今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン Z725 ドライバー です。
シャフトは Miyazaki KENA Blue 6 カーボンシャフト です。
ロフトは8.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は66g、トルクは3.1、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は315gです。
スリクソン『Zシリーズ』のニュードライバーです。
やはりとてもカッコいいです。
先日試打した Z925 と、今回の『725』、そして、まだ出会っていない『Z525』を『三兄弟』だとすると、この725は『次男』かな?などと考えていました。
数字の少ないほうが長男だとすると、『Z525』が長男になるのかな?と思いました。
しかし、そんなことを考えているのは私くらいだと思いますし、メーカーも考えてはいないと思います。
昔、『だんご三兄弟』という歌が流行りました。
メーカー側としては『三兄弟』というよりも、できるだけ幅広い層に対応できるように特徴の異なるドライバーを同時発売してきたに過ぎないのだと思います。
こういったことは今の常識だと思いますし、昔からよく行われてきたことでした。
『Z925』の印象が強く残っているからでしょうか?
このヘッドが少しシャローに見えます。
しかし、極端な薄さではないですし、見慣れた形状だと思いました。
Z925のときにも感じていたのですが、今回のスリクソンの最新モデルは、必ずしもディープで尖がっていない印象を受けます。
ただ、外見的なカッコ良さは、かなりのものです。
ネックの調整機能がついているところは、『Z925』と同様ですし、シリーズ全体に共通しているところだと思います。
こうすることによって、気になるシャフトなどがすぐに簡単に試すことができるようになったのは、とても画期的なことだと思います。
選択肢も増えてきました。
ウェイト調整だけでなく、ロフトやフェースアングル、ライ角などが変えられるようになって、メリットを感じられる方はとても多いのではないでしょうか?
このような複雑な調整機能がついていながら、形状的にも『ゴツく』なっていなくて、シャープさが保たれているところに好感がもてます。
さすがは、スリクソンだと思いますし、ブランドイメージを損ねていません。
ネックの長さは925と、ほぼ同等でしょうか?
今度機会があれば、見比べてみたいと思います。
こうして見ていても、メカニカルな印象も受けながら、美しいと思いました。
『自然の美しさ」ではなく、『人工物の美しさ』といったらいいでしょうか?
『工場ウォッチング』が数年前から流行っていますが夜間、灯りに照らされた工場の美しさには圧倒されます。
このドライバーのメカニカルな美しさを見ていたら、ついあの工場の美しさを思い出してしまいました。
顔は、いわゆる『トライアングル系』で、とても整って品があると思いました。
私が初めてトライアングル系のドライバーに出会ったのは、『タイトリスト 907 D1 ドライバー』でした。
その頃は四角形のドライバーもよく目にしていて、『異型ブーム』だったと思いますし、トライアングル系も『異型』というカテゴリーに入るように思っていたのですが、最近のトライアングルドライバーは本当にカッコよくなりました。
違和感を全く感じません。
ヘッド後方の尖がった部分を基点として、インサイドに引きやすく感じたり、また逆にアウトサイドに引きやすく感じられる方も多いのではないでしょうか?
聞くところによると、このヘッドは『425cc』という大きさなのだそうですが、Z925を経験したせいか、少し『ふっくら』して見えます。
何となくですが、『包容力』がありそうな顔だな・・・。と思いました。
ただ、やはり今のドライバーの中では、明らかに『小顔』に入るような気がします。
素振りをしてみた感じは、Z925同様、それほどタフな感じはしませんでした。
シャフトも親しみやすくて、敷居の高すぎない硬さだと思いました。
MIYAZAKIというシャフトは、まだそれほど多く出会ったわけではないのですが、色々なバリエーションがあるようです。
フレックスは『S』ということだったのですが、それほど硬いとは思いませんでした。
クラブ全体の重量もまずまずで、『重すぎず、軽すぎず』といった感じでした。
あくまでも『幅広い層』を意識したセッティングになっているんだろう・・・。と思いました。
ボールを前にして構えてみても、やはりすごくいいです。
Z925を構えたときほどボールは大きく見えませんでしたが、これくらいのバランスもすごくいいです。
寛容さと反応の鋭さが上手く同居しているようです。
Z925は小顔過ぎて不安に感じる・・・。という方も、この大きさならば、それほど不安に感じられることはないのではないでしょうか?
