ゴルフクラブ試打日記。          

クレイジー CRZ-IRON PROTO TYPE

クレイジー CRZ-IRON PROTO TYPE 
今日はこのゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは クレイジー CRZ-IRON PROTO TYPE の6番 です。
CBI-80 Limited

シャフトは CRAZY CBI-80 Limited です。
ロフトは29度、クラブ長さは37.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は106g、トルクは2.4、キックポイントは元調子、クラブ総重量は421gです。
正面

初めて手にするクレイジーのアイアンです。
これまでドライバーやフェアウェイウッドは試打する機会がありましたが、アイアンは初めてです。
クレイジーはシャフトメーカーでありながら、こういったコラボヘッドがあるところがまた面白いです。
クレイジーファンの方には、たまらないのではないでしょうか?
こういったところは、大手シャフトメーカーでは見られないところだと思いますが、もし実現すればまた面白いと思いました。
側面

とても美しくて品のある、アンダーカットキャビティです。
これまでもアンダーカットキャビティはたくさん試打してきましたが、その大きなメリットのひとつは、形を崩さずに易しさが実現できているところだと思います。
構えづらかったり、余計な物が目に付いてしまうと、いくら物理的に易しくなっていても、それを感じづらい物がこれまでもたくさんありました。
そういった点で考えてみても、アンダーカットキャビティはとても優秀なアイアンだと思います。
彫りの深さ

『アンダーカット』が深くないのが好印象でした。
この深さをあまり気にされない方もたくさんいらっしゃると思いますが、私はいつも『自分が購入したいか』という目線で試打をしていて、ここが深すぎると、いくら他が良くても購買意欲は湧いてきません。
それは性能とは関係しない『掃除しやすさ』という点を重視しているからです。
ラウンド後はもちろん、練習場から帰った後も、その日のうちに使ったクラブを全て掃除しないと私は気が済まない性質でして、そういったときに、あまりにも彫りの深い物は掃除しづらくて困ってしまいます。
そのせいか、これまで愛用してきたアイアンはマッスルバックか、ごくシンプルな形状のキャビティばかりです。
そういったことをついつい考えてしまうのですが、このアイアンの形状だと、それほど掃除が困難ではないな・・・。と思いましたし、そこに私は好感を持つことが出来ました。
これまでアンダーカットキャビティには、あまり感じたことのない、『これはいいかも』という予感のようなものがひらめいてきました。
ただ、こういったところは多くの方が気にされないのではないか?とも思っています。
ソール幅

『ソール幅』は、ノーマルな感じがしました。
アイアンらしい『キレの良さ』を感じさせるソール幅です。
ソール幅が広すぎると、私は不安を感じますが、これくらいの幅ならばすごく安心できます。
ネック長さ

『ホーゼルの長さ』も、標準的だと思いました。
写真では見えづらいですが、『MADE IN JAPAN』の刻印が、このアイアンの確かさ・信頼性を物語っています。
どのメーカーが造っているのでしょうか?
日本製アイアンの美しさが感じられます。
構え感

ボールを前にして構えてみると、それほど『小顔』だとは思いませんでしたが、とても構えやすいアイアンだと思いました。
『トップライン』も厚すぎず、ストレートネックなのがいいと思いました。
昔ながらのクラシカルな部分を感じていました。
小顔だと、その大きさに応じて、色々な『弧の大きさ』の違う曲線なども鮮明に頭に描くことができますが、これくらいの大きさだと、その弧の大きさが少し大きめな感じがします。
『セミオートマチック』的な感じがしました。
こういったアイアンも大好きなので、いいイメージがすごく出せました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』はとてもソフトな感じがして、好感を持つことが出来ました。
これまで出会ってきた数多くの軟鉄アンダーカットキャビティと同様のフィーリングの良さです。
これまでの『易しいアイアン』に感じられてきた、いわゆる『大味』な感じはしませんでした。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点でも、とてもあがりやすい感じがしました。
タフなアイアンではないと思いました。
このようにカッコいいアイアンなので、どちらかというとタフそうな感じがしないでもないですが、実際はとても親しみやすいアイアンだと思います。
アンダーカットキャビティの長所を充分感じることができました。
見た目以上に敷居の低いアイアンだと思いました。
バックフェース

