ゴルフクラブ試打日記。          

ブリヂストン ツアーステージ X-DRIVE 909 ドライバー

ブリヂストン ツアーステージ X-DRIVE 909 ドライバー 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは ブリヂストン ツアーステージ X-DRIVE 909 ドライバー です。
GRAPHITE DESIGN TourAD GT-7

シャフトは グラファイトデザイン TourAD GT-7 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は74g、トルクは2.9、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は324gです。
正面

ツアーステージらしい、精悍で引き締まったドライバーです。
とてもカッコいいです。
ブランド誕生時からのツアステファンである私は、こういったドライバーを見ると、顔がほころんでしまいます。
今は白いヘッドを発売するメーカーが増えてきましたが、ブリヂストンもいずれ追随するのでしょうか?
白いヘッドにも魅力を感じますが、やはりツアステドライバーには『精悍なブラック』が似合います。
私の中でのツアーステージのイメージカラーは『ブラック』です。
ただその一方で、ツアステファンの中には、白いヘッドを発売して欲しい・・・。と思っておられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
先日試打したD430 ドライバーもカッコいいですが、このドライバーはもっと小顔になっています。
『400cm3前後』の大きさなのかな?と思ったのですが、『420cm3』ということなのだそうです。
『420』だと、結構見慣れた大きさだと思いますが、ディープ感があるせいか、小顔に見えます。
側面

何と言いますか『重厚感』があります。
『速さ』というよりも『重さ』で飛ばしていけそうな雰囲気があります。
気持ちよく叩いていけそうです。
ニューモデルではあっても、これまでのツアステの傑作ドライバーのDNAが受け継がれているような気がします。
ここ数年は特に、クラブに『易しさ』が求められている時代だと思いますが、易し過ぎるとツアステらしくないので、ある程度のハードルの高さはキープしていて欲しいと私は思っています。
たとえ今は使いこなせなくても、練習を積んで打ちこなしてみせる・・・。といった目標という存在であって欲しいと思っています。
ゴルフの『最大の喜び』というと、色々とあるのかもしれませんが、私はやはり『上達』『レベルアップ』だと思います。
スイングが良くなった、HSが上がった・・・。など、プレイヤー自身のスキルを上げていくことだと思います。
せっかくスキルが上がったのに、これまでの易し過ぎるクラブでは、それを活かしきれないですし、新たな発見も見逃してしまいます。
目標があるから頑張れるというところもあると思うので、ツアステは常にそういった存在であり続けて欲しいと願っています。
敷居の低いクラブは確かに重宝されると思いますし、売れやすいのかもしれませんが、ツアーステージというブランドは数少ない『使う喜び』を与えてくれる存在だと思います。
プレイヤーのスキルを引き上げてくれる存在であって欲しいと思います。
ディープバック

ディープバック形状といっていいと思います。
私の感覚では『セミ・ディープ』に見えるのですが、今のドライバーのなかでは、明らかに『厚み』を感じさせます。
今はシャローバック形状のドライバーでも、結構しっかりした物が増えてきましたが、このドライバーの厚みはすごく『主張』しているように感じられます。
使い手を選びそうです。
シャロー形状のドライバーに慣れておられる方は、難しそうな印象をもたれるかもしれません。
ただ、こういった形状は昔からたくさんありましたし、今は昔のクラブよりも易しくなっているので、それほど敬遠する必要はないと思っているのですが・・・。
ネック調整システム

ヒール部分には、ネックの調整用の穴がありました。
これは先日試打したD430と共通するところです。
ツアステは、これからもこういった調整機能システムを導入していくのでしょうか?
ロングネック

調整システムも多少影響しているのかもしれませんが、ネックは長めです。
今のドライバーの中では、明らかに長いです。
今はアスリート用ドライバーでも、少しずつネックが短くなっている傾向にあると思うのですが、このドライバーは長いです。
まるで昔のツアステドライバーを見ているようです。
ネックには調整システムがありますが、それほど気になりません。
すっきりとしています。
私はヘッドの形状もそうですが、このネック部分はすっきりして欲しいと思っているので、このドライバーは好感がもてました。
Nポジション

