
今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは イオンスポーツ GIGA HS797 フェアウェイウッド の5番です。
シャフトは FUJIKURA Speeder EVOLUTION VI FW です。
ロフトは18度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は67.5g、トルクは4.1、キックポイントは中調子 です。
とてもカッコいい、イオンスポーツのフェアウェイウッドです。
以前、ドライバーを試打することができたのですが、今日はフェアウェイウッドを手にすることができました。
イオンスポーツのクラブを手にする機会は多くないのですが、いい印象が残っています。
メカニカルなデザインで重量感を感じさせるのがいいです。
ヘッドに軽量感をもちたい方もいらっしゃると思いますが、私はどちらかというと重量感を感じたいので、このクラブの雰囲気や質感は好感が持てます。
ヘッドが利いているクラブが昔から好きです。
シャロータイプではありますが、今はもっとシャローなものが多くなっているので、そういう意味では、やや厚みがあるといえるような気がします。
独特なソール形状です。
過去のモデルのような形状ではないですが、このデザインを見るだけでGIGAだと分かります。
クラブの『没個性化』が進んで久しいですが、クラブには個性が大切だと思います。
イオンスポーツのクラブには、その個性が感じられるので魅力的です。
カッコいいデザインなのですが、細部の仕上げなど、少し雑な感じがありました。
かなり細かくて性能とは直接関係ないですし、そんなの気にしないよ・・・。という方も多いと思いますが目に付きました。
仕上げに均一性がないといいますか、少し粗さが見られたのが残念です。
ゴルフクラブには『鍛造感』と『鋳物感』があるものに分けられるのですが、このクラブは後者でした。
決して良くないデザインではないですし、むしろ好感が持てるのですが、『目で惚れる』ということはありませんでした。
しかし、これはカッコいいクラブというイメージのあるイオンスポーツだから、少し厳しめに見ているのかな?と自分自身に問いただしました。
これくらいといいますか、これよりも質感の良くないクラブは今でもたくさんありますし、このクラブに大きな不満があるわけではありません。
トゥ側
ヒール側
トゥ側とヒール側には、それぞれひとつずつウェイトが配置されています。
今のウッド系クラブの中では小さいほうだと思います。
数字が刻印されていないので、重さは判りません。
今のクラブの中では小さいウェイトですし、交換するタイプではないのかもしれません。
ソールにある凹みと、溝はお馴染みです。
色々な工夫が見られますが、これは『飽きない工夫』だな・・・。と思いました。
ゴチャゴチャ感がないので、好感が持てます。
溝は深くないですが、この浅さが絶妙なのかもしれませんが、まだ分からないことも多いような気がします。
クラブ作りは奥が深いです。
ネックの長さは適度にあって、調整機能は搭載されていません。
綺麗なフェース面です。
今はフェース面も色々な工夫が見られるようになりましたが、このクラブはとてもシンプルです。
いわゆる『アスリートモデル』と呼ばれるクラブに、このようなデザインが昔から多いような気がします。
このクラブの場合は7本ですが、スコアラインの数もメーカーやモデルによって、全く違います。
どれがベストなのでしょうか?
シャロー感のあるヘッドですが、今はもっとシャローなものが一般的になっているので、セミシャローといったところでしょうか?
超シャローも素晴らしいですが、適度に厚みがあると、上から打つイメージが出しやすいので、私は好きです。
すごくいい顔をしています。
イオンスポーツのクラブは顔がいいイメージがあるので、期待はしていたのですが、その期待通りでした。
最近はドライバーに限らずフェアウェイウッドでも『つかまえ顔』が多いので、このクラブもそのようになっているのかと思っていましたが違いました。
『逃がし顔』というほどではありませんが、すごくスクエアな感じがして、見ているだけでいいイメージが浮かんできます。
なんと言いますか、背筋がピンと伸びている感じがします。
フェースが強く左を向いていると、『お辞儀をしている』といいますか、『腰が曲がった』印象をもつことがあるのですが、このクラブは違いました。
スッと伸びている感じで、すっきりしています。
今はフックフェースも多いですし、フック系の顔を好まれる方には、やや親しみづらい顔といえるのかもしれません。
しかし、私はこのような昔からあるオーソドックスな顔が好きです。
私がフッカーだから、このような顔を好むのかもしれませんが、フェードヒッターの方でもフックフェースが苦手で、このようなすっきりした顔を好むという方も多いのではないでしょうか?
