ゴルフクラブ試打日記。          

キャロウェイ X HOT PRO 3Deep フェアウェイウッド& X HOT PRO フェアウェイウッド

キャロウェイ X HOT PRO 3Deep フェアウェイウッド& X HOT PRO フェアウェイウッド 
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
今日は、この2本のフェアウェイウッドを試打しました。
試打したフェアウェイウッドは、キャロウェイ X HOT PRO 3Deep フェアウェイウッド と X HOT PRO フェアウェイウッド です。
HOT 60W&Project X
<上>X HOT PRO  <下>X HOT PRO 3Deep



<左>X HOT PRO のスペック
シャフトは X HOT 60W です。
ロフトは13.5度、クラブ長さは42.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は53g、トルクは5.4、バランスはD1、キックポイントは先調子、クラブ総重量は320gです。



<右>X HOT PRO 3Deep のスペック
シャフトは Project X です。
ロフトは13度、クラブ長さは43.5インチ、シャフトフレックスは6.0、シャフト重量は71g、バランスはD3、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は342gです。



正面
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
どちらも飛距離性能に優れたキャロウェイのフェアウェイウッドです。
両方とも以前試打したことがあるのですが、今日は両方を試打する機会に恵まれたので、比較してみることにしました。
側面
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
こうして見る限りでは、ソールデザインの色合いだけが違うように見えます。
これは日本仕様と米国仕様による違いでしょうか?
ネック長さ
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
ネックの長さは同じでした。
ディープモデルと、ノーマルモデルとの長さの違いは見られませんでした。
顔
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
ソールのデザインは似ていても、クラウンは大きな違いがあります。
オーソドックスな黒で光沢感のある『X HOT PRO』と、シルバーで艶消しな感じの『3Deep』との大きな違いが見られました。
どちらにも良さがありますが、敢えてどちらかを選ぶとするならば、私はオーソドックスな黒の『X HOT PRO』がいいかな?と思いました。
しかし、艶消しな感じのシルバーも捨てがたいです。
以前試打したとき、直射日光に照らされても眩しくなかったことをよく憶えています。
ヒール側
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
名前の通り、こうして見比べてみると、厚み感が全く違います。
3Deepも、それほどディープだとは思いませんが、左のX HOT PROと見比べてみると、ディープに見えます。
というよりも、X HOT PROのほうが、すごくシャローな感じがしました。
振り感
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
そして素振りをしてみると、その両方の違いが、より鮮明に感じられました。
X HOT PROを初めて試打したときも感じていたのですが、とてもSフレックスとは思えないほど、シャフトが軟らかくて、頼りない感じがします。
3Deepのほうがしっかりとしていて、いかにも『S』という感じがします。
シャフトのしっかり感が全く違いますし、重さ的にも大きな開きがあるように感じられました。
やはり『日本仕様』と『海外仕様』による違いなのでしょうか?
ちなみに、この2つのクラブの振動数を計測してもらったのですが、日本仕様の『X HOT PRO』は『245』で、海外仕様の『3Deep』は『262』でした。
人それぞれ、色々な好みがあるとは思いますが、3Deepのほうが『S』らしい、しっかり感があって好感がもてます。
日本仕様のX HOT PROのほうがヘッドも暴れる感じがするので、難しく感じます。
同じ『Sフレックス』であっても、全く異なる印象をもちました。
『X HOT PRO』というように『PRO』と名前についてあっても、決してタフなクラブではないのだと、改めて感じました。
X HOT PRO 構え感
X HOT PRO
X HOT PRO 3Deep 構え感
X HOT PRO 3Deep
ボールを前にして構えてみても、どちらもいい感じです。
より叩けそうな印象を与えてくれるのは、やはり3Deepです。
対して、X HOT PROのほうがシャロー感があるので、球があがりやすそうな印象を受けます。
黒とシルバーの違いはあっても、どちらもいいイメージを与えてくれました。
試打を開始しました。
トゥ側
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
