タイトリスト ボーケイデザイン TVD-R C-C ウェッジ

タイトリスト ボーケイデザイン TVD-R C-C ウェッジ 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは タイトリスト ボーケイデザイン TVD-R C-C ウェッジ です。
ダイナミックゴールド

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフト56度、クラブ長さは35.25インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は474gです。
正面

タイトリストらしい、正統派でとても美しいウェッジです。
ウェッジにせよ、アイアンにせよ、やはり軟鉄の風合いというものはとてもいいものだと思います。
こうして見ているだけでフィーリングが良さそうな感じが伝わってきますし、スピンも効いてくれそうな感じがします。
私は今は使っていないのですが、私の周りにはボーケイのウェッジを使っている人は多いです。
ウェッジの『スタンダード』といったところでしょうか?
側面

こうして見ていても、すごく整った形をしていますが、それほど尖った感じはしません。
むしろ、丸みを帯びていて、易しそうな印象も受けます。
ウェッジに限ったことではないですが、やはり『いいクラブ』というのは、どこかに『曲線の美しさ』を持っているように思います。
そういった意味でも、このウェッジにはとても期待感が膨らんできました。
『TVD-R C-C』とは、どういった意味なのでしょうか?
ソール幅

ソール幅は、それほど広すぎない感じがします。
56度ということで、SWという認識でいいと思うのですが、SWのなかでは、それほどワイド過ぎるほうではないと思います。
ソール幅よりも、この形状に目が留まりました。
バンスも適度に効いているようですが、『削り』が入っているようです。
リーディングエッジも同様です。
『抜け』を良くするための工夫なのでしょうか?
今はこういったところにも、色々な形状の物を見かけるようになりました。
クラブの中でも、特にフィーリングにこだわりたいウェッジは、ある程度練習場などで使い込んでからコースに持っていく・・・。というところがありましたが、今ではすぐにでも『使える状態』になっているものが増えてきたような気がします。
ネック長さ

ネックの長さは、今のウェッジのなかでは、やや長めといったところでしょうか?
しかし、それほど長すぎる感じもしません。
操作性を求めていくうえで、これくらいの長さがあれば、すごく安心感があります。
フェース面のミーリング

フェース面には斜めにミーリングが入っていました。
こういったところはタイトリストだけでなく、他のメーカーのウェッジと共通するところです。
今は多くのメーカーが、このミーリングを採用していますが、やはりそれだけ効果が高いということなのでしょうか?
私は『スピン性能』も、ルールに適合した範囲で最大のスピンを求めていきたいのですが、それよりももっと重視しているのが、『耐久性』です。
『使い減り』しないウェッジを求めています。
打つ度にスピンが変わってしまうと、計算が立ちません。
そういった点でも、ミーリングは効果が期待できるのでしょうか?
構え感

ボールを前にして構えたときに、すごく好感をもちました。
以前試打した『SM4』よりも、このウェッジのほうがいい顔をしています。
記事には書いていませんが、『フォージド』も試打したことがあるのですが、それよりも断然、私はこのウェッジのほうが好きです。
クセのない、オーソドックスな形状です。
フォージドを以前試打したときに、打感などはいい印象をもったのですが、『顔』がもうひとつ好きになれずに購買意欲が刺激されることはありませんでした。
トゥ側の形状がもうひとつ好きになれませんでした。
しかし、この『TVD-R C-Cウェッジ』は、すごくいい顔をしています。
ネックも殆どストレートといっていいように思いますし、ほんのわずか『出っ歯』になっています。
球が拾いやすそうです。
フワッと上げるイメージをもちたい私は、こういった形状のウェッジには、すごく魅力を感じます。
低いイメージを持ちたいのであれば、グースがきついほうが有利なのかもしれませんが、あまりきつ過ぎると、私はタイミングがずれてしまい、ダフったりしてしまうことがあるので、やはりグースが弱いほうが私には易しく感じられます。
そういった点でも、このウェッジはすごく易しそうです。
ディボット跡にはまってしまうことをたくさん経験してきた私は、できるだけリーディングエッジを入れやすいクラブに安心感を感じます。
多少ライが悪くても『何とかなる』と思えるので、気分が楽になります。
このウェッジを構えてみても、そういったいい感じがすごく伝わってきました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は、軟鉄らしい柔らかくて、心地いい感じでした。
ミーリングも多少効いているのか、ボールへの喰いつき感も良かったです。
スピン性能

『スピンの効き』は、まずまずでした。
今のウェッジのなかでも、比較的いいほうだと思います。
『激スピン』だとは、正直思わなかったですが、これくらいのほうが距離感がつかみやすい・・・。という方は多いのではないでしょうか?
トゥ側

球も拾いやすくて、とてもいい感じでした。
まさに『見た目通りの易しさ』をもったウェッジだと思いました。
適度に粘りと重量のあるシャフトのおかげなのか、ヘッドがいつも同じところに降りてくれ、高さを揃えることがとても容易でした。
次から次へとポンポン打っていきたくなります。
Titleist ボーケイデザイン TVD-R C-C WEDGE
 
