jBEAM ZY-9 ドライバーを試打 レビュー
今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは jBEAM ZY-9 ドライバー です。
シャフトは FUJIKURA SPEEDER です。
ロフトは10度、シャフトフレックスはS、クラブ長さは45.5インチ です。
黒を基調とした、JBEAMのドライバーです。
黒は重厚感を醸し出すので、JBEAMにはピッタリの色です。
かなり厚みのあるヘッドで、これもJBEAMらしさがあります。
特にソールが盛り上がっているように見えて、タンカーなどの大型船の船底を連想しました。
ソールには大きなウェイトが3つ配置されていて、この位置は珍しいような気がしますが、メーカーの深い研究によって、この位置がベストだという結論が出たのではないでしょうか?
ネックの長さは標準的で、調整システムは搭載されていません。
ディープバックが当たり前だった頃からすると、『セミシャローバック』といっていいと思いますが、今のクラブはシャローが当たり前なので、『セミディープバック』といえるでしょうか?
厚みがあると感じる方もいらっしゃると思いますが、私は『ややシャロー』に見えてしまいます。
JBEAMらしい、丸っこい顔をしていて、この顔は馴染み深いです。
数少ない『顔を守っている』メーカーといっていいと思います。
今は多くのメーカーが、いろいろなタイプの顔を作っていますが、JBEAMには大きな変化は見られません。
もちろん違うタイプの顔もありますが、この顔が『伝統』だと思います。
シャロー系の大顔タイプを好まれる方には、親しみづらいところがあるかもしれません。
フェース面には綺麗なミーリングがありました。
これもJBEAMでは見慣れた工夫です。
しっかりしていて、素振りをしていても、タイミングが取りやすいです。
やはり、こういうタイプのヘッドには、しっかりめのシャフトが合っているような気がします。
気のせいか、『空気を切り裂く音』が、いつもよりも少し(半音くらい)高いような気がしました。
ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
必要最低限のことしか手を施していなくて、後はプレイヤーに任せてくれている感じがいいです。
何でもかんでも『至れり尽くせり』というクラブではなく、プレイヤーの感性を大切にしてくれているように感じました。
クセの無い丸顔で方向性への不安はありません。
小顔には見えませんが、『塊感』があり、やや低めでライナー系の弾道がイメージできました。
試打を開始しました
『打感』は良いです。
打つ前は多少硬いのかな?と思っていましたが違っていて、適度にソフトで、弾き感もあります。
シャローフェースには無い、ディープフェースだからこそ感じられるフィーリングなのですがインパクトの瞬間、フェース面がボールを一瞬吸い込んで、そこから一気に吐き出して飛ばすという、いわゆる『トランポリン効果』のようなものが感じられました。
もちろんルールではトランポリン効果は違反になっていて、あくまでも私がそのように感じるだけです。
そして、このドライバーはSLEルールに適合しています。
『音』も好感が持てました。
はっきりした音ですが、大きすぎず高すぎず嫌な感じは全くありません。
しっかりと『叩かせてくれる』音です。
『球のあがりやすさ』という点では、見た目通り、かなりタフなドライバーに仕上がっていて、明らかにハードヒッター向けです。
弾道もやや抑えられていて、とにかくスピン性能が抑えられていて、吹き上がるのではなく、『グーンと前に伸びていく』ような弾道です。
ある程度のHSが必要なのは間違いなく、ロフトやシャフトなどにもよりますが、最低でもHS40後半以上は必要になってくるのではないでしょうか?
かなりタフなドライバーなので、人によって好みが分かれると思います。
『安定性』は予想していたよりも高く、『つかまりの良さ』を感じました。
これまで、このようなタイプは『叩けるけど右に行きやすい』タイプが多かったように思うのですが、このドライバーはとにかくよくつかまります。
私がフッカーだからそう感じたのかもしれませんが、明らかにこれまでの感覚とは違いました。
ソールに組み込まれているウェイトが大きな役目を果たしていて、重心距離を短く設定できているのでしょうか?
