ゴルフクラブ試打日記。          

ダンロップ スリクソン Z-TX ドライバー

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今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン Z-TX ドライバー です。
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シャフトは SV-3020J T-65 カーボンシャフト です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は65g、トルクは3.1、バランスはD2、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は315gです。
昨日、といいますか、今日の深夜3時過ぎから『全米プロ』の第1ラウンドをTV観戦していたのですが、すごく楽しめました。
タイガー・ウッズ選手が単独首位に立ったのも楽しみですし、藤田選手も1アンダーで好位置につけていますし、石川遼選手も是非予選を突破して欲しいと思います。
そしてジョン・デーリー選手が、かなりスリムになってカッコよくなっているのに驚きました。
厳しいトレーニングを積んできているのだと思いますし、節制ができているのだと思います。
『全米プロ』で衝撃的な優勝というのは、やはり彼を置いて他にはいないと思うので、またあの1991年の再来かな・・・・?と期待してしまいます。
ニック・プライス選手が奥さんの出産の為、急遽欠場したお陰で出場でき、練習ラウンド無しで優勝した・・・・。というエピソードにとても驚きましたし、彼の豪打は一気に彼をスターダムに押し上げました。
以前も書きましたが、私は彼に憧れて『コブラ ウルトラミッド』という、白いプラスチックヘッドのドライバーを購入しました。
この『プラスチックヘッド』の強度はとても強く、拳銃の弾も受け止める・・・・。と評判のヘッドでした。
今のようにインターネットが発達していない時だったので、あちこちのショップを探し回った記憶があります。
県外にも出かけました。
そんな懐かしい記憶が彼を見ながら蘇ってきました。
そして何より、ポール・エイジンガー選手を久し振りにTVで観ることが出来て、私はすごく嬉しくなりました。
私はゴルフを始めた時、スランプにすぐに陥り、色々な選手のスイングを参考にしようと思ったのですが、彼のスイングリズムが私にはすごく合っているようでした。
特にトップでの、あのちょっとした『間』が、とても好きです。
『スイングの形』どうこうというよりも、『タイミング』『テンポ』といったところが、すごく私には参考になりました。
録画しておいたビデオテープが擦り切れるくらい、彼のスイングを参考にしましたし、当時の私の『活きたバイブル』でした。
アイアンの調子が悪くなると、私はすぐに彼のスイングを何度も見て、そして素振りをしていました。
そうすると、比較的早くスランプを脱出できました。
彼は以前、かなりの『フックグリップ』で、『フェードボール』を打っていましたが、ちょっと印象が変わっている感じもしました。
昔ほどのちょっとした『間』も少し変わってきているような気もしました。
彼は『メジャーチャンピオン』でありながら、がんを煩い、見事その闘病生活を勝ち抜いたことでも有名です。
NHKのBS-1を観ていて、たしか『メモリアル・トーナメント』だったと思うのですが、彼が病気を克服して、そのトーナメントに出場し、『ホストプロ』のジャック・ニクラウス選手が涙を流して喜んでいたシーンが忘れられません。
私ももらい泣きしそうになったのをよく覚えています。
そんないろんな思い出が交錯しながらTVを観ていたのですが、いつものメジャーよりも余計楽しめる感じがしました。
TBS系列で放送されるということで、林正浩アナウンサーの名実況と岩田禎夫さん名解説が楽しめるので、あと3日眠れない夜が続きます。
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さて、長くなりましたがこのドライバーは待望のスリクソンのニュードライバーです。
とてもカッコいいドライバーです。
ショップの店員さんの話によると、このドライバーは『ZR-800』の後継機種なのだそうです。
ZR-『600』『700』『800』と続いてきましたが、今年は『900』ではなくて『TX』ということになったのでしょうか?
