フォーティーン TC-330 アイアン

フォーティーン TC-330 アイアン 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは フォーティーン TC-330 アイアン の7番 です。
N.SPRO 950GH HT

シャフトは N.SPRO 950GH HT です。
ロフトは28度、クラブ長さは37.95インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、バランスはD0.5、キックポイントは中調子、クラブ総重量は404gです。
正面

フォーティーンのとても個性的なアイアンです。
このアイアンを一目見て、アイアンというよりはユーティリティアイアンといったほうが近いように感じました。
フォーティーンは、いわゆる『アスリート色』っぽいものから、こういったラージサイズのアイアンまで、とても守備範囲が広いです。
側面

こうして見ていても、シャープさは全く感じられないのですが、逆に『大らかさ』を感じます。
クラブの種類がボーダレス化したように思えてきます。
私はノーマルなアイアンを好みますが、アイアンよりもFWやUTのような重心深度が深いクラブを好まれる方には、こういったアイアンは好感をもたれるのではないでしょうか?
私には上手く扱える自信が無いのですが、キャディバッグには、自分が得意なクラブを入れることが重要になってくるので、こういったクラブを選ぶ選択肢も充分にあると思います。
その時の『流行』や『プロの使用』などではなく、『自分に合った物』を使っておられる方は、キャリアも積んでおられる上級者の方が多いです。
何と言いますか、ゴルフには『無理をする楽しさ』のようなものもあると思うのですが、『無理をしない大切さ』もあるように思います。
この『表裏一体』のところが、またゴルフの魅力なのかもしれません。
彫りの深さ

こうして見ても、かなり彫りが深いです。
ここまで深くて広いと、却って凄い感じがします。
打感などはあまり期待できそうにもありませんが、おそらくフェース面の殆どがスイートエリアではないのかな?と思えてきます。
ソール幅

ソール幅も、かなりワイドです。
こういったワイドソールのアイアンは初めてではありませんが、いつ見てもやはりすごいな・・・。と思ってしまいます。
このソール幅の広さに安心感をもたれる方もたくさんいらっしゃると思いますが、経験値の少ない私はどうしてもダフってしまいそうな予感がします。
ネック長さ

ネックも短いですし、こうして見ていても、かなり『頭でっかち』です。
重量バランスが、かなり低くなっているのが、こうして見てもよく解ります。
正直、美しいクラブだとは思いませんでしたが、こういった形状にも大きな長所があるのだと思います。
厚みのあるヘッド

かなり厚みがあります。
やはり、アイアンというよりはユーティリティに近いクラブだと思います。
これまでの経験から、構えたときに後方部分が見えてしまうんじゃないかな?という不安がよぎりました。
FOURTEEN TC-330 アイアン 振り感
 
素振りをしてみても、かなり軽いです。
軽量スチールが装着されているということもありますが、このヘッドの大きさでありながら、殆ど重量感を感じません。
やはりキャビティ部分が広いからでしょうか?
私自身のスイングも、かなり『よそ行き』になっていて、なかなか『普段着のスイング』ができませんでした。
『振り切る』ということが大切なのですが、どうしても合わせにいってしまいました。
構え感

ボールを前にして構えてみても、正直いい印象は持てませんでした。
ヘッドの大きさやグースの効きもあるのですが、それ以上にヘッド後方が見え過ぎてしまっているのが馴染めませんでした。
やはりアイアンというよりは、これまでたくさん出会ってきた『ユーティリティアイアン』といった感じがします。
魅力的には見えませんでした。
どちらかというと、これまで敬遠してきたタイプですが、こういったクラブでも上手く打てるようにならなくては・・・。と思い、何とか自分の頭の中に、いいイメージを植え付けていこうとしました。
それと同時に『何とかなるさ』という思いを持ちました。
試打を開始しました。
FOURTEEN TC330 アイアン

『打感』は、正直もうひとつだと思いましたが、特に大きな不満はありませんでした。
ある程度予想していた通りのフィーリングでした。
トゥ側
球はとてもよくあがりました。
正直、あがりすぎ・・・。と思えるほどボールが上へ上へと舞い上がっていきました。
バックフェース
『安定性』という点でも、やはりこの形状通り、かなり高いと思います。
私は球を打っていて、フェースのどの部分でヒットしているかが、全く解りませんでした。
打感だけでは、しっかりと把握することができませんでした。
打った後、フェース面を確認しながら、自分のヒットポイントを探っていく作業を繰り返しました。
正直、かなりバラついてしまっていたのですが、それをほとんど感じさせないほど、ボールは真っ直ぐに近い感じで飛んでいきました。
私のミスを、かなり見逃してくれているクラブだと思いました。
フォーティーン TC-330 アイアン
こういった性能に魅力をもたれる方もいらっしゃると思いますが、私は少し怖く感じます。
自分の意思やイメージが伝わりづらく、しかしそれでもボールをオートマチックに運んでいくところに違和感を感じます。
このようなアイアンを日頃から使い慣れておられる方には、イメージなども伝えやすいのだと思いますが、私にはどうしても難しく感じられました。
やはり、経験値が不足しているのが大きな要因だと思います。
操作性

『操作性』という点では、左右に大きく曲げようとしたのですが、あまり大きく曲がりませんでした。
イメージした曲線を描きにくいクラブです。
何と言いますか、『巨大なタンカー』を連想しました。
少々の時化(しけ)にはビクともせず、雄大に大海原を疾走していく巨大な船のように感じました。
その分、微妙な『ハンドル操作』は難しく感じますが、それも魅力のうちなのかもしれません。
ただ、私は自分の思うように操作できて、狙ったポイントにアンカーを下せる、漁船のようなタイプのアイアンに魅力を感じます。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、スインガータイプのベテランゴルファーの方に、大きなメリットがあるのではないでしょうか?
『軽さ』と『超ストロングロフト』が、このアイアンに大きな飛距離をもたらしてくれているように感じます。
私は全く距離感が合わなかったので、ただ遠くに飛んでいく・・・。という意識だけでボールを打ち続けました。
ヒール側

アイアンというよりは、完全に『ユーティリティアイアン』といった感じがしました。
見た目通りの性能をもったクラブでした。
試打をしている最中も、このクラブが『7番アイアン』だということを忘れていました。
フォーティーン TC-330 アイアン

『構え感』などからも、『3番ユーティリティアイアン』といったイメージをもっていました。
今日は、この7番アイアンだけの試打だったのですが、これが『6番』や『5番』、あるいは逆に『8番』『9番』・・・。になると、どうなっていくのかが想像できませんでした。
FOURTEEN TC330 IRON

このようなタイプのクラブで距離感を出せるようになると、かなり技量も上がっているような気もするのですが、私は全く使いこなせていませんでした。
私自身の技量の未熟さを痛感しました。
このクラブを普通に『アイアン』として使っていくには、私には抵抗感が感じられるのですが、発想を転換して『グリーン周りのアプローチ』で使ってみるのも面白いような気がします。
ソールも広いので、『チッパー』のような役割も果たしてくれるんじゃないでしょうか?
今日は、このアイアンに少し手こずりましたが、これからもどんどん練習を積んでいって、上手く対応できるようになりたいです。
新しいクラブを試打することの『楽しさ』というよりも、今日は『反省』のほうが多い一日でした。