『球のあがりやすさ』という点では、明らかに『X HOT PRO』です。
それは直打ちの時に、より顕著に感じられます。
3Deepを直打ちで球を浮かせるには、かなりのHSが必要だと思いますし、『いいインパクト』を迎えなければならないように感じました。
対して、X HOT PROが球があがりやすくて、イージーな感じがします。
しかし、どちらもロフトが『13度台』ということで、本来ならば、かなりタフな部類に入ると思うのですが、こうして打ち比べてみると、その違いがより鮮明に浮かんできます。
3Deepのほうが性格的に尖っている分、いいショットをしたときのご褒美は大きいように感じられました。
ティアップしたときはどちらも強い弾道で飛んでくれますが、やはり少し3Deepのほうがライナー系な感じがします。
しかし、より強く叩いていけますし、3Deepは明らかに『ティショット』で威力を発揮してくれるFWなのだと思いました。
バックフェース
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
『安定性』という点では、ヘッド自体はそれほど大きな違いはないようにも感じたのですが、シャフトの性能が大きく違うので、私は3Deepのほうがまとめやすく感じました。
球をつかまえすぎず、いい感じで逃がしていけるところも、3Deepに好感をもてた要因のひとつです。
どちらも『易しさ優先』のクラブではないですし、最近の曲がりにくいFWと比べると、高い直進性はそれほど期待できないのかもしれません。
飛距離に特化している分だけ、性格的に尖っている部分は仕方のないことなのかもしれません。
フェース面
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
『打感』はどちらも硬すぎず、いい感じですが、敢えていうならば3Deepのほうが少しだけしっかりとした打感かな?と思いました。
対するX HOT PROのほうが、少しまったりしているような感じです。
打感は両方とも好感がもてます。
打球音
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
『音』はどちらも大きすぎず、ハードヒットにも充分対応してくれるクラブだと思いました。
やはり飛ばせるクラブというのは、音も良くなければなりません。
音が良くないと、自然とインパクトが緩んだり、乱れてしまいます。
それがいずれショットの乱れや飛距離の低下につながるような気がします。
そういった点で考えてみても、この2つのクラブにはとても好印象をもつことができました。
飛距離性能
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
『飛距離性能』という点では、私は3Deepに、より魅力を感じました。
シャフトが全く違うタイプなので、正確な比較はできませんが、明らかに3Deepのほうが飛距離性能に長けていると思いました。
『低スピン性能』も、3Deepのほうが勝っていると思いますし、左右のバラつきが小さいので、『一発の飛距離』だけでなく、『平均飛距離』でも勝っていると思います。
もし、X HOT PROに3Deepに挿してある『Project X』のシャフトを挿してみても、おそらく結果は変わらないと思います。
人によって、クラブの飛距離性能は変わってくることも多いと思いますが、3Deepでしっかりと球を浮かせられる方であれば、3Deepのほうが飛距離性能を感じやすいのではないでしょうか?
しかし逆を言えば、X HOT PROでは球を浮かせることができたけど、3Deepは球が浮ききらずに距離を出せなかった・・・。という方もいらっしゃると思います。
それはやはり人によって好みが分かれるということになると思うのですが、私は『X HOT 60W』というシャフトにはあまり好感がもてませんでした。
『Project X』と比べると、軟らかさや軽さなどもそうですが、何となく『線の細さ』を感じました。
3Deepと打ち比べてみると、X HOT PROの頼りない感じは否めません。
やっぱりシャフトは本当に大切だな・・・。と、改めて感じました。
プレイヤーのイメージやパワーをヘッドに伝えてくれるのがシャフトの役目なので、すごく重要なパーツです。
キャロウェイ X HOT PRO 3Deep フェアウェイウッド& X HOT PRO フェアウェイウッド
<左>X HOT PRO  <右>X HOT PRO 3Deep
『操作性』という点では、私は3Deepのほうが扱いやすい感じがしました。
ヘッドが適度にディープなことと、やはりシャフトのしっかり感が全く違うからです。
X HOT PROは、かなりシャフトが軟らかいので、すごく気を遣わなければならなかったですし、やはり『Sフレックス』には感じられませんでした。
ティショットだけでなく、『直打ち』でも使っていきたい・・・。という方でしたら、『X HOT』のほうがいいように思いますが、『ティショット専用』として割り切るのであれば、3Deepのほうが活躍の場は広がるような気がします。
スプーンではなく、ブラッシーとして考えやすいクラブです。
コースでも、短いパー4のティショットや、ドライバーで打つとハザードにつかまってしまう・・・。などといったときに、大活躍してくれるクラブだと思います。
どちらもすごくいいフェアウェイウッドだと思いますが、もし私が選ぶとするならば、3Deepを選びます。