今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは A DESIGN GOLF A GRIND 440 DRIVER です。
シャフトは ATTAS G7 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスは6S、シャフト重量は65g、トルクは3.8、キックポイントは中調子、クラブ総重量は314g です。
初めて手にした、A GRINDのドライバーです。
このメーカーのことを私は殆ど知らないのですが、いいイメージが強く残っています。
特にウェッジのインパクトが強いです。
初めて手にするメーカーも色々とありますが、興味がもてるメーカーもあれば、それほどでもないメーカーもあります。
A GRINDは前者です。
そのA GRINDのドライバーを手にすることができて、ワクワクしました。
今どき珍しいディープタイプのドライバーです。
今はシャロータイプが圧倒的に多いので、このディープは「個性」だと思いました。
ウェイトや調整機能なども付いていません。
すごくシンプルなヘッドです。
最近は機能的なドライバーにたくさん出会っているので、このシンプルさが新鮮に感じられました。
調整機能に逃げない、メーカーの自信がうかがえます。
水に例えると、調整機能付きドライバーは色々な栄養素やミネラルなどが人工的に溶け込んでいるスポーツドリンクのような存在で、このように何も無いシンプルなドライバーは山の湧き水のような『自然水』といったところかな?と思いました。
どちらがいいとは一概に言えませんが、昔登山をして、喉がカラカラに乾いたときに飲んだ山の湧き水の美味しさは忘れられません。
水だけだと塩分などが足りないと訊いたことがあるのですが、スポーツドリンクは糖分が多すぎるので、2倍くらいに薄めて飲んだほうがいい・・・。ということを訊いたことがあります。
今のドライバーにも、そういったことが当てはまるのかな?と思いました。
今はそれだけ調整機能も複雑化しています。
まさに『至れり尽くせり』といった感じがします。
ネックの長さは標準的です。
ディープなヘッドには、ある程度のネックの長さが似合います。
シャローなタイプはショートでもいいですが、このヘッドはちょうどいいバランスだと思いました。
このドライバーは最新モデルですが、こうして見ると、これまでたくさん出会ってきたドライバーとイメージが重なりました。
今は、このようなディープなタイプを敬遠される方もいらっしゃるかもしれませんが、私は昔から慣れ親しんできているせいか、すごく好感がもてます。
いい形だな・・・。と、目尻を下げながら見ていました。
A GRINDの文字が目立っています。
私はまだ出会った数は少ないのですが、いい印象がありますし、カッコいいな・・・。と思いました。
『KOBE JAPAN』の文字を見て、すごく贅沢な印象をもちました。
兵庫県はゴルフクラブにおける『聖地』とも呼べる場所です。
名器を生み出すメーカーがたくさんある県です。
なので、このクラブを手にしていて、自分はすごく幸せ者だな・・・。と思いました。
気持ちがどんどん盛り上がってきました。
こうして見ても、かなりのディープヘッドです。
今、このような形状のヘッドを発表しているメーカーは、ごく僅かではないでしょうか?
とても美しい形ですが、やはり敬遠される方は多いのかな?と思いました。
叩けそうな感じがするので、私は魅力的に思えます。
このドライバーはシャローなタイプも用意されているのでしょうか?
整ったいい顔をしています。
ただ予想よりも、かなり大きさを感じました。
このようにディープなタイプであれば、もっと小顔な感じがするものですが、このドライバーにはそういったことは全くありませんでした。
むしろ大きめのサイズです。
『大顔』というほどではないのですが、このドライバーは大きいと思いました。
シャローではなく、ディープ感がありながらも、大きさが感じられます。
これまで経験していないようなタイプなので、不思議な気分になりました。
この面白いミスマッチ感も、メーカーの狙いではないでしょうか?
