今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャロウェイ RAZR X BLACK アイアン の7番 です。
シャフトは N.S. PRO 950GH です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、トルクは2.1、バランスはD1、キックポイントは中調子 です。
キャロウェイRAZRシリーズのニューアイアンです。
このブラック仕様がとてもカッコいいです。
アイアンやウェッジは構えたときに、眩しくならない工夫がとても大切だと思うのですが、このアイアンは最初からそれに対応できているように感じます。
『光沢感』は感じず、何と言いますか『艶消し感』のようなものを感じました。
無駄な物が一切そぎ落とされている・・・。というシャープさは感じなかったのですが、ゴツゴツし過ぎる感じが無かったので好感をもつことができました。
海外メーカーらしい独特の形状だと思いました。
こういったアイアンには、これまでもたくさん出会ってきました。
『彫りの深さ』は、ごくノーマルな感じだと思いました。
ただ、こうして見ていても、形状的にかなり特徴があるので、たくさんの工夫が施されていそうな感じがします。
『ソール幅』は、やや広く見えましたが、極端なワイドソールではない感じでした。
これくらいならば、球を拾いやすそうです。
『ネックの長さ』という点では、標準的な部類だと思います。
こういった類いのアイアンなので、おそらくもう少しショートネックではないか?と思っていたのですが、意外なほど長さがキープされていたので、こちらのイメージも伝えやすいのではないか?と思いました。
私はあまり得意ではなかったのですが、キャロウェイからはもう『スルーボア』のアイアンは発売されないのでしょうか?
かなり人気がありましたし、名器と呼ばれるアイアンにも採用されていたのですが、いつの間にか見かけなくなりました。
『歴史は繰り返す』といいますが、いずれまたパワーアップして戻ってくるのではないでしょうか?
ボールを前にして構えてみると、はっきりとグースが感じられましたが、これはある程度予測していたことですし、特に強い苦手意識はありませんでした。
ヘッドが大きすぎないところがいいと思いました。
これがもしラージサイズのアイアンだと、難しさが倍増していたような気がします。
この大きさならば集中力が削がれることもなさそうですし、ボールの行く先をある程度絞ることができました。
見惚れてしまうほどの顔ではなかったのですが、こういったタイプのアイアンにも、これまでたくさん接してきたので、何とか打てそうな予感がしました。
試打を開始しました。
『打感』は予想していたよりも、いい感じでした。
打つ前はちょっと『大味』な感じかと思っていたのですが、実際はそんなことはありませんでした。
わりとしっかりとした打感で、『球の重さ』も充分に感じ取ることができました。
軟鉄鍛造のあの感触とは異なりますが、こういった打感を好まれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
球はとてもあがりやすいと思いました。
やはりかなりの工夫が施されているのでしょうか?
軽量スチールが装着されているということもありますが、球を浮かせるのに、それほど速いヘッドスピードは要さないように思います。
かなりのイージー系アイアンだと思いました。
『ナチュラルさ』とは対極の、かなりの『ハイテクさ』が感じられるアイアンです。
『安定性』という点でも、最近のアイアンらしく、かなり優れていると思います。
こういったポケットのあるキャビティは、アイアンに対して『シビアさ』という言葉を殆ど感じさせなくなったように思います。
かなり大らかなアイアンだと思いました。
私は軽量シャフトだと、打点がブレてしまう悪いクセがあり、その悪いクセが出やすい日と、あまり出ない日があるのですが、今日は少し出てしまいました。
しかし、それをあまり感じさせないほど、球が安定して飛んでいきました。
この安定感が、かなりの高性能だとは思いつつも、心のどこかで『ミスはミスとしてはっきりと伝えて欲しい』という、私のわがままな思いが出てしまいました。
ややヒール目で捉えたときのほうが、『厚いインパクト感』を得られやすいと思いました。
グースがきついアイアンは私はあまり得意ではないのですし、できれば敬遠したいのですが、これまで経験を積むことによって、ある程度克服できつつあるように思いますし、ヘッドが大きすぎないのが難しく感じさせていないような気がしました。
勿論、おそらくメーカーがかなりの工夫を施しているとは思うのですが、私はそのような工夫よりも『ヘッドサイズ』が大きく影響しているように感じられました。
『飛距離性能』という点では、かなり優れていますし、明らかな『飛び系のアイアン』といっていいと思います。
今はたくさんのストロングロフトアイアンがあるので、このアイアンが特別飛ぶとは感じにくい部分もあるのですが、あくまでも私の感覚では『1.5番手』以上距離が違っています。
『飛び過ぎるアイアン』という感覚を持ってしまいますが、今はアイアンでも飛距離が求められている時代ですし、たくさんのニーズがあると思うので、これからもこういった『飛距離系』と呼ばれるアイアンはたくさん発売されるのではないでしょうか?
アイアンには飛距離を求めていきたいけど、それによって安定性が損なわれるのは嫌だ・・・。飛距離と安定性の両立ができているクラブが欲しい・・・。という方には、このアイアンはとても魅力的に感じられるのではないでしょうか?
『操作性』という点では、やや難しく感じられる部分がありました。
やはり曲げるというよりも、『直進性』に優位さがあるアイアンといっていいのではないでしょうか?
勿論、意図的に曲げてみることもできましたが、私が普段愛用しているアイアンと比べてみても、曲げ幅がかなり小さ目でした。
そもそも、グースがよく効いているアイアンで、曲げるということにあまり意欲は湧いてきませんでした。
『上手く拾えるか?』ということのほうが、どうしても最優先してしまいました。
これがもっとグースが弱いほうが、私にとっては、より易しくなるんじゃないかな?と思っていました。
キャロウェイといいますか、海外メーカーらしい、とても合理的で計算されているような印象を受けました。
ある国内メーカーのアイアンのように、『クラブ職人さんの魂』とか『熱意』といったようなものが感じられることはなく、どちらかというと『オートメーション化』といったらいいでしょうか?
『ひとつひとつの手作り』とか『人のぬくもり』というよりも、大手メーカーらしく大量生産されているのだと思います。
なので、いい意味でコストパフォーマンスが高いのだと思います。
価格設定も比較的抑えられているようですし、それでいながら、この高性能はかなりプレイヤーを勇気づけてくれるような気がします。
初対面でいきなり『一目惚れ』してしまうことも、これまで何度かありましたし、そういったクラブを手にしたときは、こちらも『襟を正す』といいますか、やや緊張してしまっているところがあるのですが、今日は一目惚れすることは正直ありませんでした。
しかし、高機能でコストパフォーマンスの高いアイアンだということはよく解りました。
性能面においても、価格面においても、私たちゴルファーにやさしいアイアンです。
キャロウェイ RAZR X BLACK アイアン
- 2012年2月15日
- キャロウェイ