今日は今年下半期(7~12月)に試打した、印象深いアイアンを紹介させていただきます。
尚、掲載順は試打した順番であり、ランキングとは関係ありません。
また、試打していながら、ここに登場していないクラブもありますが、それが良くないということではなく、あくまでも『印象深い』ということです。

まずはPINGのアイアンです。
独特な質感と、シンプルでありながら、『易しさ』への技術がギュッと詰まっています。
昔のPINGのクラブはドライバーやアイアンも結構難しいものが多かったのですが、ここ数年はドライバーから始まり、アイアンも完全に『易しさ』へシフトしているようです。
昔のPINGのアイアンはクセがきつくて構えづらいものが多かったのですが、最近はこのアイアンのように比較的オーソドックスで構えやすさが向上していて好感が持てます。
打感は『最高レベル』ではないですが、大きな不満はありません。
大らかさもあって、PINGらしい特長が感じられます。
飛びすぎるので、私の選択肢には入らないのですが、アイアンに易しさと飛距離を求めておられる方には、魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

次はベティナルディのアイアンです。
マッスルバックではあるものの、完全なフラットバックではなく、様々な工夫が見られます。
PING i240 アイアンと同じく『艶消し』ではありますが、質感が違っていて、私はこのベティナルディのほうが好きです。
ソール幅が結構狭かったのも印象的でした。
しかし今は少しずつ、このようなアイアンも増えてきているので、これも時代の流れなのかもしれません。
ワイドソールが無くなることはないと思いますが、主にダウンブローで打っておられる方には、広すぎるソールに好感を持たれない方も多いかもしれません。
実際にボールを前にして構えてみても、素晴らしい構え感で、打感も良く、操作性も抜群でした。
今はオートマチックタイプのアイアンのほうが人気が高いかもしれませんが、このようなマニュアルタイプへのニーズがあるのも事実です。
オートマチックタイプに飽きた方・不満をもっておられる方・物足りなさを感じておられる方は、一度手に取ってみられてはいかがでしょうか?
易しいアイアンを使うことだけが、必ずしも上達の助けになるとは限りません。
時には、このような『正直な』クラブを使うことにより、これまでの見えなかったものが見えたり、疑問に思っていたことの答えが見つかったりすることもあるのではないでしょうか?

次もベティナルディのアイアンで、こちらはキャビティです。
シンプルなキャビティアイアンで質感も良く、綺麗に作られていて、ベティナルディのイメージにピッタリだな・・・。と思いました。
このアイアンもMB24と同じく、ソールは狭めで『ナイスなフェース』。
そして打感も良く、操作性も良いですが、どちらかといえば安定性が勝っているような印象。
今のアイアンの中では、飛距離に特化していませんが、距離感を大切にしたい方には、とても親しみやすく、そして美しくて所有欲を満たしてくれるので、永く相棒として活躍してくれるのではないでしょうか?
クラブをしょっちゅう買い替えるよりも、ひとつのクラブを大切に永く使っていくほうが、上達はもちろん、ゴルフライフを豊かにするにおいて、理にかなっていると思います。
クラブへの『愛情』『愛着』が大切ですね。

カムイワークス レックス&レジーナ フォージドアイアン Cグラインド
次はとても美しいカムイワークスのアイアンです。
軟鉄の柔らかい質感を楽しむことができ、見ているだけでテンションがあがったのを覚えています。
細部にまでこだわったデザインでチープさは全くありません。
こういったところも、日本の地クラブメーカーの良いところだと思います。
メーカーとしてのプライド。そして製品へのこだわりが感じられます。
ゴルフクラブに限ったことではないですが、『製品こそが、その企業の顔』だということを強く意識しているからではないでしょうか?
日本の物作りの魂は、そういった信念があるから、日本国内はもちろん世界でも高い評価を得られているのだと思います。
このアイアンはソールに特徴がありました。
ミーリングのような工夫と、削りが独特です。
特にリーディングエッジの削りが印象的で、抜けの良さが大きなポイントです。
素材にこだわるだけでなく、最終的な仕上げまで手を抜かないメーカーだと思います。
グースタイプではありますが、きつすぎないので、好まれる方は多いのではないでしょうか?
打感が良く操作性が高いので、打っていて楽しめました。
飛びすぎてしまうので、私が相棒に迎えることは無いですが、アイアンに飛距離だけでなく、質感の良さ・美しさ・ほどよいつかまりを求めておられる方には魅力的なクラブといえるのではないでしょうか?

