今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストン ツアーステージ X-BLADE 905 アイアン の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは35度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は119g、バランスはD2、キックポイントは手元調子です。
ブリヂストンの新しいマッスルバックアイアンです。
マッスルバックは、今はそれほど人気が爆発的に出る感じではないですし、新しいマッスルバックアイアンをあまり見かけません。
しかし、ブリヂストン(ツアーステージ)は、マッスルバックアイアンを発売してくれる数少ないメーカーです。
個人的に、私はマッスルバックアイアンが大好きなので、すごくありがたく思っています。
あの『打感の厚み』は、何物にも代えがたいです。
『ホーゼルの長さ』は、今のアイアンの中では、長いほうだと思いました。
いわゆる『首長美人』です。
すごく美しいアイアンだと思いました。
『ソール幅』は、割と広めだと思いました。
ブリヂストンらしいソール幅だと思いましたし、マッスルバックの中ではかなり広めな感じがしました。
『ワイドソール』という感じではなかったのですが、一目見て「広いな・・・。」と思いました。
昔のマッスルバックは、『ロングホーゼル&狭いソール幅』(=高重心)といったところが自動的に付いてきたような気がしますが、今は色々なタイプがあるようです。
最近は、彫りの深いキャビティアイアンにたくさん出会ってきているので、こういったフラットバックはとても新鮮な感じがします。
キャビティアイアンが好きな方は、こういった形を見ると敬遠されるかもしれませんが、逆にこういった形状に魅力を感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
『素振り』をしてみても、すごくいい感じです。
『これぞアイアンの振り感』といったらいいでしょうか?
軽量スチールにも、これまでたくさん出会ってきて、かなり慣れてはきましたが、やはりこの重量感が自然にリズムを整えてくれます。
『重量不足』による、身体の余分な動きも抑制される感じがして、すごく易しく感じます。
『軟鉄鍛造』と『ダイナミックゴールド』は『最強の組み合わせ』だと思っているのですが、これに『マッスルバック』が加わるとまさに『鬼に金棒』といった感じがします。
極上の『打感』と『操作性』が約束されたような気がします。
ボールを前にして構えてみても、予想通り『至高の構え感』です。
このアイアンはツアーステージのニューモデルですが、新しいというよりはとても『クラシカル』な顔をしていると思いました。
昔からよく見ていた顔です。
このようにすっきりとした顔で、しかもストレートネックだと、すごくいいイメージが頭の中をどんどん駆け巡ります。
色々な弾道や球筋が浮かんできます。
思わず顔がほころびましたし、体中にエネルギーが充満してくる感じがしました。
すごく自然な感じのアイアンですし、余計なものが付いていないので、こちらの『イメージ主導』でいけるところがいいです。
色々なアイアンを試打していると、こちらが少し遠慮しなければならないと感じる物も決して少なくないですが、今日はそんな心配は無用だと思いました。
こちらの思いをこのアイアンにぶつけていけそうな予感がしました。
試打を開始しました。
まず感じたのが、その『素晴らしい打感』です。
この感触は打つ前から、予め『お約束』的なところもありましたが、実際に打ってみて、この何ともいえない心地いい感触を一球目から楽しむことができました。
この打感を味わっていて、私は『登山』を思い出しました。
頂上まで登るのはきついこともあるけど、登り切ったときには美しい風景と達成感を味わうことができます。
その喜びはこれまでの苦労を瞬時に吹き飛ばしてくれます。
このアイアンの打感は、まさにその『美しい風景』であり、登りきるまでの時間というのは、マッスルバックアイアンが打てるようになるまでの練習期間なのかもしれない・・・。と思いました。
今はいくらでも『易しいアイアン』があり、その性能もすごく進歩していますが、やはりこのような思いを抱いていけるのは『マッスルバック』特有のことなのかもしれません。
昔と違い、今はマッスルバックを敬遠しておられる方がたくさんいらっしゃるように思うのですが、買う買わないは別として、是非一度、こういった『王道アイアン』の極上の打感を味わって見られるのもいいのではないでしょうか?
私はゴルフを始めた頃から、『飛ぶ飛ばない』『曲がる曲がらない』といったことよりも、『打感の良し悪し』にすごくこだわってきたので、こういったアイアンには自然と馴染んできます。
『球の上がりやすさ』という点では、正直それほど『タフ』な感じはしませんでした。
勿論、最近のアイアンの中では、間違いなく『タフ』なアイアンですし、『ダイナミックゴールド』を使い慣れておられない方にとっては、かなり『タフ』に感じられるかもしれません。
しかし、これまでの『マッスルバックのイメージ』からすれば、それほど球があがりづらいとも思わなかったですし、難し過ぎるアイアンだとは思いませんでした。
やはり多少の『ソール幅の広さ』なども影響しているのでしょうか?
