバーは発売されてきました。
しかし、大きな効果と認知度が得られるテーラーメイドはさすがだな・・・。と思いました。
2つのウェイト
フェース寄りには2つのウェイトがありました。
ヘッド後方のウェイト
そしてバックフェース寄りには1つありました。
この『ウェイト3つ制』も、JBEAMらしいところです。
今はいろいろな位置にウェイトが配置されたり、大きさも違ったりしていますが、JBEAMはずっとこのままです。
勿論、重さは色々と変えられるようですが、すごくシンプルに感じられます。
専用の工具が無くても、ホームセンターなどで購入できる六角レンチで手軽にウェイト交換できるのも魅力です。
私のドライバーもウェイトを交換できるタイプなのですが、これまで一度も外したことがないですし、これからもおそらく外すことは無いだろうと思います。
顔
この丸っこい顔も、JBEAMの個性です。
独特の丸っこさがあります。
いわゆる『逃がし系』で、引っかけを連想させにくくなっています。
私のようなフッカーには、とても優しい顔をしています。
いかにも叩けそうな顔をしているのも、ポテンシャルの高さにつながるような気がします。
私がフッカーだからそう思うのかもしれませんが、『フックフェース』のきついドライバーは『しかめっ面』に見えて、『スクエア』か『逃がし系の顔』は微笑んでいるように見えることがあります。
このドライバーは私に微笑んでくれているように見えました。
こちらも、ついつい笑顔になってしまいます。
振り感
素振りをしてみても、すごくいい感じです。
装着されているtrpxのシャフトも、初めて出会ってから、何度か試しているのですが、とても気に入っています。
JBEAMヘッドとの相性もバッチリだと思います。
まさに『会うべきして会った二人』といったところでしょうか?
ヘッドとシャフトが、お互い引き合っているように感じます。
勿論、他の有名シャフトメーカーとの相性もいいとは思うのですが、この2つの組み合わせがベストマッチングといった感じがします。
構え感
ボールを前にして構えてみても、いい感じです。
構えやすいです。
見慣れた顔ですし、これまでのいいイメージがたくさん蓄積されているせいか、いつも以上のプラスイメージと、リラックス感を得ることができたような気がします。
『よそ行き』ではなく、あくまでも『普段着』のまま打っていけそうな感じがします。
高~くあがる・・・。というよりは、やや抑えめのライナー系をイメージすることができました。
やはり『JBEAM顔』はいいな・・・。と思い、目尻が下がってしまいました。
気持ちがソワソワすることなく、落ち着いて構えることができました。
集中力が自然と増していきました。
試打を開始しました。
飛距離性能
この飛距離性能は凄いな・・・。と思いました。
打つ前から、予想していましたが、やはり高性能だな・・・。と思いました。
重く伸びのある球を打つことができました。
いわゆる『実戦で使える球』です。
軽めの球質で高くあがる球は、よく飛んでいそうだけど、実際はそれほどでもなかったりします。
風に押し戻されたり、ランが殆ど出なかったり・・・。といった感じで、あまり飛距離が出ないことも多いですが、このドライバーから放たれる球質は違います。
高くあがり過ぎず、じっと堪えてくれる感じで強い前進力があります。
吹き上がる感じもなく、低スピン性能も、かなり高いと思いました。
気持ちよく叩いていくことができました。
一年のうちで、あまり多く出会わない『マイドライバーのライバル』になり得るドライバーだと思いました。
やはりJBEAMのライバルはJBEAMになるのかな?と思いました。
フェース面
『打感』も柔らかくて、とてもいい感じです。
フェース面が強く弾き飛ばしてくれているのが、よく解ります。
ボールを力強く押し運んでくれている感じです。
ボヤけた感じはせずに、イメージに合いやすいフィーリングです。
打球音
『音』も、いい感じです。
適度な大きさで、はっきりとした音が、ボールの行方を優しく教えてくれました。
飛び出す球の勢いの強さが、この音を聞いているだけでも把握できます。
トゥ側
『球のあがりやすさ』という点では、今のドライバーの中では、明らかにタフなのは間違いありません。
今の多くのドライバーが『高弾道系』だと思いますが、このドライバーは性格がはっきりと異なります。
スピンもかなり抑えられていて、ライナー系の球が出やすいです。
無駄に高くあがらないので、風にも強そうです。
せっかくヘッドスピードは速いのに、日頃『球の上がりすぎ』や『スピン過多』で距離をロスしている・・・。という方には、とても頼もしい存在になってくれるのではないでしょうか?