最近はカーボンコンポジットが流行っていますし、ドライバーではカーボンのような模様があったのを覚えているので、このクラブもそうなのかな?と思い、近くで見てみたのですが、カーボンの模様は見られませんでした。
カーボンクラウンではないのかもしれないですが、詳しいことは分かりません。
素振りをしてみても、いい感じです。
適度な重量もあり、タイミングがとりやすいです。
パーツ(ヘッド)メーカーの長所といえるでしょうか?
大手有名メーカーの『吊るし』のクラブのように、シャフトとのセットでの販売ではないので、好みのシャフトを最初から挿せるということもありますし、よりヘッドのポテンシャルを発揮できるように、シャフトを厳選できるのがいいです。
ドライバーほどFWはシャフトをこだわらない・・・。という方もいらっしゃるかもしれませんが、当然ながらFWもシャフトは重要なので、こだわっていきたいです。
一時期に比べ、今は標準装備されているシャフトの質も良くなってきているように思いますが、まだまだ『アンダー過ぎる』ような気がしているのは私だけでしょうか?
もっとシャフトがしっかりしているほうが気持ちよく振れるのにな・・・。と思うこともありますが、ハードで振れないという方もいらっしゃると思うので、一概にはいえないところもあるのですが・・・。
今日はすぐにタイミングを取ることができました。
ボールを前にして構えてみても、とても良いです。
素直な顔をしていて構えやすいです。
先ほども書きましたが、最近は『つかまえ系』の顔をしたものが多く、アドレスの取り方を少し変えることがあるのですが、今日はいつも通りで変える必要は全くありませんでした。
ボールとの大きさの対比もいいです。
お互いが引き合っているような感じです。
イメージとしては、宇宙戦艦ヤマトのガミラス星とイスカンダル星が引き合っているような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
ちょっと飛躍しすぎのような気もしますが、構えていて、そんなことを思い出しました。
『顔』として見ていたときはそれほど感じなかったのですが、こうしてボールを前にして構えてみると、逃がすイメージも出しやすくて好感が持てました。
私は逃がすイメージが出せるクラブが好きで、安心感をもてるので、さらに好感度が増しました。
方向性を気にせずに、気持ちよく振っていけそうです。
クリークなので構えているとフェース面がよく見えますが、『見えすぎないのがいい』です。
今は見えすぎのクラブが多く、少し雑念が浮かんでくることがあるのですが、今日は頭の中がとてもクリアです。
思わず笑顔になれました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで良いです。
フェース面を見たときから、柔らかそうな印象をもっていたのですが、その通りのフィーリングでした。
弾き感がありながらも、心地よい打感が残っていて、カップフェース独特の打感といっていいのかもしれません。
今でもフェアウェイウッドは、やや硬めといいますか、しっかりとしたフィーリングのものが多いですが、このクラブの打感はソフトで、まるでドライバーを打っているかのようです。
打感だけでいえば、ドライバーと遜色ありません。
『球当たり(球へのコンタクト)』が優しいFWです。
『音』も控えめな感じで、とても良いです。
なんと言いますか、球のスピード感と勢いを感じさせてくれる音です。
音は重要な部分ですが、その音がとても良くて好感が持てました。
球の行方を知らせてくれない音も、これまで経験してきましたが、この音はしっかりと知らせてくれました。
実際にボールは離れていっていますが、しっかりと『音という名の糸』でつながっている感じ・・・。といったらいいでしょうか?
耳(主に左耳)で球の方向と高さを感じ取ることができました。
こういうクラブで練習していると、ビギナー時代からの私の悪い癖である『ヘッドアップ』を抑えていけます。
クリークということもあり、直打ちでも充分あげてくれました。
カッコいいクラブですが、タフな印象はありません。
今のクラブの中では普通といったところでしょうか?