次はエミリッドバハマの美しいアイアンです。
美しくて高級感があるな・・・。というのが第一印象で、これはエミリッドバハマのクラブなら当然といえるのですが、毎回目の保養をさせてもらっています。
いくらニューモデルでも、美しくて存在感が無いと手に取ってもらえません。
打ったら楽しいだろうな・・・。と思わせてくれるクラブでないと、ワクワクしません。
そういったことを含めて、このアイアンはとても魅力的でした。
以前試打したCV-10 アイアンは、トゥ側にウェイトが集中していたのですが、このアイアンはセンターに配置されているので、さらに好感度が高まりました。
重心距離を長くして安定感を出していきたいのであれば、トゥ側にあったほうがいいのかもしれませんが、私はセンターか若干ヒール寄りが好きなので、このアイアンの配置は好感が持てます。
パッと見ただけでもすごく美しいのですが、近くに寄って細部にまで目をこらしたのですが、とても綺麗に仕上げられていました。
ただ、プクッと膨らんでいるように見えたので、おそらく中空だろうな・・・。と思ったことも覚えています。
今は中空アイアンの人気が高いようですが、私は買う気になれません。
市場の人気と、私の購買意欲は比例しません。
逆に市場にそれほど出回っていなくても、良いクラブはたくさんありますし、そういうクラブに惹かれます。
構えやすかったですし、好感が持てるポイントはいくつもありました。
かなり美しいアイアンで『正統派』といえるデザインなので、ビギナーの方は敬遠されるかもしれませんが、中空らしくミスに寛容で親しみやすさがあります。
『美と易しさ』の両立ができているアイアンなので、中・上級者の方はもちろん、ビギナーの方にもぜひ試していただきたいです。
綺麗なクラブなので、綺麗に使おうという意識が働くのがとても良いことだと思います。
クラブを疎かにしたら、後でとんでもないしっぺ返しがやってくるからです。
そういった点でも、このクラブは『圧倒的な美しさ』があるので、所有欲を満たせますし、綺麗にそして大切に使おうという意識が芽生えやすいのではないでしょうか?

次はエポンの美しいキャビティアイアンです。
エポンアイアンらしく、とても綺麗でカッコいいのが魅力で、かなりの『美顔』だったのも覚えています。
ソールにも削りが見られ、最新アイアンらしいな・・・。と思いました。
ウェイトを組み込んだり、様々な異素材が使われたりなど、特別な技術が後から組み込まれているタイプではないですが、『美しさこそが技術』といったらいいでしょうか?
このアイアンを見ると、そのように感じます。
エポンの300シリーズはベーシックタイプの美しいキャビティアイアンで、この最新アイアンもその流れを汲んでいます。
以前も書きましたが、私はAF-301というアイアンが大好きだったのですが、角溝規制に引っかかるということもありましたし、初めて試打した後に、すぐ廃番になってしまったので、とても残念に思いました。
AF-101ドライバーなどもそうですが、いくら美しくて高性能でも、すぐに廃番になってしまうので、早く購入しなければいけない・・・。というプレッシャーがあります。
このアイアンはソールの削りが特徴的で抜けの良さにもこだわっています。
打感も良くて操作性も高いですが、ロフトが私にとって『6番アイアン』なので、相棒に迎え入れることはありません。
これが34度や35度・36度なら、迷わず購入していたと思います。
しかし、今は『最低でも33度』という感じがします。
なので、購入できるアイアンが無いのが悩みです。

