今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは テーラーメイド GLOIRE アイアン の7番 です。
シャフトは GLOIRE GL550iです。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は50g、トルクは3.4、バランスはD2、キックポイントは先調子、クラブ総重量は358g です。
テーラーメイドグローレシリーズのアイアンです。
先日試打したドライバーの白いヘッドがとても印象的でしたが、アイアンは、これまで通りの色です。
いずれ白いヘッドのアイアンも登場してくると思うのですが、もう少し先のことになるのでしょうか?
鋭くとがっていて、シャープな感じ・・・。というよりは、明らかに丸みを帯びていて、やわらかそうな感じがします。
『大らかさ』がすごく伝わってくるアイアンです。
これまでも同様のアイアンにはたくさん出会ってきました。
トゥ側にある、ライオンの横顔のようなマークがとても印象的です。
テーラーメイドというメーカーは、その先進性や発想の豊かさ、研究の深さなどに加え、つくづく『イメージ作り』の上手いメーカーだな・・・。と思います。
テーラーメイドのクラブには、これまでは『流行の先端』とか、『アスリートモデル』『ヤングゴルファー』『上級者』『性能の割にはリーズナブルな価格設定でコストパフォーマンスが高い』・・・。などのイメージが湧くのですが、今回のグローレシリーズは『高級感』といいますか、『エグゼクティブ』な印象を持ちます。
ゴルファーがクラブを選ぶときに、そのクラブに対するイメージもすごく重要になってくると思うので、こういったイメージ戦略はとても有効だと思います。
ポケットの大きさも充分に確保されていて、今、大流行している『イージー系』のアイアンだと思いました。
今回も様々な工夫が施されているのでしょうか?
『ソール幅』も広めではありますが、極端にワイド過ぎる感じはしませんでした。
数年前のアイアンにはワイド過ぎる感じのアイアンもありましたが、このアイアンはそこまで広すぎないので、好感が持てました。
ソールのトゥ側とヒール側にウェイトが組み込まれているのが、はっきりと解ります。
これによって、慣性モーメントが大きくなり、ミスに対する許容度も高くなっているのでしょうか?
バックフェース中央の、いわゆる『ヒッティングポイント』には、何やら台形のプレートのような物があります。
こうすることによって、打感が良くなっているのでしょうか?
それとも飛距離が伸びるようになっているのでしょうか?
『ネックの長さ』は、やや短めな感じがしますが、今のアイアンの流れでいうと、ごくノーマルな感じがします。
特に珍しく感じることはありませんでした。
ボールを前にして構えた感じは、ある程度予想していた通りでした。
だいたい、このような顔をしているだろう・・・。とイメージしていたままの顔でした。
『面長感』は、それほど強く感じませんでしたが、『グース』もしっかりと効いていますし、トップラインもかなり厚めです。
海外メーカーらしい顔をしたアイアンだと思います。
私はどちらかというと『日本顔』のシャープな感じを好みますが、このような顔のアイアンも昔からたくさんありましたし、好感をもたれる方はとても多いのではないでしょうか?
完全に『オートマチック顔』をしたアイアンなので、こちらのイメージを強く出していくというよりも、軽さに気を付けながらも緩めずに振っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。
『打感』は、結構ソフトな感じで好感がもてました。
フェースの何処でヒットしているのかが、なかなか把握しづらかったのですが、違和感を感じたりすることはありませんでした。
しっかりと厚みが感じられる・・・。というよりは、明らかに軽めの打感だと思いました。
球もかなりあがりやすくて、タフな感じは一切しません。
かなりの低重心設計になっているのでしょうか?
スチールシャフトが苦手な方も、このアイアンはかなり好印象を持たれるのではないでしょうか?
数年前に比べ、最近は女性ゴルファーの方でも、男性用のクラブを使うことが珍しくなくなりましたが、このアイアンもまさにそんな感じのクラブなのではないかな?と思いました。
『安定性』も、かなり高くて、すごくイージーなアイアンだと思いました。
イメージよりも、ややヒール寄りで打っていることもあったのですが、球はずっと真っ直ぐ飛んでいってくれました。
打感や球筋でヒッティングポイントを探ることはなかなか難しいですが、慣れてくるとだんだんと解ってくるようになるのかもしれません。
ただ、今の私の感覚では、なかなか深く感じ取ることはできませんでした。
『飛距離性能』もかなり優れていて、予想通りでした。
『ストロングロフト』『やや長尺』『カーボンシャフト(しかも先調子)』というところで、飛距離とボールのあがりやすさのバランスがとても上手く取れているアイアンといっていいのではないでしょうか?
これだけよく飛んでいくので、ヒッタータイプの方よりも、明らかにスインガータイプの方に多くのメリットをもたらしてくれるアイアンだと思います。
『操作性』という点では、なかなか大きく曲げづらかったので、少し難しい感じがしましたが、あまり極端なことをしないほうが、却って自然なのだと思いました。
私はついつい曲げてしまいたくなるのですが、このアイアンには、あまりそういったことをしないほうがいいように思いました。
何とか左右に曲げてみたりもしましたが、なかなか実戦では使いづらい球筋だったので、すぐに止めました。
聞くところによると、このアイアンセットは何と『6番』からになっているのだそうです。
最近は『5番』からがすごく浸透してきましたが、ついに『6番』からということに驚きを隠せませんでした。
つまり、これだけロフトが立ってくると、『5番』はすごく難しくなってくるのだと思います。
その距離の穴を埋める為に『FW』や『UT』の数を増やしていかなければならないのだと思います。
といっても、ロフトと番手の関係性を考えてみても、本来の5番が7番になっている感じなので、実際はそれほど大きくは変わってはいないのだと思います。
私は昔から『番手毎のロフトピッチは4度』という感覚があったのですが、今はこれだけロフト設定に開きがあると、その番手ごとのピッチも開きがあります。
その難しさを感じるのは、あくまでも『最終ユーザー』である、ゴルファー自身だと思うのですが、それ以上に『距離の魅力』は高いのかもしれません。
グローレシリーズのイメージ通り、このアイアンもヤングゴルファーの方というよりは、ベテランゴルファーの方にマッチしやすいと思います。
試打を終えてみて、特に驚くようなことはなかったですし、これまで経験してきた同じようなタイプのアイアンとイメージがダブルようなところがありました。
ドライバーやフェアウェイウッド、ユーティリティでは驚くようなこともありますが、やはりアイアンは設計を大きく変えることは難しいところがあるのかもしれません。
『新しい機能』というよりは、その『デザインの美しさ』が光るアイアンだと思いました。
しかし、テーラーメイドのことだから、きっとやってくれると思います。
『白いヘッドのアイアンやウェッジ』を是非見てみたい・・・。と思いながら、練習場を後にしました。
テーラーメイド GLOIRE アイアン
- 2012年6月1日
- テーラーメイド