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『ソール』の『トゥ』部分に『TOUR EXTREME』と表示されています。
『EXTREME』という単語を辞書で調べてみると、『極端な』とか『甚だしい』という意味が出てきました。
ちょっと意味がつながらないような気がしました。
今度ダンロップの担当者の方に合う機会があれば、聞いてみたいと思いました。
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『ヒール』部分には、『TWIN CAM SOLE』と表示されています。
車好きの私はすぐに『TWIN CAM24』とか、『TWIN TURBO』といった言葉を連想するのですが、この『TWIN CAM SOLE』は今回新しく開発されたもので、『トゥ』と『ヒール』部分にそれぞれ11gのウェイトを配分されているのだそうです。
こういったことはこれまでにも、特にアイアンに見られたことだし、それほど目新しい感じもしない感じもしました。
『慣性モーメント』を向上させる目的があるのは、ゴルファーなら殆どの方が理解されていると思います。
ところがこの『TWIN CAM SOLE』はそれだけではなくて、ボディとフェースに新素材軽比重チタンを使うことにより、その余剰重量をソールに配分することにより、慣性モーメントが『3%』アップしているのだそうです。
『3%』と聞いて、私は正直それほど大きな効果はないのではないかな・・・?と思ったのですが、これまでのクラブもかなり高性能なので、それを少しでも向上させているのは、やはりすごいことなのだな・・・・。とも思いました。
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『ソール』全体がフラットではなく、かなり凸凹していて、単なるデザイン上だけのことかと思っていたら、こういった技術的な裏付けがあるのだと思いました。
ダンロップのクラブはとても完成度が高いですが、それを少しでも上回るように開発する『技術力の高さ』と『情熱』を感じました。
さすがは老舗メーカーだと思います。
『ソールのデザイン』と聞くと、私はすぐに『ロイヤルコレクション』の『キャビティソール』や、『テーラーメイド』の『ゲタばきソール』を思い出すのですが、こういった形状にも大きな意味があるのだな・・・・。と思いました。
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素振りをしてみた感じでは、予想していたよりも軽く、シャフトもそれほど硬くは感じられませんでした。
この見た目、かなりカッコいいですし、いかにも『タフ』そうな印象も持ちましたが、意外なほど『易しい』クラブだと思いました。
決して『重い』とか、『シャフトのしなりが弱い』とは感じられませんでした。
ひょっとしたら、前のモデル『ZR-800』よりも、『イージーな設計』になっているのかな・・・?と思い、比較してみよう・・・・。と思ったのですが、あいにく他の打席の方に貸し出し中だったので、今度改めて比較してみたいと思いました。
『ビュンビュン』とシャフトもよくしなってくれる感じがしましたし、かといって『しなり過ぎ』とか『頼りない』『ヘッドが遅れてくる』といった感じは全くしませんでした。
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ボールを前にして構えてみると、『球がつかまりそう』『球があがりそう』という印象を持ちました。
こうして構えてみても、やや『シャローヘッド』であることが伝わってきますし、それが『上がりやすさ』を連想させ、若干フェースが被っているようにも見えて、それが『球のつかまりやすさ』を連想させました。
『ダンロップ』のクラブは昔から、『バルジ』が美しい・・・・。と、私は思っているのですが、このドライバーはそれがやや直線的で、『バルジの美しさ』をあまり感じられませんでした。
もっと『バルジ』が効いていた方が、私の好みなのですが、けっして、構えづらい・・・・。という感じはせずに、どことなく『ダンロップらしいクラブ』というよりは、これまでの他のメーカーに見られた形に似ている印象を持ちました。
こうして構えていても、『ドロー』のイメージしか湧いてきませんでした。
『スライス』する感じは全くしませんでした。
私は左へのミスがとても怖いのですが、このドライバーはそれをあまり感じさせませんでした。
落ち着いて構えることができました。
ただ、どちらかというと、これまでの『スリクソン』よりは『ゼクシオ』に近い感じかな・・・・?と、構えながら感じていました。
試打を開始しました。
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まず感じたのが、その『打感の良さ』です。
すごくいい感触だと思いました。
適度な柔らかさと『くっつき感』『球持ち感』を感じましたし、何と言いますか、いい意味で『押していける』タイプのドライバーだと思いました。
立て続けに何発も打っていったのですが、この好フィーリングが変わることはありません。
打てば打つほど、心地良くなってきます。
何と言いますか、『ボールを打つ楽しさ』を教えてくれるドライバーだと思いました。
敢えて、ちょっと外して打ってみたりもしたのですが、極端に打感が落ちる感じはしませんでした。
『真芯』を『100%」とすると『70~80%』が、かなり広い範囲で広がっているような感じがしました。
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『音』という点でも、やはりさすがは『ダンロップ』のクラブです。
かなりいいです。
聞き応えのある音です。
『音作り』に定評のあるダンロップですが、その伝統は今もはっきりと受け継がれています。
決して甲高くなく、かといって『ポコン』という物足りない音ではなく、『ビシィ』というシブイ音が打つのを楽しくさせてくれます。
練習に集中できますし、気持ち良く叩いていくことができました。
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『安定性』も、かなり高いと感じました。
これまで全てのスリクソンのドライバーを試打してきましたが、おそらくこの『Z-TX』はその中で、最も『スイートエリア』が広くなっているのではないでしょうか?
