今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは NEXGEN ND801 ドライバー です。
シャフトは 三菱ディアマナ です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはSです。
初めて手にした『NEXGEN』のドライバーです。
以前から名前だけは聞いたことがあったのですが、こうして実際に目にするのは初めてです。
初めてのメーカーのクラブを手にするときは、いつもワクワクします。
『ネクスゲン』と読むのかな?と思っていたのですが、『ネクスジェン』と読むのだそうです。
どういった意味なのでしょうか?
辞書で調べてみたのですが、この単語は掲載されていませんでした。
ソール部分に『high moment of inertia 5000』と記されています。
『慣性モーメントの大きさ』を示しているのでしょうか?
また、もう一方では『new restitution technology』と記されています。
『restitution』という単語を辞書で調べてみると、『復旧』とか『返還』という意味が出てきました。
直訳すると、『新しく復旧する技術』ということなのでしょうか?
何だか少し意味が分かりづらい感じがしました。
もっと違った訳し方があるような気がします。
これまでにもたくさん見られた感じの、色々な工夫が詰まったドライバーのようです。
個性的なデザインだとは思ったのですが、それほど目新しい感じはしませんでした。
『打感』や『音』などは、実際に打ってみないと解らないものですが、こういったデザインを見ていると、かなり『ミスに対しての寛容さ』を追求しているような気がします。
この丸いものは『慣性モーメント』を大きくするために取り付けられているのでしょうか?
写真では見えづらいのですが、『NEXGEN high moment of inertia』と記されています。
こういったものも、これまで他のメーカーのクラブで見てきたような気もするのですが、物理的に易しくするには、こういったことが『共通項』となっているのでしょうか?
こうして見ていると、比較的オーソドックスな形状で好感を持てました。
もっと奇をてらった形になっているのを予想していたのですが、『正統派』で美しいヘッドだと思いました。
最近は本当に異型ドライバーを見かけなくなりました。
初めて手にするメーカーのクラブは、どのようなフィーリング性能を持っているのか、全く解りませんが、少なくともこうして見ている限りでは、すごくいい感じがしてきます。
素振りをしてみると、もっと軽くて軟らかい感じを予想していたのですが、思っていたよりもしっかりとしていて、とても振りやすく感じました。
やはり三菱ディアマナシャフトはいいなあ・・・。と思いました。
いわゆる『純正シャフト』もあったのですが、こちらを選んでおいて良かったような気がしました。
しかし、やはり純正シャフトも試してみないと、どのようなフィーリングなのかが解らないので、今度機会があれば試してみたいと思いました。
ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じで構えていくことが出来ました。
ほんのちょっとフェースが左を向いているようにも感じたのですが、構えづらく感じるほどではありませんでした。
これくらいならば、普通に対処していける感じがしました。
ただ、こうして構えていて、やや『平べったい感じ』がしたので、もう少し『立体的』に見えると、もっと叩きやすくなる感じもしました。
しかし、立体的に見えるドライバーに苦手意識を持っておられる方もいらっしゃると思いますし、このドライバーの『構え感』に好感を持たれる方もたくさんいらっしゃると思います。
試打を開始しました。
まず感じたのが、その『球のあがりやすさ』です。
予想よりも、かなり弾道が高くなってしまいました。
『ロフト9度』ということや、しっかりしている『ディアマナシャフト』ということで、もう少し低く抑えていけるのかな?と思っていたのですが、予想以上に高弾道でした。
球もすごく浮きやすい感じがしました。
スペック的には、結構叩いていけそうな気がしていたのですが、思っていた以上に『ソフトスペック』なドライバーだと思いました。
やはり基本的には『スインガータイプ向け』のドライバーなのでしょうか?
強く叩いていくと、はっきりと『吹き上がり感』を感じてしまいました。
私にはやや球が上がりすぎる感じがしましたが、これくらいのほうがちょうどいい・・・。と感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
昨日試打した jBEAM FX TOUR-425 ドライバー とは、明らかに異なるタイプのドライバーです。
このドライバーのロフトは『9度』ということですが、明らかに『jBEAM FX TOUR-425』よりも、こちらの『NEXGEN ND801』のほうが、球が浮きやすい感じがします。
勿論、『ロフト』だけで決まるものでもないですし、シャフトの性能やヘッド形状など多くの要素が絡み合うところだとは思いますが、一般的に考えてみても、こちらのほうがいわゆる『敷居が低いドライバー』といえるのではないでしょうか?
