今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは クレイジー CRZ 460 ドライバー です。
シャフトは クレイジー ブラック TJ-80 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスは7.7、シャフト重量は74g、トルクは2.9、キックポイントは先調子、バランスはD2.5、クラブ総重量は320gです。
二度目のCRZ460です。
以前、IPモデルを試打したのですが、今日はノーマルタイプに出会うことができました。
とてもシンプルなデザインと、この黒い色がとてもマッチしていて、すごく美しいヘッドだと思いました。
こういった美しいヘッドを手にすると、自然とテンションも上がってきますし、嬉しさがこみあげてきます。
IPも美しいヘッドだと思いましたが、このノーマルなタイプもかなりハイレベルな美しさです。
見た目の好みでいうと、私はこちらのほうが好きです。
『黒』という色は改めて、ドライバーのヘッドに適している色だと思いました。
すごく気分が落ち着きますし、黒という色がもつ『重量感』といったらいいでしょうか?
何だかパワーをもらったような気になります。
ヘッドの重さで、ボールを弾き飛ばしていけそうな予感がしてきます。
IP同様、どうやらこのウェイトは交換ができそうです。
今は、様々なカスタムチューニング機能付きのドライバーが発売されていて、そういったことで考えてみると、このドライバーはすごくシンプルな感じがしますが、逆にこのシンプルさがたまりません。
細かい微調整が出来るヘッドはとても魅力的に見えるのですが、逆に自分がどのようにチューニングしたらいいか解りづらい・・・。と感じておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ヒールの部分に『Produced by AFD』と表記されています。
今は(というか昔から)、各メーカーが外注に出していて、そのOEMメーカーが作っていることが多いそうですが、その完成品のクラブを見ると、販売元のメーカーだけで、製造元のメーカーが解らないことが殆どだと思います。
販売元が違っていても、実際に作っているメーカーや工場が同じだったりすると、結局はあまり変わらないのかな?と思ってしまいますし、同じようなクラブが多いと感じる要因になっているのかもしれません。
製造技術やコストのことなどを考えてみても、OEMはとても理にかなったシステムなのかもしれませんが、どうせ購入するならば、その『製造元のクラブ』を購入したい・・・。という『ゴルファー心理』というよりは、『消費者心理』が働くのも仕方のないことなのではないでしょうか?
クレイジーはシャフトメーカーですし、ヘッドを製造していないので、こういった表記ができるのかもしれませんが、私はこういった部分を見ていて、とても潔い感じがしました。
他のメーカーのクラブも『○○○○by △△△△』といった表記がされていると、いいような気がします。
以前も書きましたが、薬などのように『販売元』と『製造元』がはっきりと解ると、また違った見方ができていいように思います。
しかし、実際はなかなか難しいと思うのですが・・・。
CRZ435・・・JBEAM
CRZ450・・・George Spirits
CRZ460・・・AFD
ということになるようです。
友人の話によると、『CRZ435の後継モデル』が近いうちに発売されるそうなのですが、『435』ということで、その製造メーカーは、やはりJBEAMなのでしょうか?
それとも、また新たなメーカーから発売されるのでしょうか?