マッスルバックが難しい・・・。と思っておられる方には、勿論『芯の小ささ』が一番感じられるのだと思いますが、それ以外にも『高重心』というところに難しさを感じておられる方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
この『重心の位置』が、昔のマッスルバックと今のマッスルバックの大きな違いだと思います。
『芯の大きさ』といったことよりも『重心』が変わってきたように思いますし、昔よりも今のほうがバリエーションが富んできました。
勿論、誰にでも打ちやすいアイアンではないと思いますし、ある程度のスキルを要求してくるのかもしれませんが、その要求は決して高すぎるものではないと思いました。
特に若いゴルファーの方にお勧めしたいと思いました。
上達過程にある方や、上昇志向の強い方には、こういったアイアンで感性や技術を磨いていかれるのもいいのではないでしょうか?
『安定性』という点では、やはりそれほど一般的に親しみやすい感じはしないのかもしれません。
こういったところは『マッスルバック』に共通するところだと思いますし、『ミスに対しての寛容さ』はそれほど持ち合わせていないのかもしれません。
ミスに対して易しいアイアンとは言えないように思います。
ただ、最近のマッスルバックの中では、かなり敷居が低い部類に属するのではないかな?と思いました。
私はこれまでのゴルフキャリアの中で、キャビティよりもマッスルバックを使ってきた期間のほうが長いですし、今使っているアイアンもマッスルバックなので、このアイアンが比較的易しく感じられるのかもしれませんが、マッスルバック初体験の方には、やはりかなり『シビア』に感じられるかもしれません。
スイングには『形』は勿論、『リズム』がすごく重要なのは殆どの方がご存じだと思いますが、こういった『ナチュラル』なアイアンで、スイングリズムを整えてみられるのもいいのではないでしょうか?
すごく感性が活かされるので、実戦的なアイアンではありますが、それと同時にスイングを作っていけるアイアンだと思いました。
『飛距離性能』という点では、やはりそれほど多くは望めないのだと思います。
アイアンは飛距離よりも距離感だ・・・。と思っておられる方が使われるアイアンだと思います。
飛距離重視の方には、あまりメリットはないのかもしれません。
最近は同じ7番アイアンであっても、かなり『ロフトのバリエーション』が増えてきていますが、やはりこういった本格的で求めるものが違うアイアンは適正なロフトに適正な番手が刻印されているのだと思いました。
こういったタイプのアイアンでストロングロフトにしても、メリットは殆どないのではないでしょうか?
それよりもデメリットのほうが大きくなるように思います。
『操作性』という点では、かなり満足できるハイレベルなアイアンです。
イメージラインに球を乗せやすいですし、左右どちらにも敏感に反応してくれます。
『ストレートネック』が苦手な方は、やや難しく感じられるかもしれませんが、私はこういったアイアンのほうが扱いやすく感じるので、好感が持てました。
『フェースターン』もしやすく、『詰まる』感じがしませんでした。
彫りの深いラージサイズアイアンよりも、私はこういったマッスルバックで小顔のアイアンのほうが易しく感じるのですが、これはどちらがいいとうよりもやはり『好み』で選ぶのがいいのかもしれません。
聞くところによると、このアイアンは『限定発売』なのだそうです。
確か、ツアーステージの前のマッスルバックもそうだったような気がします。
つまり、メーカーもそれほど売れるとは思っていないのだと思いますし、ある程度生産数を限定することで、余分なストックを抱え込まないようにしているのだと思いました。
こういった、いいアイアンが必ずしも『売上』に結び付いていないところがメーカー側の悩みどころなのかもしれませんが、ニーズがあることも事実だと思います。
私の周りには意外と?といいますか、結構マッスルバックを使っている人も多く、先日私の後輩もキャビティアイアンからマッスルバックに替えました。
彼は今、すごく練習に燃えているので、これからもどんどん上達していくような気がします。
ゴルフが好きで、練習が好きならば、その人の『伸びしろ』に限界はありません。
日々上手くなっていくように思います。
最近『曲げる喜び・楽しさ』に目覚めたようで、色々な球を彼は打っています。
ひたすら真っ直ぐしか打とうとしない練習よりも楽しいですし、より実戦的で時間もすぐに経ってしまいます。
マッスルバックは確かに『芯』は小さいですし、キャビティアイアンほど『易しさ』はあまり感じられないのかもしれません。
そういった意味では、昔も今もそれほど大きく変わってはいないのかもしれません。
しかし、このアイアンのように、ある程度『重心』もバリエーションが増えてきましたし、自分に合ったシャフトだと、私はすごく易しくなるのではないかな・・・?といつも思っています。
今はマッスルバックを発売してくれるメーカーは、ごく限られた数にしぼられてしまいますが、私はこれからもずっと発売してほしいと思っています。
新しいアイアンを目にしても、キャビティアイアンだと、そのまま通り過ぎてしまうこともたまにあるのですが、マッスルバックだと自然と足が止まってしまいます。
メーカーはいろいろあれど、この美しい形状に目がくぎ付けになってしまいます。
『チャレンジ精神』も芽生えてきますし、試打した後は必ずといっていいほど『充実感』で満ちています。
今日も、とても楽しい練習ができました。
明日早速後輩たちにもこのアイアンを勧めてみようと思いました。
ブリヂストン ツアーステージ X-BLADE 905 アイアン
- 2011年3月25日
- ブリヂストン
- 前の記事へ
コブラ S3 ドライバー
- 次の記事へ
ALLEATO ドライバー