今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MG-M01 ウェッジ です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは50度、クラブ長さは35.25インチ、シャフトフレックスはS200 です。
三浦技研の新しいウェッジです。
三浦技研らしい艶消し仕上げで、好感がもてます。
しかし、一番の特徴はキャビティバック構造であることです。
他のメーカーではいくつか出会ってきましたが、三浦技研では珍しいです。
おそらく初めてではないでしょうか?
小振りではなく、やや大きめなタイプです。
セミラージサイズといっていいと思います。
セミラージサイズとキャビティ構造が合わさっているということで、間違いなくイージー系のウェッジだろう・・・。と思いました。
彫りはとても浅いですが、元々ロフトが寝ているウェッジは、これくらいで充分なのだと思いますし、構造上これ以上深くはできないと思います。
こういったところが、アイアンとウェッジの似ているようで似ていないところといえるのかもしれません。
『W.D.D Accurate Forged』の文字がありました。
他のメーカーには無い、三浦技研のこだわった製造方法なのではないでしょうか?
ソール幅は少し広めでした。
ロフトが50度ということは、私の感覚ではPWとAWの間になるのですが、仮にAWだとしてもワイドなほうだと思います。
私は、PWは48度で、AWは52度が標準だと思っているのですが、今はウェッジのロフトのバリエーションが多くなりました。
PWやAWという言い方ではなく、ロフトで呼ぶようになってきました。
いずれ、アイアンもそうなるかもしれないな・・・。と思いました。
ネックの長さは標準的でした。
ロングでもショートでもなく、スタンダードな長さです。
グースが少し利いているのも目に入りましたが、三浦技研らしい『品のあるグース』だな・・・。と思いました。
スーッと自然に流れるような・・・。といったらいいでしょうか?
はっきりとした極端な曲がりでないところに好感がもてました。
トップラインの厚さは標準的です。
厚くもなく、かといって薄いタイプでもありませんでした。
リーディングエッジの削りは特に見られませんでした。
バンスは普通でした。
ハイバンスタイプではありませんでした。
最近はソール全体が丸みを帯びているアイアンやウェッジが多くなってきましたが、このウェッジはどちらかというと平らに近いタイプです。
『真っ平ら』ではないのですが、丸みというよりは平らな印象のほうが強いです。
ソールを『点』ではなく、『面』として使っていけそうだな・・・。と思いました。
状況に応じて、後ろをメインに使うこともできそうだし、前や中央を滑らせる感じで使っていくこともできそうな感じがしました。
フェース面にミーリングはありませんでした。
とても綺麗で、丁寧に仕上げられているのが分かります。
いわゆる『スタンプ式』ではないな・・・。と思いました。
雑な感じもしませんでした。
1本1本の溝が活きているように見えました。
今でも、フェース面の仕上げが雑に感じられるアイアンやウェッジはたくさんあり、残念に思うこともあるのですが、このウェッジは違いました。
こうして見ているだけで、いいイメージが浮かんできます。
指で触れてみるとザラザラ感はなかったのですが、なんといいますか、しっとりとした感じで指に抵抗感を感じました。
滑る感じはしませんでした。
インパクトのときに、ボールに優しく絡みついてくれるのではないかな?と思いました。
ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずでした。
私が好むタイプではないのですが、こういうタイプは人気が高いと思います。
セミラージサイズでグースも利いています。
グースの利きが強すぎないのがいいと思いました。
こういうグースタイプはインパクトが一瞬遅れそうな感じがするので、タイミングをとるのが難しく感じることもあるのですが、その『一瞬の間』がいいのだと、グースネックを好む友人から聞いたことがあります。
高くあげるというよりは、少し抑え気味に送り出していくようなイメージが浮かんできました。
フェースを開いて構えてみたのですが、まずまずだな・・・。と思いました。
こういうグースタイプはストレートタイプほど極端に開かなくてもいいのかな?と思うところもあったのですが、実際に構えてみて、特に苦手意識が芽生えることはありませんでした。
ノーマルに構えたときと同じ印象でした。
