今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン Z-UTI ユーティリティアイアン の3番 です。
シャフトは Miyazaki Kusala Blue 77 です。
ロフトは20度、クラブ長さは39.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は78g、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は370g です。
スリクソンのアイアン型ユーティリティです。
最近は、ユーティリティアイアンが少なくなってきているので、とても貴重な存在だと思います。
ユーティリティクラブを『ロングアイアンの延長』として使っていきたいという思いがいつもある私は、こういったクラブにはすごく魅力を感じます。
今は、昔ほど『番手毎の難易度』は感じられませんが、ちょっと前まで、同じモデルでも『7番アイアン』と『3番アイアン』の難易度の違いは『雲泥の差』でした。
私がまだビギナーの頃は、『ロングアイアンが打てて一人前』だと、先輩たちからよく言われていました。
そういった点では、今はこのように易しいクラブがたくさんあるので、とてもいいことだと思います。
今はロングアイアンを殆ど見かけなくなりましたが、ユーティリティクラブの重要性はとても大きいです。
私はどちらかというと『アイアン派』なので、このような形状をしたユーティリティクラブには、とても魅力を感じます。
前のモデルにも、いい印象が残っているせいか、このクラブもすごく打ちやすそうな感じがします。
『ソール幅』という点では、昔からある『ロングアイアン』と思えば、かなりワイドですが、『ユーティリティアイアン』というカテゴリーの中では、ごくノーマルな感じがします。
このクラブも、おそらくこれまでと同様、中空構造になっているのだと思いますが、とても打ちやすそうないい印象を受けます。
『ホーゼル』もしっかりとありますし、こういったところは『アイアン感覚』で打っていけるので、好感が持てます。
素振りをしてみた感じは、まずまず・・・。でした。
出来れば『スチールシャフト』を・・・。と思っていたのですが、このモデルしかなく、少し不満に感じたのですが、カーボンシャフトの中では、割としっかりとしたシャフトだったのがいいと思いました。
タイミングもすぐにとることが出来ました。
意外と打てそうだぞ・・・。と、日頃カーボンシャフトに苦戦している私は思いました。
ボールを前にして構えてみても、普段のアイアン感覚で構えることができたので、好感が持てました。
ただ、惚れ惚れするような美しい顔には見えなかったところが残念ではありますが、『打ちやすさ』を追求したら、このような顔になるのだろうと思います。
ただ、それほど『大顔』にも見えなかったですし、『コンパクト感』が感じられたので、セットアップが一発で決まりました。
多少『グース』も効いていますが、これくらいロフトの立ったクラブでは、ある程度グースがあったほうが、球がつかまりやすくて簡単に感じられる方が多いと思います。
左右に打ち分けていく・・・。といったイメージはあまり持てなかったのですが、少なくとも不安に感じることはありませんでした。
試打を開始しました。
『打感』という点では、正直『もうひとつ』だと思いました。
中空構造のフィーリングといったらいいでしょうか?
決して大きな不満はありませんが、アイアン感覚で構えている以上、やはりアイアンの打感を求めてしまいます。
しかし、こういったことは『ロングアイアン』でないと難しいことなのかもしれません。
ただ、これが決して『最終地点』ではないと思いますし、これからもどんどん良くなっていくような気がします。
『操作性』という点では、思っていたよりも扱いやすい感じがして好感を持てました。
こういったロフトの立ったクラブで、しかもカーボンシャフトだと、インテンショナルなショットを打っていくことは、ギャンブル性が高まるような気もするのですが、今日は練習場で気楽に打てたせいか、それほど乱れる感じはしませんでした。
しかし、コースではやはり少し怖い感じが残るので、出来ればスチールシャフト装着モデルでしっかりと球数をこなしていきたいと思いました。
『球のあがりやすさ』という点では、これまでのユーティリティアイアンと遜色ない感じですが、スインガータイプの方には、やや合いづらい部分があるかもしれません。
決して誰にでも球が浮きやすい敷居の低いクラブだとは思いませんでした。
日頃『ウッド系』を使っておられる方には、やや難しく感じられるかもしれません。
私はアイアン型が好きですし、低く打っていきたいほうなので、こういったクラブには魅力を感じますが、日頃高いキャリーを出しておられる方には、あまりフィーリングが合わないかもしれません。
『安定性』という点では、それほどシビアな感じはしませんでした。
『高い直進力』がある・・・。とは思いませんでしたが、これまでのユーティリティアイアンと同じ感覚で打っていくことが出来ました。
数年前のユーティリティアイアンよりも、少し『小顔』になっている感じがしますし、多少のグースが効いているので、球がつかまりやすくなっていて、易しく感じられる方も多いのではないでしょうか?
ロフトの立ったクラブはウェッジのようなロフトの寝たクラブに比べ、かなり球が右へ抜けやすい構造になっていますが、このクラブはそういった欠点がうまく補われていると思いました。
私はフッカーなので、左へのミスが怖いですし、出来ることなら『グース』のものは避けていきたいのですが、このクラブは全く嫌な感じはしませんでした。
『飛距離性能』という点では、このカーボンシャフトのせいか、少し前に出ている感じがしましたが、それほど大きく伸びているとは感じませんでした。
全体的に見て、ごくノーマルな感じがしました。
特別秀でているとは感じなかったですが、安定して距離を刻んでいけるので、そこにこういったクラブの長所があるような気がします。
このような打ちやすいユーティリティクラブやフェアウェイウッドがたくさん登場してきてくれたおかげで、『200ヤード以上』が本当に近くなりました。
200ヤードが150ヤード感覚で狙っていけるようになれば、かなりスコアメイクが易しくなりますが、こういったクラブはその可能性を大いに秘めていると思います。
先ほども書きましたが、こういったクラブは『アイアンが好きな方』にマッチしたクラブだと思います。
『中間型』や『ウッド型』のユーティリティが好きな方には、少しタフに感じられるかもしれません。
こういったクラブでも球を浮かしていける方でないと、あまりメリットは感じにくいのかもしれません。
そういった意味では、決して誰にでも受け入れられるクラブとは言えないのかもしれませんが、このようなタイプのクラブでないと安心して狙っていけない・・・。と感じておられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
そのような方々に、このクラブは高いパフォーマンスを発揮してくれると思います。
このクラブは、さすがはスリクソンだ・・・。といえるほどのハイレベルなユーティリティです。
出来れば、もう少し『顔』や『打感』に磨きが掛かればもっと好感度が増しますし、購入意欲も大いに刺激されると思います。
この『Z-UTI ユーティリティアイアン』には、とても魅力を感じましたが、おそらく来年以降はもっともっと素晴らしいクラブが登場してくれるような気がしました。
これからもスリクソンのユーティリティアイアンには、もっともっと期待していきたいです。
ダンロップ スリクソン Z-UTI ユーティリティアイアン
- 2010年12月26日
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