明らかにヒッター向けのドライバーです。
バックフェース
『安定性』という点では、今は高い直進性のあるドライバーが多いので、それらと比べると、ややシビアな一面もあるように思います。
しかし、このイメージの出しやすい顔と、反応のいいシャフトのおかげで、自分の持ち球を打ちやすい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
すごく反応がいいので、いわゆる『逆球』が出にくいタイプです。
曖昧さがなく、自分のイメージに乗せていきやすいので、『心のこもった球』を打ちやすい感じがしました。
今は高い安定性のあるドライバーが多く求められていますし、高性能なドライバーがたくさんあります。
そういったことでいうと、このドライバーは『主流』とはいえないのかもしれませんが、シビア過ぎる感じもしないので、敬遠するようなタイプではないと思いました。
操作性
『操作性』は高いです。
左右に大きく曲げることもできました。
今は曲がりにくいドライバーも多いですし、先日も曲げるのに苦戦した記憶がまだはっきりと残っているのですが、今日はイメージした曲線をそのまま描いていくことができました。
このような『曲げていける』ドライバーというのは、今はあまり多くの支持を得られないのかもしれません。
ドライバーでは『飛ばす』ということよりも、『曲がりにくい』ということが求められているんじゃないかな?と思うことがよくあります。
『マニュアル系』よりも、『オートマチック系』のほうが人気も高いように思います。
しかし、真っ直ぐというよりも『自分の持ち球』で勝負していきたい・・・。という方には、是非お勧めしたいドライバーです。
球が引っ掛かりにくいのがいいな・・・。と思いました。
フェード系のボールがとても打ちやすいです。
左へのつかまり過ぎが怖い私には、気持ちよく振っていくことができました。
ヒール側
とても楽しくて、予定の時間を軽くオーバーしてしまいました。
『ドライバーの打ち込み』は、どちらかというと『寒い時期』に行うことが多いのですが、今日はこのドライバーに出会って、たくさんの球数を打ってしまいました。
フィーリングなども良かったですし、やはり『飛びの性能』は凄いな・・・。と思いました。
『ガツン』というよりも、『ポンポン』と運んでいける感じでした。
『球の伸び』が良くて、『落ち際に強い』感じがしました。
ボールに『当たり負け』することもなく、『飛んだり飛ばなかったり』ということもありませんでした。
jBEAM BM-535 ドライバー
ヘッドの高性能に加え、シャフトもしっかりとしていて振りやすかったのも印象的でした。
trpxのシャフトは、それほど多く接してはいないのですが、とても親しみやすい感じがします。
私の中で、存在感を増しているシャフトです。
何といいますか、こちらのイメージをクリアに伝えてくれる感じがします。
反応がいいので、余計な間をとらなくていいところも魅力です。
jBEAM BM-535 DRIVER
先日練習場で、ドライバーの『ライン出し』の練習を行っていたのですが、その時に右側の打席の方から、突然
「すいません。ちょっと僕のドライバーを打ってみてもらえませんか?」と声を掛けられました。
「どうされたのですか?」とお尋ねすると、
「昨日、ドライバーを新しく買ったんですが、どうしても合わなくて、どうしたら真っ直ぐ遠くに飛ばせるようになるかが解らないんです。」と仰っていました。
手渡されたドライバーは、ある海外メーカーの日本仕様モデルで、シャフトフレックスはRでした。
かなり軟らかいですし、その方にも合っていないのは一目瞭然でした。
その方は、ある量販店で購入されたのだそうですが、その店は確か店内で試打できてデータも取れるようになっていたと思うので、
「データは取られなかったんですか?」
と質問したら、店員さんに後ろで見られるのが恥ずかしくて、そのまま購入されたそうです。
その方は、まだゴルフを始められたばかりらしく、あまりこだわりが無いままドライバーを購入されたようなのですが、どうしても合わないということで、買い換えを検討しておられました。
