ゴルフクラブ試打日記。          

ヨネックス EZONE タイプ 420 ドライバー

ヨネックス EZONE タイプ 420 ドライバー
今日はこのゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは ヨネックス EZONE タイプ 420 ドライバー です。
NANOPREME NP60カーボン

シャフトは NANOPREME NP60カーボン です。
ロフトは10度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、トルクは2.6、シャフト重量は63g、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は310gです。
ヨネックス EZONE 420 ドライバー

久しぶりに出会うことができた、ヨネックスのニュードライバーです。
ずいぶんと待ち続けたような気がします。
約一年振りです。
とても長く感じました。
私のように感じておられる方は、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
新しいクラブを開発するには莫大な時間や予算がかかるのは分かりますが、やはりファンとしては、もっと出会う機会が増えれば嬉しく思います。
側面

ヨネックスのクラブは、これまでも『赤』がとても目立っていましたし、そのイメージが強いですが、このドライバーにも効果的に赤色が配置されています。
しかし、それほど大きな面積を占めているわけでもなく、むしろ『黒色』が効果的に使われていて、とてもシブくてカッコいいなあ・・・。と思いました。
この赤い物は、どういった意味で組み込まれているのでしょうか?
重量配分などの為に配置されているのでしょうか?
それとも、単にデザイン上のことなのでしょうか?
振り心地

素振りをしてみても、結構しっかりとしていて、すごく振りやすく感じました。
最近の国内仕様の『S』シャフトは、軟らかすぎる感じの物がとても多いですが、このドライバーに装着されている『NANOPREME NP60カーボン』は、本来の『S』らしくて、とても好感を持ちました。
これまでのヨネックスのドライバーに標準装着されたシャフトには、正直言ってかなり振りにくく感じる物もあったのですが、このシャフトはすごく振りやすいです。
タイミングも自然と合ってきます。
しっかりしていながらも、『しなやかさ』を感じますし、手に馴染みやすいシャフトだと思いました。
硬すぎる感じはしませんでした。
せっかくこれだけしっかりしているのだから、もう少し重量感があってもいいかな?と思いました。
しかし、これくらいは『許容範囲内』なので、特に不都合は感じませんでした。
構え感

ボールを前にして構えてみても、すごく好感が持てました。
『タイプ420』ということで、ある程度の『小顔』を期待していたのですが、その期待を裏切らない優れた顔で、気持ちよく構えることができました。
最近は他のメーカーも含めて、このような『小顔』ドライバーをたくさん見かけるようになりました。
すごくいいことだと私は思っています。
『460cc』は、あくまでもルールで定められた最大値であって、必ずしもこの大きさがベストではないと思います。
YONEX EZONE TYPE 420 DRIVER

一時期までは新しいドライバーの殆どが『460cc』になっていて、私は難しく感じていた部分があったのですが、最近は色々な大きさのドライバーに出会えるので、こうして試打をしていてもすごく楽しく感じます。
こういった小顔で、しかもフェースが被っていないので、色々な細工をして構えることができます。
『大顔』では、こうはいきませんが、このような小顔のヘッドだと、構え方だけでも様々なバリエーションが楽しめます。
しかも、飛んでいく弾道のイメージが鮮明になるので、安心感も得られます。
このようなコンパクトなサイズのヘッドで、しかもクセのない顔をしているので、『真っ直ぐなライン』というよりは、左右に曲げていけるラインのほうが頭に描きやすく感じました。
左右どちらにも、すごくいいイメージのラインを描いていくことができました。
試打を開始しました。
フェース面

一球目から、このドライバーのとても心地いい感触に思わずため息が出てしまいました。
打つ前はもう少し硬い感触を予想していたのですが、思いのほか柔らかくて、すごく手に馴染んできました。
心地いいなあ・・・。とつぶやいてしまいました。
こういった感触は『新しい』とか『新感覚』というよりは、昔からたくさん出会ってきたような気がします。
何球もボールを打ちながら、どこか懐かしさを感じていました。
『球の質感』が感じられ、ボールを乗せていく感触を楽しむことができました。
この打感は、なかなか疲れを感じさせない、好フィーリングです。
私はすごく好感を持ちました。
打球音

『音』も「ビシィ。」という感じで、すごく聞きごたえがありました。
何の不満もありません。
こういった音も、昔からよく耳にしていた音ですし、まだキャリアが浅かった頃に、練習場でほぼ毎日とにかくボールをぶっ叩いていた日々を思い出しました。
あの頃、甲高くて聞きごたえが悪く、インパクトが緩んでしまうような音ばかり耳にしていたら、ひょっとしたら、『ドライバーイップス』になっていたかもしれませんが、運よく素晴らしいドライバーにたくさん出会ってきたので、今もずっとドライバーを楽しむことができているような気がします。
改めて、ゴルファーにとって素晴らしいクラブとの出会いはとても大切なことだと気づかされます。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点では、これはもうはっきりと『ヒッタータイプ専用』といってもいいくらいのドライバーですし、スインガータイプの方には、かなり合いづらく感じると思います。
球が上がりきる前にドロップしてしまうかもしれません。
このドライバーは『ロフト10度』ですが、かなり『タフな10度』だと思います。
これまでたくさん出会ってきた『上がりすぎる9度』のドライバーよりは、はるかに『しっかり』していると思います。
日頃、9度のドライバーを使っておられる方も、まずはこの10度を試してみられるのがいいのではないでしょうか?
このドライバーは『9度』もラインアップされているようなので、探してみたのですが、この10度のドライバーしか見当たらなかったので、また機会があれば試してみたいと思いました。
最近はスインガータイプの方に合うようなドライバーがとても多い中、このようにはっきりとした『ヒッタータイプ用のドライバー』は、ある意味珍しい感じもしますが、他のメーカーも含め、次第に目にするようになってきたので、だんだんと流れが昔に戻ってきているのかもしれません。
『歴史は繰り返す』といいますか、『流行はまたやってくる』といったところでしょうか?
ということは、また『異形ドライバー』がたくさん登場してくる日もくるのでしょうか?
だとしたら、ちょっと困るな・・・。と思ってしまいました。
バックフェース