小顔タイプのドライバーではないですが、小顔タイプのようなつかまりの良さを感じました。
『飛距離性能』は、かなり優れていて、叩けば叩くほど、その期待に応えてくれるドライバーです。
弾道が力強くライナー系で、なかなか落ちてきません。
ドライバーの弾道にもいろいろなタイプがありますが、このドライバーの放つ弾道は『大砲系弾道』といっていいでしょうか?
弾道を目で追いながら、そのように感じていました。
試打をしていて、『二種類の惚れる』があるのですが、それは『クラブに惚れる』のと、『弾道に惚れる』です。
今回は後者で、この弾道を打たせてくれるドライバーがとても魅力的に感じました。
幅広い層ではなく、かなりターゲットを絞っていますが、元々JBEAMはそういう傾向があるので、ゼクシオのような幅広い層から支持されるわけではないけれど、ピッタリと合致する方から熱い支持を集めているのだと思います。
かなりぶっ叩いていきながら、できれば真っ直ぐに飛ばしていきたいタイプだと思うのですが、一応左右へも打ってみました。
先ほども書きましたが、見た目よりもかなり球がつかまってくれるので、スライサーの方にも親しみやすいドライバーだと思います。
特に極端なフックフェースは苦手だけど、球がしっかりつかまってくれ、安心して叩けるドライバーが欲しい・・・。という方には、魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?
一応右にも少し曲げることができましたが、普通に打っている限り、右にフケる球は出にくいです。
このオーソドックスな顔で、これだけつかまりのいいドライバーはなかなか見られません。
これはウェイト以外にも、つかまりが良くなるような工夫がヘッド内部にもされているのではないでしょうか?
試打後の感想
最近のドライバーはかなり工夫されていて、見た目と実際の性能のギャップが大きいものが増えてきました。
それはいい意味で易しくなっているのですが、このドライバーは見た目通りです。
クセの無い顔をしていますが、球のつかまりがかなり良く、見た目と違うので、そういう意味ではクセのあるドライバーといえるのかもしれません。
しかし、このクセは多くのスライス系ハードヒッターから支持されるのではないでしょうか?
見た目通り、かなり硬派なドライバーです。
ディープで骨太なドライバーでありながら、球がつかまりやすいところが一番印象に残りました。
イージー系&シャロー系ドライバーが多い中、このドライバーは『異端』といえるかもしれませんが、このようなタイプを好まれる方はたくさんいらっしゃると思います。
特に今のドライバーは『叩けないものが多い』と感じておられる方は多いのではないでしょうか?
そういった方々に、是非試していただきたいドライバーです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
※追記 このクラブの紹介文(記事を書いた後、このクラブについて、調べてみました)
jBEAM ZY-9 ドライバー 徹底解説
概要
JBEAM ZY-9 ドライバーは、「叩けるヘッド」で強いボールを前へ前へと飛ばし、サイドスピンを抑える設計が特徴のモデルです。高慣性モーメント設計により、オフセンターヒット時の挙動を安定させながら、前進力のある弾道を実現します。公式サイトでは、DAT55G製フェースや調整可能なフェイスアングルなど、専用設計のスペックが紹介されています(出典元1)。
1. 主なスペック(公式データ)
製法: 2PCS方式(フェース+ボディの2ピース構造)【出典元1】
フェース材質: DAT55G【出典元1】
ヘッド体積: 450cc【出典元1】
ロフト角: 9.5~12.0°(調整可能)【出典元1】
ライ角: 60.0°【出典元1】
フェイスアングル: +0.5~-1.0°(調整可能)【出典元1】
重心距離: 33.5mm【出典元1】
重心深度: 28.0mm【出典元1】
重心高: 35.0mm【出典元1】
ヘッド重量: 196~198g【出典元1】
SLEルール適合: 適合【出典元1】
仕上げ: IP BLACK加工【出典元1】