今日は手にしたままのポジションである『N』で試打することにしました。
やはり、標準的なスペックで試打するのが一番だと思っています。
他には
Rポジション

『R』
Uポジション

『U』
Lポジション

『L』の3つのポジションがありました。
『調整機能』という点では、すごくシンプルな感じもしますが、外観やフィーリングを犠牲にしないようにするのであれば、これくらいが適正なのかもしれません。
いくら調整機能が複雑化しても顔が良くなかったり、打感や音が良くなかったりすると、その魅力も半減してしまいます。
それと、やはり『強度』のことは、すごく気になります。
品質の高いBSの商品ですし、何度も強度テストなどをしているはずなので、安心だとは思いますが、ネックはクラブの中でとてもデリケートな部分なので、どうしても気になってしまいます。
クラブ(特にドライバーなど)は、昔からネック周りの故障がとても多いです。
シャフトも折れたり、クラックが入ったりするのは手元寄りよりも、先端付近のほうが多いので、気になります。
顔

顔はツアステらしく、かなりの『男前』です。
すごく『粋(いき)』な感じがします。
こういった顔を見ると、嬉しくなります。
形の美しさに加え、適度な小顔感がたまりません。
今はシャロー形状のヘッドが殆どですが、改めて『厚み』のあるヘッドの美しさに魅了されてしまいました。
しばらく見つめていたいな・・・。と思いました。
振り感

素振りをしてみても、かなりしっかりしています。
『70g台』のシャフトが挿してある試打ドライバーに出会うことは、なかなかありません。
地クラブのカスタムドライバーだとありますが、大手有名メーカーのクラブでは、なかなか見られません。
殆どが『50g台』『60g台』のシャフトだと思います。
『70g台』というと『重そう』とか『難しそう』と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそれほどでもなく、却ってしっかりしているので、振りやすくなってスイングも整いやすいメリットもあります。
特にアイアンにダイナミックゴールドなど『標準』ウェイトのシャフトを挿しておられる方には、70g台のシャフトを試してみていただきたいと思っています。
アイアンとドライバーとのシャフトの重量比が合っておられない方はとても多いと思います。
適度な重さは『飛距離』と『安定性』をもたらしてくれます。
これまで何度も書いてきましたが、軽すぎるシャフトというのは、難しいものです。
こういったスペックのドライバーはとても珍しいな・・・。と思っていたのですが、やはり『数量限定品』なのだそうです。
スペック的にはちょっと違うのですが、何となく昨年試打して、すごく気に入っている ヤマハ インプレスX V203 ツアーモデル ドライバー を思い出しました。
やはり日本的な美しさをもったドライバーというのは、とてもいいものだな・・・。と思いました。
構え感

ボールを前にして構えてみても、大ストライクです。
この整った形状に加え、何とも言えない『逃がし顔』がたまりません。
左方向への恐怖心を常に抱えている私には、すごく安心できる構え感です。
これまで色々なドライバーを試打してきて、なかには顔はいいのにボールを前にして構えてみると、少し違う印象をもってしまった・・・。という物にも出会ったことがあるのですが、このドライバーは構えた時にさらに真価を発揮するような気がしました。
気持ちよく振りきっていけそうですし、これまでのツアステドライバーの『実績』から、どんどん信頼感が増してきました。
構えづらかったり、軽すぎるクラブは緊張してしまったり、呼吸が浅くなってしまうこともあるのですが、今日はすごく楽な気分で構えることができました。
この瞬間だけは、毎日悩まされている『目のかゆみ』も忘れてしまいました。
ボールと一緒に花粉も吹き飛ばしてやろう・・・。と思いました。
BRIDGESTONE TOURSTAGE X-DRIVE 909 ドライバー