そう感じさせるほどの『安定感』です。
先ほどのように敢えて打点をズラしても、予想以上に球が散らばる感じはしませんでした。
シャフトも『硬い』という印象はありませんでしたが、しっかりとしていますし、球筋をまとめやすいドライバーだと思いました。
こうしたところも、やはり『スリクソン』というよりは、『ゼクシオ』に近い感じを私は持ちました。
『ダンロップファン』には、『スリクソン派』と『ゼクシオ派』に二分されると思うのですが、このドライバーはこれまで『ゼクシオ』しか使ってこられなかった方でもスペックさえ選べば、かなり使っていくことができるのではないでしょうか?
『スリクソン』の響きに、『敷居の高さ』を感じておられる方もたくさんおられるかもしれませんが、このドライバーはそういった位置にはいない感じがしました。
これまで『スリクソン』のドライバーを敬遠されてこられた方も、是非一度試してみる価値があるといってもいいのではないでしょうか?
まったく『シビア』な感じはしません。
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『球のあがりやすさ』という点でも、予想以上でした。
やはり『スリクソン』というよりは、『ゼクシオ』に近い感じがします。
これまでの『スリクソン』のイメージからは、ちょっと想像できないほどの『シャローヘッド』だと思いますし、やはりこれが『時代の流れ』なのでしょうか?
『ロフト一桁台』のドライバーの中でも、かなりの『あがりやすさ』だと思いました。
とても上がりやすいのですが、大きく上がりすぎて飛距離をロスする感じはしませんでした。
『高弾道』と『強弾道』をプラスした感じかな・・・・?などと打ちながら考えていました。
このドライバーのシャフトも『手元調子』ではありますが、決して球が上がりにくいシャフトではないと思いました。
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『操作性』も、なかなかいい感じだと思いました。
このヘッドの大きさの割には割と操作がしやすく、『フック』『スライス』を打つ練習も楽しく行うことができました。
『球のつかまり』がいいので、私が自然に打つなら『フック系』のほうが打ちやすい感じもしたのですが、決して左へ引っかかりやすい・・・・。という感じもしなかったですし、『スライス系』も打っていくことができました。
先ほども書きましたが、『球持ち感』が良く、右へ滑る感じがしないので、安心して右側を狙っていける感じがします。
『プロモデル』と位置するドライバーとしては、かなりの『シャローヘッド』で『低重心設計』だと思いますが、そのおかげか『直進性』も高いと思いますので、それを利用してコースを攻めていける感じがしました。
私は以前、どうしても曲がらない、曲げることが難しいドライバーに出会ったことがあり、その『直進性の高さ』に驚いたことがあるのですが、この『Z-TX』はそれほどの『直進性』というのではなく、曲げようと思えば比較的楽に曲げることができる『操作性の良さ』を兼ね備えたドライバーだと思いました。
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しかし、その『曲げ幅』はかなり小さくできるので、曲がることに警戒されている方でも割と楽な気分で打っていけるのではないでしょうか?
このドライバーは見た目の印象よりも、かなり打ちやすくて、『タフ』や『シビア』といった感じは全く感じられませんでした。
『イージーさ』だけが残ったような感じがします。
それでいて、『打感の良さ』『音の良さ』が最高レベルで良く、『構えやすさ』という点でもなかなかの高得点です。
『ダンロップ』らしい、基本的な高性能は維持しつつも、『フィーリング性能』にかなりこだわったドライバーだと思います。
決して大きなミスは許してくれませんが、決して慎重になりすぎず、打っていけるクラブです。
気持ちよく振り抜いた方が、いい結果がでるドライバーなのだと思いました。
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今日、私は久し振りにダンロップのそれもスリクソンのニュークラブに出会うことができてとてもいい一日でした。
『ゼクシオ派』というよりは、私は明らかに『スリクソン派』であり、これまでのコースでいい思い出をスリクソンのクラブは私にプレゼントしてくれました。
私はラウンドするとき、自分のクラブを使うことが多いですが、結構試打クラブを借りてラウンドしてみることもあります。
その時にはメーカーを絞っています。
やはり信頼できるメーカーのクラブでないと、なかなか落ち着きません。
そういった意味でも、私は『スリクソン』でラウンドすることも多く、練習ラウンドから月例などの実戦でも、これまで良い結果を出すことができました。
『ジンクス』のようなものかもしれませんが、これまで『スリクソン』で苦い経験をした記憶が殆どないので、これからも使っていきたいです。
私にとっては、『ZR-30』こそが、『スリクソンらしいドライバー』だと思うのですが、この『Z-TX』も、とてもいいドライバーだと思いました。
また試打クラブが空いていたら、すぐにでもこの好フィーリングを味わいたいです。
仲間達にも薦めてみようと思いました。