今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは イオンスポーツ ZEDD SATE ドライバー です。
シャフトは ファイヤーエクスプレス です。
ロフトは10度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は67g、トルクは3.8、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は332gです。
イオンスポーツのニュードライバーです。
イオンスポーツのクラブには、あまり縁がないのですが、今日は運よく試打する機会に恵まれました。
今は外見だけでは、メーカーの個性がなかなか感じられないことが多いのですが、このイオンスポーツのドライバーはひと目で解ります。
独特なソール形状にこだわりがすごく感じられますし、この形状には大きなメリットがあるのだと思います。
『H-MONOCOQUE BODY』というのも、このイオンスポーツのドライバーの大きな特徴といっていいと思います。
モノコック構造とは、主に自動車などの工業製品に用いられる技術であるということを以前聞いたことがあるのですが、そういった技術をゴルフクラブにも応用しているのだと思います。
今はたくさんの技術がありますが、そういった技術を駆使して、ゴルフクラブの性能が上がるということはとても画期的なことだと思います。
まさに『モノづくりニッポン』といったところでしょうか?
これからもどんどん、こういった先端技術を駆使して欲しいと思います。
そのクラブを一目見ただけで、どのメーカーのクラブかが解る・・・。というクラブが今はとても少なくなりましたが、そういった点で考えてみても、イオンスポーツのドライバーには個性が感じられるので、好感がもてます。
このドライバーを見たときに、まず、この美しい緑のラインが目に入りました。
すごくたくさん使われている感じではないのですが、とてもいいアクセントになっています。
美しいクラブだな・・・。と思いました。
ヒール側のウェイト
トゥ側のウェイト
ヒール側とトゥ側に、それぞれひとつずつウェイトが組み込まれています。
こういった工夫は今は既に『常識』とまでなっているので、どのような効果が期待できるかがすぐに解るのですが、今はそれにプラスして『交換ができるかどうか』ということに論点が移っているような気がします。
今は多くのメーカーが交換できるタイプを採用しているのですが、このクラブはどうなのでしょうか?
ネックの長さは、今のドライバーの中でも、ごく標準的な部類だと思います。
今はディープヘッドに限らずシャローヘッドであっても、結構ネックがあるものが増えてきています。
これは計算し尽くされた長さなのでしょうか?
今のドライバーの性質上、これくらいの長さがベストなのでしょうか?
私はドライバーに限らず、アイアンなどでもそうですが、きちんとネックのあるクラブが好きなので、これくらいの長さがキープされている、このドライバーには好感がもてます。
顔はとても整っていて、好感がもてました。
形状的にもすごく洗練されている感じがしますし、独特の光沢感が美しいです。
まさに『メイドインジャパンの美しさ』だな・・・。と思いました。
今流行している、ホワイトヘッドドライバーは、どちらかというと光沢感がないほうが、私は構えやすくて好感がもてるのですが、こういったスタンダードともいえる『美しいブラック』には、この光沢感は高級感が感じられ、とてもいい雰囲気が漂ってきます。
もっと色々なところを見て判断しなければならないと、いつも思っているのですが、私はどうしても、この『顔』を最重要視します。
この顔が良くないと、打つ前から興味が薄れ、どんどんテンションが下がってしまいます。
今は正統派な顔でありながら、いかに性能をアップさせていくか・・・。ということもクラブ作りにおける重要なテーマになっているのではないでしょうか?
そういった点で考えてみると、このドライバーにはすごくいい印象をもちます。
素振りをしてみると、シャフトがかなり軟らかく感じられ、重量ほどの重さも感じません。
ヘッドの効きも、まずまずではありますが、このファイヤーエクスプレスは『動くシャフト』であり、しかもフレックスが『SR』ということで、まずはタイミング重視で振っていこう・・・。と思いました。
タイミングが上手く取れれば、すごく飛距離が期待できるシャフトなので、そのタイミングを大切にしながら、決して上半身だけで打たないように自分自身に言い聞かせました。
ボールを前にして構えてみても、形が整っているので、構えやすく感じました。
『左右のライン』に対する不安感はありません。
ただ、こうして構えたときにフェース面が見え過ぎのような気がしました。
このドライバーのロフトは『10度』ということなのですが、どう見ても10度には見えませんでした。
おそらく11度以上はあるんじゃないかな?と思いました。
『表示ロフト』と『リアルロフト』が違うのは、主に『大手有名メーカー』の常識みたいなところがありますが、このイオンスポーツもそうなのでしょうか?