『安定性』という点では、こういった『小顔』ですし、それほど大きな寛容さは持ち合わせていないのかもしれません。
しかし、今日は一球目からいいところでヒットできていたせいか、それほど弾道が乱れやすい印象は感じませんでした。
ずっと打点も安定して集めていくことができました。
フックフェースではありませんが、こういった小顔で球が自然とつかまっていくので、フッカーである私は『つかまり過ぎ』に注意しなければならないのですが、今日はあまりそんなことが気になりませんでした。
それほどシビア過ぎる感じもしませんでした。
いいところに当てよう・・・。とインパクトが縮こまってしまうよりは、気持ちよく振りぬいていく感じのほうがいい結果が得られやすいドライバーだと思いました。
シャフトもブレる感じがなく、しっかりとついてきてくれるので、タイミングが自然と合ってくる感じがしました。
飛距離性能

『飛距離性能』という点でも、『飛びのヨネックス』という私のイメージそのもののドライバーだと思いました。
以前も書きましたが、私はまだキャリアが浅い頃『エアロナ300』というカーボンヘッドドライバーを愛用していた時期があるのですが、そういった懐かしい記憶が蘇ってきました。
これまでのヨネックスのドライバーの中で、間違いなくトップクラスといっていい、飛距離性能ではないでしょうか?
昨年のヨネックスのドライバーにも、好感は持っていましたが、今年のドライバーはそのはるか上を行くハイレベルなドライバーです。
叩けば叩くほど、期待に応えてくれるドライバーといえる感じがしました。
『吹き上がり感』を気にすることなく、また『弾道の上がりすぎ』など細かいことなども、今日は気にすることなく打っていくことができました。
ボクシングの名作『あしたのジョー』で、『ロープを背にして、そのロープの反動を利用してパンチ力を倍増させる』というのがありましたが、今日はこの弾道を見ていたら、そんなことをふと思い出してしまうくらい弾道の力強さを感じることができました。
何と言いますか『バネ』を感じさせる弾道です。
すごくアドバンテージが感じられます。
操作性

『操作性』という点でも、『小顔ドライバーの本領発揮』といったところでしょうか?
左右どちらにも、すごく対応してくれるドライバーだと思いました。
球のつかまりはすごくいいですが、ある程度逃がしていけるところがいいですし、自分のイメージに乗せやすいところがいいと思いました。
スライスやフックを矯正して、なるべく真っ直ぐ飛ばしてくれるドライバーではありませんが、自分の持ち球をすごく活かしやすい感じがしました。
スライサーの方には、やや難しく感じられる部分があるかもしれませんが、フッカーの方にはとても打ちやすく感じられるのではないでしょうか?
ヒール側

『飛距離性能』のところでも書きましたが、このドライバーはこれまでのヨネックスのドライバーの中で、間違いなく『トップクラス』といっていい性能を持っていると思います。
それは『飛距離性能』であったり、『操作性』などもそうですが、『構えやすさ』や『打感』などの『フィーリング性能』がすごく高いと思いました。
私はもう何年もヨネックスのドライバーを購入していないですし、正直いって他のメーカーのドライバーほど購入意欲も湧いていませんでした。
決してヨネックスのドライバーの魅力が乏しいというわけではなかったのですが、他のメーカーの、あまりにもたくさんの素晴らしいドライバーに出会ってきたせいか、私の中で少し影が薄くなってしまっている印象がありました。
ヨネックスのニュードライバーを首を長くして待ちながらも、頭の中は他のメーカーのドライバーのことばかり考えていたような気がします。
特に一昨年から昨年にかけて、そういったことが続いたように思います。
ヨネックス EZONE タイプ 420 ドライバー

しかし、このドライバーはすごく気に入りました。
今日一日だけで、とても強く印象に残りました。
また何度でも試打したいと思いましたし、購入意欲も刺激されてしまいました。
間違いなく『2011年、今年前半の印象に残るドライバー』に入るドライバーだと思います。
店員さんの話によると、このドライバーは違うヘッド体積のモデルもラインアップされているようで、それも一緒に試打してみたいと思ったのですが、他の打席の方が使っておられたようなので、また機会を見つけて試打してみたいと思いました。
今日は思いもよらない、いいドライバーに巡り合えて、とても幸運な日でした。
昨日くらいから、ほんの少しだけ寒さも和らいだ感じがしますし、少しずつ過ごしやすい日になっていくような気がします。
しかし、まだ2月なので全く油断できません。
しっかりと防寒対策をして、コースや練習場に出かけたいです。
今日はこのドライバーのおがけで、身も心も『ホット』になった一日でした。