(出典元1:JBEAM ZY-9 DRIVER HEAD|製品情報 ― https://www.jbeam.co.jp/product-details/details-driver/details-driver-18.html)
2. 技術的特徴
2.1 DAT55Gフェース
DAT55Gは高強度なマレージング鋼系チタン合金で、打音のマイルド化と反発性能の両立を図っています。薄肉化したフェース部がインパクト時のたわみを最大化し、初速向上に寄与します【出典元1】。
2.2 重心設計
深重心化: 重心深度28.0mmにより、ミスヒット時のボールのつかまりを改善しつつ、高弾道をサポートします【出典元1】。
幅広重心距離: 33.5mmの重心距離設定で、前方への推進力を強化。
2.3 フェイスアングル調整
+0.5~-1.0°の可変フェイスアングル※により、ドロー/フェードバイアスを調整可能。ヘッドスピードや弾道特性に合わせたセッティングが行えます【出典元1】。
※専用スリーブ装着時
3. 口コミ・ユーザーレビュー
「調査不足のため省略」
4. 長所・短所
4.1 長所
強い前進力: 叩いて前へ飛ばすパワーヒッター向きの設計。
スピン抑制効果: DAT55Gフェースの反発で余計なサイドスピンを抑制。
調整機能: フェイスアングルやロフトの微調整が可能で、セッティング幅が広い。
安定したミート率: 軽量化されたヘッド重量でスイングがしやすい。
4.2 短所
上級者寄りの設計: ヘッド慣性モーメントは高いが、極端なスライサーや初心者には操作が難しい可能性あり。
フェイス調整工具が必要: セッティング変更には専用ツールが必須。
5. このクラブが合うゴルファー・合わないゴルファー
5.1 合うゴルファー
ヘッドスピード45m/s以上のパワーヒッター: ボールをしっかり叩き、強い弾道を好むプレーヤー。
調整好きの上級者: フェイスアングルやロフト調整を駆使してセッティングを追い込みたいゴルファー。
5.2 合わないゴルファー
ヘッドスピード40m/s以下のアベレージゴルファー: 重心設定や慣性モーメントを生かしきれず、ミート率低下のリスクあり。
スライサー初心者: フェイスアングル調整が必須となるため、クラブに慣れるまで時間を要する場合がある。
6. ヘッドスピード別飛距離目安
以下は一般的なドライバー飛距離の目安です。実際のZY-9性能とは異なる場合があります。
ヘッドスピード (m/s) | 推定飛距離 (ヤード) |
---|---|
45 | 230–250 |
42 | 215–230 |
40 | 200–215 |
38 | 185–200 |
(出典:StepGolf「ゴルフクラブ別飛距離目安」)
7. まとめ
JBEAM ZY-9 ドライバーは、前進力のある弾道とスピン抑制を両立した上級者向けドライバーです。DAT55Gフェースや可変フェイスアングルなど高機能設計を備え、パワーヒッターには最適な一方、ヘッドスピードやスキルによっては扱いにくい側面もあります。セッティングを駆使し、飛距離と方向性のバランスを追求したいゴルファーにおすすめのモデルです。
出典元
JBEAM ZY-9 DRIVER HEAD|製品情報 ― https://www.jbeam.co.jp/product-details/details-driver/details-driver-18.html
StepGolf「ゴルフクラブ別飛距離目安」 ― https://www.stepgolf.co.jp/articles/519
StepGolf「アイアン飛距離の目安」 ― https://www.stepgolf.co.jp/articles/1548
StepGolf「アイアンシャフトの硬さ目安」 ― https://www.stepgolf.co.jp/articles/1380
Pro-GolfAcademy「ゴルフ飛距離の平均値」 ― https://pro-golfacademy.com/chishiki/4633/
nativecamp.net「Carry on, please」 ― https://nativecamp.net/heync/question/55310