今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ロイヤルコレクション SFD III ユーティリティ のU4 です。
シャフトは フジクラ Motore RC5 です。
ロフトは22度、クラブ長さは39.25インチ、シャフトフレックスはR、トルクは4.1、シャフト重量は58g、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は349gです。
ロイヤルコレクションの新しいユーティリティクラブです。
やはりフェアウェイウッドやユーティリティクラブといえば、ロイヤルコレクションは外せません。
これまでも数多くの優れたクラブを発表しています。
先月同じシリーズのフェアウェイウッドを試打したばかりですが、よく似たデザインになっています。
ロイコレのクラブを見ると、ついつい『キャビティソールの深さ』を確認したくなるのですが、このクラブはしっかりとあります。
やはりこのほうがロイコレらしい感じがします。
こうして見ていても、全く新しいデザイン・・・。だとか、斬新な・・・。という感じではなく、フェアウェイウッド同様、昔からあるデザインだと思いますし、懐かしい感じがしました。
昔からのロイコレファンの方には、とても親しみやすいデザインといえるのではないでしょうか?
新製品ですし、きっと多くの技術が取り込まれているのだとは思いますが、とてもクラシカルな雰囲気が伝わってきます。
昔からロイヤルコレクションのフェアウェイウッドやユーティリティはすごくいいですし、その昔のクラブでも現在に充分通用するクラブが多いです。
素振りをしてみると、かなり『ソフト路線』的な感じがしました。
外見上は、これまでの『ロイコレユーザー』を満足させられるデザインになっていますが、実際はかなり幅広い層を意識しているのではないでしょうか?
多くのメーカーのクラブにもいえることだと思いますが、外見上の美しさは失わず、敷居だけが低くなっているような気がします。
シャフトフレックスが『R』ということもありますし、かなり軟らかい感じがしました。
ボールを前にして構えてみると、ロイコレらしい品のある顔をしていると思いました。
すごく均整がとれていると思いますし、球もよく上がりそうな感じがします。
『シビアさ』も、全く感じません。
球が逃げないよう、多少の『グース』になっているようですが、それほど目立った感じはしなかったので、あまり構えづらいとは思いませんでした。
この『出っ歯具合』が、球を拾いやすくしているような感じもします。
『構えやすさ』という点では、私は昨年試打した『TRC』に魅力を感じますが、このクラブもなかなかいい感じだと思いました。
いいイメージを鮮明に描いていけるのは私の場合、『TRC』の方ですが、この『 SFD III 』も、すごくいい雰囲気が伝わってきました。
これまでユーティリティ部門で実績のある『ロイヤルコレクション』だからでしょうか?
このクラブでミスショットすると、全て自分の責任だな・・・・。と思うようになりました。
そう思わせるものが、ロイコレのクラブにはあるような気がします。
それくらい、ロイヤルコレクションのクラブには、私は信頼感を持っています。
試打を開始しました。
まず感じたのが、そのロイコレらしい極上の『打感』です。
これがあるから、ロイコレのクラブは使わずにはいられません。
この打感という部門は、ロイコレの伝統的なところがあるような気がします。
何といいますか、この打感は自分のイメージを伝えやすいといいますか、弾道がイメージできるので、打っていてとても気分が楽になってきます。
『球の飛ぶ速さのイメージ』や『距離感』などは、大きな飛距離を稼ぐクラブよりも、短い距離を運んでいくウェッジやパターの方が色濃くイメージ出来ますが、ロイコレのユーティリティやフェアウェイウッドは、そういったところが優れているような気がします。
ユーティリティでありながら、その反応の良さは『6番アイアン』から『7番アイアン』くらいまで研ぎ澄まされているような気がします。
この『フィーリングの良さ』が、これまで多くのゴルファーを魅了してきた大きな要因なのではないでしょうか?
自分の『イメージ』や『思い』といったものまで、ボールと一緒に運んでいけるような気がします。
『音』も、落ち着いた感じで、とても好感が持てます。
神経を高ぶらせることがないので、『心穏やかに』ショットできます。
これまでのロイヤルコレクションのクラブに共通して感じてきたことです。
音は控えめでありながら、基本性能の高さをしっかりと持っていて、決して出しゃばらない感じの『奥ゆかしさ』を持ったクラブだと思います。
やはりロイコレのクラブはいいなあ・・・。と思いました。
そういえば、ロイヤルコレクションのクラブで、強く違和感を感じたクラブは、これまでに無かったような気がします。
『球のあがりやすさ』も予想通り、とてもいい感じです。
この『出っ歯形状』が、すごく球を拾いやすくしているような気がします。
少々薄め(下目)でヒットしても、上手く拾い上げていきやすい感じがしました。
やはり『適度な低重心』が、このクラブの易しさをさらに向上させているのでしょうか?
このロングアイアンのロフトであるクラブがこれだけ易しく打つことが出来るのだから、やはり『200ヤード以上』が近くなった・・・。と感じずにはいられません。
距離的には、完全にロングアイアンの距離をカバーしていますが、『打ちやすさ』は『7番アイアン』くらいでしょうか?
使うメリットが、かなり大きいような気がします。
『ティアップ』しているならばともかく、地上に直接あるボールは、私は『はらう』というイメージよりは『打ち込む』イメージで打っていきたいのですが、今日はそんな私のイメージのまま打っても、とてもよく球を上げてくれました。
『払う』打ち方が得意な方でも、このクラブは容易に上げてくれるのではないでしょうか?