ここにもし遠藤製作所が入ってくるとすごく魅力的に思えてきます。
CRAZY by ENDO のロゴはとてもカッコいいように思いますし、信頼性がより高まるような気がします。
もし、できれば『JBEAM』か『遠藤製作所(エポン)』であって欲しいと思いました。
こうして見ていても、どちらかというと『シャロー』な感じのするヘッドです。
こういったところは、今の多くのゴルファーのニーズに対応しているように思われます。
顔は相変わらずとても美しいです。
均整がとれていて、すごく『男前』なヘッドです。
『叩けそう』というよりは、『球が上がりそう』という雰囲気が伝わってきます。
『460』ということもあると思うのですが、やや投影面積が大きいような気がします。
直進性が高そうな雰囲気も伝わってきました。
素振りをしてみても、すごく振りやすくていい感じでした。
『振り感』に関しては、前回の『IPモデル』よりも、今回のほうがいいフィーリングで振っていくことができました。
それは主にシャフトによるところが大きいと思うのですが、この『TJ-80』というシャフトはすごく振りやすく感じました。
初めて手にしたシャフトなのですが、変なクセがなく、こちらのイメージ通りにスイングさせてくれる感じがしました。
暴れる感じがしないので、とても安心感がありました。
このシャフトのフレックスは『7.7』ということで、『SX』に該当するそうなのですが、それほどタフな感じはしませんでした。
むしろ、初対面からすごくいい印象をもたらしてくれる振りやすいシャフトだと思いました。
後で、このシャフトの値段を聞いて驚いたのですが、それでも購買意欲を刺激されました。
ボールを前にして構えてみても、とても構えやすくて好印象を持ちました。
ややトライアングルに近い形状だと思ったのですが、違和感は全く感じませんでした。
むしろ、とても親しみやすく感じました。
あまり左右に曲げるイメージはもてませんでした。
真っ直ぐに叩いていけそうな顔をしたドライバーだと思いました。
いつも思うことなのですが、『構えやすさも重要な性能の一つ』ということを強く実感します。
それはドライバーからパターまで変わることはありません。
そういった意味でも、このドライバーの構えやすさはとてもレベルの高いところにあると思いました。
試打を開始しました。
『球のあがりやすさ』という点では、すごく好印象でした。
かなりよくあがる感じがしました。
キャリーを伸ばせるタイプのドライバーだと思いました。
『CRZ435』は、『キャリー+ラン』といった感じがするのですが、このドライバーは明らかに『キャリーの比率』が高い感じがします。
『TJ-80』というシャフトも、結構しっかりとしていますが、タフな感じはせずに、球をあげやすくしてくれているように感じました。
値段的には、私にとって敷居が高いですが、性能的にはかなり敷居が低いシャフトだと思いました。
『打感』にも、好感をもつことができました。
あくまでも私の好みでは、『435』や『450』のほうが好きなのですが、このドライバーの打感にも好感をもつことができました。
『435』や『450』は、それだけ打感がハイレベルで心をつかんで離さないところがあるような気がします。
『音』という点では、ややはっきり目で、すごく心地いい感じがしました。
インパクトが緩むこともなく、集中力が途切れないタイプの音だと思いました。
こうした美しいヘッドで、シャフトもしっかりとしていると、ついついこちらのフィーリングを出していきたくなりますが、このドライバーの音だと、そういったことを邪魔しない感じがして、とても好感がもてました。
何球打っても、心が折れることのない音だと思いました。
『安定性』という点でも、かなり高いと思いました。
シビアな感じはしませんでした。
このヘッド自体も、結構易しめだと思うのですが、それ以上に『TJ-80』というシャフトの高性能を感じていました。
こうやって球を打ち続けながら、コーヒー好き(特に今の季節はアイスコーヒー)な私は、
このシャフトは余計な雑味や酸味が無い、洗練されたコーヒー豆のようだな・・・。
などと思っていました。
スイングしていても、不純物が無い・・・。といいますか、『透明感』のあるスイングができる・・・。という感じがしました。
シャフト自体が余計な動きをしないので、こちらのイメージ通りに振りやすかったですし、ミスする感じがしませんでした。
『動きのしなやかさ』も感じました。
ヒッタータイプの方が『再現性の高いスイング』を求めていくには、すごく有利に働いてくれるシャフトといえるのではないでしょうか?
私は今、エースドライバーに『CB50(W)』というシャフトを挿しているのですが、このシャフトも変なクセがなくて、すごく振りやすい高性能なシャフトです。
『TJ-80』はどちらかというと『安定性に長けている』感じがしますし、『CB50(W)』というシャフトは『操作性に長けている』感じがします。
どちらもタイプは少し異なりますが、すごく気持ちよく叩いていけるシャフトです。
しかし、それでも敢えて私の好みを挙げるとするならば、やはり『CB50(W)』だと思います。
『操作性』と求めたい私にとって、『手の延長』として使えるシャフトはとても安心感がありますし、魅力的に感じます。
『飛距離性能』という点では、以前試打した『IPモデル』同様の高性能だと思いました。
ただ、安定して飛ばしていける・・・。という点では、私の場合は明らかにこちらのほうでした。
全体的な長さなどもあると思いますが、この『TJ-80』というシャフトの高性能さが、かなりはっきりと感じられました。
キャリーを稼いでいけるタイプのドライバーだと思いますし、この『直進性の高さ』と『弾道の高さ』で、かなり多くのゴルファーのハートをキャッチしてしまうのではないでしょうか?
