今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャロウェイ NEW LEGACY BLACK アイアン の7番 です。
シャフトは TRUE TEMPER M10DB です。
ロフトは33度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはSR、トルクは1.9、バランスはD1、キックポイントは中調子です。
キャロウェイレガシーシリーズのニューモデルです。
私は前のモデルがとても気に入っていて、何度も試打を楽しみました。
フィーリングも良くて、とても扱いやすいアイアンでした。
その次のモデルということで必然的に、このアイアンにも期待度が高まりました。
こうして見ても、とても自然で好感のもてる形状です。
シャープではありますが、尖った印象はありません。
メーカーは違いますが、以前試打したこともあり、これまで何度も試打を繰り返してきた タイトリスト AP2 712 アイアン の形状に似ているな・・・。と思いました。
同じようなコンセプトで造られているのでしょうか?
『似たような感じ』というのは、ドライバーなどに比べて設計自由度が高くない、アイアンでは仕方のないことなのかもしれません。
彫りはそれほど深くなく、どちらかといえばハーフキャビティといえるように思います。
ここが腫れぼったいタイプのアイアンはあまり馴染めないので、これくらいで収まっていると、すごく親しみやすさを感じます。
ソール幅は、やや広めで丸みを帯びているような感じです。
『ブラックシリーズ』は、レガシーの『アスリートタイプ』という位置づけでいいと思うのですが、どこかに易しさを残しているような感じがします。
尖がっている印象はありません。
ネックの長さも、しっかりとキープされていますが、やや短めでどっしりとした感じがします。
いわゆる『首長(くびなが)美人』タイプではなく、低重心っぽい印象を受けます。
バックフェースにある、このアクセサリーのような物が、よく目立っています。
前のモデルよりも、大きくなっているように思います。
どういった工夫が施されているのでしょうか?
ボールを前にして構えてみても、キャロウェイレガシーシリーズらしい、好感のもてる構え感でした。
すごく落ち着いて構えることができます。
バックフェースのデザインなどが色々と変わっていても、構え感が許容範囲の中にあると、安心できます。
物理的な性能もとても大切ですが、プレイヤーに違和感を与えない・・・。ということはもっと大切だと思います。
物理的性能を苦手意識が上回ってしまうことは、これまでたくさんのクラブに出会ってきて、よく解っているつもりです。
特に私は対応能力が低く、構えたときの印象がそのままショットに表れてしまうことが多いので、構えやすさは絶対に必要です。
そういった意味で考えてみても、このアイアンはとても好感がもてました。
試打を開始しました。
打感は結構ソフトな感じで、なかなかいい印象をもちました。
ある程度予想していたフィーリングでした。
軟鉄マッスルバックの、あの何ともいえない厚みと柔らかさがあり、ズシりとくる感じはなく、どちらかといえば『ライト』な感じの打感でしたが、いい印象をもつことができました。
軟鉄マッスルバックをピュアで天然な打感だとすれば、このアイアンは人工的で色々な物が組み合わさっているように感じました。
これはこれでアリなんだと思います。
天然の池に対し、人口の池もありますが、どちらも魚が棲みます。
『球のあがりやすさ』という点では、ある程度予想していた通りでした。
タフ過ぎる感じはしませんが、どちらかというとアスリート系のアイアンだと思います。
距離を出すためにロフトを立てているデメリット分を、上がりやすくする為に必死でカバーしているような感じです。
本当ならば、もっと色々なことができるのだと思いますが、あまり厚ぼったくならないようにするには、これくらいがちょうどいいのかもしれません。
この試打アイアンには軽量スチールが挿してありましたが、DGは勿論、カーボンシャフトなどもラインアップされているそうなので、プレイヤーによって選択肢が広がることはとてもいいことだと思います。
『安定性』という点では、標準的な部類に属するでしょうか?
色々な工夫が組み込まれているようですが、基本的には見た目通りの性能だと思います。
キャビティらしい易しさもありますが、それが強すぎないので、イメージと実際の球筋とのギャップが小さく、ボヤける感じがしないのが、いいのかもしれません。
シビアなアイアンだとは思いませんでしたが、アイアンにミスヒットに対する寛容さを求めておられる方には、少し難しく感じられるかもしれません。
『飛距離性能』という点でも、アスリートモデルのアイアンの中では、秀でているほうだと思います。
アスリートモデルのアイアンでも、『ノーマルロフト』と『スタンディングロフト』の二通りが今はあり、このアイアンは後者だと思います。
やはり、アイアンにも飛距離が求められているのかもしれません。
距離を求めていきながら、使い続けることによって、アイアンにはとても大切な距離感も養っていく・・・。ということになるのでしょうか?
ちょっとイメージよりも飛ぶ感じがするので、いつもよりも短く持って打ちたくなりました。
『操作性』は、なかなかいい感じでした。
かなり色々な技術が組み込まれているようですが、基本的には構えたときの印象通りの『扱いやすさ』『融通の利きやすさ』が感じられました。
安定性と操作性の高さのバランスが程よい感じでとれているアイアンだと思いました。
レガシーブラックシリーズらしい、美しさと易しさの両立ができているように感じられました。
美しいクラブは難しい・・・。易しいクラブは構えづらい・・・。ということがこれまでもたくさんありましたが、このアイアンはその両方を追求しながら、あらゆる面でバランスがとれているように感じました。
あくまでも『私の好みで』なのですが、この最新モデルもいいアイアンだと思いましたが、私は前のモデルのほうが魅力的に感じました。
何となく親しみやすい感じがしましたし、初めて試打したときの印象が今でも強く残っています。
今度機会があれば、打ち比べてみたいと思いました。
アイアンには球のあがりやすさと、ある程度の距離を求めていきながら、カッコいいアイアンが好きだ・・・。という方には、是非おすすめしたいと思いました。
すごく研究されていて、いいアイアンだと思いましたが、私の『購買意欲センサー』が強く刺激されることはありませんでした。
これまで『たくさん出会ってきたアイアンのひとつ』という印象が残りました。
全体的にバランスが取れていて、これといった欠点の無いアイアンですが、何かこう、心に訴えかけてくるものがありませんでした。
でも、このアイアンは何度も試打するチャンスがあると思いますし、その都度試打を楽しむことができれば・・・。と思いました。
秋の夜長、美しい虫の音を耳にし、季節の移り変わりと、これからの本格的なゴルフシーズンの到来を感じました。
キャロウェイ NEW LEGACY BLACK アイアン
- 2013年9月9日
- キャロウェイ
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