『ロフト9度台』のドライバーでも、それほど『タフ』には感じにくいドライバーだと思います。
これまでたくさん出会ってきた、『シャローヘッドドライバー』同様の『球のあがりやすさ』だと思いました。
もし、これが『純正シャフト』だったら、もっと球が上がっていただろう・・・。と思いました。
『打感』という点では、なかなかいい感じがしました。
もっと硬い感じを予想していたのですが、実際はそんなことはなく、いいフィーリングをつかむことが出来ました。
何発球を打っていても、全く不満を感じません。
心地良い感触がずっと掌に残っているような極上の感触でもないのですが、この打感にはとても好感を持つことが出来ました。
『音』という点でも、予想以上に静かでいい感じでした。
練習に集中出来ます。
今日は打席がほぼ満席状態がずっと続いていたのですが、隣打席を全く気にすることなく、試打を続けていくことが出来ました。
精神的にもすごく楽になるので、結果、いいショットが打てていたような気がしました。
決して小さい音でもないですし、割とはっきりと聞こえる音なのですが、全く嫌な感じはしませんでした。
音があまりにも大きくて耳鳴りがしそうだったり、隣で練習しておられる方に振り向かれたりすると、
周りに迷惑をかけているんじゃないかな・・・・?
と思うようになり、集中力がとぎれてしまうことが、これまでもたくさんあったのですが、今日はそんな心配はしなくていい日でした。
最近は、このように『集中力を切らさない音』を発するドライバーが多いので、私的にはとても助かっています。
『打感』や『音』に強い違和感を感じると、いくら真っ直ぐ遠くへ飛んでも、私はすぐに試打を中止してしまうことがあるのですが、このドライバーはそんなことはありませんでした。
やはり初めてのメーカーのクラブというのは、どのような感じなのか、全く解らないものですが、今日はすごくいい感じがしました。
『操作性』という点では、まずまず・・・。といったところでしょうか?
構えたときに、ほんの少しフェースが被っているように見えたのですが、最初の2球は球がつかまりきらずに、少し右へ『プッシュ気味』の球が出てしまいました。
『フェースターン』がしづらいタイプのドライバーだと思いました。
私は『フェースローテーション』を多く使っていきたいタイプなのですが、このドライバーはそれがやや難しく感じられました。
私は『フッカー』でありながら、『重心距離』が短いドライバーを好みます。
重心距離が長めでつかまりすぎないドライバーにも、すごく好感を持ちますし『左へ行かない』という『安心感』を持ちやすいのですが、昔からどうしても短めを好む傾向は変わりません。
なので最初の2球は、やや扱いづらい感じがしましたが、すぐに修正することが出来ました。
『フェースローテーション』をあまり使いたくない・・・。という方もたくさんいらっしゃると思いますし、このドライバーはそういった方々にマッチしているのではないでしょうか?
フェースがやや左を向いていたにもかかわらず、『フェード系』の球が打ちやすく感じました。
思っていた以上に、球がつかまりすぎないところに好感を持つことが出来ました。
これがもし『スクエア』だったら、スライサーの方には、やや厳しい感じがするかもしれません。
『スイートエリア』を広げる為に、フェースを大きくし、結果、球がつかまりにくくなるのを、『フックフェース』で補う・・・。ということは、これまでも他のメーカーで多く見られたことでした。
そういった意味では、このドライバーはそれほど目新しい感じはしませんでした。
やはり最近は、個性的なクラブが少なくなったような気がします。
こういった現状を打破するのは、私は『テーラーメイド』や『プロギア』だと思っているので、この二社にはいつもすごく期待をしています。
『安定性』という点では、とても高いものを感じました。
『スイートエリア』も、かなり広い感じがしますし、このしっかりとしたシャフトの高性能を強く実感することが出来ました。
イメージしたラインから大きくそれることなく、安定したボールを打つことが出来ました。
それほど打点がバラついている感じはしなかったのですが、多少バラついたとしても、かなりまとめやすいだろう・・・。と思いました。
『シビアさ』は、全く感じられませんでした。
『ミスに対する許容度』は、かなり高いドライバーだと思います。
どうしても打点がバラついてしまう方には、かなり心強いパートナーになってくれるのではないでしょうか?
