ゴルフクラブ試打日記。          

タイトリスト AP2 712 アイアン

タイトリスト AP2 712 アイアン 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは タイトリスト AP2 712 アイアン の7番 です。
ダイナミックゴールド

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は441gです。
正面

タイトリストらしい、シンプルでカッコいいアイアンです。
デザイン的には前のモデル『710』と殆ど変っていないように見えます。
先日試打した『CB』や『MB』は、サテン仕上げになっていたのですが、このアイアンはミラー仕上げになっているようです。
その年のモデルが全て同じ仕様に統一されていないのが面白いと思いましたし、私のようにミラー仕上げか?サテン仕上げか?ということにこだわっておられる方は少ないのかもしれません。
ただ、私はやはりサテン仕上げのほうが好感を持ちます。
それは太陽の光を反射して眩しくならない・・・。ということもありますが、ゴルフを始めたときからサテン仕上げのアイアンに接してきたから、無意識に選んでしまうのかもしれません。
側面

こうして見ていても、前のモデルの『710』と殆ど同じような気がします。
かなり小さなマイナーチェンジといったところなのでしょうか?
ただ、前のモデルもすごくいい印象が残っていますし、これまで何度も試打をして楽しんでいるので、自然とこのアイアンにも期待感が膨らんできました。
そして何より、タイトリストのアイアンは本当に美しいです。
こういったクラブがキャディバッグの中に入っているだけで、すごくやる気が出てきます。
彫りの深さ

この角度から見ても、前のモデルとすごく似ているような気がします。
打ちやすくする為に、色々な工夫が施されているんだろうな・・・。と思いながら見ていました。
ソール部のウェイト

ソール部分にはっきりとウェイトが組み込まれているのが、よくわかります。
このウェイトは隠すように埋め込まれているアイアンも多いですが、このようにはっきりと目で確認できるアイアンも多いです。
アイアンに低重心を求めておられる方にとっては、こういった工夫はすごく安心感をもたれるのではないでしょうか?
ソール幅

『ソール幅』は、やや広めな感じがしましたが、広すぎるという感じはしません。
ウェイトがよく効いているので、広くする必要がないのだと思います。
ソールが広すぎてしまうと私の場合、球が拾いづらそうな印象を持つのですが、これくらいの幅ならば何の問題もないと思いました。
このウェイトによって、いったいどれくらい重心が低くなっているのかは解りませんが、構えたときに邪魔にならない工夫ならば、どんどん取り入れて欲しいと思っています。
ただアイアンの場合(ウッドそうですが)、ある程度スピンを掛けていきたい場合、ある程度の重心の高さがあったほうが楽に感じられる方も多いのではないでしょうか?
私もこれまで、何度か『低重心アイアン』でラウンドしてきましたが、思ったよりもスピンが効きづらくて、ほどけてしまうと感じたことがあります。
ネック長さ

『ネックの長さ』も、『長すぎず短すぎず』といったところで、最近のアイアンらしいところだと思いますが、あくまでも私の感覚では短めだと思いました。
このホーゼル部分がある程度あったほうが、アイアンは易しくなると思いますが、あまりにも長いとタフに感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
そういった点で考えてみても、このアイアンは幅広い層に受け入れられそうな長さだと思いました。
構え感

ボールを前にして構えてみても、すごく構えやすくて好感を持ちました。
多少『グース』が効いていますが、程よい感じで抑えられているので、苦手意識が芽生えてしまうこともありませんでした。
アイアンには持っていて欲しい、『シャープさ』を持っているアイアンです。
これまでも同様のアイアンにたくさん出会ってきましたが、『フェース面の光沢感』といいますか『ピカピカ感』が強く感じられました。
できれば、私はここの部分はあまり光らないで欲しいのですが、こういったアイアンもたくさんあるので、特に珍しいとは思いませんでした。
ここの部分と、『グースネック』がもっと抑えられていたら、もっといい印象を持ったような気がします。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は、ソフトな感じがしてグッドフィーリングでした。
単一構造のシンプルで『プレーン』な感じ、というよりは明らかに色々な工夫が組み込まれている『ハイテクアイアン』といっていいのだと思いますが、『軟鉄鍛造構造』なのだそうで、フィーリングも決しておろそかにしていないところがタイトリストらしいところだと思いますし、いい印象をもちます。
カッコいいアイアンは、打感もいい(良くあって欲しい)という思いがありますが、このアイアンは見事にそれを成し遂げています。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点でも、程よい低重心が効いているのでしょうか?
とても親しみやすいアイアンだと思います。
見た目のカッコ良さから連想されるタフさのようなものは全く感じませんでした。
ソールに組み込まれているウェイトが威力を発揮しているのだと思いますし、こういったところは前のモデルの『710』に共通しているところだと思います。
実際に比較してみないと解りませんが、おそらく『低重心率』という点では、あまり大きく変らないのではないでしょうか?
前のモデルのいいところがしっかりと継承されていると思います。
バックフェース

『安定性』という点でも、見た目以上に易しいアイアンだと思います。
シビアさは全く感じません。
ミスに対する寛容さが大きすぎてフィーリングが『濁ってしまう』アイアンではありませんが、ある程度『ライン』を出していきたい方には、すごく魅力的に感じられるのではないでしょうか?
シャープでカッコいいアイアンだと、反応も敏感すぎるので難しそう・・・。と思っておられる方は、是非一度このアイアンを試してみられるのがいいのではないでしょうか?
おそらくすごく親しみやすく感じられるような気がします。
飛距離性能
 
