今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストン PHYZIII アイアン の7番 です。
シャフトは N.S. PRO 900GH WF です。
ロフトは29度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、トルクは2.0、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は403gです。
久しぶりに出会った、PHYZのアイアンです。
私はPHYZのクラブに接する機会があまり無いのですが、人気の高いブランドです。
このアイアンも、とてもカッコいいです。
何といいますか、『上質な』とか『エグゼクティブ』という言葉が似合います。
PHYZIIIということで、ファイズの3番目のアイアンということなのでしょうか?
こうして見ても、かなりの『面長系』で、ヘッドの輪郭も丸みを帯びているのが解ります。
イージー系の匂いがプンプンしてきます。
彫りの深さも結構ありますし、機能性が感じられます。
フィーリング系でなく、機能系のアイアンといえるような気がします。
機能性をあまり追い求めすぎてしまうと、見た目が不格好になってしまったり、フィーリングが悪くなってしまうこともありますが、このアイアンはちょうどいい頃合いでおさまっているように見えました。
かなりのワイドソールです。
これまでのファイズらしいところだと思います。
ネックも短めでヘッドが大きいので、『頭でっかち』なタイプのアイアンに見えます。
こういったタイプのアイアンにも、これまでたくさん出会ってきました。
『POWER SLIT TECHNOLOGY』と記されていました。
何やら、すごい技術が組み込まれていそうです。
どこに『SLIT(切れ目)』があるのでしょうか?
よく解りませんでした。
ソールに異材が組み込まれているように見えます。
ウェイトの役目を果たしているのでしょうか?
装着されている、このオリジナルグリップも個性的です。
『しっとり感』というよりは、『滑りにくさ』を感じました。
フェース面にミーリングは見られませんでした。
ボールを前にして構えてみると、このアイアンがかなりの『大顔』であることに気づきました。
今もラージサイズのアイアンはたくさんありますが、ここまで大顔に感じるのは、最近では珍しいです。
グースもよく効いていますし、大型ヘッドによるつかまりづらさを上手くカバーしているのかもしれません。
正直、私にはちょっと構えづらいタイプのアイアンですが、このままトライすることにしました。
試打を開始しました。
『打感』は、ちょっと『薄さ』を感じ、物足りないところもありましたが、ある程度予想していました。
軟鉄マッスルバックの、あの特有の『乗っかり感』とは全く違う『弾き感』のある打感という感じでしょうか?
『コントロール系』というよりは、『飛ばし系』の打感です。
『安定性』という点では、こういった大型ヘッドですし、かなりスイートエリアも広い感じもしますが、私はこういった『大顔系』のアイアンだと、却って打点がブレてしまう悪い癖があるので、今日も多少左右にブレてしまいました。
しかし、球は結構安定していて、真っ直ぐに近い感じで飛んでいってくれました。
少々の波にはグラつかない、『大型船』といったところでしょうか?
一度勢いがついてしまえば、そのまま惰性で動いていける・・・。というイメージをもちました。
球も思っていた以上に浮きやすくて、弾道も高めでした。
このアイアンを構えたときに、いったい何番のアイアンを構えているのか、全く解らない感じだったのですが、球はよくあがってくれました。
それほど速いヘッドスピードを要する感じでもありませんでした。
かなり敷居の低いアイアンだと思います。
飛距離性能が優れていることも、ファイズらしいところだと思います。
これまでのモデルと遜色ない飛び性能です。
ただ『飛び専門アイアン』というよりは、これまで長くゴルフをやってきて、年月と共に多少距離の落ちてきた方が昔の距離を呼び戻す為の距離性能という感じがしました。
昔は番手毎に、ある程度のロフト設定や距離計算が厳密に出来ていたように思うのですが、今はバリエーションが広がりました。
スコアだけでなく飛びでも、ライバルに負けたくない・・・。というベテランゴルファーの方には魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?
『操作性』という点では、こういった『大型船タイプ』なので、なかなか小回りは利きづらい感じがしました。
こういったところは小顔系のアイアンのほうが優れていると思いますが、このようなタイプのアイアンを求めておられる方は、小回りの利くタイプよりも、大型船でゆったりと優雅に水面を滑走するタイプのアイアンが合いやすいのかもしれません。
構えたときにも感じていましたが、あまり細工をするタイプには見えませんでした。
保険も掛けすぎず、あまり限定させないほうがいいのかもしれません。
何といいますか、『優雅』という印象が残りました。
あまり小さいことにこだわらずに、大らかにドーンと物事を運んでいけるような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
アバウトにいったほうがいいように感じさせるアイアンでした。
私がアイアンに求めたい機能とは、ちょっと違う感じもしますし、合いづらく感じる部分もありました。
感覚が通じにくい部分や難しく感じるところもありました。
それが、ある意味PHYZらしいといえるのかもしれません。
今日はずっと『よそ行き』のスイングをしていたような気がします。
予定の球数をきっちりこなして、すぐに返却しました。
あまり多く打ってしまうとボロが出そうでしたし、マイアイアンの感覚とも大きく違いすぎるので、自重することにしました。
私は『正座』が苦手で、すぐにあぐらをかきたくなります。
法事などではとても苦労することがあります。
だいたい10分以上正座をしていると足がしびれて、すぐに立ち上がれなくなることも多いです。
今日は気分的に、少し正座をしているような感じでした。
なるべく早く、この状態から脱却したい・・・。と思うところもありました。
ブリヂストンが得意とするアスリート系のアイアンとは、またちょっと違いますが、こういった機能性の高いアイアンを優雅に仕上げていくのも、ブリヂストンの得意とするところだと思います。
こういった距離系のアイアンも素晴らしいと思いますが、私は使いたいとは思いません。
当然ながら、購買意欲が刺激されることも無かったのですが、ニーズが高いのも事実だと思います。
TOURSTAGEとは違う、PHYZというブランドを確立させて、もっともっと発展させて欲しいと思いました。
フィーリング系のアイアンは、あまり余計なことをし過ぎると、フィーリングが悪くなったり、カッコ悪くなったりしますが、機能系のアイアンは、まだまだ開発の余地があるように思います。
飛距離もまだまだ伸ばせるようになるのかもしれません。
どこまで進化するのか、楽しみです。
これからもブリヂストンには期待していきたいと思います。
ブリヂストン PHYZIII アイアン
- 2014年3月14日
- ブリヂストン
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