艶消しのグレーが、とてもいい雰囲気を醸し出しています。
日差しが厳しい日でも構えやすいだろうな・・・。と思いました。
色自体は『収縮色』だと思うのですが、結構大きく見えます。
名前に『440』という数字があるので、ヘッド体積が『440cc』なのかな?と思いましたが、そうは思えないほど大きく見えました。
これがもし白や黄色だったとしたら、さらに大きく見えただろうな・・・。と思いました。
素振りをしてみると、いい感じでした。
シャフトが結構走ってくれます。
耐えるタイプではないと思いました。
このアッタスのニューシャフトは初めてだったのですが、今流行の走り系だな・・・。と思いました。
静かにスーッと走るような感覚です。
ダウンからインパクト・フォローにかけて、もうここまで来ているの?という感じです。
前のモデルのアッタス6☆を試打したときに、次のモデルは7がつくに違いないから『LUCKY7』かな?と思っていましたが、違いました。
メーカーも私たちユーザーに簡単に当てられないように、色々とネーミングを考えているのかもしれません。
『G7』といえば、私は『先進国首脳会議』を連想するのですが、このシャフトの『G7』には、どんな意味がこめられているのでしょうか?
これまでの『飛びます飛びます』や『参上』『フォーユー』『ゴーゴー』『ロックスター』に比べると、ちょっとおとなしめのネーミングだな・・・。と思いました。
紫の色も綺麗です。
紫色でゴルファーを連想してみると、私は尾崎将司選手を思い出します。
尾崎選手の全盛期の色で、まさに『王者の色』といえるでしょうか?
性能さえしっかりしていれば名前や色などは特に気になりませんが、こういったシャフトの名前やカラーリングに凝っているのは、UST Mamiyaだけのような気がします。
次のモデルは『8』になることは、ほぼ間違いないと思うので、8を連想してみたのですが、『8マン』や『末広がり』『タコの足』くらいしか思い浮かびませんでした。
ボールを前にして構えてみると、すごくいい感じでした。
ヘッドが大きく見えましたが、全く問題ないです。
この顔の良さが『A GRIND』というメーカーの『特色』といいますか、イメージを作り出しているように感じられました。
大きさは感じましたが、逃がすイメージが出しやすいので、私は楽な気分で構えることができました。
気持ち良く振っていけそうだな・・・。と思いました。
左を怖がらず、自然とつかまえていけそうな印象をもちました。
いいイメージが自然と湧いてきました。
9.5度にしてはフェース面がちょっと見えすぎたので、実質的には10.5度くらいかな?と思いました。
私はもう少しロフトが立って『絶壁感』があってもいいな・・・。と思ったのですが、このディープなヘッドにはある程度弾道の高さをイメージしやすくしておいたほうがいいのかもしれない・・・。と思いました。
ライナー系でなく少し高めで、フック系でなく、フェード系のイメージが浮かんできました。
気持ちが浮き足立つことなく、どっしりと構えることができました。
試打を開始しました。
『打感』はすごくいいです。
とてもソフトです。
心地良い感触がしばらく残りました。
フェースの弾き感もありました。
『音』は少し高めなのですが、大きすぎずちょうどいい感じです。
インパクトが緩むこともなく、しっかりと最後まで振り切ることができました。
球を打つのが楽しくなるドライバーです。
『顔の良さ』『打感』『音』という『フィーリングの三拍子』が見事に揃ったドライバーだと思いました。
このドライバーに対する好感度がどんどん上がっていきました。
『球のあがりやすさ』という点では、今のドライバーの中では明らかにタフなほうだと思います。
予想していたよりも弾道は高くなく、ライナー系でした。
ヒッター向けのドライバーなのは間違いありません。
そういった意味では、このドライバーは『見た目通りの性能』をもっているといえるのかもしれません。
ある程度のヘッドスピードがないと、球が浮ききらないかもしれません。
今は見た目の印象以上にあがりやすいドライバーも増えてきましたが、このドライバーはそれらとは違うと思いました。
『見たまま』といえるのかもしれません。
しかし、このドライバーは違うロフトも用意されているそうなので、そちらを選べばもっと敷居も低くなると思います。
『安定性』は予想していたよりも高いと感じました。
このようなディープなタイプのヘッドなので、あまり高い直進性は無いのかな?と思っていましたが、そうではありませんでした。
予想していたよりも易しいドライバーです。
大型ヘッドの易しさもあると思いますし、いい顔をしているので、安心して構えることができたということもあると思います。
それ以外にも、おそらく色々な工夫がされているのだろう・・・。と思いました。
外側から見るとシンプルなヘッドですが、内部には様々な工夫がされているのではないでしょうか?