『飛距離性能』という点では、まずまず・・・。だと思いました。
それほど飛び過ぎるタイプではないですし、アイアンの生命線といってもいい『距離感』を出しやすいアイアンだと思います。
アイアンでもドライバー同様、1センチでも1ミリでも遠くに飛ばしていきたい・・・。という方には、やや合いづらい部分があるかもしれませんが、スコアメイクを考えたら、やはりこういった『刻んでいける』タイプのアイアンのほうが有利であることは間違いないところだと思います。
飛ぶアイアンというのは、よく飛んだときとそうでないときの落差が大きいように思いますが、このようなノーマルなタイプのアイアンだとそういったことが少なくなるので、より計算しやすくなるように思います。
操作性

『操作性』という点でも、なかなかいい感じだと思いました。
先日試打した『MB』や『CB』ほど敏感に反応してくれる感じはしなかったのですが、このアイアンもすごく扱いやすい感じがしました。
構えたときのフィーリングをそのまま出していけるアイアンだと思いました。
左右に曲げてみることもすごく楽でしたが、どちらかというと『直進性』のほうが少し勝っているのかな?と思いました。
『MB』や『CB』を『マニュアルタイプ』とするならば、この『AP2』は『セミオートマチックタイプ』なアイアンだと思いました。
シビアさが感じられない分、敏感さはやや影を潜めていますが、決して扱いづらいタイプのアイアンではないので、様々な角度から見て程よくバランスが取れている感じがしました。
ヒール側

タイトリストらしい、優れたアイアンだと思います。
ただ先ほども書きましたが、もっとストレートに近い顔をしていて、『艶消し』な感じがあれば、購買意欲がもっと強く刺激されたと思います。
私は今、マッスルバックを使っているのですが、今のキャビティアイアンは操作性が高く、優れたフィーリングの物が多いので、今度買い替える時には久しぶりにキャビティアイアンにしてみようかな?と思っています。
そういった時に、このアイアンも候補のひとつに入るだろうな・・・。と思いました。
TITLEIST AP2 712アイアン

ただ先日、他のメーカーのあまりにも素晴らしいキャビティアイアンに出会ってしまい、私はすっかり心を奪われているのですが、このタイトリストのアイアンもすごくいい印象をもちました。
『カッコ良さ』『フィーリングの良さ』『打ちやすさ』の三拍子が見事に揃ったアイアンだと思います。
前もモデルの『710』のイメージと最後までずっとダブっていた部分があったのですが、おそらくまた新しい技術が組み込まれているのだろうと思います。
ただ、それを私の鈍い慣性では細かく感じ取ることができませんでした。
今度、もしチャンスがあれば同時に試打して比較してみたいと思いました。
TITLEIST AP2 712アイアン

『軟鉄アイアン』は難しい・・・。とか、ビギナーにはまだ早い・・・。という考えをもっておられる方が多いということは承知しています。
そういった方々は、軟鉄アイアンをプロや上級者が使ったりするから・・・。という理由が大きいのではないでしょうか?
しかし私は敢えて、まだキャリアの浅い方にこそ、こういった打感のいいアイアンを使い続けていって、感性を磨いていただきたいと思っております。
軟鉄アイアンは、決して難しさばかりが際立つアイアンではありません。
いいところでヒットできた時の、あの何ともいえない感触はゴルファーに大きな喜びを与えてくれます。
その感触を味わうことが増えていけば、それだけ上達への階段を順調に上っているということなのだと思います。
ミスヒットしても、それを気付きやすいので、どこが悪かったのかスイングチェックもしやすく、大きさスランプにはなりにくいということをこれまでの経験で解っているつもです。
タイトリスト  AP2 712 アイアン

今回は『スチールシャフトの代名詞』ともいえるダイナミックゴールドが装着されているモデルで試打をしましたが、このシャフトが苦手な方には、これ以外にも軽量スチールやカーボンシャフトなどもラインアップされているそうなので、選択の幅が広がるような気がします。
私は未だにカーボンシャフトが装着されたアイアンには苦手意識をもっていますが、今のカーボンシャフトはすごく性能がアップしているので、試してみる価値は充分にあると思っています。
しかし、試打クラブを目にすると、なるべくスチール(特にDG)を探している自分がいるのですが・・・。
私には『挑戦心』が欠けているのかもしれません。
ついつい日頃使い慣れていて、無難なスペックの物を選んでしまいます。
タイトリスト  AP2 712 アイアン

私はこのアイアンをまた何度も試打してみたいと思いましたし、仲間たちにも勧めてみようと思っております。
特にまだキャリアの浅い後輩たちにも、勧めていきたいと思いました。
私の後輩たちには上昇志向が強く、練習熱心な人が多いので、こういった優れたアイアンを使い続けることによって、あっという間にハンディを減らしていくんだろうな・・・。と思いました。
易しいけれども、決して易し過ぎずに、いいところで抑えられているグッドフィーリングなアイアンです。
もし、このアイアンをコースで使っていったら、すごく安心できそうな予感がしました。