地クラブメーカーは大手有名メーカーと比べても、『リアルロフト』と『表示ロフト』が一致している場合が多いと思うのですが、このドライバーはどうなのでしょうか?
イオンスポーツというメーカーが『地クラブメーカー』といえるのかどうか解りませんが、このフェース面の見え具合には少し疑問を感じてしまいました。
ボールを打出したい角度よりも高~く上がっていくイメージが強く出てしまいました。
もし、このドライバーのロフトがリアルで10度だったとしたら、私自身の目の悪さを反省しなければならないのですが、何度見ても10度の感じはしませんでした。
このドライバーが最初から『11度』というのであれば、そのようなイメージで構えられたように思うのですが、『クラブにある表示』と、『私自身の感覚』のミスマッチ感がどうしても違和感を感じてしまいました。
多くの方が、この『フェース面の見え具合』をあまり気にしておられないかもしれません。
『フェースアングル』さえ合っていれば、『ロフトの立ち具合』なんてどうでもいい・・・。と仰る方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、私はどうしてもここが気になります。
私はこれまでの経験上、ドライバーショットでボールが上がり過ぎるのを嫌うので、どうしてもややライナー性の球を打ちたくなります。
それには、構えたときにある程度のロフトの『絶壁感』がどうしても欲しいです。
高~くあがる・・・。というよりも、自分のイメージした高さに打ち出したいという思いがあります。
そうでないと、ついついスイング中に余計な動作をしてしまうことがあります。
高くあがり過ぎないように、無意識にロフトを被せにいって、『ドフック』をこれまでも何度も打ってきました。
私の技量が足りないのは私自身がよく解っていることなのですが、自然な感じで振り切っていけるドライバーが楽です。
顔が全然良くないドライバーだったら、ここまで望まずに、ある程度妥協していたのかもしれませんが、せっかく『いい顔』をしているのに、少し勿体ないな・・・。と思いました。
この手にしているクラブがドライバーではなく、『ブラッシー』だと思えば、それほど違和感は感じません。
まずは細工をしないで、このドライバーの個性を感じながら、ボールを打ってみよう・・・。と思いました。
試打を開始しました。
『打感』は好感がもてました。
割としっかり目の打感で、ボールを弾いてくれているのがよく解ります。
今は一時期に比べ、こういった『弾き感』が感じられるドライバーが増えてきたように思います。
これからしばらくは、こういった『弾き』がトレンドになっていくのでしょうか?
『SLEルール』適用後、こういった強い弾き感は、大手有名メーカーのドライバーでは、あまり感じられなくなりました。
『音』は何と言いますか『乾いた感じの音』で、とても心地いいと思いました。
甲高くないのがいいです。
とても気持ちよく振りきっていくことができます。
『球のあがりやすさ』という点では、やはりとてもよくあがりました。
かなり弾道が高いです。
ロフトが寝ているところもあると思いますし、この装着されているファイヤーエクスプレスがボールに充分な高さを出してくれているように思いました。
私にとっては明らかに『高くあがり過ぎ』ではあるのですが、この弾道の高さ、球の浮きやすさに好感をもたれる方は多いのではないでしょうか?
結構重量感があるドライバーではありますが、それほどタフ過ぎるドライバーではないので、スインガータイプの方にも打ちやすく感じられる方が多いのではないでしょうか?