普段であれば、もっとイメージを固めて強度も増していき集中していくのですが、今日はだいたい『3割くらいの強度』のイメージで、ボールを出していくことができました。
ある程度『オートマチック』に、ナイスショットを『大量生産』できるウェッジだと思いました。
バックフェース

『安定性』という点でも、かなりいいです。
難しく感じる部分が全くありません。
『敷居の高さ』もなく、親しみやすいウェッジだと思いました。
タイトリストのウェッジは、プロや上級者の間でも使用者が多いので、敬遠しておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、その必要はないと思います。
すぐにでも使っていけるウェッジですし、使えば使うほど、『意思の疎通』がとれるウェッジだと思います。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、56度らしい、標準的な部類に入ると思いました。
縦の距離感が合いやすく、ブレる感じがしません。
今はSWのロフトも色々とありますが、やはりこの『56度』が一番易しくてノーマルだと思います。
シンプルで且つ正確性を高めて寄せていくには、56度がとても理にかなっているような気がします。
私の周りには58度から、56度に戻した・・・。という人が少なくないです。
操作性

『操作性』という点では、かなりいい感じでした。
ただ、これはやはり好みが分かれるところなのかもしれません。
普段、グースネックに慣れておられる方には、少し球が高く出過ぎるように感じられるかもしれません。
高さや転がり具合が、イメージと合いづらいかもしれません。
かなり前のことですが、ブリヂストンの『J’S』のウェッジがグースになっていて、プロだけでなく我々アマチュアにもブームを巻き起こしました。
その後発売された『MR-23』でもグースになっていて、すごく人気がありました。
私も使ってみたことがあったのですが、やはりストレートに近いほうが、私には易しく感じられました。
今は少しずつ『グースネック』の人気も復活しているようなので、いずれタイトリストからも、そういったタイプのウェッジが発売されるのではないでしょうか?
ヒール側

ソール形状が、かなり特徴的だったので、『抜け』をじっくりと確かめたかったのですが、残念ながら、今日はマットの上からしか試打できなかったので、また今度機会があれば、芝の上から確かめてみたいと思います。
マットの上からでも、フェースを開きやすかったですし、かなり扱いやすそうです。
実戦ではマットの上と違い、様々なライから打たなくてはならないですし、『水平』であったり、『一定』ということはまずありえません。
ゴルフには、『全く同じライは無い』という格言のようなものがあり、ラウンドする度に、その言葉を強く実感するのですが、ウェッジはまさにそんな過酷な状況で使うことが多いクラブです。
なので、ソールの『抜けの良さ』は、欠かすことのできない項目です。
様々なライに対応してくれるクラブでないと、実戦的とはいえません。
タイトリスト ボーケイデザイン  TVD-R C-C ウェッジ

そういった意味でも、このウェッジにはとても期待できそうな予感がしました。
上げて良し、転がしても良し、スピンは安定していますが、掛かり過ぎることがないので、すぐに距離感をつかみやすいのではないでしょうか?
優等生タイプのウェッジだな・・・。と思いました。
Titleist VOKEY DESIGN TVD-R C-C WEDGE

同じ試打をするにしても、やはりウェッジなので、ついつい長い時間楽しんでしまったのですが、なかなか止める踏ん切りがつきませんでした。
朝、鳴り響く目覚まし時計のスイッチを切って、『あと5分・・・。』というように、なかなか布団から出られないように、このウェッジも『あと5球、3球、2球・・・。また5球』という具合に、半分『エンドレス状態』になってしまいました。
カウントダウンしているつもりが、逆に増えてしまいました。
驚くような性能は感じられなかったのですが、そこがまた良かったのか、『普段着の感覚』でショットを楽しむことができました。
タイトリスト ボーケイデザイン TVD-R C-C ウェッジ

第一印象から、何となく感じていたのですが、やはりこのウェッジも『日本製』なのだそうです。
いい雰囲気が伝わっていました。
『ボブ・ボーケイ』『ロジャー・クリーブランド』といった有名な設計家の名前が付いたウェッジであっても、実際に作っているのは日本のメーカーということで、それはやはり日本の技術や精度の高さによる信頼感の表れなのではないかな?と思いました。
ドライバーのように『飛距離』を求めていくクラブは、時には『意外性』のある物にも出会うことがありますが、飛距離よりも距離感、そして『いつもの感覚』を大切にしていきたいウェッジには、こういった『オーソドックス』な感じが一番いいのではないでしょうか?
奇をてらった感じのウェッジだと、親近感も湧かずにすぐに手放してしまうような気がします。
他のクラブもそうですが、特にウェッジでは使い込んでいけばいくほど『味の出る』クラブなので、こういった素晴らしいウェッジを多くの方に使っていただきたいと思いました。