いいイメージがどんどん頭の中を駆け巡ります。
一球目はどんな球でいってみようか?二球目は?・・・。などと、まだ打っていないのに、次々と色々な球のイメージが浮かんできました。
淡々と試打をすることもあるのですが、今日は既にボルテージがMAXの状態にまで上がっていきました。
この極上の構え感が、すぐに『準備OK』にしてくれました。
違和感のあるクラブだと、なかなかこうはいかないのですが、今日は瞬時にアドレスが決まりました。
色々と球を曲げてみたい・・・。とも思ったのですが、何となくオートマチック的な感じもしていたので、まずは細工をせずに真っ直ぐに振り抜いていくことにしました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』はソフトで、すごくいいです。
D430同様、すごく気に入りました。
極上の構え感が、一球目から、いいところでヒットさせてくれたように思います。
おかげで、この素晴らしいフィーリングを楽しむことができました。
この打感を何度も味わいたくて、何球もたて続けてに打ってしまいました。
既に『気分は絶好調』といったところです。
弾きの良さも、充分に感じることができました。
打球音

『音』も小気味良くて、好感度がかなり高いです。
この音は、こちらに力を貸してくれることはあっても、邪魔することは決してありません。
私はいくら飛んだり、また曲がりにくいドライバーでも、『音』が良くないと、そのドライバーには魅力を感じませんし、購買意欲も湧きませんが、このドライバーにはすごく魅力を感じました。
やはり、気持ちよく振りきっていきたいドライバーは、こういった『澄みきった音』でないといけません。
ドライバーからパッティングまで、私は昔から『音は左耳で聞く』クセがついているのですが、聞くところによると、左耳は右脳と直結しているのだそうで、右脳はイメージなどをつかさどっていて、運動にはとても重要なのだそうです。
だからでしょうか?
こういったいい音をさせるドライバーだと、多少シビアな設定になっても、気持ちよくボールを飛ばしていけます。
しかし、音が良くないドライバーだと、そうはいきません。
次第に振りも鈍くなってしまいます。
勿論、『音』にも人それぞれ好みがあるとは思いますが、私はこのドライバーの音が大好きです。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点では、今のドライバーの中でも、明らかにタフだと思います。
ある程度のHSは要求されるような気がします。
高~いキャリーというよりは、明らかにライナー系が出やすいタイプだと思います。
私はこういった弾道にはすごく魅力を感じますが、もっと高くあがりやすいドライバーのほうが好きだ・・・。という方もたくさんいらっしゃると思います。
そういった点でも、このドライバーは多少の敷居の高さはあるように思われます。
今は『9.5度』のドライバーでも、そうは思えないほどの球のあがりやすさを感じる物が少なくないですが、このドライバーは明らかに『一桁ロフト』らしい弾道の高さ・力強さが感じられます。
バックフェース

『安定性』という点でも、はっきりとシビアなほうだと思います。
もちろん、極端な難しさを感じるほどではなく、普通に打っている分には何も悪さをしない感じがしますが、それほど大きな寛容性はないのかもしれません。
それは、このドライバーのスイートエリアが狭いというよりは『ディープヘッドらしいシビアさ』だと思いました。
バックスピンは少ない感じですし、サイドスピンは掛かりやすいです。
直進性の高さは、あまり感じませんでした。
球を曲げたくない方、ドライバーにはなるべく大きな寛容性を望まれる方には、合いづらいところがあるかもしれません。
何が何でも真っ直ぐ飛ばすドライバーではありません。
そういった点でも、人によって好みが大きく分かれるところだと思います。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、D430同様、かなりいいです。
ボールが力強く飛び出し、あっという間にネットに突き刺さっていきました。
ボールに勢いがありますし、頼もしさを感じます。
いい意味で、ボールを押していけるドライバーだと思いました。
ボールが吹き上がらないので、魅力を感じました。
思い切って振っていけます。
私は高すぎる弾道があまり好きではないので、このドライバーのような適正な高さを出しやすいドライバーにはすごく魅力を感じます。
ただ、このドライバーで充分に球を浮かしきれないと、あまり大きなパフォーマンスは期待できないのかもしれません。
『ドロップ感』『キャリー不足』を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
そういった意味では、多少の敷居の高さはあるような気もします。
操作性

