今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ミズノ MP-53 アイアン の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、バランスはD2、キックポイントは手元調子です。
ミズノらしい、とても独特な雰囲気をもった美しいアイアンです。
存在感があります。
先日MP-63を試打したばかりですが、今日はようやくもう一方のニューアイアンに出会うことが出来ました。
この光沢感がとてもMPアイアンらしい感じがします。
私は『ミラー仕上げ』よりも、『艶消し』といいますか、『サテン仕上げ』のほうを好むのですが、この独特な『光感』も、とてもいいように思います。
こういったところは、それぞれの好みによるところが大きいと思いますし、アイアンの性能には直接影響はしないので、それほど深く考える必要はないのかもしれません。
ミズノ(MP)では珍しい『アンダーカットキャビティ』です。
確か『MP-52』以来だったような気がします。
他のメーカーでたくさん出会ってきましたが、ミズノ(MP)では、とても珍しい感じがします。
やはりこれも時代の流れでしょうか?
アンダーカットキャビティの長所といって、私がすぐに感じるのが、こういった形状によって、とても打ちやすくなると共に、形状がとてもシャープで構えやすくなっているところです。
打ちやすくする為に、『構えやすさ』が犠牲になっていません。
これまで他のメーカーのアンダーカットキャビティアイアンに出会ってきて、そう感じています。
『ソール幅』は、最近のアイアンの中でも、割とノーマルな感じでした。
店員さんから、このアイアンはかなり『打ちやすさ』にこだわった設計になっている・・・。と説明を受けたので、かなりワイドソールを想像していたのですが、実際はそうでもない感じがして好感が持てました。
『打ちやすさ』というところも、人によって感じ方が様々だと思いますし、低重心にすれば何でも易しくなる・・・。という訳でもないので、こういったソール幅にしているところは、ある程度ミズノらしい感じがします。
ホーゼルもしっかりとついているので、ますます『低重心』をウリにしているアイアンではないと思いました。
易しいアイアンとは、人によって、
1.『ミスに対して寛容で、球があがりやすいアイアン』
と
2.『自分のイメージに沿った弾道を打ちやすいアイアン』
の2種類があるように思うのですが、私は後者のほうが易しいと感じますし、このアイアンもどちらかといえば、そうなのかな?と思いました。
素振りをしてみても、とてもいい感じでした。
このアイアンは、別のシャフトもラインアップされているそうですが、私はこのシャフトにして正解だと思いました。
やはり『普段通り』が一番易しいです。
ボールを前にして構えてみても、さすがの『構え感』でした。
ミズノらしいところが充分に出ています。
易しさによって、構えやすさが犠牲になっていません。
『構えやすさ』『振りやすさ』あってこその『易しさ』だと思います。
いくら物理的・理論的に優れていても、フィーリングが合わなければ、それは難しいアイアンに変貌してしまいます。
そういった点では、このアイアンにはとてもいい印象を持ちました。
これまでのMPアイアンの中では、それほどシャープな感じはしませんでしたが、とても均整の取れた美しい顔で、好感度がどんどん増してきました。
こうした『目の保養』が出来ている時は、自然と肩の力も抜けるので、成功率が自然とアップしてきます。
試打を開始しました。
『球のあがりやすさ』という点では、ほぼ『想像の範囲内』といった感じでした。
これまで経験してきた同様のアイアンと同じ感じのあがりやすさです。
とても易しくなっているから、球もかなり上がりやすくなっている・・・。とは正直思いませんでした。
しかし、日頃の感覚が通用するので、そういった意味ではとても易しいアイアンと言える気がします。
色々な工夫が施されているようですが、不自然な上がりやすさではないので、とてもいい感じで打っていくことが出来ました。
日頃、ダイナミックゴールドに慣れておられる方には、とても打ち易く感じられると思うのですが、このシャフトに慣れておられない方には、やはり『軽量スチール』などを選択されたほうが、いい結果が得られやすいと思います。
『操作性』という点では、この顔の美しさがそのまま直結する『扱いやすさ』だと思いました。