『飛距離性能』という点でも本来ならば、かなり高い性能を持っていると思います。
しかし私が打つと、どうしても球が高く上がりすぎてしまい、このドライバーの高性能を引き出せていない感じがしたのですが、高いポテンシャルのようなものは感じ取ることが出来ました。
かなり『キャリー』を稼いでいけるタイプのドライバーです。
先ほども書きましたが、とても球があがりやすいので、日頃『10度』を使っておられる方でも、この『9度』を試してみられるのもいいのではないでしょうか?
すごくイージーなタイプのドライバーなので、多くの方が親しみやすい感じがすると思いますし、高い飛距離性能を実感されると思います。
『球のあがりやすさ』と『高い直進性』が上手くミックスして、かなりハイレベルな飛距離性能を生み出すような気がします。
比較的、落ち着いたデザインだと思いますし、一見すると『アスリート仕様』でタフな感じのドライバーに見えるかもしれませんが、実際はとても親しみやすい『イージードライバー』だと思います。
比較的構えやすいところや、『打感』や『音』にも好感を持つことが出来たのが、すごく印象的でした。
初めて出会ったメーカーのクラブなので、今日は『試行錯誤的な意味合い』もあったのですが、不満らしい不満は感じられませんでした。
ただ、これまでたくさんのクラブに接してきているので、どこか強烈に個性的なものがあると、もっと印象に残りやすい気もしていたのですが、それは仕方のないことなのかもしれません。
今日は正直いいまして、それほど夢中になって打ち続ける・・・。という感じではなく、予定の球数を打ったらすぐにサンドウェッジに持ち替えて、『小技の練習』に移行していったのですが、いい感じを残したまま試打を終えることが出来ました。
また、このメーカーの他のクラブも試してみたい・・・。と思いました。
そしてこの試打クラブを返そうと、何気なくシャフトに貼られてあった価格が表示されていたシールを見て『¥42,000』というのを見て、思わず
安いなあ・・・。コストパフォーマンスがとても高いドライバーだ・・・。
と呟いてしまいました。
おそらくこのドライバーは『ディアマナ』が装着されているので、もっと高価だとは思うのですが、純正シャフトで42,000円というのは、とても安いと思いました。
このコストパフォーマンスの高さに、好感度がどんどん上昇していきました。
クラブの価格が低く抑えられていると、我々ゴルファーにはとてもありがたいことです。
以前も書きましたが、クラブを買うためにお金を使い果たしてしまって、練習場やコースに行く費用を捻出できなければ、何の為に買ったのか解らなくなってしまいます。
しかし、このような基本的性能の高さを維持しながらも、価格が抑えられているところは、とても嬉しいことだと思います。
メーカーとしては、大変なところだとは思いますが、この価格設定は我々ゴルファーにとって、すごく魅力的です。
私が今、購入したいと思っているドライバー1本の値段で、このドライバー2本買ってもまだお釣りが来ます。
値段が高ければ飛ぶ・・・。というものでもないですし、昔から安くてもいいドライバーはたくさんありました。
このドライバーも価格は『リーズナブル』ではありますが、性能は決して劣っていない、素晴らしいドライバーだと思います。
高いクラブだから欲しくなる・・・。というのも、『ゴルファー心理』といいますか『消費者心理』なのかもしれません。
安くて簡単に購入できたクラブよりも、苦労して手に入れたクラブのほうが『思い入れ』も強くなるところがあると思います。
しかし、高価だから、性能も高い・・・。とはいえない部分も昔からあります。
このドライバーは、安くて高性能な『ゴルファーに優しいクラブ』といえるのではないでしょうか?
『NEXGEN』というメーカーには興味を持ったので、また出会う機会があれば、手にしてみたいです。
NEXGEN ND801 ドライバー
- 2010年5月9日
- NEXGEN