今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは DOCUS DCD711 WINGED-D ドライバー です。
シャフトは DOCUS FB です。
ロフトは9度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は59g、トルクは3.0、クラブ総重量は309g です。
久しぶりに出会った、DOCUSのドライバーです。
あまり出会うことは無いのですが、以前試打した虹のドライバーが強く印象に残っています。
他のメーカーでは見られない、斬新なデザインでした。
形状はオーソドックスです。
円盤のようなシャロー感はなく、ある程度の厚みと『丸っこさ』があります。
平面的ではなく、立体的なドライバーです。
今はどのメーカーもシャロータイプに力を入れていますが、このドライバーはそれほどシャロー感が強くありません。
かといって、すごくディープということでもありません。
最近では少しずつ減ってきている、白いヘッドですが、まだまだニーズはあるのではないでしょうか?
ネックは短いです。
調整機能が搭載されているのかな?と思いましたが、搭載されていませんでした。
調整機能を搭載しない分、ヘッドの性能で勝負するということではないでしょうか?
ソールにはウェイトのような物が搭載されていました。
これは、前に試打したモデルにもありました。
数字が刻印されていなかったので、重さは分かりません。
いい顔をしています。
独特の『艶消しホワイト』が特徴的です。
私はオーソドックスな黒や茶色・パーシモンカラーなどを好みますが、白いヘッドも好きです。
光沢感のある白のほうが多いような気もしますが、このような艶消しタイプは好感度がさらに高まります。
すごく落ち着いた感じがします。
トゥ側
ヒール側
まずは、このトゥ側とヒール側にある、フィンのようなものが目に付きました。
おそらく、これは空気力学に基づくものだろう・・・。と思いました。
色々なメーカーがヘッドにこのような工夫をして、少しでもヘッドスピードが減速しないように工夫されています。
メーカーによって、色々な違いがあるのが面白いです。
どれが一体ベストな形なのでしょうか?
トゥ側
ヒール側
そう思いながら見ていると、ソールのトゥ側とヒール側にも凹みを見つけました。
おそらく、目的は同じなのだろうと思います。
私は実際に計測したことが無いので詳しいことは分かりませんが、このような工夫があるヘッドとそうでないヘッドで、ヘッドスピードにどれくらいの差が生じるのでしょうか?
理論的に、確実に効果が見込めると思うのですが、その差は『微差』といっていいような気もします。
それは、このような工夫が無いドライバーでも、高性能な物にたくさん出会ってきているからです。
しかし、『少しでも工夫を』というメーカーの努力には頭が下がります。
昔はラージサイズのヘッドは小ぶりな物に比べ、ヘッドスピードが落ちるので、飛距離アップは望めないと言われた時期がありました。
それは単純に空気抵抗が増えるからだと思います。
しかし今は違います。
ラージサイズでも、このような工夫がされていますし、何よりヘッドを大きくすることでシャフトを長くできるというのが一番のメリットではないでしょうか?
トゥ側のフィンの側には『WINGED-D』という文字がありました。
どのような意味なのでしょうか?
セミディープバック形状といっていいと思います。
適度な厚みのあるヘッドを、目を細めながら見ていました。
このような形状は大好きです。
DOCUSのドライバーを試打した経験がまだ少ないので、詳しいことは分かりませんが、このような適度な厚みのあるイメージが私にはあります。
フェース面の仕上げも綺麗です。
クラウン同様、『艶消し』タイプになっていて、シブいです。
綺麗だな・・・。と思いながら、見ていてテンションがどんどん高まっていきました。
フェース面はインパクトのイメージを感じ取りやすいですが、このドライバーのフェース面はすごくいいイメージを与えてくれます。
それは、これまでの経験からくることが多いのですが、このドライバーはズシリと重く力強い球を打たせてくれそうな予感がしました。
色々なドライバーを試打していると、ボールがまるで『綿帽子』のような軽さをイメージさせてくれる物もありますし、『ゴムまり』や『ピンポン玉』、あるいは『小さな鉄球』のようなイメージを抱かせてくれる物もあります。
このドライバーのフェース面は小さな鉄球のようなイメージを与えてくれました。
人それぞれ求めるイメージは違うと思いますが、私は『軽い球質』の物よりも、『重い球質』が好きなので、このフェース面はすごく好感が持てます。
クラウンはもちろんですが、フェース面がピカピカ光るミラー仕上げはあまり馴染めません。
確かに高級感があって、セレブリティーな感じもするのですが、このような落ち着いたタイプが好きです。
素振りをしてみた感じは、まずまずでした。
軽量タイプのシャフトですが、結構しっかりしていて暴れる感じはしません。
せっかくこのようにしっかりしているのだから、もう少し重量感が欲しいな・・・。と思いましたが、今はシャフトに対する好みも多様化していて、軽量でしっかりしている物を好まれる方もたくさんいらっしゃるので、メーカーもその要望に対応しているのではないかな?と思いました。
今はシャフトも含め、様々なスペックが見られます。
軽量感はありますが、シャフトがしっかりしているので、気を使いすぎることなく、振っていくことができました。
ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
少しつかまりがよさそうな感じがするのですが、バルジが適度に丸みを帯びていて、トゥ側が少し逃げているのがいいです。
トゥ側が主張しすぎている(被っている)タイプは、あまり好きではありません。
今はあまりバルジが利いていないドライバーが多いのですが、このドライバーは適度に利いています。
方向性に対する不安はなく、リラックスして構えることができました。
試打を開始しました。
『打感』は良いです。
ソフトですが、ボヤけたところはなく、適度にしっかりしています。
『芯』のある打感といっていいでしょうか?