次はブリヂストンのアイアンです。
最近はブリヂストンが盛り上がっているように思いますし、昔からBSを使っていた私は嬉しく思っています。
特に先日、尾崎将司さんが亡くなられてショックを受けているのですが、尾崎さんとブリヂストンがゴルフ界に与えた影響はとても大きいです。
いずれ変わっていたと思いますが、それまで糸巻き一辺倒だったのがツーピースに替わり、パーシモンからメタル(テーラーメイド)の良さが伝わったのも、尾崎さんの功績の一部です。
シニア向けと敬遠されていたチタンも、J’sチタンが登場したことにより、人気が爆発しました。
それまでチタンといえばマルマンのイメージが強かったのですが、多くのメーカーがチタンを採用し、今では定番となっています。
J’sだけでなく、TOURSTAGE。
私たちゴルファーを、多いに楽しませてくれました。
その優れたクラブ開発は続いていたのですが、一時期存在感が希薄になったように感じて寂しく思っていました。
しかし、今は人気が再燃といいますか、盛り上がりを見せていて、このアイアンも私の周りでも人気があります。
私も実際に試打して、『易しさ』に特化していながらも形が崩れていない、いいアイアンだな・・・。と思いました。
オートマチックタイプで、飛距離性能が高いので、多くの支持を集めるのではないでしょうか?

次はエポンのアイアンです。
このAF-507アイアンは、『易しさと美しさの両立』ができているのが最大の魅力です。
少し大きめのサイズでありながら大きすぎず、『大味感』を出させないギリギリのところで収まっているのも好感が持てます。
イージー系でありながら、ゴチャゴチャしていなくて、すっきりしているのも魅力的でした。
エポンのクラブは『美しくて当たり前』『良くて当たり前』といったところがありますが、それをずっと継続しているところが素晴らしいです。
エポンのアイアンをまだ手にしたことが無い方で、『初エポン』を何にしようか?と迷っておられる方がいらっしゃれば、私はこのアイアンをお勧めしたいと思っています。
エポンは上級者用・・・。というイメージをもっておられる方がいらっしゃるかもしれませんが、エポンのアイアンはバリエーションが豊富で、特にこのアイアンはビギナーの方でも親しみやすい性格をしていると思います。
強いグースネックを好まれる方であれば、親しみづらいところがあるかもしれませんが、それ以外の方には、頼れる相棒になってくれるのではないでしょうか?

次はゼクシオのニューアイアンです。
このアイアンはノーマルタイプと、この『+』がありますが、私はこの+を選びました。
従来のゼクシオアイアンと違い、外見がシャープでカッコ良くなっています。
どちらかといえば、スリクソンの『イージー版』といっていいような気もしますが、実際に打ってみて、易しさは『ゼクシオ』だな・・・。と思いました。
構えやすいので、私は姉妹モデルのノーマルタイプのアイアンよりも、こちらのほうが易しく感じました。
安定性が高く寛容さがありますが、『飛びすぎ』など、私の好みとは大きくかけ離れているので、購入しようとは思いませんが、ゼクシオファンにはたまらないアイアンだと思います。

最後はワクチンコンポのアイアンです。
バックフェースにある、4つのウェイトが特徴的でとても目立っていました。
それほど多くはないですが、アイアンやウェッジでも見られる工夫です。
それだけ低重心が流行っているのでしょうか?
ソールを広くする代わりにウェイトを増やしているのかもしれません。
構えてみると、少しグースが利いていてつかまりそうな顔をしているので、今のニーズに合っているように思います。
今は『逃がし顔』よりも『つかまえ顔』のニーズのほうが、圧倒的に高いからです。
打感や飛距離性能など、私がアイアンに求めるものと異なるので、購買意欲は刺激されませんでしたが、面白いアイアンだな・・・。と思いました。
私は比較的シンプルなタイプのアイアンが好きですが、このようにメカニカルでハイテクタイプのアイアンを好まれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
同じようなクラブばかりが揃っているよりも、個性豊かなクラブがたくさんあるほうが、ゴルファーとして楽しいので、これからも各メーカーが特色を活かして、高性能・高品質でありながら、『個性』の強いクラブを発表して欲しいと思います。
以上が、今年下半期に出会った、印象深いアイアンたちです。
『アイアン・オブ・ザ・イヤー2025』は年明けに発表させていただきます。
次回はユーティリティ編を書かせていただきたいと思います。