ただ、『460cc』の大型シャローヘッドを使い慣れておられる方には、やはり小顔に見えて不安に感じられるかもしれません。
やはり『好み』とか『慣れ』といった部分も大きいのかもしれません。
丸型で小顔のヘッドだと、左右にバランスよく曲げるイメージを出していけるのですが、このように『三角形』に近いヘッドだと、どちらかというと『真っ直ぐ』に近いイメージが出しやすいです。
ヘッド後方の頂点とボールを結んで、真っ直ぐなラインを描きやすい・・・。という方もいらっしゃると思いますし、『真っ直ぐ引きたい』という方にも、こういったトライアングルタイプは合っているのではないでしょうか?
今のドライバーの中では、『小顔』に属すると思うのですが、こうして構えてみても、それほど『小顔感』や『厚み感』は感じませんでした。
どちらかというと、ほんの少し『シャロー』にも見えてきました。
程よいバランスが取れているような気がします。
この構え感に好印象をもたれる方は、とても多いのではないでしょうか?
試打を開始しました。
『打感』は、とても心地よくて好印象でした。
フェースが力強くボールを弾き飛ばしてくれているのが、よく解ります。
Z925も、そうだったのですが、この弾き感は秀逸です。
明らかに前のモデルのZ-TXよりも進化しているのではないでしょうか?
『音』も、とても聞きごたえのある、澄んだ音です。
球を打つのが楽しくなるドライバーです。
必然的にショットの内容も良くなってくるような気がします。
ずっと聞いていたくなります。
『球のあがりやすさ』という点でも、意外なほど上がってくれました。
タフな感じはしません。
まずまずのディープフェースではありますが、シャローバックでもあります。
それにヘッド後方に配置されているウェイトが、このあがりやすさを演出しているのでしょうか?
このドライバーのロフトは8.5度だったのですが、そうは思えないほどの球のあがりやすさです。
それはやはり、このヘッドの機能性もあると思うのですが、装着されているシャフト『Miyazaki KENA Blue 6』も大きく影響しているのではないかな?と思いました。
スリクソンのドライバーということや、このカッコいいデザインなどから、いかにもタフそうな感じもしていたのですが、実際はそうでもありませんでした。
同時に打ち比べてみないと解りませんが、今日の感じだと、おそらく先日試打した『Z925』のほうがロフトは寝ていますが、少しタフなのではないかな?と思いました。
勿論、シャフトが違うので、何ともいえない部分がありますが、そう感じさせるくらい、このドライバーの敷居は高くないと思いました。
『安定性』という点でも、いい感じでした。
もう少し重量があってもいいのかな?と思ったのですが、シャフトも意外としっかりとしていました。
ヘッドが暴れる感じもしなかったので、ラインから大きく外れることはありませんでした。
構えたときのイメージに、そのまま乗せていけるドライバーだと思いました。
勿論、『超大型ヘッド』で『高慣性モーメント』を謳っているドライバーとは趣が違うと思いますし、フェース全体がスイートエリアというタイプではありません。
しかし、それほどシビアさは感じませんでした。
むしろ、ある程度の寛容さを感じました。
見た目のカッコ良さと、その印象とはやや異なる親しみやすさが上手く混在しているドライバーだと思いました。
そこが大きな魅力だといっていいのではないでしょうか?
『飛距離性能』という点でも、かなりいい感じです。
何と言いますか、まるで高性能な『地クラブドライバー』を打っている感じ・・・。といったらいいでしょうか?
これまでの『大手有名メーカー』のドライバーのイメージとはちょっと異なる感じがします。
『球持ちがいい』というよりは、どちらかというと、ボールを速く弾きだしてくれる感じで、距離を稼いでけるドライバーだと思いました。
ロフトはやや立ってはいますが、ドロップすることもなく、力強くボールを飛ばしてくれました。
Z925では球があがりづらくて、距離を伸ばせなかったけれど、このZ725はちょうどいい・・・。と感じられる方はとても多いのではないでしょうか?