結構ディープフェースなドライバーではありますが、実際に球を打ってみるとタフな感じは全くしません。
やはりドライバーは実際に打ってみないと、外見だけでは、その性能が解りづらいところが大いにあります。
こういったところがアイアンなどと違うところだと思います。
『安定性』は高いと思いました。
スイートエリアも広い感じがしましたし、シビアな感じは全くしません。
トゥ側とヒール側に配置されているウェイトもよく効いていると思うのですが、とても直進性の高いドライバーだと思いました。
その直進性の高さには、この『顔の美しさ』が大きく関係しているように思います。
やはり顔がいいドライバーでないと、ここまでラインを出しやすくはありません。
私にとって高くあがり過ぎるドライバーではありますが、左右のラインの出しやすさはとても秀でていると思いました。
そして、この弾道が高いところも、ボールが曲がりづらくなっている大きな要因だと思います。
余計なサイドスピンよりも、明らかにバックスピンのほうが多く出やすいドライバーだと思いました。
『飛距離性能』という点では、なかなかいい感じだと思いました。
しっかりとキャリーを稼いでいってくれるタイプですし、ボールを力強く弾き飛ばしてくれるところが頼もしいです。
それに、やはりこの『モノコック構造』が大きく影響しているのでしょうか?
かなり研究が進んでいるように感じられました。
ただ、正直いいまして、私には弾道が高すぎて、ロスを感じてしまいました。
もっと高さを抑えていったほうが、明らかに距離を伸ばせたと思います。
スピンもやや多い感じでしたが、これまでのシャロー系のドライバーよりは、少し抑えられているような感じもしました。
次回は、また違ったスペックで試してみたいと思いました。
『操作性』という点では、少し難しく感じられました。
やや操作しづらい感じがしました。
あまり意図的に曲げていくタイプではないと思いました。
一応、左右にも曲げてみましたが、あまり操れている感じはしませんでした。
たまにいい感じの曲線を描いていくこともできたのですが、それはあくまでも『結果オーライ』的な感じで、それを連続させていくことは、少し難しく感じてしまいました。
できるだけ『オートマチック』に打ちたいクラブだと思いますし、いわゆる『面長』なせいか、フェースターンが少ししづらい感じがしました。
とてもカッコいいドライバーですし、高級感もすごく感じます。
このドライバーの価格を効いて、ああなるほど・・・。と思えました。
とても高性能なドライバーだと思います。
外見的には、いかにもタフな感じで、ある程度ヘッドスピードが無いと打ちこなせないんじゃないか?と思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。
むしろ、ハードヒッターよりも、平均的なヘッドスピードの方を対象にしているドライバーだと思いました。
見た目の印象よりも、かなり敷居を下げてきている感じがします。
『弾きの良さ』『弾道の高さ』『直進性の高さ』で勝負していけるドライバーです。
ドライバーに『高いレベルでのオートマッチック性』を求めておられる方には、とても魅力的に感じられるドライバーといっていいのではないでしょうか?
『ディープ感』がありながらも、全体的には『シャロー感』のほうが勝るドライバーです。
今のドライバーらしい、『いいとこ取り』した感じもします。
私はイオンスポーツのクラブには、それほど多く接したことがないので、詳しくは解らないのですが、おそらく今回のこの『ZEDO SATE』というドライバーは、これまでのイオンスポーツのドライバーの中でも、かなり優れている部類に入るのではないでしょうか?
ある海外メーカーのように、新製品がどんどん誕生してくる・・・。という感じはありませんが、一つ一つのニューモデルを丹念に生み出している・・・。という印象があります。
このドライバーをパッと見たときに、グリーンがとても目立っていて、美しいドライバーだな・・・。と思ったのですが、その美しさに負けない、性能の高さをもったドライバーだと思います。
クラブを『消耗品』として扱うのではなく、『永年の相棒』として付き合っていけるドライバーといっていいのではないでしょうか?
スペック的に、私にはやや馴染みづらい部分もあったのですが、私はまた次のモデルにも大いに期待したいです。
イオンスポーツ ZEDD SATE ドライバー
- 2012年8月11日
- イオンスポーツ
- 前の記事へ
ロマロ アルコバッサ ウェッジ