タフなクラブではありませんが、スインガー向けというよりは、ヒッター向けだと思います。
しっかりと振っていきたい方に合いやすいクラブです。
『安定性』も、なかなかいい感じです。
構えやすいのでラインをイメージしやすいですし、シャフトもしっかりしているので、ブレる感じがしません。
普通に打っていけば、大きなミスにはつながらないような気さえしてきます。
ウッド系は全てフックフェースという方もいらっしゃると思いますが、クリークのようにヘッドが小さくなると、それほどフェースを被せる必要はないのではないでしょうか?
小顔なので、ドライバーと違い『小回り』が利くので、充分つかまえていけると思います。
逆にフックがきつくなると、難易度があがってしまうような気がします。
シビアさは全く感じないですが、曲げにくいオートマチック系でもないので、高い直進性を好み、絶対に曲げたくないという方には、少しハードルが高いところがあるかもしれません。
『飛距離性能』は、かなり高いです。
今のクリークの中でも、トップクラスといえるのではないでしょうか?
ソフトな打感から繰り広げられる素早い弾道といったらいいでしょうか?
『球足』が早く、グーンと伸びていく感じで、効率よく飛ばしていけます。
昔のように『スピン過多』で大きく距離をロスすることもありません。
クラブに任せて気持ちよく振っていくだけです。
クリークなので、クリークらしい球のあがりやすさや易しさがありながら、弾道の強さや飛びの性能はスプーンに匹敵するほどです。
今のアイアンの飛びは、主にロフトを立てることによる飛びで『番手ずらし』が起きていて、正直私はあまりいいとは思っていないのですが、ウッド系が飛ぶのは大歓迎です。
このように易しく飛ばせるクリークがあると、コースでも心強いだろうと思いました。
『操作性』も高く、左右へも曲げることができました。
最近ではやや少なくなっていますが、クセが無く、『ニュートラル』なタイプです。
左右へも同じように反応してくれました。
ドローヒッターの方にもフェードヒッターの方にもマッチしやすいのではないでしょうか?
必要以上に球を捕まえないので、ラインを出しやすいです。
しかし、スライサーの方で、クラブによってスライスを抑えていきたい・・・。という方には合いづらいところがあるかもしれません。
試打後の感想

カッコいいクラブなので、打つ前からワクワクしていたのですが、実際に試打しても楽しめました。
何しろ『男前』で構えやすいですし、打感も『エクセレント』です。
フィーリングで楽しめるクラブです。
最近はこのようなクラブが少なくなってきているような気がしていたので、嬉しくなりました。
フィーリング性能が高いFWですが、決してフィーリングだけではありません。
『飛距離』という、多くの方が求めるものにおいても、高いレベルにあるクラブです。
クリークとは思えないほど、飛びに対しての高いポテンシャルをもっています。
今度機会があれば、是非スプーンも試してみたいです。
とてもカッコいいクラブですが、決してハードルの高いクラブではありません。
むしろ、かなり親しみやすい性格をしていると思います。
クリークだからそう感じたのかもしれませんが、今日の感じだと、おそらくスプーンも同じ性質をもっているような気がします。
しかし先ほども書きましたが、ヒッター向けのクラブなのは間違いないので、幅広い層を対象にしたクラブではないと思います。
他のクラブのように、『お助け機能』がそれほどあるわけではないですし、ミスをミスと感じさせない性能があるわけでもありません。
ラインもしっかりとイメージして、そこに乗せる必要がありますが、逆にそれができる方には、とても易しいクラブといえるのではないでしょうか?
親しみやすさもありますが、余計な『お助け機能』はなく、あくまでもプレイヤーがもつ『イメージ力』や『スイング力』で打っていけるクラブだと思いました。
イニシアチブをクラブがもつのではなく、プレイヤーに委ねてくれているように感じられ、そこがまたとても気に入りました。
このクラブのおかげで、楽しい気分で練習場を後にすることができました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