勿論、スインガータイプの方よりも、明らかにヒッタータイプの方にマッチしやすいドライバーだと思いますが、敷居も高すぎず親しみやすいドライバーなので、無理に力んで飛ばしていかなくても、充分な距離を稼いでいけるような気がします。
『操作性』という点でも、かなり大満足でした。
とても扱いやすいです。
左右へも曲げやすいですが、それほど極端に敏感に反応し過ぎる感じはしませんでした。
ヘッドが小さすぎず、かといって大きすぎない『程よい大きさ』が扱いやすさと安心感を与えているのかもしれません。
色々な球を打ってみても、ミスする感じがしませんでした。
かなり惚れ込んでしまいました。
昨年の『P-420』といい、今年の『Zシリーズ』といい、スリクソンのドライバーは『大豊作』です。
ヘッドの大きさからして、P-420に近い大きさは、このZ725のように思うのですが、『弾きの良さ』と『球のあがりやすさ』『安定性』は上なんじゃないかな?と思いました。
今回のニューモデルは、そのチューニング機能に目が奪われがちですが、実際はその『物理的性能』や『フィーリング性能』が大きく向上しているように思います。
よく飛ぶドライバーだけど、かなり尖がっていて、使い手を選ぶ・・・。という感じは全くしません。
むしろ、親しみやすいドライバーだと思います。
このZ725もすごく気に入りましたし、Z925も忘れることができません。
もしできれば、今度同時に試打してみたいと思っています。
かなり贅沢な共演になるような気がします。
まだ出会っていない『Z525』も楽しみですが、おそらく今日の感じだと、私には『925』と『725』が合っているんじゃないかな?と思いました。
ダンロップといえば、ライバルメーカーであるブリヂストンが思い出されますし、スリクソンといえば、ツアーステージです。
この2つのブランドは私たちゴルファーを魅了してやみません。
今年出会った『X-DRIVE707』は、すごくいいドライバーですし、これまでも何度か試打して楽しんでいます。
しかし、今回出会った『Z925』や『Z725』と比べると、正直少し色褪せてしまった感が否めません。
勿論、ツアステのドライバーが劣っているというのではありませんが、この『Zシリーズ』の『フィーリング』『弾きの良さ』『飛距離性能』に大きな魅力を感じますし、また『チューニング機能』の豊富さでは比較になりません。
そして何より価格設定に大きな開きがあります。
『707』は、これまでのツアステらしい価格設定になっていますが、このスリクソンのニューモデルは意外に思えるほど、低く抑えられています。
ツアステと比べても、数万円は大きく違っています。
この差はとても大きいです。
昔は高価なクラブが『高性能』で『よく飛ぶクラブ』というイメージもありましたが、今はそんなことは全くありません。
安価でも、高性能なクラブはたくさんあります。
X-DRIVE707よりも、このスリクソンのドライバーのほうが、正直『飛ぶ』と思います。
また品質や仕上げの丁寧さなどにも劣っている部分は見られません。
むしろ、高品質を感じました。
これだけ親しみやすい価格設定になっているので、ひょっとしたら海外で生産されているのかな?と思い、店員さんに尋ねてみたのですが、やはりスリクソンらしく『日本製』ということでした。
どうして、こんなに高性能でありながら、これほどまでに安くできるのでしょうか?
メーカーも採算度外視で発売しているのでしょうか?
とにかく、この価格は私たちゴルファーにとっては、とても喜ばしいことです。
これまで、たくさんのいいクラブに出会いながら、その価格により、諦めざるを得なかったことがたくさんあったのですが、これならば少し頑張れば手が届きそうです。
スリクソンといいますか、ダンロップの『気合』のようなものを感じます。
購買意欲が強く刺激されてしまいました。
このドライバーは、これからもたくさん出会えると思いますし、何度も試打をして楽しい時間を過ごしたいです。
友人たちにも、すごく勧めたくなりました。
ダンロップ スリクソン Z725 ドライバー
- 2012年9月7日
- ダンロップ
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ピン ANSER ドライバー