今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは MIZUNO The Craft ウェッジ です。
シャフトは ダイナミックゴールド 120 です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、バランスはD4、シャフトフレックスはWEDGE です。
ミズノの新しいウェッジです。
最初MPウェッジなのかな?と思いましたが、The Craftという名前のウェッジです。
市販モデルではなく、特注モデルなのでしょうか?
小さなランバードマークがたくさんあります。
遊び心があるデザインで、好感が持てます。
ヒール寄りには、『DESIGNED BY YORO CRAFTSMAN』と表記されていて、養老工場のクラフトマンがデザインしたのだということが分かりました。
ウェッジの設計家といえば、ボブ・ボーケイさんが有名ですが、個人の名前ではなく、養老工場のクラフトマンということで、また違う意味で魅力を感じます。
クラブを知り尽くしている人たちというイメージをもっています。
シンプルでオーソドックスな形状です。
大きさも普通で、ラージサイズではありません。
ミズノらしい、メッキ仕上げです。
私はピカピカ光らないサテン仕上げのほうが好きなのですが、昔からのMPファンの方は、このミラー仕上げを好まれる方も多いのではないでしょうか?
ミズノは数少ない、『オーダーメイド』を受け付けてくれるメーカーなので、おそらくこのウェッジも、メッキの仕上げ方など自分の好みに合うように指定できるのだと思います。
フラットバックタイプのウェッジです。
今はキャビティタイプも珍しくないですし、いろいろな工夫がされているものが多くなってきましたが、このウェッジにはそのような工夫は見られません。
トップラインの厚みも標準的です。
ミズノらしさが見られます。
ソール幅も標準的です。
トゥからヒールにかけてテーパーになっているものも多いですが、このウェッジはストレートタイプです。
独特なソール形状です。
かなり削り込まれています。
最近はウェッジのソール形状に個性が見られるようになりました。
これまでのミズノでは見られなかったソール形状ですが、これも時代の流れでしょうか?
この形状を見て、ダンロップのアイアンを思い出しました。
ネックの長さもしっかりキープされています。
ミズノらしい『首長美人』です。
ソールには56Tという刻印がありました。
56はロフトだということがすぐに分かったのですが、Tはどういう意味なのでしょうか?
細かすぎて写真では見えづらいのですが、フェース面にはとても細かなミーリングがあります。
指で触ってみたのですが、かなりザラザラ感がありました。
装着されているグリップは、よく見かけるタイプです。
シンプルかつソフトなフィーリングで好感が持てます。
ボールを前にして構えてみると、すごくいい感じです。
『MIZUNO顔』で、とても構えやすいです。
『オートマタイプ』とは違う、『マニュアルタイプの易しさ』を感じさせてくれる顔です。
フェースも開きやすいです。
スーッとヒールから抜いていくイメージが出せました。
ウェッジはカットで使っていきたいことが多いので、このウェッジの構えやすさはちょうどいいです。
試打を開始しました。
まず感じたので、その『強烈なスピン性能』です。
『激スピンウェッジ』といっていいです。
今のウェッジはスピン性能が高くてハイレベルなものが多いですが、それらの中でも、かなりスピン性能が優れています。
フェースがボールによく食いついてくれ、激しいスピンを掛けてくれました。
顔は大人しいですが、かなり食いつきの良いウェッジです。
今は『適スピンタイプ』のウェッジが多いですが、それでは物足りない、もっと激しいタイプの『激スピンタイプ』が欲しいという方は、是非試してみてはいかがでしょうか?
ボールがピタピタと、よく止まってくれました。
『打感』は、とてもソフトです。
ソフトですが、かなり食いつき感があります。
グッと一瞬フェースに乗って、そこから運んでいける感覚です。
球持ちがいいので、さらにコントロール性能があがります。
このウェッジの打感の良さは『情報量の多さ』ともいえます。
このウェッジを『10』だとすると、他の好感が持てないウェッジは『2~3くらい』しか、情報が伝わってきません。
球もあがりやすくて、出球のイメージも合いやすいです。
私はストレートタイプが好きなので易しく感じましたが、グースタイプを好まれる方には合いづらいところがあるかもしれません。
『安定性』という点では普通で、特別寛容なところは感じませんが、『必要のない易しさ』がない分だけ、こちらの思いを伝えやすくなります。
正直さをもっているので、キャビティタイプの寛容さを求めておられる方には、気難しく感じられるところがあるかもしれません。
構えやすくて出球の高さが合うということもありますし、『ボールの乗っかり』がいいので、距離においてもアドバンテージが大きくなります。
この独特の『接触時間の長さ』が、縦の距離感の精度をさらに高めてくれます。
球をターゲットまで運んでいて、これは只者じゃ無いな・・・。と思いました。
『操作性』がとても高く、微妙なショットを楽しめます。
オートマチップタイプのウェッジを好まれる方は、このような扱いやすさは不要なのかもしれませんが、実戦ではマニュアルタイプのほうが、応用が利きやすいので、易しく感じることも多いです。
フェースを開閉しやすいので、いろいろと遊ぶことができました。
このウェッジにはいいところがたくさんありますが、一番印象に残ったのは『スピン性能の高さ』です。
先ほども書きましたが、今のハイレベルなウェッジの中でも、間違いなくトップレベルの性能をもっています。
フェースがすごく仕事をしてくれるウェッジですが、フェースだけでなくソールもよく滑ってくれるので、そのダブル効果でボールにスピンを掛けてくれるウェッジです。
こちらがスピンを掛けようとしなくても、自然に掛けてくれます。
まさに『オートマチックスピン性能』といっていいでしょうか?
このスピン性能は秀逸です。
かなりスピンが掛かりやすいですが、ここまで掛からなくてもいいよ・・・。という方もいらっしゃると思います。
スピンが掛かりすぎて距離感が合いづらいということもあるかもしれません。
人によって好みが分かれるところではありますが、ウェッジにスピン性能と抜けの良さを求めておられる方はとても多いと思うので、そういった方々には是非試していただきたいです。
最初はバックフェースのランバードマークが個性的だな・・・。と思っていたのですが、実際に試打してみると、それが一気に消し飛んでしまうほどの高い性能をもっていました。
これまでもミズノのウェッジは高性能なものが多かったのですが、ここで一気に性能をあげてきたような気がします。
ただ美しくてカッコいいだけでなく、高い実力を兼ね備えているウェッジです。
ミズノ The Craft ウェッジ
- 2019年4月16日
- ミズノ