『音』は、はっきりしているのですが、大きすぎずにいい感じです。
最近は少し減ってきているように思うのですが、以前はよく耳にした音で、懐かしい感じがします。
『スナック音』といったらいいでしょうか?
サクサク打てちゃう音です。
『球のあがりやすさ』という点では、ライナー系の強い球が打てるタイプです。
ロフト(9度)と形状(セミディープ)らしい、『見た目通りの性能』といっていいように思います。
イージーで球があがりやすいタイプではありません。
ある程度のHSが無いと、球が浮きづらいかもしれません。
高くフワッとあがるタイプのドライバーも今は多いですが、このドライバーは全く逆のタイプです。
明らかにヒッター向けといった感じがします。
『安定性』という点では普通で、特別シビアさは感じなかったのですが、今はイージー系が圧倒的に多いので、それらと比べると正直さは持ち合わせていると思います。
このようなヘッドには、『ヤワすぎる』シャフトよりも、適度にしっかりしているシャフトのほうが、相性がいいと思いますし易しくなると思うのですが、今日は装着されているシャフトのおかげで、それをさらに強く感じました。
普通に打っている限り、暴れにくいのがいいです。
スペックによっては、シャフトにかなり気を使いながら試打することも普通にあるのですが、今日はそんなことをしなくてもいいところが気に入りました。
いわゆる『イージーさ(スイートエリアの広さ・寛容さ・あがりやすさ)』が秀でているタイプのドライバーではないので、そういった意味では好みがはっきりと分かれるかもしれません。
『飛距離性能』は、なかなか良いです。
驚くようなことは正直なかったのですが、コンスタントに距離を稼いでくれるドライバーです。
安定して強い球が打てるので、実戦向けだな・・・。と思いました。
ミスに寛容なドライバーではないですが、いわゆる『当たり外れ』が小さい感じがします。
これまで数えきれないほどのたくさんのドライバーに出会ってきて、中には芯でヒットしたのに、いわゆる『当たりが弱い』『伸びにばらつきがある』などと感じるドライバーはよくありました。
それが昔は特に多かったですし、今でも見られます。
しかし、このドライバーはそういったことは感じられませんでした。
しっかりとタイミング良くヒットしたら、それに見合うだけの素晴らしい弾道を打たせてくれる頼もしいドライバーだな・・・。と思いました。
先ほども書きましたが、明らかにヒッター向けなので、球が浮ききらない・キャリーが伸びない・・・。と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
『操作性』は高く、左右に打ち分けやすいドライバーです。
私はフッカーだからか、最初からいい感じのドローボールを打たせてくれたのですが、フェード系の球も打ちやすいです。
ラージサイズのドライバーと違い、ヘッドが少しコンパクトな分、逃がし気味に打っても球がプッシュすることなく、自然な感じでつかまえてくれました。
こういったことはラージサイズのドライバーでは感じにくいです。
ラージサイズの弱点でもあるつかまりづらさを克服するために、フックフェースにしてあるものが今でも多いです。
ラージサイズは確かに大らかで安定感があるのですが、融通が利きづらいというところもあります。
その点、コンパクトなタイプだと、こちらの意思を通しやすいというメリットがあります。
白いヘッドのせいか、それほど小顔には見えなかったのですが、コンパクトタイプのもつ扱いやすさを感じました。
『スピンコントロール』というと、普段はプロがトーナメントでグリーンに乗せるときやアプローチのときなど、いわゆる『小技』的なことで使われることが多いように思うのですが、今はドライバーのような『大技』でも使われるようになりました。
昔はハイティでアッパーに打って、スピンを減らして飛ばすという打ち方も流行りましたが、今はそんなことをしなくても、技術の進歩により、クラブが勝手にやってくれるようになりました。
私もそうですが、『スピン過多』で悩む多くのゴルファーにとって嬉しいことです。
その『スピンコントロール』を、このドライバーにも感じました。
明らかに『低スピン性能』が優れているドライバーです。
叩きにいっても吹き上がることなく、力強く前に進んでくれます。
今のドライバーの中では、明らかに『しっかりしたスペック』になっていて、いわゆる『ある程度のハードルの高さ』があるので、幅広い層には受け入れられないかもしれません。
性格がはっきりしていますが、それが大きな魅力でもあります。
幅広い層をターゲットにした『及第点』タイプのドライバーではなく、ゴルファーのポテンシャルをしっかり受け止めてくれる、しっかりしたところが魅力です。
操作性も高いので、オートマチック的に打っていくよりは、自分の持ち球を活かしたいという方は、コースに出ても、ホールのレイアウトによって、上手く対応していきたい・・・。という方にも合いやすいのではないでしょうか?
艶消しの白いクラウンがとても魅力的ですが、もし黒い艶消しがラインアップされているのであれば、ぜひそちらも試してみたいな・・・。と思いました。
硬派でしっかりしたドライバーですが、タフ過ぎず、フィーリング性能も良いので魅力を感じました。
また機会があれば、何度も試打したいですし、今年も優秀なドライバーが多いな・・・。と思いました。
DOCUS DCD711 WINGED-D ドライバー
- 2018年10月14日
- DOCUS
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