『操作性』という点では、今のドライバーの中でも、かなりのハイレベルだと思いました。
真っ直ぐ打つよりも、どうぞ思う存分、曲げてください・・・。と、クラブが言っているようです。
直線的ではなく、この曲線的な軌道に魅力を感じました。
左への恐怖心をもたせないドライバーですが、意図的に左に曲げてみても、素直に反応してくれました。
逆の右へ曲がる球はもっと大きく反応してくれました。
いくらでも曲げられるような気がします。
球のつかまりは、それほど悪いとは思いませんが、スライスを軽減・撲滅してくれるドライバーではないので、いくらハードヒッターでもスライスに悩んでおられる方には、難しく感じられる部分があるかもしれません。
最近流行の『調整機能』が付いたドライバーではありますが、基本性能はとても『ナチュラル』だと思いました。
ただ、この調整機能を使って、球のつかまりをもっと良くしたりすることができるのであれば、もっと幅広い層に受け入れられそうです。
ヒール側

先日試打した、D430同様、すごく魅力的なドライバーだな・・・。と思いました。
これまでもツアステドライバーは、私たちゴルファーのハートを熱くさせてきましたが、私はここ数年少し寂しく感じていました。
ツアステらしくないと感じるドライバーに出会ったこともありますし、試打していても、何か気持ちが盛り上がらないことが何度かありました。
勿論、その時のクラブの性能が低いとか、品質が良くないというのではないのですが、何かこう魅力を感じることが少なくなっていたような気がします。
BSは、『X-DRIVE』や『X-BLADE』などよりも、『ViQ』や『PHYZ』にばかり力を入れ過ぎているんじゃないかな?と思った時期もありました。
しかし、今回のこのシリーズはとても期待がもてそうな予感がします。
ブリヂストン ツアーステージ Xドライブ 909 ドライバー
スペック的には、こちらのほうがしっかりしている感じがしますし、少し違う部分もあるのですが、球数をこなしていけばいくほど、先ほども書きましたが、『ヤマハ インプレスX V203 ツアーモデル ドライバー』のことが思い出されました。
V203 ツアーモデルは、今でも私の心の中に大きく輝き続けていて、存在感が大きくなっています。
今、欲しいドライバーの『トップ5』に入っています。
このツアステドライバーと違い、調整機能が付いていませんでしたが、とても楽しく試打できました。
両方とも、『数量限定』ということなので、難しいとは思いますが、もし両方同時に試打する機会に恵まれれば打ち比べてみたいと思いました。
私にとって、とても贅沢な試打といえます。
BRIDGESTONE TOURSTAGE X-DRIVE 909 DRIVER
 
このドライバーはすごく魅力的ですが、『数量限定』で正解なのかもしれません。
やはり『ハード』な設定になっているので、それほど爆発的には売れにくいところがあるのかもしれません。
一般的に受け入れられやすいのは『D430』のほうだと思います。
しかし、それでもこういったスペックのドライバーには、これからもどんどん登場してきて欲しいと思っています。
易し過ぎるドライバーに退屈しておられる方。
球のあがり過ぎに困っておられる方。
弾道を自分で操作したい方には、とても魅力的なドライバーだと思います。
構えやすさ・打感・音は、とても素晴らしいです。
こういったシビアなドライバーで構えづらい形状だと、すごく敷居が高くなりますが、このドライバーはとても構えやすくて、いいイメージが湧くので、シビアさはすごく緩和されているように思います。
誰にでも受け入れられるタイプのドライバーだとは思いませんが、このドライバーの弾道の力強さ・フィーリングの良さを多くの方に体感していただきたいです。
今日は、このドライバーのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができました。
また何度でも手にしたいドライバーです。