左右どちらに楽に打っていくことが出来ます。
アイアンでは特に大切な『距離感』も合わせやすい感じがしました。
『打感』は、やはりとても素晴らしい・・・。の一語に尽きる感じがしました。
軟鉄鍛造の良さが十分に引き出されていると思います。
何球打っても、疲れを殆ど感じさせません。
今日はとても寒いので、どんどん打ち続けていったのですが、その都度極上の感触を楽しませてくれたので、とても満足感が高いです。
『安定性』という点でも、とてもイージーな部分を感じました。
見た目はとても均整がとれていますが、見た目よりもシビアな感じはなく、楽に打っていけるアイアンだと思います。
MPアイアンといえば昔から、かなり敷居が高いことで有名でしたが、ここ数年『MP-57』や『MP-52』『MP-58』などの、易しいアイアンに出会ってきているので、それほど驚くことはありませんでした。
やさしさとフィーリング性能がとてもバランス良く両立できていると思います。
この『MP-53』というアイアンが、これまでのMPアイアンの中で最も易しい設計になっているそうなのですが、私はそれほど極端に易しくなっているとは思いませんでした。
勿論、これまでのマッスルバックなどと比べれば、かなりの違いを感じますが、『MP-52』などを経験しているので、同時に試打してみたいと思いました。
『アンダーカットキャビティ』を初めて経験したのならば、おそらく今日はかなり易しい印象を持ったと思うのですが、これまで何度も経験しているので、特別珍しい感じもしなかった・・・・。というのが正直なところです。
『易しさ』は確かに感じますが、決してどのようなミスでも寛容ではないですし、ある程度のものは求めてくるような気がします。
他のメーカーの、いわゆる『易しいアイアン』で球を打っていると、フェース面の何処でヒットしたのかが、解りづらいクラブが今でもたくさんありますが、このアイアンはとても把握しやすいので、そういった意味では安心出来ます。
あまりにも易しすぎて、プレーヤーのフィーリングが伝わりづらいクラブを使い続けるということは、長い目で見れば決してプラスには働かないような気もするので、こういったバランスが取れたアイアンで上達を目指していかれるのもすごく意味のあることなのではないでしょうか?
『飛距離性能』という点では、やはり打つ前の予想通り『ノーマル』な感じがします。
決して『飛距離系のアイアン』ではありません。
あくまでも『縦の距離感』を大切にしていけるアイアンなのだと思います。
ミズノのアイアンは『MP』では、こういった『距離感』を、『JPX』では、かなりのハイレベルな『飛距離』を追求していて、いわゆる『住み分け』が出来ているので、ユーザーは選択に困らないところがいいように思います。
距離を求めていきたい方には、やはり『JPX』をお薦めしますが、飛距離よりも『距離感』を大切にしていきたい方には、やはりこの『MPアイアン』はとても頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
最近は殆どのメーカーのクラブが『易しさ』へとシフトしているように思いますし、ミズノも例外ではありません。
しかし、その中でも『ミズノらしさ』といいますか、『ここだけは守らなければならない領域』のようなものが感じられ、私は好感を持ちます。
確かに極端にやることは、ある意味とても素晴らしいことだと思うのですが、これまでかなり難しく感じるアイアンが多かったせいか、私は苦手意識ばかりが増長していったような気がします。
何処に飛んでいくか解らない球を打たせるアイアンは、実戦では怖くて使えません。
そういった意味では、こういった『節度のあるアイアン』は、とても心強く思います。
今日はミズノのニューアイアンを試打することが出来て、とても有意義な一日でした。
寒さが厳しいですが、それをあまり感じないほど今日は楽しんでしまいました。
先日の『MP-63』同様、この『MP-53』も、とても素晴らしいアイアンだと思いました。
もし、私がどちらかを選ぶとするならば、おそらく『MP-63』だと思いますが、今度機会があれば同時に試打してみたいです。
今日はすっとこの『MP-53』のことが頭から離れないような気がします。
また明日には仲間達に、このアイアンのことを紹介してみたいです。
ミズノ MP-53 アイアン
- 2010年12月9日
- ミズノ
- 前の記事へ
オノフ ドライバー タイプS
- 次の記事へ
ロマロ Ray DRIVER 435LX