あくまでも私の好みでは、『CRZ435』や『CRZ450』のほうが、私にはマッチしやすく感じられるのですが、このドライバーで、このセッティングだと、また何度でも試してみたい・・・。と思ってしまいます。
大型ヘッドにはスイートエリアが広くなったり、それによる長尺化によって、飛距離を伸ばしていける利点があると思いますが、ヘッドが小さくなれば、その分ボールに与える力がグッと凝縮され、推進力が大きくなるような気がします。
どちらにも一長一短があるのだと思います。
『操作性』という点では、正直あまり高いとは思いませんでした。
明らかに直進性のほうが秀でている感じがしました。
結構叩いていけるドライバーですし、ヘッドの易しさとシャフトの安定性の高さが上手く組み合わさって、『プラスアルファ』があるように感じられました。
ヘッドとシャフトの相性は抜群だと思いました。
叩いていきたいけれど、暴れるのが怖い・・・。と思っておられる方は、一度このドライバーを試してみられる価値があるのではないでしょうか?
大きなスライスを打ったつもりでも、実際は球は思ったほど大きく曲がらずに『ちょいスラ』くらいで治まってしまいました。
なかなか大きく曲げることができませんでした。
今日は、このヘッドの高性能をすごく感じたのですが、それ以上にシャフトに好印象を持ちました。
叩きやすいところと、安定性の高さが大きな魅力です。
余計なことを心配しないでいいので、すごく安心して振っていけるような気がしました。
ヘッド自体がそれほど球のつかまりがいいほうだとは思わないので、スライスに悩んでおられる方には、少し難しく感じられるかもしれませんが、それほど敷居が高くない・・・。と感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
今回試打した、このスペックだと、かなりヒッター向けな感じがしますが、シャフトを選びさえすれば、スインガータイプの方にも向いている『守備範囲の広い』ドライバーだと思いました。
『435』も『450』も、ヒッター向けな感じが強いですが、このドライバーはどちらにも対応してくれそうな気がしました。
『IP』同様、とてもイージーで高性能なドライバーだと思いました。
シャフトだけでも高価なので、ヘッドを組み合わせるとかなり高価なドライバーになってしまいますが、せっかくいいヘッドを選ぶのであれば、やはりシャフトは絶対に妥協したくないところです。
クレイジーのシャフトは、他のメーカーのシャフトに比べて、かなり高価ですが、『プロ用』『アマチュア用』といった区別をすることなく、『高弾性のカーボンをフルレングス使用』していて、それに手間がすごくかかっているそうで、そういったことなどを考えれば仕方のないことなのかもしれません。
価格は多少高くなってしまいますが、この『高弾性カーボンフルレングス使用』の飛びを一度体感してしまうと、なかなか元には戻れない方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
これからは『フルレングス使用』というのは、シャフトの『トレンド』になっていくのかもしれません。
『プロ用』『アマチュア用』と区別せずに、そのメーカーのそのブランドは全て同じ仕様にしてくれると、我々アマチュアにもメリットが大きいような気がします。
私がいつもお世話になっているクラフトマンの話によると、シャフトはヘッドよりも、まだまだたくさん開発の『余地』が残されているパーツだそうで、これからもどんどん良くなっていく可能性が高いのだそうです。
そういった流れの中で『フルレングス』というのは、これから『当然』のようになってくるのかもしれません。
見た目はそっくりだけど、実際はかなり違う性能だった・・・。というのは、昔からたくさんあったことですが、これからはそういったことは、なかなか通用しなくなるのかもしれない・・・。と思いました。
『価格』をまず第一に考えておられる方には、こういったドライバーはなかなか親しみづらい部分もあると思いますが、『競技』としてのゴルフを目指していきたい方や、より永くゴルフを楽しんでいきたい・・・。と思っておられる方には、一度手にしてみる価値があるのではないでしょうか?
今日もかなり暑い一日でしたが、このドライバーのおかげで心地いい汗をかくことができ、とても楽しい練習をすることができました。
練習場だけではもったいないので、もし機会があれば、ぜひコースで試してみたいです。
クレイジー CRZ 460 ドライバー
- 2011年7月10日
- クレイジー