ゴルフクラブ試打日記。          

テーラーメイド R11J ドライバー

テーラーメイド R11J ドライバー  
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは テーラーメイド R11J ドライバー です。
Motore 50

シャフトは Motore 50 です。
ロフトは9度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は55g、トルクは4.2、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は309gです。
正面

テーラーメイドR11シリーズのニュードライバーです。
先日R11Sに出会ったばかりですが、また違うドライバーの登場です。
淡い色使いの印象から、何となくレディース用のドライバーなのかな?と思っていたのですが、男性用とのことです。
テーラーメイドというメーカーは、本当に新しい製品を『一気呵成』に登場させてくるように思います。
新製品のサイクルも他のメーカーと比べても圧倒的に早いですし、私たちゴルファーを楽しませてくれます。
いつも、いい刺激を受けています。
側面

R11Jの『J』とは、どんな意味があるのだろう?と考えていました。
店員さんから、
「このドライバーはR11シリーズの中でも、『日本限定モデル』ですよ・・・。」
との説明を受けました。
ということは、『JAPAN』の『J』なのかな?と思いました。
ネック長さ

ネックの長さは、これまでのR11シリーズのドライバーと大差ないように思われます。
STD LOFT

今回も勿論、スタンダードなポジションでの試打となりました。
FACE ANGLE 調整パーツ

このフェースアングルを調整するパーツは、先日試打したR11Sは『五角形』だったのに対し、このR11Jは元々の『三角形』に戻っています。
何故、また元に戻っているのだろう?と思いました。
R11Sとは、ちょっと違ったコンセプトで、元々のR11からできるだけ遠く離れないような設計になっているのかな?と思いました。
とりあえず、今回はフェースアングルを調整する予定もなく、このままノーマルな状態での試打なので、あまり深くは考えないようにしました。
顔

『顔』は、R11独特のトライアングルに近い形状と、すっかりトレードカラーとなった、このホワイトがとても特徴的です。
何となくなのですが、トゥ側がちょっと目立つ感じで、ほんの少しフックフェースなのかな?と思い、店員さんに尋ねてみたのですが、スペック上は『ストレートフェース』なのだそうです。
適度にバルジが効いているように感じましたが、どことなく『つかまえ顔』をしているな・・・。思いました。
振り感

素振りをしてみた感じは、これまでの『R11』『R11S』と比べても、やや軽い感じがしましたし、タフな印象はありませんでした。
『JAPANモデル』ということで、欧米モデルと比べても、若干ソフトスペック気味にして、敷居を下げているのでしょうか?
元々『R11』も、日本専用モデルと欧米モデルの違いがあると思うのですが、今回のこのR11Jは、それをさらに日本人の多くのゴルファーに支持されるようなスペックになっているのかな?と思いました。
構え感

ボールを前にして構えてみても、やはり少し球がつかまりやすそうな感じがしましたが、違和感などは感じませんでした。
球もよくあがりやすそうな感じがしますし、直進性も高そうです。
『45.75インチ』というのは、最近のニュードライバーの中では、それほど長いタイプではないと思いますし、こうして構えていても、長いという感じはしませんでした。
やはりヘッドの大きさ(投影面積の大きさ)や、膨張色である『白』という色がそうさせているのかもしれません。
このドライバーのヘッド体積はやはり『460㎤』なのだそうですが、もう少しコンパクトなサイズの『R11シリーズ』が登場してきても面白いな・・・。と思いました。
せっかく『ホワイトヘッドブーム』を起こしているので、おそらく実現する可能性はないと思いますが、限定モデルでもいいので、『ブラックバージョン』があっても面白いと思いました。
しかし、そうすると顔の印象などが、これまでの『R9シリーズ』などと被ってしまうのかもしれません。
実際に『R11』と見比べてみないと解りませんが、今日の印象だと、おそらく『R11』よりも、少しだけ『つかまえ顔』になっているような気がしました。
球が右へ逃げやすい感じはしませんでした。
この顔に好印象をもたれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
試打を開始しました。
フェース面

『打感』はある程度予想していた通りでした。
R11シリーズらしい打感だと思います。
少し硬めな打感ですが、これまで何度か経験しているせいか、特に大きな不満はありませんでした。
こういった『しっかり系』の打感を好まれる方は、とても多いのではないでしょうか?
打球音

『音』も予想していた通りの、これまで耳にしていた、はっきりとした音でした。
もう少し小さ目の音でもいいな・・・。と思っていたのですが、スインガータイプの方には、これくらいはっきりした音のほうが、好印象をもたれやすいのかもしれません。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点でも、弾道が高くなりやすいですし、球がとても浮きやすいと思いました。
これまでの『R11』や『R11S』も球があがりやすい印象があるのですが、シャフトなどのスペックを考えてみても、このドライバーはもっとイージーな設計になっているのでしょうか?
『R11』と『R11S』、そして、この『R11J』の三種類で、殆どのゴルファーをカバーするように目指しているのではないでしょうか?
ロフトが9度ではありますが、敷居の高すぎないドライバーだと思いました。
バックフェース