『安定性』という点でも、それほど難し過ぎる感じはなく、割と寛容な感じがしました。
シビアさがほとんど感じられない、易しいアイアン・・・。といったところでしょうか?
易しさとカッコ良さが上手く両立できているな・・・。と思いました。
装着されている『CRAZY CBI-80 Limited』というシャフトも、初めてだったのですが、見た目もすごくスチールに近いですし、振っていてもそれほどカーボンの頼りなさのようなものを感じませんでした。
ダイナミックゴールドなどとはまた違ったフィーリングですが、90g台の軽量スチールよりは振りやすくて、任せていける感じがしました。
改めてクラブ(特にシャフト)は重量がとても大切だな・・・。と思いました。
このシャフトの性能なのかもしれませんが、弾道もそれほど高くなり過ぎず、ブレる感じはしませんでした。
私はこれまでもアイアンはスチールシャフトばかりを購入してきましたし、試打するアイアンも、できるだけスチールシャフト装着モデルを選んできました。
しかし、このようなシャフトがあるのであれば、カーボンも面白いな・・・。と思いました。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、このアイアンがロフトが立っていることもあり、どちらかというと『飛距離系』のアイアンといった感じもしました。
アイアンに距離を求めておられる方には、とてもいいのではないでしょうか?
軽めに打っても、とてもよく飛ぶ感じがしました。
私の感覚ですと、明らかに1番手以上は楽に飛ぶ感じです。
飛距離は出やすいですが、このシャフトが思っていたよりもしっかりとしている感じで、暴れすぎないところもいいと思いました。
距離を出す・・・。ということは、それだけリスクを背負っているところもあると思うのですが、これくらい安定していると、それほど怖い感じはしませんでした。
昔の『距離の出るアイアン』というのは、結構特徴的な恰好をしているものが少なくありませんでしたが、このアイアンはとてもオーソドックスでありながらも、結構飛距離を稼いでいくことができるので、『いいとこ取り』な感じがしました。
しかし、私が購入するとすれば、やはり『ダイナミックゴールド』が挿せるのであれば挿すような気がします。
そのほうが、よりフィーリングも出しやすいですし、縦の距離感が合いやすいと思いました。
それは長年付き合っている『信頼感』がそうさせるのかもしれません。
操作性

『操作性』という点では、カーボンとは思えないほど高いと思いました。
どちらかというと、スチールに近い感じで振っていくことができました。
安定性が高いアイアンだと思いましたが、左右に曲げることも、それほど難しいとは思いませんでした。
どちらかに偏っていたり・・・。といった変なクセがないので、こちらのイメージを伝えやすい感じがしました。
結構重量感のあるアイアンなので、それもこの操作性の高さにつながっているように思いました。
日頃、スチールシャフトを使っておられる方も、このアイアンは『重い』とまではいかなくても、結構しっかりした感じがつかみやすいのではないでしょうか?
ヒール側

初めて試打したクレイジーのアイアンでしたが、とてもいい印象のまま試打を終えることができました。
クレイジーファンの方はもちろん、あまり他の人が使っていないアイアンが欲しい・・・。と思っておられる方には、とても魅力的に感じられるのではないでしょうか?
『昔の企画もの』といった、見た目だけで基本的性能がまるで伴っていないクラブとは違い、このアイアンはとてもしっかりとしていて優れていると思いました。
『希少性』だけが『ウリ』のアイアンではないと思います。
CRAZY CRZ-IRON PROTO TYPE

聞くところによると、クレイジーもついにスチールシャフトを販売するのだそうで、今からすごく楽しみです。
試打する機会に恵まれるかどうか解りませんが、もし恵まれればぜひ試打してみたいと思っております。
『K’s Tour』や日本シャフトの『MODUS3』などを始め、『ダイナミックゴールド』以外ににも魅力的なスチールシャフトが今はたくさんあります。
できるだけ早くアイアンを新調したいと考えていますが、それと同時に装着するシャフトにも選択肢が多すぎて迷ってしまうかもしれません。
そういったシャフトとクレイジーのアイアンが上手くマッチすれば、とても楽しいだろうな・・・。と思いました。
CRAZY CRZ-IRON PROTO TYPE

先ほども書きましたが、私はこれまで『アンダーカットキャビティ』には購買意欲を殆ど刺激されませんでした。
しかし、このアイアンにはとても興味を持ちました。
また何度でも試打してみたいと思いましたし、他にも色々なシャフトを試してみたい・・・。という気が今はしています。
『易しさ』と『カッコ良さ』『フィーリングの良さ』『希少性の高さ』が上手く共存できている購買意欲を刺激するアイアンです。