今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ピン i20 ドライバー です。
写真を撮り忘れてしまったのですが、シャフトは Project X Black です。
ロフトは9.5度、シャフトフレックスは5.5、シャフト重量は55g、トルクは4.8、キックポイントは先調子、バランスはD2、クラブ総重量は307g です。
黒い色がとても特徴的でカッコいいPINGのニュードライバーです。
これだけ黒一色でありながら、『ブラック』という表示は全くなく、とてもシンプルに『i20』というネーミングがオシャレだと思いました。
前のモデルである『G20』も、カッコいいデザインでしたが、『黒』という色に好感を持つ私は、今回のこのニューモデルである『i20ドライバー』のほうが、シブくてカッコいいなあ・・・。と思いながら見つめていました。
『黒』という色は、とてもカッコいいですし『落ち着き感』を出してくれるので、クラブの色に適している色だと、改めて感じました。
こうして見ていると、あの名ドライバーである、『i15』を思い出しました。
ヘッド後方に『Tungsten』と表示された2つのウェイトがありました。
これによって、重心深度が深くなり、直進性なども増しているのでしょうか?
ウェイトによる高い効果が期待できるだけでなく、そのウェイト自身が『デザインの一部』になっているところが凄いと思いました。
こうして見ていても、このドライバーも、これまでと同様に、かなりのシャローな感じがしました。
このような形状は今までもたくさんありましたし、今はこういった形状のドライバーが広く求められているのだと思います。
『顔』はPINGらしい、ややトライアングルっぽい形状になっています。
これはもうすっかり定着してきました。
それと、最近ではやや珍しい『艶消し』な感じのブラックがとても特徴的でした。
以前はたくさん見られたように思うのですが、最近では殆ど見かけません。
こういった工夫は、これまでの他のメーカーのドライバーでもたくさん見られたことではありますが、この自然な感じで雰囲気に溶け込ませている感じがセンスいいな・・・。と思いました。
やや面長な感じがしました。
PING独特のクラウンマークは健在でした。
ネックは思っていたよりも結構長く、『西洋風の首長美人』といったところかな?と思いました。
このドライバーには、いわゆる『チューニング機能』が付いていないことに気づきました。
テーラーメイドやキャロウェイ、ナイキ、コブラなど、海外メーカーでは、ネックのところに調整機能が付いているものが、もはや『常識化』しているところもあると思うのですが、同じ海外メーカーであるPINGにはそれが見当たりません。
やはりメーカーによって、それぞれ考え方やポリシーなどが違ってくるからなのでしょうか?
最近は国内メーカーでも、こういった機能を搭載しているドライバーが出現しているなか、このドライバーはとてもシンプルに見えましたし、それがまた逆に新鮮に感じられました。
『カスタムチューニング』は確かに、とても素晴らしい機能だとは思いますが、あまりにも色々な機能が付きすぎてしまい『ゴチャゴチャ感』があると台無しになるような気がします。
そういった点で考えてみても、このドライバーにはとても潔い感じがしますし、他のメーカーの人気クラブには便乗しない・・・。というポリシーが感じられ、好感がもてます。
やはりメーカーとしての『個性』はとても大切だと思います。
とはいっても、いずれピンからも調整機能付きのドライバーが発売されるのかもしれませんが・・・。
素振りをしてみた感じは、予想よりも軽くて少しびっくりしました。
ブラックという色からくる『重量感』が振ってみた感じでは全くといっていいほど感じられません。
しかし、軽すぎて不安を感じてしまうようなクラブではないので、かなり幅広い層を意識して作られているのかな?と思いました。
ただ私的には、もう少し『重量感』や『しっかり感』などがあると、もっと振りやすくなるのではないかな?と思いました。
ボールを前にして構えてみても、なかなかな感じです。
ヘッドの大きさや『扁平感』が多少感じられますが、フェースが被って見えなかったところに好感がもてました。
これまでの経験上、おそらくフェースが被っているだろう・・・。と思ったのですが、いい意味で少し意外でした。
これならば、上手く打てるかもしれない・・・。と思いました。
ただ、正直いいまして『ヘッドの据わり』は、それほどいい感じではないな・・・。と思いました。
据わりのいいドライバーだと、ソールしたときに一瞬でアドレスが決まってしまうような感覚がすることがあるのですが、今日は少し『もじもじ』してしまいました。
ドライバーのソール部分が、やや居心地が悪そうだ・・・。と思いながら眺めていました。
ヒール側といいますか、ネックの部分が長くつながっている感じがするので、『フェースターン』するイメージはあまり湧いてきませんでした。
強い違和感を感じるほどでもないのですが、フェース面もロフト角が9.5度の割には少し見え過ぎかな?と思いました。
試打を開始しました。
『打感』はとても良いと思いました。
いかにもPINGらしいグッドフィーリングなドライバーです。
ピンのドライバーは以前から打感がいい印象が強いのですが、この『i20』も、そんなグッドフィーリングなドライバーだと思いました。
ヘッドだけでなくシャフトなどクラブ全体が黒いので、いかにも重厚感が感じられるのですが、それとは対照的に打感の軽い感じが、とても面白いと思いました。
この微妙なアンバランス感が印象的でした。
これがもし、白いヘッドだったとしたら、色のイメージにピッタリとマッチした打感・・・。ということになるのかな?と思いました。
『音』にも好感をもつことができました。
気持ちよく振り抜いていくことができました。
インパクトが緩んだり詰まったりすることも全くありませんでした。
『安定性』という点では、このシャローヘッド形状なので、スイートエリアも狭いとは感じなかったですし、シビアさはそんなに強くないドライバーだと思いますが、スライスに悩んでおられる方には、ひょっとしたら難しく感じられるかもしれません。
私はフッカーなので、このドライバーを易しく感じる部分もあるのですが、基本的に球が自然とつかまりやすいドライバーではないと思いますし、スライスを抑制してくれる感じはしませんでした。
はっきりとした『面長』なドライバーですし、重心距離も長めなタイプだと思います。
このドライバーにもし『フェースアングル調整機能』が付いていたら、また違った感じもすると思うのですが、PINGは敢えてそういったことをしていないので、ある程度ユーザーを限定しているのかもしれません。
これだけの大型ヘッドでしかも、シャロー形状で重心距離も長めなので、球がつかまりにくいようになっているのではないでしょうか?
