ピン S55 アイアン

ピン S55 アイアン 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは PING S55 アイアン の7番 です。
CFS

シャフトは CFS です。
ロフトは33度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、トルクは1.8、シャフト重量は109g、クラブ総重量は427gです。
正面

ピンのニューアイアンです。
第一印象から、とてもカッコいいなあ・・・。思いました。
形状的にも、そして名前からも、あの名器S56の後継モデルということがすぐに解りました。
側面

形も整っていて好感がもてます。
ちょっと前まで、PINGのアイアンは苦手意識が芽生える形状の物が多かったのですが、最近は本当にカッコ良くなりました。
『日本風』になったような気がします。
この独特の艶消し感からか、とても柔らかそうな印象を受けます。
彫りの深さ

S56同様、ヘッド内部に何か組み込まれているようですが、彫りも浅いですし、基本的にはノーマルなハーフキャビティといっていいように思います。
とてもセンスのいい『ハイテクアイアン』といったところでしょうか?
ソール幅

ソール幅は標準的な感じがします。
少しワイドにも見えるのですが、今はこれくらいの幅が多くなりました。
ネック長さ

ネックの長さも、しっかりとあるので好感がもてます。
どうしてもPINGのアイアンは、昔のショートネックの印象が今でも強いのですが、最近は魅力的なものが多くなりました。
昔はPINGのアイアンには強い苦手意識があったのですが、今は逆でとても親しみを感じます。
凹み

このネックの凹みも、すっかりお馴染みです。
他のメーカーでは見られない工夫なので、ここを見ただけでPINGのアイアンだということが解ります。
オリジナルグリップ

このオリジナルグリップも、まずまずです。
ツアーベルベットのようなソフトさは感じられませんが、グリップ力は強いと思います。
雨の日でも滑りにくそうです。
タコの足の吸盤のような形状が、手との『密着感』や『摩擦力』を高めてくれているように感じました。
PINGマーク

トゥ側にあるPINGのマークがオシャレだな・・・。と思って見ていたのですが、ここの部分にタングステンが組み込まれているということを教えてもらいました。
より易しくする為に異材を組み込むことは、とても多くなりましたが、それをあまり感じさせないようにしているところに魅力を感じます。
見た目はなるべく自然な感じで、実際はかなりのハイテクが組み込まれている・・・。というアイアンは素晴らしいと思います。
細かなミーリングのようなもの

フェース面をじっくり見てみたのですが、とても細かなミーリングのようなものが見えました。
よく見ないと解りづらいほど、細かで目立ちにくいです。
構え感

ボールを前にして構えて見ても、好感がもてました。
見とれてしまうような美しさだとは思わなかったのですが、小顔で構えやすいです。
昔のクラシカルなアイアンを思い出します。
アイアンの中でも『逃がし顔』といっていいように思います。
『包み込む』というよりも、捕まえすぎず適度に逃がしていけそうな印象をもちました。
グースの効きが弱いところもいいです。
ラインも出しやすそうだな・・・。と思いました。
すぐに『臨戦態勢』に入ることができました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』はソフトで、手に心地よい感触が残りました。
見た目の印象通り、柔らかさのあるアイアンです。
スピン性能

ミーリングはありますが、球の食いつき感やスピン性能は、それほど強いとは思いませんでした。
ごくノーマルな感じです。
トゥ側

球もあがりやすくて、タフな感じはしません。
ごく標準的な7番アイアンのあがりやすさだと思います。
色々な物が組み込まれすぎていない感じがして、何といいますか『雑味の少ないあがりやすさ』だと思いました。
こちらのイメージの範疇で上がってくれる感じがして、そこに易しさ・親しみやすさを感じました。
装着されているCFSという軽量スチールも、このあがりやすさに一役買ってくれているようです。
もし、私が使うとするならば、やはり使い慣れたスチールシャフトにすると思いますし、グリップもツアーベルベットにするだろうと思います。
しかし、このままでも充分だ・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
バックフェース