やはり少し大きく見えるな・・・。できればもうちょっとコンパクトなほうが構えやすいけど、この大きさに安心感をもたれる方もたくさんいらっしゃるのではないかな?と思いました。
試打を開始しました。
『打感』はソフトで良いです。
球の乗りもいいです。
厚みで押していけるタイプです。
キャビティアイアンのような薄い打感ではなく、しっかりとした厚みを感じることができました。
スピン性能は高いです。
これはちょっと意外でした。
正直、スピン性能にはそれほど期待していませんでした。
これまで試打してきた三浦技研のウェッジにハイスピンの印象が残っていないからなのかもしれません。
フェース面にミーリングはありませんでしたが、球がしっかりとフェースに乗って食いついてくれました。
ミーリングはありませんでしたが、スピン性能が高いのは確かです。
スコアラインを指で触れてみても角溝ではないと思いましたし、念のため店員さんに適合モデルか尋ねてみたのですが、やはり適合モデルという返事が返ってきました。
雑な感じのするフェース面はボールが滑ってしまうように感じることがありますが、この丁寧なフェース面は、ボールにしっかりとコンタクトしてくれ、スピンをしっかり掛けてくれるのがよく分かりました。
『球のあがりやすさ』という点では、グースタイプらしい、やや低めの出方をしましたが、これがちょうどいい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
低く出していけるということはそれだけ距離感を出しやすくなるメリットがありますし、スピンがよく掛かるので、アグレッシブに突っ込んでいけるところもメリットだと思います。
アプローチだけでなく、フルショットでも試してみましたが、ボールは充分な高さで飛んでいきました。
『安定性』は高いです。
セミラージサイズとキャビティ構造の特長がしっかり出ているように感じます。
派手さはなくシブめのデザインですが、はっきりとした『イージー系ウェッジ』だということが分かりました。
シビアさは全く感じなかったですし、大らかな印象をもちました。
『距離感』もなかなかいい感じでした。
最初のうちは少し縦がばらつきましたが、これは私がグースタイプを使いこなせていないせいだということがよく分かりました。
球数をこなしていくうちにだんだんと絞り込むようになってきました。
私が得意とするタイプではないですが、このようなタイプを好まれる方にはとても距離感を出しやすいのではないでしょうか?
低く出していけますし、球持ちがいいのでアバウトさがありません。
『操作性』はまずまずでした。
どちらかといえばオートマチック性の強い性格をもっていると思いました。
色々なワザを使うというよりは、よりシンプルに確実に寄せていきたい・・・。という方に合いやすいのではないでしょうか?
ソールの滑りもいい感じでしたし、大きなミスにはつながりにくいように感じました。
三浦技研らしい、レベルの高いウェッジだと思いました。
これまでのウェッジとは違うところも見られましたが、今求められている性能が、このウェッジにはしっかりと組み込まれているように感じました。
セミラージサイズでセミグース。
高い操作性よりも、高い安定性。
そして打感の良さはもちろんあり、スピン性能もしっかりしています。
そんないいとこ取りのウェッジだと思いました。
最近は特に雑に感じるウェッジも何度か試打してきたのですが、このウェッジにはそれが全く無く、丁寧さがありました。
やはり相棒として迎えるのであれば、このようなタイプがいいな・・・。と思いました。
私の好みとしては、できればもう少し小顔でグースが弱いほうがいいので、このウェッジを購入することはないですが、三浦技研らしい丁寧さが感じられました。
このウェッジはいいな・・・。と思ったので、ストレートタイプは無いか尋ねてみたのですが、このモデルだけとのことでした。
打感のいいウェッジをお探しの方。
小顔よりも少し大きめの顔を好まれる方。
ストレートネックではなく、少しグースが利いたウェッジを好まれる方。
操作性よりも安定性があって、寛容なウェッジが好きだという方。
そういった方々に、このウェッジを試していただきたいと思いました。
ウェッジはドライバーとは違い、見た目で性能のかなりの部分を見分けられることができます。
自分の好みであるかどうか、打つ前にだいたい分かります。
このウェッジも見た目通りの性能をもっていました。
三浦技研らしい、いいウェッジだと思いましたが、私は次のモデルに期待したいです。
三浦技研 MG-M01 ウェッジ
- 2017年10月9日
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