しかし、私はまずはフィッティングを受けられ、『買い換え』よりも『リシャフト』を検討されては?と提案させていただきました。
ヘッドはいい感じなので、買い換えよりも、リシャフトのほうが費用も安く済みますし、その方にマッチしたクラブが組み上がる可能性が高いと思ったからです。
そして、もしよろしかったら、私がいつも通っている工房に行かれますか?と尋ねたところ、その方はすぐにでも行きたいと仰ったので練習を早めに切り上げ、クラフトマンのいる工房まで案内させていただきました。
たくさんあるシャフトから色々と試打され、シャフトによって、結果が大きく変わってくるということを実感されました。
データも揃い、候補のシャフトがある程度出揃ったので、どのシャフトにするか?そして、その方にベストマッチしたドライバーに組み上がるのがとても楽しみです。
クラブはどうしてもヘッドに注目が集まりがちですが、『気持ちよく振れるシャフト』との出会いが、ゴルフを劇的に変えてくれるのは間違いありません。
プレイヤーの気持ちをヘッド(フェース)に伝えてくれるのも、シャフトの大きな役割です。
シャフトはこれからもどんどん進化していくと思いますし、まだまだ『伸びしろ』の大きいパーツです。
jBEAM BM-535 DRIVER
ちょっと話が横に逸れてしまいましたが、久しぶりにtrpxの素晴らしいシャフトに出会い、そしてその方の嬉しそうな顔が忘れられないので、書かせていただきました。
練習場で練習していると、たまにですが、面識のない方から声を掛けられます。
その多くの方が、フィットしていないクラブを使っておられますし、セッティングとしてのバランスも取れていないことが多いです。
これまで、色々な方をご案内してきたので、友人でもあるクラフトマンは大忙しです。
彼の仕事はすごく丁寧で、時間を要すことも多いです。
彼は忙しくて、なかなかラウンドする暇が無い・・・。と愚痴をこぼしていましたが、彼がクラブを扱っているときの顔は本当に楽しそうです。
時々プライベートで一緒にラウンドするのですが、プレーしているときよりもデータを取ったり、調整していたりしているときの顔のほうが、より生き生きしているように見えます。
クラフトマンという職業は、彼の天職だな・・・。と、いつも思っています。
対して、私は根っからの『ゴルフ好き』に過ぎません。
jBEAM BM-535 DRIVER
そんなゴルフ好きの私はマイドライバーに出会えたおかげで、ゴルフがより楽しくなりました。
ウェッジやショートアイアンと比べると、あまりドライバーを練習しないので、機嫌を損ねているかな?と思うこともあるのですが、コースでいつも大活躍してくれています。
練習場では時々『ご機嫌斜め』かな?と思うこともあるのですが、コースではいかんなく実力を発揮してくれています。
いわゆる『本番に強いタイプ』です。
そんな頼もしいマイドライバーのライバルになり得る数少ないドライバーだな・・・。と改めて思いました。
jBEAM BM-535 DRIVER 
早いもので、今年もあと3ヶ月とちょっとになりましたが、たくさんの素晴らしいドライバーに出会うことができました。
自分の購買意欲とも戦わなければならないことも多いです。
今日も、このドライバーのことがずっと頭から離れないだろう・・・。と思いましたし、今日の素振りのイメージは、このドライバーで決まりだな・・・。と思いました。
今年の『ドライバー・オブ・ザ・イヤー』も、色々な候補が出揃ってきているのですが、このドライバーも、間違いなく候補のひとつに挙がるだろう・・・。と思いました。
大手有名メーカーのドライバーも素晴らしいものがたくさんありますし、一般ゴルファーにはあまり知られていないような地クラブメーカーでも素晴らしいものがたくさんあるものだと、改めて感じます。
いわゆる『万人受け』しないタイプのドライバーですが、ピッタリと合う方には、たまらない魅力があるドライバーだと思います。
メーカーがターゲットを絞り込んでいるからこそ、その中に当てはまる方には『ベストパフォーマンス』を発揮してくれるような気がします。
今日は満足度の高い試打ができました。