今日打った感じでは、それほど極端に球がプッシュしてしまう感じはなかったのですが、やはりどちらかというと『球のつかまり』は弱いほうだと思いました。
球はとてもあがりやすいと思いました。
こういったところは、打つ前からある程度予想していた通りでした。
ただ、予想以上に吹き上がる感じがしなかったのが好印象でした。
球はあがりやすいですし、決してタフなドライバーだとは思いませんでしたが、比較的スピンが抑えられている感じがしました。
こういった工夫は最近、他のメーカーのドライバーにも見られるところだと思います。
『飛距離性能』という点でも、PINGらしいレベルの高いドライバーだと思いました。
しっかりとキャリーを稼いでいくことができながら、スピンをある程度抑えていけるのが、このドライバーの大きな長所だと思います。
黒いヘッドですし、それほど奇をてらったデザインになっていないので、シャローヘッドドライバーの中では、いかにも『本格派』といった雰囲気がしないでもないですが、実際はとても親しみやすいドライバーなのだと思いました。
『操作性』という点では、意外なほど扱いやすい感じがしました。
球を打つ前は、これまでの同様のドライバーのように、ある程度『直進性』が優れている感じで、操作性は多少犠牲になっているのかな?と思っていたのですが、実際は操作しやすいドライバーだと思いました。
これはやはりフックフェースで球がつかまり過ぎるタイプでないことも大きな要因だと思いました。
右へ曲げていくことはとても容易でしたし、左へ思いっきりつかまえていくこともできました。
ただ、装着されているシャフトが違っていると、もっと扱いやすさがアップしたのではないかな?と思いました。
PINGらしい、高性能でグッドフィーリングなドライバーでした。
試打を終えて、このドライバーがいわゆる『頭重ドライバー』だと店員さんに教えてもらうまで、このドライバーのヘッドが通常のモデルよりも重いことを全くといっていいほど感じませんでした。
これまで通りの普通のドライバーとして接していました。
このドライバーの前のモデルである『G20』同様、ヘッドの重さが特徴的なドライバーなのだそうです。
前のモデルもいいですが、どちらかといえば、私は今回のこのニューモデルである『i20』のほうが親しみを感じました。
G20同様、このドライバーも価格設定がかなり低く抑えられていることを知り、少し驚きました。
この高性能で、しかもグッドフィーリングなドライバーとしては、かなりコストパフォーマンスが高いと思いました。
国体メーカーよりも、海外メーカーのほうがコストパフォーマンスに優れていることが多いように思うところもあるのですが、今日はまさにそんなことを感じる一日でした。
正直、それほど『高級感』のようなものは感じなかったのですが、『チープ』な印象は全く持ちませんでした。
ピンのユーザーの方はもちろん、そうでない方にも、かなり好評を得そうなドライバーです。
とても親しみやすいので、かなり守備範囲も広いと思います。
以前も書きましたが、今はどちらかというと『ディープ』なヘッドよりも、『シャロー』なヘッドが多く求められている時代なのだと思います。
そして、そのシャローヘッドドライバーも、昔に比べずいぶん進化しきたような気がします。
昔は『球のあがりやすさ』ばかりが目立っていて、肝心の飛距離性能がやや疎かになってしまっているドライバーもたくさんありましたが、最近はこのドライバーのようにどちらも両立できているクラブが目立ってきました。
フィーリングがいいのが、大きなプラスだと思いましたが、『これまで見たことがない、初めてだ・・・。』という感じは、正直しませんでした。
しかし、高性能であることは間違いありません。
『グッドフィーリング』『打ちやすさ』『扱いやすさ』。そして『コストパフォーマンス』がとても高い優れたドライバーです。
ピン i20 ドライバー
- 2012年3月9日
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3月11日