『安定性』という点では、私にはこのシャフトだと、やや難しく感じられるところもあったのですが、ヘッド自体はとても易しいタイプだと思います。
スイートエリアも広い感じがしましたし、『シビアさ』は、あまり感じませんでした。
最初のうちは少しタイミングが取りづらかったのですが、それでもボールをかなり安定して飛ばしてくれるタイプのドライバーだと思いました。
球がつかまりやすそうな印象もあったのですが、実際に打ってみて、必要以上につかまり過ぎないところに好感がもてました。
このノーマルなポジションのままだと、スライスに悩んでおられる方にとっての、いわゆる『スライス抑制ドライバー』とはなってくれないように思ったのですが、『フェースアングル』を変えることで、かなり球筋を調整できるのではないでしょうか?
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、やや吹き上がり気味なところや弾道が高すぎる点などが感じられましたし、私にはR11のほうが合いやすいと思いましたが、R11では、上手くパフォーマンスを発揮しづらかった・・・。という方には、合いやすいのかもしれません。
やはり全体的な印象としては、R11よりも、さらに敷居を低くした・・・。という感じがします。
R11は、その『調整機能のバリエーションの多さ』もさることながら、ヘッドとしての『飛距離性能』と『安定性』の高さが優れているのだと思います。
ただ単にヘッドが白いだけではないと思います。
このR11Jというドライバーは、これまでR11にタフさを感じておられた方に親しみやすく感じられるのではないでしょうか?
操作性

『操作性』という点では、ある程度予想していた通りで、まずまずだと思いました。
あまり操作するタイプのドライバーではないように思ったのですが、インテンショナルなショットも打つことができました。
しかし、このMotore 50というシャフトが少し暴れる感じがして、なかなか思うようにコントロールしづらい感じがしました。
ヘッドもシャフトも元々、それほど操作性を求めて作られてはいないように思います。
ヒール側

『R11』『R11S』『R11J』ときて、次はいったいどのような『R11シリーズ』が登場するのでしょうか?
コンパクトサイズの『R11C』とか、ディープヘッドの『R11D』などが登場してくることもあるのでしょうか?
テーラーメイドは、こういったシリーズ物のクラブを作るのがとても上手いメーカーだと思います。
よりたくさんのクラブを同時期に揃えて、幅広い層のユーザーに対応していこう・・・。という企業努力が伺えます。
TaylorMade R11J DRIVER

『R11シリーズ』のドライバーはとても素晴らしいと思いますが、できれば、もっとフィーリングが良くなってくればいいな・・・。と私個人的には思っております。
ゴルフクラブにも、『永く使えて愛着の湧くタイプ』と『流行に乗った、または流行を作った、その時代を表すタイプ』の2種類があると思いますし、今流通しているクラブの多くが後者のタイプだと思います。
R11シリーズも、当然後者のタイプだと思います。
いいクラブなので、当然愛着も湧きやすいとは思うのですが、また新しいクラブが登場すると、またそちらに目が向いてしまいやすいのかもしれません。
まさに、それがクラブメーカーの企業戦略なのではないか?と思っております。
テーラーメイドのクラブを見ていると、そう感じさせられることが多いです。
TaylorMade R11J DRIVER
 
『流行と時代を創るメーカー』という表現が、テーラーメイドにはピッタリだと思います。
テーラーメイドというメーカーがもし無かったら、今のゴルフクラブはどうなっていたんだろう・・・?と思うと、少し不思議な気がします。
おそらく、とっくにパーシモンヘッドは見かけなくなっているように思うのですが、今のようなスピードでクラブが進化していったかどうかは解りません。
そして、その豊富なアイデアと、挑戦意欲、そして高い技術がクラブ業界にもたらした影響は計り知れないと思います。
今回出会った、この『R11J』は、あくまでも『R11』の『マイナーチェンジモデル』といいますか、スペックを多少変えただけで、それほど斬新さは感じませんでしたが、ユーザーの嗜好を上手く捉えているように思います。
あくまでも私の場合は、この『R11J』よりは、昨年の『R11』のほうが好感が持てましたし、もっといえば、つい先日試打した『RBZ』のほうが購買意欲を刺激されています。
今の時期に、これだけたくさんのテーラーメイドのニューモデルに出会うことができるのは、とても嬉しいことですが、今年はこれで『打ち止め』というようにならず、春以降も私たちを楽しませてくれるクラブを発表し続けて欲しいです。