『安定性』という点でも、高いと思いました。
おそらく、この『小顔系』アイアンの中でも、かなり易しい部類に属するのではないでしょうか?
シビアな感じは全くしませんでした。
ハーフキャビティといっていいと思うのですが、そのハーフキャビティらしい難しさは感じませんでした。
親しみやすいタイプのアイアンだと思います。
形状的に整っていてシンプルではありますが、おそらく色々な工夫が施されているのではないでしょうか?
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、今のアイアンの中でも、比較的普通といえるような気がしました。
特に飛びすぎるということもなかったですし、これくらいであればきちんと刻んでいけそうだと思いました。
操作性

『操作性』という点でも、扱いやすくて、いい印象が残りました。
小顔系だからこそ感じられる敏捷性・・・。といったらいいでしょうか?
素早くこちらのイメージに呼応してくれます。
グースがきつくないので、球がつかまり過ぎることもありませんでした。
左右均等に反応してくれました。
ヒール側

前のモデルであるS56同様、とてもいい印象が残りました。
おそらく、こちらのほうがいいんじゃないかな?と思えるほどでした。
形状的にとてもオーソドックスで親しみやすいですが、性格的に尖っている部分が見られませんでした。
厚く腫れぼったい感じのアイアンは嫌で、できればカッコいいアイアンを使いたいけれど、できるだけ易しいほうがいい・・・。と思っておられる方にはとても合いやすいのではないでしょうか?
ピン S55 アイアン

ヘッド自体は海外で作られているのか、どうかよく解らなかったのですが、とても日本的な感じがしました。
私はこういったタイプのアイアンは大好きです。
今は『イージー系』のアイアンがとても多いです。
中には『イージー過ぎる』と感じられるアイアンもたくさんあります。
そういったアイアンと比べると、このアイアンはそれほど易しくはないのかもしれません。
PING S55 IRON

しかし私は、こういったタイプのアイアンのほうが好きです。
PINGのアイアンは他のメーカーのアイアンに比べ、それほど多く出会ってきたわけではないのですが、これまでのPINGのアイアンの中で、一番親しみやすさを感じました。
G25など、かなり易しさに優れたアイアンもありますが、私はこのS55のほうが気に入りました。
PING S55 アイアン

パターやドライバーに限らず、最近のピンはアイアンやウェッジの充実ぶりがすごいです。
パターメーカーというイメージは、今はもう無いといってもいいように思います。
私がまだビギナーだった頃は『パターだけPING』という方はとても多かったですし、私もそうでした。
ドライバーからアイアン、ウェッジまでホンマを使っていて、パターだけはPINGのアンサー2だった時期が長く続きました。
PING S55アイアン
 
しかし今は周りも見ても、ドライバーからFW、UT、アイアン、ウェッジ、パターまで全てPINGで揃えておられる方をよく見かけるようになりました。
PINGのいいところは『決して難しすぎない』というところと、『確固として信念をもっている』というところです。
最近は『浅重心』が流行っていて、多くのメーカーがそれを採用していますが、PINGはずっと『深重心』にこだわっているそうで、ゴルフクラブは重心が深いほうがいい・・・。という思いがあるのだそうです。
PING S55 IRON

昨年から『飛び系FW』が大流行し、多くのメーカーから発売されていますが、それらは性格が尖っている分だけ、使える人には大きな武器になるけど、使いこなせない・・・。という方もたくさんいらっしゃるのかもしれません。
そういった意味では、PINGのクラブのほうが親しみやすくて、使い勝手もいいのかもしれません。
私の友人が、あるメーカーの飛び系FWから、このPINGのFWに変えて、易しくなったと感じているようで、実際に飛距離が伸びてきました。
やはり人によって『合う合わない』というのはどうしても出てくるのだと思いますし、『イージー系の凄さ』のようなものを、このPINGのクラブで感じることが多いです。
流行に左右されるのではなく、あくまでもメーカーが信ずるところを目指している・・・。というところが魅力的です。
私は今使っているアイアンにすごく愛着がありますし、買い換える予定はありませんが、このアイアンにもすごく魅力を感じましたし、できればコースでも試してみたいと思いました。
小顔系で整った形のアイアンが好きで、易しさも求めていきたい・・・。という方にお勧めしたいアイアンです。