それほどユーザーを選ばないクラブのような気がします。
以前も書きましたが、『ロイヤルコレクション』のクラブは上級者用、ヘッドスピードの速い人用・・・。というイメージを持っておられる方がまだおられると思います。
最初の頃は確かにそうだったかもしれませんが、今はかなり『易しさ』がアップしていると思います。
この『 SFDIII 』というクラブは、まさにその代表的なもののひとつであるような気がします。
かなり打ちやすいクラブです。
『安定性』という点では、スペック的に私にやや合っていなかったのか、少し暴れやすい感じもしました。
最初の数発は、やや乱れた感じもしましたが、それほど難しすぎる感じはしませんでした。
比較的早く修正することが出来ました。
今度は違ったスペックで試してみたいと思いました。
すると、もっと印象が良くなっていくような気がします。
慣れてくると、比較的容易に球をまとめていくことが出来ました。
なかなか『フルスイング』は難しい感じがしたので、『スリークォーター』気味に打っていったのですが、いい感じの球を打つことができました。
実戦で使えそうな球を打たせてくれました。
『飛距離性能』も、いい感じです。
ただ単に『飛び』だけを考えていけば、もっと飛ばせるクラブはあるのかもしれません。
飛距離性能は、かなり高いと感じましたが、決して『トップ中のトップ』とは言えないのかもしれません。
しかし、私にはそこがいいのです。
ドライバーにしろ、アイアンやウェッジにしろ、クラブはボールを出来るだけ遠くに飛ばす為のもの・・・・。と考えておられる方もいらっしゃると思います。
そのような方には疑問に感じられるかもしれませんが、私はこの『程良い飛距離性能』に安心感を感じるのです。
私はこれまで『飛びすぎ』による『痛い目』にたくさん遭ってきました。
それはドライバーからアイアンまで、数多くの失敗を繰り返してきました。
そんな経験を重ねるうちに『飛ばし』よりも、やはり『距離感』こそが大切なのだと痛感しました。
確かに遠くへボールを飛ばすのは、大きな喜びではありますが、『イメージの乗っていない飛び』は、実戦ではあまり意味がないのだと、多くの失敗から学びました。
勿論ドライバーは出来るだけ遠くへ飛ばしていくクラブだとは思いますが、そこにもやはり自分の感覚が通っていて欲しいと思います。
これまで他社のユーティリティクラブを試打していて、確かに飛ぶけれど、あまりイメージに乗っていかないなあ・・・。と感じるものも少なくありませんでした。
そういったクラブは、よく飛ぶものの実戦ではあまり使いたいとは思いません。
しかし、このクラブは違います。
よく飛ぶほうのクラブでありながら、すごくフィーリングがつかみやすいのです。
こういったクラブは、使えば使っていくほど『信頼感』が増すような気がします。
『操作性』という点でも、なかなかいい感じがしました。
最初の頃は、スペック的にやや扱いづらい部分も感じていたのですが、球数をこなしていくうちに、かなりいい感じで左右に曲げていることができました。
それほど大きく曲がりすぎる感じはしませんでしたが、結構『球の曲がり』を楽しむことが出来ました。
スペックが合えば、もっといい感じをつかめたような気がします。
今日出会った、この『SFD III』というクラブは、ロイヤルコレクションらしい、素晴らしいユーティリティクラブだと思います。
こうして試打していても数年前のモデルと、かなりオーバーラップしてしまうところもあり、それほど『新しさ』は感じませんでした。
むしろ、昔からの素晴らしいクラブのいい所をうまく『維持』しているような気がしました。
おそらく、色々な性能がアップされているのだとは思うのですが、私はそういった『進歩』よりは、『原点回帰』のようなものを感じました。
決して古くさい感じはせずに、むしろ高フィーリングで打ちやすくなっているので、かなり好印象でした。
今よく見られるような『最新クラブ」よりも、数年前のクラブのほうが良かった・・・・。と思っておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
このクラブはそういった方々にも、かなりいい印象を持たれるのではないでしょうか?
私は昨年出会った『TRC』の、その好印象が今でも忘れることが出来ず、目にする度に試打を楽しんでいますし、今度ユーティリティを購入するとすると、『TRC』が最有力候補になっています。
なので、私はどちらかというと、この『SFDIII』よりは、『TRC』のほうが、欲しいクラブではありますが、このクラブもロイコレらしい高性能なクラブだと思いました。
『打ちやすければいい』とか『飛べばいい』というのではなく、決して『フィーリング性能』をおろそかにしていないところに、私は『ロイヤルコレクション』に対して好感を抱いているところです。
私はロイヤルコレクションのクラブを数本所有していますが、いつまで経っても飽きが来ません。
いい思い出をたくさん私に提供してくれましたし、これからもずっと私の力になってくれるような気がしています。
この『SFDIII』も、ずっと永く付き合っていける『息の長いクラブ』になってくれるような気がします。
易しいユーティリティクラブをお探しの方、ロイヤルコレクションのクラブに興味がある方は、是非試してみる価値があるのではないでしょうか?
かなり敷居が低いので、きっと多くの方の支持を得られるような気がします。
これからも、こういったクラブ作りをしている限り、ファン層は広がっていくように思いました。
ロイヤルコレクション SFD III ユーティリティ
- 2010年2月14日
- ロイヤルコレクション
- 前の記事へ
マスダゴルフ V-430 ドライバー