ただ、最近の高い直進性があって『曲がりにくい』と感じられるドライバーと比べれば、明らかに『正直さ』があるのは間違いありません。
『真っ直ぐ』というよりも、『自分の持ち球』で勝負していきたいドライバーです。
『曲がりにくい』とは思いませんが、見た目以上に易しいという印象が残りました。
最近は、ここまで感じるドライバーはすごく少ないように思います。
『飛距離性能』は、いい感じです。
弾き感もありますし、気持ち良く振り抜いていくことができて、高いポテンシャルを感じました。
スピンがそれほど多いタイプではないので、『球が浮きづらい』『ドロップする』と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
人によって好みが分かれるところだと思いますが、低スピン系のドライバーを好まれる方には、かなり頼もしく感じられるのではないでしょうか?
余計に浮きすぎることなく、その力を前進力に変えてくれるので、無駄が無いな・・・。と、弾道を目で追いながら思っていました。
『操作性』は良いと思いました。
私はフッカーなので、フック系の球のほうが打ちやすかったのですが、右に曲げるのも易しく感じられました。
『逃がし顔』のおかげかもしれません。
すごくつかまえるというタイプのヘッドではないと思いますが、装着されているシャフトも影響しているのだと思います。
見た目以上に、球のつかまりやすさを感じました。
いいドライバーだな・・・。と思いました。
日本メーカーらしい、質の高さとこだわりのようなものが感じられました。
顔などもいいのですが、全体的な質感なども好感がもてました。
A GRINDのドライバーは初めてでしたが、ウェッジやアイアンがすごく良かったので、このドライバーもおそらくいい感じだろう・・・。と思っていました。
実際にその通りでした。
期待を裏切られることはありませんでした。
それどころか、とても楽しいドライバーでした。
普段、ドライバーを試打することは多いですが、今日はいつも以上に時間をかけて、試打しました。
予定していたよりも、球数を多く打ってしまいました。
A GRINDのドライバーは初めてだったので、最初はどんな感じだろう?と、様子を見ながら試打していたのですが、球数をこなしていくうちに、どんどんハマってしまいました。
試打というよりも、完全に『実戦モード』で楽しんでいたような気がします。
これまでラウンドしてきたコースの『ティーイングランド』に立っているような気分で、一球一球気持ちを込めて打つことができました。
今は球があがりやすくて寛容なタイプが多く求められているように思います。
なので、このドライバーのようなタフなドライバーは多くの支持は集めにくいかもしれません。
ある程度HSがあり、日頃スピン過多で飛距離をロスしている・・・。という方に試していただきたいと思いました。
低スピンタイプで、『縦(高さ)』は多少の敷居の高さがあるように思いますが、『横(方向性)』は寛容なところがあるので、難しすぎないドライバーだと思いました。
幅広い層に支持されないかもしれませんが、一部の方にはかなり高い支持が得られるのではないでしょうか?
性格のはっきりしたドライバーだと思います。
すごく気に入ったので、また何度でも試打したいと思いましたし、コースでも試してみたいと思いました。
気持ち良く練習場を後にすることができました。
A DESIGN GOLF A GRIND 440 DRIVER
- 2015年10月24日
- A DESIGN GOLF
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タイトリスト AP2 アイアン 716